スーパーはくととは、JR西日本・智頭急行が運行する特急列車である。
1994年に、京都~大阪~三宮~姫路~上郡~(智頭急行区間)~智頭~鳥取~倉吉を走行する陰陽連絡列車として設定された。大阪駅~鳥取駅間の所要時間は最速2時間24分(ゆとりダイヤ導入前は2時間19分で走る列車もあった)。
智頭急行区間・及び東海道・山陽本線区間を130km/hで、山陰本線高速化区間を120km/hで走行する。
運転士は会社境界となる上郡駅・智頭駅で交代。車掌は上郡駅以東はJR西日本、上郡駅~倉吉駅間は智頭急行が担当する。
当列車が登場する以前は「みささ」号の廃止により大阪~鳥取間の利便性が低下していたため、鳥取駅へのアクセスは大阪駅(福知山線・播但線経由)・京都駅(山陰本線経由「あさしお」)のどちらからも4時間前後かかってしまう、いわば「陸の孤島」とも言える場所であった。当列車の誕生により、大阪駅~姫路駅間の各特急停車駅からの所要時間は約90分、京都駅からは約60分も一気に短縮され、京阪神地区~鳥取・倉吉方面の交通アクセスの大幅改善に寄与している。
なお、 米子へは「はくと」が臨時で乗り入れた事があるが定期列車の乗り入れは行われず、後藤への回送のみとなっている。一時期「やくも」の代わりとして米子・松江方面への定期列車延伸が議題に上がったこともあるが、車両数の都合で大阪・京都直通を維持して延伸すると減便必至となることもありこれまで実現していない。
姫路駅で東海道・山陽新幹線「のぞみ号」と接続しており、姫路駅での乗降も多い(乗り継ぎ時間は列車による。また、京都駅や新大阪駅で1号に乗り遅れてものぞみ号・さくら号で追い越して姫路駅から乗ることもできる)。2024年3月のダイヤ改正にて姫路駅での接続の改善が図られ、東海道新幹線沿線と鳥取県東部の時間距離を短縮した。
山陰エリアでの遅れなどがある場合はこの姫路駅で運転打ち切り・新幹線振替となる場合もある(京阪神エリアでの遅れの場合は車両回送の兼ね合いで意地でも運転する)。
JR西日本は車両使用料の関係で全列車姫路駅折り返しを鳥取県に提案することが多いが、車両使用料収入が一番の収益源となる智頭急行の経営上の問題もあり鳥取県は拒否している。
この他、智頭急行開業当時は臨時扱いでキハ181系「はくと」が運行されていた(HOT7000系増備により1997年に廃止)他、鳥取大学受験者向けとして「ビクトリーはくと」が鳥取大学前駅から京都駅へ2次試験の日に臨時で運行される。
冬季の「かにカニエクスプレス」期間は2000年度にキハ181系「かにカニ鳥取」を京都駅~鳥取駅間で、翌2001年度は大阪駅~倉吉駅間に区間変更のうえ運行している。2002年度は「かにカニスーパーはくと」として運行したが、2003年度からは定期列車で「かにカニエクスプレス」を代替している。2024年度は「蟹取県」キャンペーンにあわせて松葉ガニラッピング車両が登場している。
また、上りでは明石駅発車後に観光アナウンスが行われる事がある他、下りでは上郡駅発車後に車内の電光掲示板やモニターで沿線の観光案内が行われる。
2012年8月3日より鳥取県出身の漫画家・谷口ジローの作品を装飾した編成1本が運用に就いており、今後3年間運行される予定(車両整備の都合で1両単位で通常編成に組み込まれる事のほうが多いのは秘密)。
2023年には鳥取県出身の漫画家・青山剛昌にちなんだ名探偵コナンラッピング車両も登場した。
新型車両を入れる計画があり、2029年頃の導入を目指していることが2024年の定時株主総会にて明らかにされた。平均乗車率が40%程度であるため、編成数の見直しにより現行の34両から絞られる予定。
車両についてはJR西日本と協議中で、JRには車両使用料として導入費用の一部負担を求めている。
2024年より全席指定になり座りやすくなる・・・かもしれないが、特急料金は大幅に値上げされ、大半の列車は大阪発着に短縮、京都発は午前中の2便、京都着は夜に着く2便のみが残存することになり、新型コロナ禍による乗客の激減による運賃収入の大幅赤字に加えて、車両の経年劣化に伴う更新費用捻出の必要性が生じるなどスーパーはくとを取り巻く状況が非常に厳しいものであろうことが伺える。新型車両更新後には姫路発着への大幅短縮も囁かれている。一時期は米子便定期化も議題に上っていたほどであるが…スーパーはくとの明日はどっちだ!?
なお、「らくラクはりま」の京都延伸は「スーパーはくと」の京都発着便の穴埋めを兼ねている。
列車名に「はくと」がつくのは「スーパーはくと」が2代目で、初代は漢字表記の「白兎」として1956年に京都駅~松江駅・出雲市駅間で設定された山陰本線の客車準急列車が初出。この際は大阪駅発福知山線経由の列車も併結していた。
1961年10月に急行列車に昇格した際には京都駅発着便に統一。山陰本線側の起点駅は米子駅・松江駅・出雲市駅であったが、1972年10月に倉吉駅~米子駅間を快速列車、米子駅~出雲市駅間を普通列車とした。
伯備線電化に伴う1982年7月1日改正ではエル特急「やくも」が島根県東部との陰陽連絡の主幹列車となったため、米子駅以西への乗り入れを廃止。1985年3月14日には急行区間を鳥取駅までとし鳥取駅~米子駅間は普通列車化、1986年11月1日に特急「あさしお」への昇格という形で廃止となった(後にその「あさしお」から関西~鳥取駅間連絡の役割を引き継ぐことになるが)。
キハ58系の引退記念として2004年に京都駅~米子駅間で復活運転が行われている。
智頭急行のHOT7000系気動車が使用される。
一両あたり355psのディーゼルエンジンを2基搭載しているので、高速域の加速は電車並である。
なお外観の格好良さ・高性能が人気を集め、鉄道ファンならずとも子供や一般人にも注目の的になっている。
ちなみに、車籍は智頭急行大原基地だが車両の管理は智頭急行ではなくJR西日本中国統括本部後藤総合車両所鳥取支所が行っている。検査の際は後藤総合車両所に入場する。
1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 |
指定席 | 指定席 | 指定席 | 指│G | 指定席 |
駅 名 |
京 都 |
新 大 阪 |
大 阪 |
三 ノ 宮 |
神 戸 ※1 |
明 石 |
西 明 石 ※1 |
加 古 川 ※1 |
姫 路 |
上 郡 |
佐 用 |
大 原 |
智 頭 |
郡 家 |
鳥 取 |
倉 吉 |
※1:神戸駅・西明石駅・加古川駅は下り13号のみ停車
※2:山陽本線相生駅・因美線用瀬駅に臨時停車する場合あり。
山陰地方(鳥取・島根)へ向かう特急 |
スーパーおき─スーパーまつかぜ─スーパーいなば─やくも─はまかぜ─スーパーはくと─サンライズ出雲 |
掲示板
41 ななしのよっしん
2024/04/12(金) 07:50:15 ID: Evi4SfyQLT
それをやりかねないのが今のJRっていう
ただまぁ、姫路短縮は利用者減少に繋がる気しかしないから、車両使用料削減目的なら全列車大阪~鳥取間にしてらくラクはりまを代替で増発するくらいかな
対面乗り換えでもないのに大阪エリアの利用者に新幹線で姫路で乗り換えろはね...
42 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 19:03:49 ID: sacvalwIUq
姫路~大阪間はホームライナー感覚で使う人多いらしい。
新快速はラッシュ時は座れないから。
43 ななしのよっしん
2024/11/21(木) 21:51:26 ID: KxdHk9n43z
数年後に出るであろう後継車両は、HC85系ひだ+273系やくも、のようなものになるとみた
ディーゼルエンジンと回生ブレーキで発電してモーターで動かし、車上型制御付自然振り子で乗り心地を良くするだろう
そして全席コンセント付き
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最終更新:2025/01/18(土) 14:00
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