単位

単位（たんい）とは物理量を記述する際に、その基準となる物理量、もしくはそれを表した記号のこと。

曖昧さ回避

• 単位 - 大学などにおいて、履修した科目を一定以上の成績で修めると得られるもの。履修計算の基準となるもの。

概要

連続的な物理量には、初めから決まった数値が与えられているわけではない。そのため、基準となる物理量を決め、その何倍かで物理量を記述する。同じ物理量でも、単位が違えば数値も違ってくる。実際に記述する際は、数値、単位の順に書く。

度量衡

複数ある単位のまとまり。我々になじみの深いメートル法や、昔の日本でも用いられた尺貫法、現在でもアメリカで用いられているヤード・ポンド法等がある。現在、世界的に用いられているのは、メートル法を元にしたSIと呼ばれる単位系である。

国際単位系

現在、世界的に用いられている単位系。SIとも呼ばれる。メートル法を元にして、より厳密に定められたもの。次の7つの基本単位を基に他の単位を定義している。

s

時間の単位。ストップウォッチで計るヤツ。

m

長さの単位。巻き尺で測るヤツ。

kg

質量の単位。天秤で量るヤツ。

A

電流の単位。回路に直列でつないではかるヤツ。

K

熱力学温度の単位。温度計の目盛りを約273ずらしたヤツ。

mol

物質量の単位。高校生の悩みの種になりやすいヤツ。

cd

光度の単位。高校生にとっては悩みの種にならないどころか忘れられるほど影の薄いヤツ。

これ以外の単位は、基本単位を組み合わせて作られ、組立単位という。例えば速さは距離を時間で割ったものなのでm/s、面積は距離に距離を掛けたものなのでm²など。

また、大きな量や小さな量を表す際に、単位の前にk(キロ)やm(ミリ)などの接頭辞をつけることもある。詳しく知りたい人はWikipediaに大きいほうから順に並んでいるので、そちらを参照のこと。

メートル法

地球の周の長さや、水の重さ等を基準にして定義されるもの。現在ではより厳密に定義し直したものが用いられている。メートル法で定義された単位を組み合わせて新たな単位を定義したものを広義メートル法といい、CGS単位系や重量単位系などがある。例えば、天文学では伝統的にCGS単位系を好んで使うことが多い。

尺貫法

昔、日本でも用いられた度量衡。面積の単位の坪や体積の単位の升は現在でも用いられる。現在、土地の面積でaやhaが用いられるのは、畝や町に近い値であるため。計量法により現在これらを計量の基準とすることは禁止されている。寸単位の定規は単位を「/33m」とすることで対応している。

ヤード・ポンド法

アメリカでは現在でも使われている度量衡。単位の統一を求める他の国からは反対意見が多い。日本ではボウリングやゴルフなどで目にする単位である。

自然単位系

光速度やプランク定数など、不変な物理定数を基準にして考え出された単位系。単位そのものが我々の感覚とかけ離れているため、ネタ単位系である。と言いたいところだが、定数の値を計算する手間が省けるため、量子力学などで使われる。 

代表的な単位

ここでは、固有の名前が与えられている単位(SIに関してはその限りではない)のうち、代表的なものを挙げる。非SI単位の中にはSI併用単位も存在するので注意されたし。

	SI	メートル法(非SI)	ヤード・ポンド法	尺貫法	その他
長さ	m	Å	in,ft,yd	寸, 尺, 町, 間, 里, 文	海里,光年
面積	m2	a	ro,ac	坪,畝, 町	東京ドーム○個分
体積	m3	ℓ	gal,barrel	勺, 合, 升, 斗, 石	東京ドーム○杯分
質量	kg	ct,t	oz,lb	匁, 斤, 両, 貫	-
温度	K	℃	-	-	°F
力	N	dyn,kgw	pdl	-	-
圧力	Pa	bar	-	-	mmHg,atm
エネルギー	J	cal	BTU	-	eV
仕事率	W	馬力(仏馬力)	馬力(米馬力)	-	-

独自の単位

一般的でない、独自の概念が生まれた際に、その概念を用いるコミュニティ内で利用されることがある(例: 1へぇ)。また、既存の分量に対して、より高い頻度で使われるまとまりを新たな単位として使う人たちもいる(例: 1DDR=200円)。

また、単純にネタとして定義されることもある。(1hyde=約1.5m^{[※正確な記述がWikipediaで見つからなかったため、おおよその値としました]})

関連項目

• 算数/記号
• 数の単位一覧
• 通貨単位1たこルカ
• 新単位『1アラン』
• 1ヘリントン=44cm
• 東京ドーム
• メートル
• フラクタル(単位)
• 単位の一覧