高槻市とは (タカツキシとは) [単語記事]

高槻市とは、大阪府北部に位置する中核市である。

地理・交通

大阪府北東部に位置する。茨木市、島本町、寝屋川市に隣接し、大阪市と京都市のほぼ中間地点に存在している。現在の市票はその大阪市と京都市のものを折衷し、更に高槻の「高」の文字を象ったものである。

茨木市や島本町同様、高槻市は北摂と呼ばれる。北摂エリアはベッドタウンとして発展しており、その中でも高槻市は大阪府では東大阪市、枚方市、豊中市とともに中核市指定がされている所である。

中心駅としてJR西日本東海道本線（JR京都線）の高槻駅と阪急京都本線の高槻市駅がある。この両駅の間の距離は700mほど離れていて、徒歩では10分程度を要する。

市内を通るバスは公営組織の「高槻市交通部」、民営組織は京阪バス・阪急バスの計3組織である。2018年 3月に大阪市交通局が解体・民営化されたことにより、高槻市が大阪府内で唯一の公営バスを保有する自治体となった。経済的にも高槻市は豊かであることが伺える。

市内には高槻駅、高槻市駅の他、JRに摂津富田駅、阪急に上牧駅と富田駅が存在する。富田駅と摂津富田駅の間の距離は300m程度であり、高槻駅と高槻市駅の間よりも駅が近接している。また駅は存在しないが、東海道新幹線が市の南部を通過しており、上牧駅付近では阪急と新幹線が並行する。

上記の通り高槻は大阪と京都のほぼ中間点にあり、京阪間に現在の東海道本線に当たる鉄道が初めて単線で開業した際、高槻駅で列車交換が行われたという逸話が残っている。
現在でも高槻・高槻市の両駅は京阪間の重要な駅であり、特に高槻駅は2015年現在では京阪間唯一の「新快速」が停車する駅となっている（新大阪駅を除く）他、大阪方面から来るJR京都線の緩行線（各駅停車）電車の大半が折り返しを行っている。阪急でも梅田・堺筋線方面から来る普通電車の多くが高槻市駅で折り返しを行う。
このように西から来た「各停」・「普通」電車の多くが当駅で折り返すため、JR・阪急の「快速」（朝を除く）・「準急」種別の列車は、高槻以東では各駅停車となる。

この地域に人が住み始めたのは旧石器時代とされる。弥生時代にはこの地で稲作がされていたことを示す安満遺跡が発見されている他、古墳時代には多々の古墳がこの一帯に造られていたことが分かっている。

高槻の地名の由来には諸説あるが、元々は「高月」と表記していたとされる。表記が「高槻」となったのは、この地に巨大なケヤキ（ツキ：槻）の木があり、その近くに本陣が置かれたことに因んでいるといわれる。

高槻市は隠れキリシタンの里であり、戦国時代から江戸時代初期にかけて、キリシタン大名として有名な高山右近が居た。高山右近は高槻城の城主で、右近の影響を受けてキリシタンとなった者も多くいた。
しかし当時の日本はキリスト教を禁止していた為、高山右近は国外追放され、フィリピンのマニラに行き着く。右近はマニラ民から歓迎を受け、その縁で現在高槻市とマニラは姉妹都市となっている。