2010 FIFAワールドカップとは、南アフリカ共和国で開かれたサッカーの世界大会である。
2010 FIFAワールドカップ | |
---|---|
期間 | 2010年6月11日~7月11日 |
場所 | ![]() |
出場国 | 32ヶ国 |
公式球 | ジャブラニ(アディダス) |
マスコット | ザクミたん |
名物 | ブブゼラ、パウル君 |
今大会は南アフリカ共和国での開催で、アフリカ大陸での開催は史上初。また、南半球で開かれるのは、1978 FIFAワールドカップアルゼンチン大会以来となった。
大会マスコットは「ザクミたん」。「ザクミ」はヒョウをモチーフにしたキャラクターで、名前の由来は南アフリカを表す国名コードの「ZA」とアフリカ語で「10」を意味する「kumi」を掛け合わせた造語とのこと。
公式球「ジャブラニ」は、天候でキックが左右されないように、表面の皮を前大会公式球「チームガイスト」より6枚も減らした8枚で作られている。だが、従来のボールよりも真球に近くブレやすいため大会前から不評だった。大会が始まってみると、ブレやすさよりもボールが以前のものより伸びることの影響のほうが大きかったようだがいずれにせよ不評。高地のスタジアムではさらに、空気抵抗の少なさのためボールが曲がりづらく落ちづらいようだ。
また、スタジアムにも大きな違いがある。ヨハネスブルグを始めとする標高1,000mを越えるスタジアムと、海抜0m近い低地のスタジアムが混在している。昼夜の気温差も大きく、昼の試合だと20℃近く、夜の試合は0℃近くになっているところも。
応援ではファンが試合中に吹く南アフリカの民族楽器ブブゼラが特徴的(ブブゼラの記事も参照)。虫の羽音のような音がとても大きな音量で出るため、伝統的な声による応援はあまり聞こえない。
ヨハネスブルグのガイドラインで知られるように治安が悪いことで名高い南アフリカであるが、大会中に主にジャーナリストへの窃盗、首絞め強盗などが発生したものの、選手やサッカー関係者の死亡・誘拐などは発生しなかった。
ホスト国の南アフリカは予選免除。ヨーロッパ13、南米4.5、北中米3.5、アフリカ5、アジア4.5、オセアニア0.5の枠をかけて各大陸で予選が行われた。有名なサッカー上位国では、クロアチア、ロシア、ウクライナ、チェコ、スウェーデンなどが本戦出場を逃した。初出場国はスロバキアのみで、ニュージーランドや北朝鮮が久々の本大会出場を決めた。また、ブラジル、イタリア、ドイツ、アルゼンチン、ウルグアイ、フランス、イングランドの優勝経験のある7か国が久々に揃って出場することとなった。
ホームチーム(南アフリカ)のグループが厳しい(通常は楽なことが多い)、明確な死のグループがない、という全体的に均等的なグループ分けとなった。
カッコ内は直近のFIFAランキングの順位。ランキングは変動するので、あくまでも参考である。最新のFIFAランキングはこちら
グループA | グループB | グループC | グループD | グループE | グループF | グループG | グループH |
---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() 南アフリカ (83位) |
![]() アルゼンチン(7位) |
![]() イングランド (8位) |
![]() ドイツ (6位) |
![]() オランダ (4位) |
![]() イタリア (5位) |
![]() ブラジル (1位) |
![]() スペイン (2位) |
![]() メキシコ (17位) |
![]() ナイジェリア (21位) |
![]() アメリカ (14位) |
![]() オーストラリア(20位) |
![]() デンマーク (36位) |
![]() パラグアイ (31位) |
![]() 北朝鮮 (105位) |
![]() スイス (24位) |
![]() ウルグアイ (16位) |
![]() 韓国 (47位) |
![]() アルジェリア (30位) |
![]() セルビア (15位) |
![]() 日本 (45位) |
![]() ニュージーランド(78位) |
![]() コートジボワール(27位) |
![]() ホンジュラス (38位) |
![]() フランス (9位) |
![]() ギリシャ (13位) |
![]() スロヴェニア (25位) |
![]() ガーナ (32位) |
![]() カメルーン (19位) |
![]() スロバキア (34位) |
![]() ポルトガル (3位) |
![]() チリ (18位) |
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() ウルグアイ |
― | ○ 1-0 |
○ 3-0 |
△ 0-0 |
7 | +4 | 4 | 0 |
2 | ![]() メキシコ |
● 0-1 |
― | △ 1-1 |
○ 2-0 |
4 | +1 | 3 | 2 |
3 | ![]() 南アフリカ |
● 0-3 |
△ 1-1 |
― | ○ 2-1 |
4 | -2 | 3 | 5 |
4 | ![]() フランス |
△ 0-0 |
● 0-2 |
● 1-2 |
― | 1 | -3 | 1 | 4 |
【Before】
南アフリカ「ガチ抽選をした結果がこれだよ!」
メキシコ「南アフリカ乙」
ウルグアイ「南アフリカ乙」
フランス「実質シードワロスww」→ 【After】
南アフリカ「ガチ抽選をした結果がこれだよ!」
メキシコ「フランス乙」
ウルグアイ「フランス乙」
フランス(コメント拒否)
南アフリカ対メキシコで開幕。大会のオープニングゴールは南アフリカのチャバララ選手によるもの。
ウルグアイは初戦のフランス戦でスコアレスドローに終わったものの、残りの2試合を手堅くものにし、なんと無失点で首位通過。
地区予選で苦戦したフランスの迷走は続き、第2戦のメキシコに敗れた後、アネルカ選手がドメネク監督に暴言を吐いたことでフランスサッカー連盟により追放され、これに抗議した選手は練習をボイコットする事態に。結局最終戦の南アフリカ戦でも敗れ、未勝利の最下位で大会を去ることに。
南アフリカは第2戦のウルグアイに0-3で負けたのが響いて得失点差で3位。初めての決勝トーナメントへ勝ち進めない開催国となってしまった。しかし、その頑張る選手の姿は、変わりゆく南アフリカの象徴でもあった。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() アルゼンチン |
― | ○ 4-1 |
○ 2-0 |
○ 1-0 |
9 | +6 | 7 | 1 |
2 | ![]() 韓国 |
● 1-4 |
― | ○ 2-0 |
△ 2-2 |
4 | -1 | 5 | 6 |
3 | ![]() ギリシャ |
● 0-2 |
● 0-2 |
― | ○ 2-1 |
3 | -3 | 2 | 5 |
4 | ![]() ナイジェリア |
● 0-1 |
△ 2-2 |
● 1-2 |
― | 1 | -2 | 3 | 5 |
【Before】
アルゼンチン「なんだ楽勝じゃん」
ナイジェリア「2位ならなんとか」
韓国「\(^o^)/」
ギリシャ「2位ならなんとか」→ 【After】
アルゼンチン「楽すぐる」
ナイジェリア「希望はあったんだがな」
韓国「俺達の戦いはこれからだ(キリッ」
ギリシャ「やっぱユーロだな」
南米予選をぎりぎりで通過したアルゼンチンだが初戦のナイジェリアに勝ち、韓国戦ではイグアイン選手が大会初のハットトリックを達成した。
ギリシャはナイジェリアに勝利し、ワールドカップで初勝利を挙げた。
韓国は第2戦のアルゼンチンに大敗したものの、残りの2試合で着実に勝ち点を挙げ、アジア勢で今大会初の決勝トーナメント進出を決めた。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() アメリカ |
― | △ 1-1 |
△ 2-2 |
○ 1-0 |
5 | +1 | 4 | 3 |
2 | ![]() イングランド |
△ 1-1 |
― | ○ 1-0 |
△ 0-0 |
5 | +1 | 2 | 1 |
3 | ![]() スロベニア |
△ 2-2 |
● 0-1 |
― | ○ 1-0 |
4 | ±0 | 3 | 3 |
4 | ![]() アルジェリア |
● 0-1 |
△ 0-0 |
● 0-1 |
― | 1 | -2 | 0 | 2 |
【Before】
イングランド「アジアとやらせろよ」
アメリカ「微妙・・・」
アルジェリア「無理くさい」
スロべニア「微妙・・・」→ 【After】
イングランド「アジアと(ry」
アメリカ「俺らが本気だせばこんなもんしょ」
アルジェリア「無理だった」
スロベニア「アメリカのバカヤロー!(涙」
優勝候補にも挙げられたイングランドは2分けと厳しいスタートだったが、第3戦のスロべニアに勝利し何とか決勝トーナメント進出。
アメリカは2戦連続で先制された試合を追いつき、第2戦終了時点で2分。勝てば決勝トーナメント進出となる第3戦のアルジェリア戦は後半ロスタイムに決勝点と決める劇的勝利。イングランドと勝ち点・得失点差で並ぶが総得点で上回り、1位通過を果たした。
初の決勝トーナメント進出を目指したスロベニアは、第2戦終了時でグループ首位に立つ。しかし、引き分け以上で突破となる第3戦で敗北、試合終了直後にもう一試合のアメリカが点を入れたため、一気にグループリーグ敗退となる悲劇に見舞われた。グループリーグ突破がいかに難しいかを印象付けたシーンであった。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() ドイツ |
― | ○ 1-0 |
○ 4-0 |
● 0-1 |
6 | +4 | 5 | 1 |
2 | ![]() ガーナ |
● 0-1 |
― | △ 1-1 |
○ 1-0 |
4 | ±0 | 2 | 2 |
3 | ![]() オーストラリア |
● 0-4 |
△ 1-1 |
― | ○ 2-1 |
4 | -3 | 3 | 6 |
4 | ![]() セルビア |
○ 1-0 |
● 0-1 |
● 1-2 |
― | 3 | -1 | 2 | 3 |
【Before】
ドイツ「そこそこの組み合わせかな」
オーストラリア「2位いけるな」
セルビア「2位いけるな」
ガーナ 「2位いけるな」→ 【After】
ドイツ「これからが本気」
オーストラリア「最初からだめだった」
セルビア「オージー、空気よめよ」
ガーナ 「2位いけたな」
初戦のオーストラリアに4-0で快勝したドイツだったが、第2戦のセルビアに0-1で敗北。ドイツのグループリーグでの敗戦は24年ぶり。第3戦のガーナ戦には勝利し1位通過。
アレックス・ファーガソンに裏の優勝候補に挙げられたセルビアは、初戦でガーナに敗れたものの、2戦目のドイツに勝利し、勢いを付ける。しかし、第3戦のオーストラリアに敗れ、グループ最下位に終わってしまった。
オーストラリアは2戦連続で厳しいジャッジによる退場者を出し1分1敗。第3戦のセルビアには勝ったものの、ドイツ戦の4失点が響き、得失点差で3位に。
アフリカ勢が軒並み予選敗退となる中、ガーナは得失点差でオーストラリアをかわし、2位で今大会アフリカ勢唯一の決勝トーナメント進出を果たした。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() オランダ |
― | ○ 1-0 |
○ 2-0 |
○ 2-1 |
9 | +4 | 5 | 1 |
2 | ![]() 日本 |
● 0-1 |
― | ○ 3-1 |
○ 1-0 |
6 | +2 | 4 | 2 |
3 | ![]() デンマーク |
● 0-2 |
● 1-3 |
― | ○ 2-1 |
3 | -3 | 3 | 6 |
4 | ![]() カメルーン |
● 1-2 |
● 0-1 |
● 1-2 |
― | 0 | -3 | 2 | 5 |
【Before】
オランダ「まぁ、おk」
デンマーク「日本には勝つとして・・・」
日本「目標は4強です(キリッ」
カメルーン「日本には勝つとして・・・」→ 【After】
オランダ「いつも通り」
デンマーク「(´゚д゚`)」
日本「目標は4強です(ニヤリ」
カメルーン「俺達の戦いは終わった・・・」
地区予選全勝のオランダは2連勝で決勝トーナメント進出1番乗りを決める。第3戦も1点取られるものの勝利し、余裕の3戦全勝。
日本は初戦のカメルーンに勝利し、地元開催以外のW杯初勝利を挙げる。第2戦のオランダ戦は0-1で敗れたものの、強豪国相手に最小失点で抑えたことで、日本国内は決勝トーナメント進出に向けて大きく盛り上がる。運命の第3戦・デンマーク戦は本田、遠藤のフリーキックが立て続けに決まり、前半2得点。後半、相手PKから詰められて1点返されるものの、本田のアシストから岡崎が3点目を入れ、3-1で勝利。地元開催以外のW杯で初の決勝トーナメント進出を決めた。
アフリカ開催で注目された不屈のライオン・カメルーンだが、内紛が伝えられる。初戦の日本戦を落とし、第2戦のデンマーク戦でも逆転負け。第3戦のオランダ戦に勝利したとしても、日本とデンマークは直接対決でどちらかは必ず勝ち点を得るため、3位以下が決定。出場32ヶ国の中で1番最初にグループリーグ敗退となってしまった。そしてオランダ戦でも敗北し、全敗で去っていった。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() パラグアイ |
― | ○ 2-0 |
△ 0-0 |
△ 1-1 |
5 | +2 | 3 | 1 |
2 | ![]() スロバキア |
● 0-2 |
― | △ 1-1 |
○ 3-2 |
4 | -1 | 4 | 5 |
3 | ![]() ニュージーランド |
△ 0-0 |
△ 1-1 |
― | △ 1-1 |
3 | ±0 | 2 | 2 |
4 | ![]() イタリア |
△ 1-1 |
● 2-3 |
△ 1-1 |
― | 2 | -1 | 4 | 5 |
【Before】
イタリア「楽勝www」
パラグアイ「ニュージーには勝つ」
ニュージーランド「なにこの無理ゲー?」
スロバキア 「ニュージーには勝つ」→ 【After】
イタリア「(゚Д゚)」
パラグアイ「ヘタリアwww」
ニュージーランド「ヘタリアwww」
スロバキア 「ヘタリアwww」
グループ最弱と見られたニュージーランドだったが、初戦のスロバキア戦はロスタイムの得点で引き分け。大会初勝ち点を手にすると、続くイタリア戦でも引き分け。グループの台風の目となった。しかし、第3戦で勝つことができず3位に終わった。
グループリーグでの苦戦が恒例となっている前回優勝のイタリアは今大会でも苦戦。2試合引き分けで後がなくなった第3戦のスロバキア戦では、0-2と追い込まれた状況を覆せず、2-3で敗北。アズーリ(イタリア代表の通称)はグループ最下位で南アフリカを去ることに。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() ブラジル |
― | △ 0-0 |
○ 3-1 |
○ 2-1 |
7 | +3 | 5 | 2 |
2 | ![]() ポルトガル |
△ 0-0 |
― | △ 0-0 |
○ 7-0 |
5 | +7 | 7 | 0 |
3 | ![]() コートジボワール |
● 1-3 |
△ 0-0 |
― | ○ 3-0 |
4 | +1 | 4 | 3 |
4 | ![]() 北朝鮮 |
● 1-2 |
● 0-7 |
● 0-3 |
― | 0 | -11 | 1 | 12 |
【Before】
ブラジル「1位通過するよ」
北朝鮮「どうしてこうなった!」
コートジボワール「1位通過するよ」
ポルトガル「1位通過するよ」→ 【After】
ブラジル「俺ら相変わらず流石だな」
北朝鮮(現在行方不明)
コートジボワール「北朝鮮には勝った」
ポルトガル「2位通過したよ」
3強(ブラジル、ポルトガル、コートジボワール)1弱(北朝鮮)で、今大会で一番厳しいグループの一つとされた。
北朝鮮から何点とるかがポイントのリーグとされたが、北朝鮮は、ブラジル戦では敗れたとはいえ粘り強い守備を見せる(2-1)。しかしポルトガル戦では守備が崩壊し、0-7と大敗。第3戦のコートジボワール戦に勝ったとしても、ブラジル、ポルトガルを上回れないため、グループリーグ敗退となった。そして炭鉱という名の決勝へ・・・
過去W杯5回優勝、世界ランキング1位のブラジルは2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。第3戦のポルトガル戦はスコアレスドローに終わり、全勝通過は逃した。コートジボワールは直前の日本との親善試合で負傷を負ったドログバが本調子で無かったことが響いた。
順 位 |
国名 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() スペイン |
― | ○ 2-1 |
● 0-1 |
○ 2-0 |
6 | +2 | 4 | 2 |
2 | ![]() チリ |
● 1-2 |
― | ○ 1-0 |
○ 1-0 |
6 | +1 | 3 | 2 |
3 | ![]() スイス |
○ 1-0 |
● 0-1 |
― | △ 0-0 |
4 | ±0 | 1 | 1 |
4 | ![]() ホンジュラス |
● 0-2 |
● 0-1 |
△ 0-0 |
― | 1 | -3 | 0 | 3 |
【Before】
スペイン「楽勝すぐるww」
スイス「ホンジュラスには勝つ」
ホンジュラス「まぁ、がんばる」
チリ 「ホンジュラスには勝つ」→ 【After】
スペイン「1回負けたけどまあいいか」
スイス「引き分けで敗退orz」
ホンジュラス「スイスを道連れ(ニヤリ」
チリ 「2位通過したよ」
優勝候補の一つであるスペインがスイスに0-1で敗北。スイスは対スペイン戦で初対戦から85年越しの初勝利を挙げた。直接対決となる第3戦のチリ戦は2-1で勝利。得失点差でチリを上回り、かろうじて1位通過。
スイスはチリ戦に0-1で敗れたものの、イタリアが持っていたW杯連続無失点記録(550分)を9分更新した。
ビエルサ率いるチリは攻撃的なサッカーを披露。2連勝で首位に立ったが、第3戦のスペインに敗れ、南米勢唯一のグループ2位通過となった。
今大会は、第2戦終了時点で決勝トーナメント進出を決めたのがオランダとブラジルだけと、どのグループも非常に混戦気味の様相だった。
全般的に、ヨーロッパの強豪チームやアフリカのチームの調子が悪く(アフリカは決勝Tに進出したのはガーナのみ、開催国である南アフリカも、開催国としては初めてグループリーグで敗退した)大苦戦した一方で、南米のチームの強さが目立った(南米5チームは全チームが決勝Tに進出)。そして、アジア枠からは韓国と日本がそれぞれ駒を進めた。
また、前大会覇者のイタリア(ヘタリア)と、準優勝のフランスが揃ってグループリーグ最下位で敗退している(前大会1、2位が共に決勝Tに進めなかったのはワールドカップにおいて史上初)ところなどに、今大会の波乱具合がよく表れていると言えるだろう。
∩∩ V∩
(7ヌ) (/ /
/ / 敗 退 ||
/ / ∧_∧ ∧_∧ || / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\ \( ´∀`)---. (´∀` ) // < どうしてこうなった!どうしてこうなった!
\ /~⌒ ⌒ / \_________________
(ミ 内紛 |/`i 老い /
|フランス| .|イタリア |
| | | |
| | | ヽ
/ ノ | | ゝ |
| | | | | /
前回準優勝国 前回優勝国
強国であるイングランドとドイツ、ポルトガルとスペインがそれぞれ1回戦から当たるなど、最初から激しい戦いとなる組み合わせとなった。
優勝 | ![]() |
スペイン | |||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
準優勝 | ![]() |
オランダ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
3位 | ![]() |
ドイツ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
4位 | ![]() |
ウルグアイ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
決勝 | 0 - 1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() オ ラ ン ダ |
![]() ス ペ イ ン |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
3位決定戦 | 2 - 3 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() ウ ル グ ア イ |
![]() ド イ ツ |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
準決勝 | 2 - 3 | 0 - 1 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() ウ ル グ ア イ |
![]() オ ラ ン ダ |
![]() ド イ ツ |
![]() ス ペ イ ン |
||||||||||||||||||||||||||||||||
準々決勝 | 1 - 1 ( 4 - 2 ) |
2 - 1 | 0 - 4 | 0 - 1 | |||||||||||||||||||||||||||||||
![]() ウ ル グ ア イ |
![]() ガ 丨 ナ |
![]() オ ラ ン ダ |
![]() ブ ラ ジ ル |
![]() ア ル ゼ ン チ ン |
![]() ド イ ツ |
![]() パ ラ グ ア イ |
![]() ス ペ イ ン |
||||||||||||||||||||||||||||
一回戦 | 2 - 1 | 1 - 2 | 2 - 1 | 3 - 0 | 3 - 1 | 4 - 1 | 0 - 0 ( 5 - 3 ) |
1- 0 | |||||||||||||||||||||||||||
![]() ウ ル グ ア イ |
![]() 韓 国 |
![]() ア メ リ カ |
![]() ガ 丨 ナ |
![]() オ ラ ン ダ |
![]() ス ロ バ キ ア |
![]() ブ ラ ジ ル |
![]() チ リ |
![]() ア ル ゼ ン チ ン |
![]() メ キ シ コ |
![]() ド イ ツ |
![]() イ ン グ ラ ン ド |
![]() パ ラ グ ア イ |
![]() 日 本 |
![]() ス ペ イ ン |
![]() ポ ル ト ガ ル |
||||||||||||||||||||
A1 | B2 | C1 | D2 | E1 | F2 | G1 | H2 | B1 | A2 | D1 | C2 | F1 | E2 | H1 | G2 | ||||||||||||||||||||
FIFAランク | 16 | 47 | 14 | 32 | 4 | 34 | 1 | 18 | 7 | 17 | 6 | 8 | 31 | 45 | 2 | 3 | |||||||||||||||||||
今大会グループリーグでは無失点だったウルグアイが、順当に勝ち進んだ。ただ、ランキングなどでは大きな差があった韓国も試合ではよく健闘した。
ウルグアイが前半8分にスアレスのゴールで先制するものの、韓国はFKのチャンスからイ・チョンヨンが1点を取り返し、一度は同点に追いついた。しかし、ウルグアイは後半35分にスアレスがCKから再び決め、勝負ありとなった。
今大会のアフリカ勢で唯一決勝Tに勝ち進んだガーナが、自己初、アフリカ勢最高順位タイとなる8強へと勝ち進んだ。
試合は同点のまま90分が経過し、今大会初の延長戦となったが、延長戦前半3分にガーナのギャンが決めて、決着がついた。
アメリカは2大会ぶりに8強入りすることができなかった。
「これ絶対入ってるよね」
「完全に入ってる」序盤から激しい攻防により、ドイツがクローゼとポドルスキのゴールで2点を先制するもイングランドも前半36分にアップソンが1点を返す。しかしその2分後の前半38分、イングランドのランパードが放ったボールが、バーに当たり、地面にバウンド。このときゴールラインを明らかに超えていたが判定はノーゴール。66年大会の決勝、西ドイツ対イングランドで生まれた疑惑のゴールを想起させる判定が、同じ顔合わせながら逆の立場で再び生まれてしまった。
同点に追いつけなかった気落ちからか、はたまた実力の差か、後半にミュラーに2点を追加され、イングランドはここで敗退となった。これで、ドイツは15大会連続8強進出となった。
「これ絶対出てるよね」
「完全に出てる」前回でもベスト16で戦った両チームの対戦はドイツ-イングランド戦に続き、またも疑惑の判定に試合が揺れた。前半26分、こぼれ球を拾ったメッシの浮かせたボールをテベスがヘディングで流し込む。テベスの位置は明らかなオフサイドポジションであり、メキシコは猛抗議するが判定はゴール。結果的にはアルゼンチンが先制する形になった。
その後アルゼンチンは相手のミスからイグアインが決めて2点目、後半7分にはテベスの強烈なミドルシュートで3点目を奪い試合を決めた。メキシコは再三の決定機を活かせず、後半26分にエルナンデスが1点を返すのが精一杯だった。
イタリアを撃破しベスト16進出を果たした初出場のスロバキアだったが、進撃もここまでだった。
前半18分、故障から復帰し今大会初先発となったオランダのロッベンがカウンターから先制点を奪う。スロバキアも幾度かの決定機を掴むが決めきれず、後半39分にスナイデルが2点目を奪って試合を決めた。スロバキアは終了間際にヴィテックのPKで1点を返すに留まり、オランダが堅実な試合運びで1998年フランス大会以来のベスト8進出を果たした。
攻撃的サッカーで王国に挑んだチリだったが、壁は高く厚かった。ブラジルの強固な守備に攻撃は寸断され、逆にブラジルの鋭い攻撃に翻弄された。
ブラジルは前半35分にCKからフアンが決めて先制すると、3分後には鋭い連携からルイス・ファビアーノが2点目を奪う。後半、さらに攻撃的な布陣で挑んできたチリを跳ね返し、14分にロビーニョが3点目を流し込んで勝負あり。
ともに初のベスト8を目指す守備的な両チームの戦いは90分間得点がなく、延長戦へ突入。延長戦に入ったあともスコアは動かず今大会初のPK戦へ。先攻のパラグアイが全選手決めたのに対し、日本は3番手の駒野友一がシュートをバーに当てて惜しくも外してしまった。パラグアイが初となるベスト8進出を決めた。
また、この試合のマンオブザマッチに選ばれたのは本田圭佑であった。敗者チームが選ばれるのは大変異例なことである。尚、本田は今大会で3度受賞した。
前半からスペインはポゼッションで優位に立ち、たびたびシュートを放っていたが、ポルトガルの守りは堅かった。だが、その後後半18分、スペインはシャビのヒールパスからビジャが華麗に決め、先制。そのままの点数で後半も終わり、スペインがベスト8に進出した。また、ポルトガルはロスタイム直前にレッドカードをもらうなど、ゴールされてからはなおスペインに圧倒される形となってしまった。
お互い隣国で、FIFAランキングも1つしか差がない両国だったが、その1の差は大きかった。注目のクリスティアーノ・ロナウドは1ゴールのみという結果に終わる。
FIFA1位ブラジルの脆さと、オランダのしたたかさが見られた一戦だった。
前半の主導権を握ったのはブラジル。前半10分に隙を突いてロビーニョが先制。オランダは前半ほとんど何もできず、ブラジルの貫禄勝ちをこの時点では誰もが思い描いていた。しかし、後半8分にまさかのオウンゴール(のちにスナイデルのゴールに訂正)で同点。これで勢いを吹き返したオランダが、23分にCKからスナイデルのヘッドで逆転。これに浮き足だったブラジルは、28分にメロが相手の足を踏み一発退場。そのままブラジルはペースを取り戻せず、オランダが勝利を収めた。
ウルグアイにとっては「神の手」、ガーナにとっては「悪魔の手」。漫画のような展開が、延長後半ロスタイムに待ちかまえていた。
試合は序盤ウルグアイがペースを掴むが、ガーナも徐々に盛り返し、前半終了間際にムンタリのロングシュートでガーナが先制。しかしウルグアイも後半フォルランのFKで追いつき、試合は延長戦に突入する。
延長後半ロスタイム。ガーナがウルグアイのゴール前に押し込み混戦に。その中でウルグアイのスアレスが、ゴール前でガーナのシュートを手で防ぎ、ハンドで一発退場となってガーナにPKが与えられる。しかしこのPKをガーナのエース・ギャンがまさかの失敗。試合はPK戦にもつれこみ、ウルグアイが4-2でPK戦を制した。
4-0。今大会屈指の好カードがこんなスコアになろうと誰が予想しただろうか。
ドイツは前半3分にミュラーが決め、早々と先制。しかしその後はアルゼンチンにペースを奪われ、押し込まれる展開が続く。しかし強固な守備でアルゼンチンの攻撃を跳ね返したドイツは、後半23分にワンチャンスからクローゼが2点目を奪う。これで焦ったアルゼンチンの隙をしたたかに突いたドイツは29分にフリードリヒが3点目を奪い試合を決め、終了間際にもクローゼがだめ押し点を奪って4-0。優勝候補アルゼンチンを完膚無きまでに叩きのめした。
この試合2得点のクローゼはW杯通算14ゴール目となり、ゲルト・ミュラーと並び歴代2位となった。脆くも砕け散ったアルゼンチンはマラドーナの監督としての力量の無さが強豪相手で曝け出され、メッシはまさかのノーゴールで大会を終える。
パラグアイの堅守にスペインが攻めあぐね、膠着していた試合に後半、ある意味神が舞い降りた。
後半13分。パラグアイはPKを得るが、スペインGKカシージャスがこれを見事にセーブ。即座にカウンターを仕掛けたスペインは、ビジャが倒され、相手のPKから僅か1分後にお返しのPKを得る。これをシャビ・アロンソが決めてスペインが先制…したはずだったが、なんと味方がエリアに入ったとの判定で蹴り直しに。これをパラグアイGKビジャールが止める神展開で0-0のまま試合が続く。
試合が決まったのは後半38分。ペドロのシュートはポストに阻まれるが、詰めていたビジャのシュートを今度はポストも防ぎきれずにスペインが先制点。これが決勝点となり、スペインが実に60年ぶりとなるベスト4進出を決めた。
前半は、オランダのファン・ブロンクホルスト、ウルグアイのフォルランがお互いにミドルシュートを決めあい1-1と同点。試合が動いたのは後半25分だった。オランダのスナイデルが、今大会5点目となるゴールを決め、2-1となると、そのわずか3分後にロッベンが更なる追い討ちをかけ3-1。その後ロスタイムにウルグアイのペレイレが1点を巻き返したが、それ以上の動きはなく試合終了。
オランダは1978年のアルゼンチン大会以来となる決勝進出を果たした。ウルグアイは主力選手であるスアレスが出場停止だったことも響いた。
スペインが、無敵艦隊(笑)の汚名を拭い去る、初の決勝へと進んだ。
前半からスペインが攻めモードで推移。幾度となくゴールを狙うが、ドイツの鉄壁の守りに阻まれなかなか決まらない。それでも、後半28分、シャビのコーナーキックからのプジョルがヘディングで決め先制。その後はドイツが一転、攻めのパワープレーを見せるが決まらず、試合終了のホイッスルが鳴った。
どちらのチームも主力メンバ-が欠けたが、両チーム共にその欠けを補うほどに一人一人が活躍するようなすばらしい試合となった。
ドイツが上手くパスをまわし、前半19分にミュラーが5点目となるシュートを決め先制。しかし、ウルグアイがこのまま終わるはずがなく、カウンターから流れをつかみ28分にカバーニが決め同点。さらに後半6分、フォルランがこちらも5点目となるゴールで2-1とする。
しかしこれではまだ終わらない。ドイツが直後の11分にヤンセンがヘディングで決め同点。この試合はいったいどうなるのか・・・という空気が流れ始めた後半37分、コーナーキックからケディラがまたもやヘディングで決め2-3。何とか延長戦に持ち込みたいウルグアイ、ロスタイムにフリーキックのチャンスを得たもののバーに弾かれ無念。ドイツが3位に輝いた。
共に強国ながら、一度も優勝を経験していない国の戦いであった。どちらも勝てば初優勝となるとあって、イエローカードが14枚も乱れ飛ぶ激しい総力戦となった。
試合は互角で非常にもつれ込んだ。スペインがいつものようにシャビとイニエスタを中心としたパスワークを起点にシュートチャンスを幾度となく作るもののオランダが激しく抵抗しゴールには至らない。オランダもカウンターからロッベンが決定機を迎えるが、カシージャスのスーパーセーブによって阻まれる。そのような展開が何度も続いたが両チーム共にゴールは決まらず、試合は延長戦へ突入。
しかしそれでもなかなか決まらない。オランダは延長前半4分にハイティンハが退場となり、スペインもフェルナンド・トーレスが足の負傷を訴えるなど満身創痍の状態になっていた。このままPKか・・・?と思われていた延長後半11分、スペインのイニエスタがボレーシュートを決め勝負あり。スペインがついに真の「無敵艦隊」へと進化した瞬間であった。
破られたジンクス(参考>>558) | |
---|---|
欧州勢は、欧州開催時にしか 優勝できない |
スペイン初優勝 |
予選リーグG組・H組を突破した国は 優勝できない |
スペイン(H組)優勝 |
開催国は予選敗退しない | 開催国南アフリカ予選敗退 |
日本は自国開催以外の大会では 予選リーグを突破できない |
突破して16強入り |
QBK | QBKK |
決勝Tは、最初から強国同士の戦いで、魅力ある戦いとなった。良かった所を上げればきりはないが、3位決定戦のドイツとウルグアイの激しい接戦などは非常に見ごたえがあった。結果的には3位までヨーロッパが占拠したものの、どのチームも奮闘し、多くの人々に感動を与えたことは間違いない。
また、今大会は初のアフリカ開催、初のスペイン優勝・・・と初の出来事が非常に多くあった他、「ジンクス」が破られた大会でもあった。今後の大会の発展のためにも良い傾向だろう。
タコのパウル君がドイツ戦+決勝の計8試合の勝利予想を全て的中させたということも話題になった。
2010 FIFAワールドカップ 大会結果 | |
---|---|
優勝 | ![]() |
準優勝 | ![]() |
3位 | ![]() |
4位 | ![]() |
個人表彰 | |
大会MVP | ![]() |
得点王 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
最優秀GK | ![]() |
最優秀若手選手 | ![]() |
悲願の初優勝を飾ったスペインは2年前のEURO2008でも優勝しており、今回ジンクスを覆しての世界王者に輝いたことで一時代を築くこととなる。当時サッカー界はジョゼップ・グアルディオラ率いるFCバルセロナが時代を築いており、今大会のスペインもバルサのメンバーを中心に構成されており、シャビ、イニエスタ、ブスケツを中心に中盤の圧倒的なボールポゼッション力を武器に常に試合の主導権を握ることができた。
前回大会とは反対に今大会は波乱の多い大会となり、2006年のファイナリストであるイタリアとフランスが揃ってグループリーグで敗退。イタリアは世代交代の失敗、フランスはドメネク監督と選手の対立が敗退の原因となった。5チーム全てがベスト16に進出した南米勢だったが、ブラジル、アルゼンチンの2強が揃ってベスト8で敗れ、結局今回も欧州勢に押される形となった。その中で古豪ウルグアイが1970年大会以来となるベスト4進出を果たす奮闘が目立ち、パラグアイも初のベスト8進出を果たした。
アジア勢では日本と韓国が自国開催以外の大会で初めて決勝トーナメントまで進出する健闘が光った。一方、初のアフリカ開催ということで躍進が期待されたアフリカ勢だったが、ガーナがアフリカ勢3か国目のベスト8進出を果たしたものの、他の4チームはいずれもグループリーグで敗退している。
スペインのポゼッションスタイルが話題となったが、全体的には守備重視の戦術が主流となっていた。準優勝したオランダや王国ブラジルといった攻撃的なサッカーが伝統となっているチームも堅守速攻のサッカーを見せ、躍進したウルグアイも攻撃はディエゴ・フォルラン、ルイス・スアレスら前線のタレントに任せた守備重視のサッカーだった。
今大会波乱が続出した大きな要因として、開催地である南アフリカが1000mを超える高地であったことも挙げられ、高地の環境に適応できたかどうかが上位進出の明暗を分けていた。また、今回使用された公式球「ジャブラニ」が不規則な変化をしやすいという特質があり、いわゆる無回転のシュート、ブレ球シュートが決まりやすいのも特徴的だった。このジャブラニには多くの批判が集まり、決勝戦では特別球「ジョブラニ」が使用されることとなった。
前回大会終了後に就任したイビチャ・オシムが突如病気で倒れ、後を引き継ぐ形で2008年から岡田武史が再び監督に就任したが、アジア予選は突破したものの低調な内容が続き、ファンやメディアから批判を浴び続け、今回のワールドカップに対する期待値は非常に低いものだった。そこで、岡田は大会直前に堅守速攻のスタイルに転換することを決断。これまで不動のエースだった中村俊輔を控えに降格させ、本田圭佑を1トップに置いたメンバーで戦うことになる。
このスタイル変更が功を奏した日本は、初戦のカメルーン戦に勝利してこれまで批判し続けたメディアやファンを見返すと、オランダには惜しくも敗れたが、デンマーク戦にも勝利し、2位で決勝トーナメントに進出するサプライズを起こす。2ゴールを決めるなど、突破の立役者となった本田はこの大会より日本サッカー界の新たな王様となり、これまで「谷間の世代」と揶揄された北京オリンピック代表世代が代表の中心となる。また、守備陣の奮闘も光り、長友佑都は左右のサイドバックをこなしながらサミュエル・エトーを完封したことで世界に名が知られるようになる。
ネット上では、これまで批判しまくっていた岡田JAPANに対する手のひら返しが多発し、ツイッターでは「岡ちゃん、ごめんね」がトレンド入りしたほどだった。
しかし、パラグアイ戦では急造チームだけあって攻撃のオプション不足が露呈され、PK戦の末に敗れている。それでも、予想を覆しての快進撃に日本中が再びサッカー熱に染まっていた。
大会後の2010年7月14日にFIFAランキングが発表された。TOP3は大会優勝のスペインが1位に返り咲き、大会準優勝のオランダが2位、ベスト8止まりのブラジルは1位から3位に後退した。今大会活躍したウルグアイ、パラグアイ、日本、ガーナは大きく順位が上がった。一方でイタリア、フランス、カメルーンといったグループリーグで勝ち星を上げれなかった国は大きく順位を落とした。
グループA | グループB | グループC | グループD | グループE | グループF | グループG | グループH |
---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() 南アフリカ (66位) |
![]() アルゼンチン(5位) |
![]() イングランド (7位) |
![]() ドイツ (4位) |
![]() オランダ (2位) |
![]() イタリア (11位) |
![]() ブラジル (3位) |
![]() スペイン (1位) |
![]() メキシコ (24位) |
![]() ナイジェリア (30位) |
![]() アメリカ (13位) |
![]() オーストラリア(20位) |
![]() デンマーク (29位) |
![]() パラグアイ (16位) |
![]() 北朝鮮 (103位) |
![]() スイス (18位) |
![]() ウルグアイ (6位) |
![]() 韓国 (44位) |
![]() アルジェリア (33位) |
![]() セルビア (14位) |
![]() 日本 (32位) |
![]() ニュージーランド(54位) |
![]() コートジボワール(26位) |
![]() ホンジュラス (46位) |
![]() フランス (21位) |
![]() ギリシャ (12位) |
![]() スロヴェニア(19位) |
![]() ガーナ (23位) |
![]() カメルーン (40位) |
![]() スロバキア (27位) |
![]() ポルトガル (8位) |
![]() チリ (10位) |
FIFAの映像ソースにはところどころでスロー再生映像が挟まれ、試合の流れと関係ない選手のプレーや観客のキスなどを再生することで話題となった。代表的なものはカメルーン対日本戦でのエトーと本田圭佑が互いに顔と頭をなであう様子のスロー映像である。
今大会の公式アンセムはR.Kelly の Sign Of A Victory。オフィシャルソングはシャキーラのWaka Waka。
NHKサッカーテーマソングはSuperflyのタマシイレボリューション。
今大会は、アフリカ大陸での初開催など、「初めて」ということが多く、すばらしい試合もたくさんあった。しかし、それと同時に今後に向けての課題も多く見つかっている。
掲示板
581 ななしのよっしん
2016/08/21(日) 22:45:04 ID: LKMKe5z/tM
俺はブラジル代表がまさかのまさかであっさり敗北したのを観てそんな状態になったよ
カカ好きだったのに
582 ななしのよっしん
2020/06/05(金) 15:21:39 ID: hwDOgRbzHa
それほど酷い大会ではないし、あの時の日本代表に戦犯はいなかった。先に進めないのは残念とはいえ谷間の世代と呼ばれたメンバーが中心で、オシム監督途中降板もありながらあそこまで健闘した岡田ジャパンは本当凄かったと思う。
現在木村花事件で誹謗中傷取り沙汰されてるけど、あの当時のネットも今と負けず劣らず酷かったのは覚えてる。
「人とすれ違うのも怖かった」南アW杯の“戦犯”と呼ばれた駒野友一が明かす10年前の真実
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583 ななしのよっしん
2021/04/23(金) 03:27:26 ID: e/Cf7WNJx3
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最終更新:2025/03/30(日) 10:00
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