Class373

　Class373とは、イギリスとフランス、ベルギーを結ぶ列車「ユーロスター」に使用される高速鉄道車両である。

概要

　英仏海峡トンネル開通に伴い、イギリスのロンドンとフランスのパリ、ベルギーのブリュッセルを結ぶ高速列車の運行が開始される事となった。その列車が「ユーロスター」であり、その列車の運行のために作られたのがこのClass373である。

　車両は両端に電気機関車、その間に18両の連接台車を持つ客車を挟んだ構造となっており、ほぼTGVの車両の一種といえる。製造メーカーもフランスのアルストム社である。但し、従来のTGVと違い、乗り入れ先の事情に配慮した改良点が幾つか存在し、車両限界規格をイギリスに合わせて小さくし、動力はイギリス式の非同期動力とし、第三軌条による集電方式にも対応している。その為、同車は最初から複電源対応車両となっている（交流25kV 50Hz、直流3kV、直流750Vに対応。但し一部は直流1.5kVにも対応）。この他、英仏海峡トンネルを走るため、その為の特殊な装備、乗り入れ先となる各国の信号システムに対応した保安装置等も搭載している。車両はイギリス、フランス、ベルギーの三カ国がそれぞれ所有している。

　現在でも「ユーロスター」の運用に就いているほか、一部はフランス国内のTGVの運用にも就いている。一時期、イギリス国内の東海岸本線の高速列車として運行していた時期もあったが、格安航空との競争に晒され、更に軌道設備が200km/hまでしか対応しておらず、本来の性能を発揮できなかった為、現在はこの運用からは撤退している。ちなみに、「ユーロスター」の名前は、イタリアから横取りしたりしている。その為、イタリアに元々居た「ユーロスター」は、「ユーロスター・イタリア」となってしまった。

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