まよチキ！とは (マヨチキとは) [単語記事]

『まよチキ！』とは、あさのハジメ著のライトノベル作品および、それを原作とするアニメ作品である。

概要

まよチキ!
ジャンル	学園ラブコメディ
小説
著者	あさのハジメ
イラスト	菊池政治
出版社	メディアファクトリー
レーベル	MF文庫J
刊行期間	2009年11月-2012年7月
巻数	既巻11巻
アニメ
監督	川口敬一郎
アニメ制作	feel.
放送期間	2012年7月-9月
話数	全13話

第5回MF文庫Jライトノベル新人賞最優秀賞受賞。

2009年11月よりMF文庫J（メディアファクトリー）から刊行されている。
既刊11巻。イラストは菊池政治。

『まよチキ！』は応募時のタイトル『迷える執事とチキンな俺と』の略である。
「マヨネーズチキン」でも「迷える子羊チキンレース」でもない。作者の自画像がマヨネーズと鶏肉なのも関係ない。

にぃと作画によるコミカライズが、『月刊コミックアライブ』（メディアファクトリー）2010年9月号より連載。既刊4巻。
また、栄智ゆう作画の「まよマヨ!」が角川コミックス・エースにより発売されていた。全2巻。

あらすじ

近衛スバル。
彼はこの私立浪嵐学園において有名人だ。文武両道にして絶世の美少年。澄み切ったアルトボイス。
女子は憧れを、男子は嫉妬を込めて『スバル様』というあだ名で呼ばれているくらいだ。
そして、ヤツは執事だ。
学園一の美少女であり学園理事長の一人娘、涼月奏に仕えており、彼女を「お嬢様」と呼ぶ。
平々凡々な俺――体質はおいておくが――坂町近次郎がヤツと関わり合いになることはないだろうなぁと思っていた。
そんな近衛とクラスメイトになった二年の春。
男子トイレの個室をノックもせず開けてしまった俺は――近衛のデルタ地帯にある女物のパンツを見てしまった。

登場人物

声優はアニメ版のもの。

坂町近次郎（さかまちきんじろう） - 声：日野聡: 主人公。私立浪嵐学園2年生。
母親と妹に格闘技を幼少の頃から受け続けた結果、女性恐怖症となってしまった。女性の体に直接触(られ)ると拒否反応を起こし、鼻血が出てしまう。
フルネームから「ジロー」というあだ名で呼ばれている。; また、自分の名前に「チキン（臆病者）」が含まれている（サカマチキンジロー→サカマ、チキン、ジロー）のをコンプレックスとしており、奏とマサムネに見破られ絶叫を上げてしまう。そのため、奏からは「チキン野郎」と呼ばれることがあり、マサムネからは「バカチキ」と呼ばれている。
近衛スバル（このえ - ） - 声：井口裕香: 私立浪嵐学園2年生。ジローのクラスメイト。ボクっ娘。
涼月奏の幼馴染にして彼女に仕える執事。奏の父から「3年間、誰にも女だとバレずに学園生活を終えること」を条件に奏の執事を今後も続けることが出来たため、女であることを隠していたがジローにバレてしまう。
当初は彼を殴って記憶喪失にしようとしたが、奏が提示したジローの女性恐怖症を治すよう努めるのと引き換えにジローにはスバルの正体の件を黙ってもらう協定を結ぶ。; その後は奏の女性恐怖症を治すことということをダシにして、ジローと一緒に騒動に巻き込まれることにもなる。
『S4(Shooting Star Subaru Sama)』というファンクラブが結成されている。創始者はｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ3巻で分かる。; 必殺技に「執事ナックル」「エンド・オブ・アース」がある。そのネーミングセンスの最悪さを近次郎に指摘されたが、本人はこの名前をかっこいいと思っている。
涼月奏（すずつきかなで） - 声：喜多村英梨: 私立浪嵐学園2年生。ジローとスバルのクラスメイト。
浪嵐学園の理事長の一人娘。スバルの主。スバルに友達がいないことを気にかけ、秘密を知ったジローとスバルの間に協定を提案した。; 近次郎のことが好きであり、彼に迫ったり弄ったりして楽しんでおいる。その本性を知った近次郎からは「デビル涼月」と言われ、携帯電話にもこの愛称で登録され、着信音も『ゴッドファーザーのテーマ』となっているが、自身は『ダースベイダーのテーマ』が良いと主張している。
退屈を嫌い、常に自分を楽しませるための何かを求め、その為には手段を選ばない、典型的な愉快犯。
坂町紅羽（さかまちくれは） - 声：花澤香菜: 私立浪嵐学園1年生。手芸部所属。ジローの実妹にしてジローを女性恐怖症に陥れた張本人の一人。
毎日の格闘技は兄のジローが大好きであるがゆえの愛情表現である。; 天真爛漫な性格で、兄のことが大好きだが、上記の愛情表現や嫉妬による行動が酷く物理的で痛々しいものとなっている。
「自分より強い人が好き」と言っていたが、スバルに負けて以来、スバルに恋心を抱く。
4巻で表紙のキャラクターが1周したが、メインで出てくる女子の中で彼女だけ未だに表紙になったことがない。
宇佐美マサムネ（うさみマサムネ） - 声：伊瀬茉莉也: 私立浪嵐学園2年生。手芸部所属。手芸部所属・部内ランキング第5位。; （原作では）3巻より登場。; ウェーブのかかった髪を2つに括ったツインテールの少女。中背で細身。; 原付バイクで通学しており、近次郎を2度はねたことがある。; 自分同様に孤独だったスバルに一目惚れして友達になりたいと考えていたが、近次郎との交流を通してスバルが変わっていったことに気づき、その理由を知るために近次郎に接触する。; 学園祭の後に校舎の屋上から投身自殺を図ろうとする(アニメ版では退学届を出すつもりだった）が、近次郎の「友達になってやる」との言葉に思い留まり、助けられる。; 奏のデタラメを見抜ける数少ない人物。
鳴海ナクル（なるみナクル） - 声：阿澄佳奈: 高校1年生で、紅羽のクラスの委員長。手芸部所属・部内ランキング第2位。; （原作では）3巻より登場。; 「スバル様を温かい眼差しで見守る会」の会長。家は「沈黙ヒツジ」などを出している割と大きな玩具会社。亜麻色の長髪と色黒の肌を持つ巨乳の少女。近次郎とスバルが同性愛カップルだと信じており、BL漫画や小説を作っている。; 炭酸飲料を飲むと酔っ払い、他人の服を脱がしまくるが、本人は酔っている間のことは何も覚えていない。手芸部のメンバーからは“脱衣酔拳”と呼ばれている。眼鏡をこよなく愛している。
鳴海シュレディンガー（なるみシュレディンガー）: （原作では）6巻より登場。高校3年生で、ナクルの実姉。手芸部所属副部長・部内ランキング第1位。共にトップランカーの座に相応しい実力の持ち主。技術を全く習得しなくても驚異の身体能力だけですべてカバーできる。周りの後輩からは「シュレ先輩」などと呼ばれている。妹のナクルとは違い髪型がショートヘア。背丈も妹より低いが、それをコンプレックスに感じている。性格も、ナクルと真反対で男勝りな性格で、口調も「てめー」などの口調が本巻でも多々見られる。後輩をからかって遊んでいるが、実は妹想い。妹同様に炭酸飲料で酔うが、酔うと服を脱ぎたくなる悪癖がある。; 妹を大事に思っておりストーキングするほど。勘違いから近次郎に体育祭で勝負する事を宣戦布告。しかし、自らの勘違いは知っており、ナクルを勝負に駆り出し姉妹対決を行う。結果はシュレの勝ちで勝った場合の約束で近次郎を「お兄ちゃん」と呼ぶようになり、以後定着する。お礼を言われるのが苦手で顔を染めながら男勝りな喋り方で誤魔化す。; アニメにおいては、第13話のアイキャッチに顔が映らないように登場した。
近衛流（このえながれ）-声：藤原啓治: （原作では）1巻より登場。スバルの実父で、涼月家現当主の執事を務めている。職務には忠実だが、娘を溺愛しており、彼女の秘密を知りながらもそばにいる近次郎を「スバルに寄り添う害虫」として敵視している。もっとも、愛情の深さゆえの過干渉のせいで、当のスバルからは鬱陶しがられている。

テレビアニメ

2010年10月23日にMF文庫Jの公式ページでアニメ化が発表された。アニメ化決定記念キャンペーンを開催している。

2011年7月～9月に、TBS・MBS・CBC・BS-TBSにて放送された。全13話。

スタッフ

監督：川口敬一郎
シリーズ構成：吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督：川村幸祐
音楽：橋本由香利
音響監督：飯田里樹
アニメーション制作： feel.

主題歌

オープニングテーマ「Be Starters!」: 作詞：大森祥子 / 作曲：山口朗彦 / 編曲：山口朗彦、河合英嗣 / ストリングスアレンジ：菊谷知樹; 歌：喜多村英梨
エンディングテーマ「君にご奉仕」: 作詞：うらん / 作曲：山口朗彦 / 編曲：菊谷知樹; 歌：近衛スバル（CV：井口裕香）、涼月奏（CV：喜多村英梨）、宇佐美マサムネ（CV：伊瀬茉莉也）