アルカディア(ゲーム機)

アルカディア（Arcadia）は、バンダイによって1983年に発売された家庭用ゲーム機の名称である。

概要

1982年にアメリカで発売されたEmerson Arcadia 2001(エマーソン・アルカディア2001)の互換機として1983年3月25日にバンダイ・アルカディアとして日本で発売。

このハードはライセンスが不明であり西ドイツのHanimex HMG 2650を始めとした別名義・会社で販売された互換機が30種類以上存在するものの、カセットの外見がわずかに異なり、バリエーションごとに互換性がない。

日本でもバンダイ以外に日本通商・ダイナビジョン、P.I.C.・エクセラとして互換機を発売していた。

CPUは3.58MHzのSignetics 2650、GPUにSignetics 2647Nに1KBのRAMを搭載し、最大8KBのROMをサポートする。

歴史

アルカディアは1982年^[1]、アメリカの大手家電メーカー、Emarson Radio社によってArcadia 2001として99ドルで発売され、米国内のアルカディアファミリーで最も普及した。

とは言えども、同時期にはAtari社のAtari 5200、Coleco社のColecoVisionが発売。この二機種はアルカディアの倍以上の水平解像度・同時発色数・スプライト数といった高スペック機となり^[2][3]性能面に乏しいアルカディアは最初から窮地に立たされることとなり、極めつけにキラーソフトも存在せずに1983年にはアメリカから撤退することとなる。わずか18ヶ月のことであった。

1982年、日本ではバンダイはMattel Intellivisionを輸入し、インテリビジョンとして発売したものの、定価49,800円と高価によって失敗してしまい、その反省からより安価なゲーム機を販売することにし、Emerson Radio社からライセンスを受けてアルカディアを販売することとなる。1983年2月、バンダイフェアにてアルカディアを発表。低下29,800円で発売予定としていた。

しかし翌月18日、アタリが同月9日にアタリ・インターナショナル日本支社を設立。予定価格を一万円切った19,800円で発売することが発表され、25日にアルカディアが発売された。

しかし7月15日に任天堂からより高性能なゲーム機、ファミリーコンピュータが15,000円で発売されると3日後の18日に価格改定。9,800円まで値下げされたものの、商業的には失敗し、同時期に輸入販売を行っていたGCE Voctrexの日本版であるバンダイ・高速船も失敗したことからバンダイはゲーム機事業から撤退すすることとなりアルカディアも販売が終了することとなった。

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関連項目

• バンダイ
• ゲーム機
• アルカディア40周年祭
• アルカディア40周忌

脚注

1. *正確な日時不明。資料によって異なるが5月との見方が強い。1982年CESには展示されていたことからその辺りの時期だとうかがえる。
2. *コレコビジョンは256x192で最大16色で32個のスプライト表示が可能であった。
3. *Atari5200はかなりややこしくなっており、16色、4色、2色表示時解像度はそれぞれ80×192、160×192、320×192となっている。スプライトは単色スプライト8つ（8ピクセル幅スプライト4つ+2ピクセル幅スプライト4つ）となり、最大16色、ラインごとにパレットを入れ替え理論上256色同時発色の画面表示が可能。