カーネーション(連続テレビ小説)とは、2011年10月3日から2012年3月31日(予定)まで放送されている連続テレビ小説の第85作目である。NHK大阪放送局制作。前作は『おひさま』
あらすじ
舞台は大阪府岸和田市。岸和田にある呉服店の娘・小原糸子(尾野真千子)は、ある日ミシンに出会い女学校を中退をし、20歳で洋装店を開き、22歳で結婚。その後3人の娘を生み、夫の戦死後は女で一つで娘たちを育てていくという女性の一代記である。
初回は大正13年(1924年)の岸和田だんじり祭の初日の早朝に主人公の糸子が父・善作(小林薫)を見送るところから物語が始まる。
概要
モデルとなったのは、世界的に有名なファッションデザイナー「コシノ三姉妹」のヒロコ・ジュンコ・ミチコの母親で
ある小篠綾子さん(2006年死去)の人生を基に物語を描いている。
ロケは岸和田市の全面協力を受けているため、市内にある古くからのある施設でロケをしている。例えば市内にある名門企業である別寅かまぼこが所有をする明治時代からある寮で撮影をし、糸子の神戸にある祖父宅として場面に登場をしている。
オープニング曲はミュージシャン・椎名林檎が歌う「カーネーション」である。
登場人物
以下は「役名 - 演者」で表記。
小原家(小原呉服店)
岸和田の呉服屋。服の西洋化で呉服が売れなくなる一方で、親父が売れるものには手当たり次第に手を出すので、段々と何屋かわからなくなっている。洋服からシャンプーまで売っているが、親父の本業は呉服屋である。
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糸子 - 尾野真千子
- 本作のヒロイン。岸和田の呉服屋に生まれ、女学校を中退し洋裁師を目指す。明るく元気だが、父親譲りの頑固さもある。職人肌で、服の事で客と喧嘩することも。服の西洋化で傾く実家を支えようと頑張る。
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善作 - 小林薫
- 小原呉服店の店主にして、糸子の親父。飲んだくれで商売下手。服の西洋化に反発するが、糸子が作った紳士用のあっぱっぱが売れるとそれをイチオシ商品にするなど、現金なところもある。花嫁衣裳を納めに行った良家から、お嬢様を寝取って駆け落ちするなど、何故か女に恵まれる。糸子はこの親父に反発するものの、結局は頭が上がらない。
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千代 - 麻生祐未
- 糸子のカーチャン。元々は神戸の裕福な良家で育ったお嬢様で、ちゃんとした婚約者もいたが、先述のような経緯で善作に嫁ぐ。お嬢様育ちらしく大らかで優しい性格をしているが、天然ボケでもある。糸子がイブニングドレスの仕事を引き受けた時には、自分の経験から的確なアドバイスをした。
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ハル - 正司照枝
- 善作の母、糸子の父方のバーチャン。小原家の真のボスで、商売下手の倅、お嬢様育ちで天然ボケの嫁、頑固者の孫娘を上手く動かしている。
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糸子の妹たち
吉田家(吉田屋)
岸和田の高級料亭。亭主が亡くなってからは、娘が若女将として奮闘している。
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奈津 - 栗山千明
- 吉田家の一人娘にして、吉田屋の若女将。近所でも評判の美人で、糸子とは尋常小学校時代からの腐れ縁である。普段はお高く止まってツンツンしているが、子供の頃からの憧れの人である安岡泰蔵の前では照れてしまう。つまりツンデレ。千明様がツンデレキャラとは、さすが俺たちのNHK、分かっているな。
泰蔵が他の女性と結婚、父親が病死、若女将としての責務など、若くして色んな重荷を心に負っている。だが本人は他人に弱みを見せないようにし、いつもお高くとまっている。糸子はそんな奈津を心配しているが、自分が心配する素振りをみせるとかえって奈津を追い詰めてしまうと考え、あえて距離を取っている。
このように普段は強がっているので、本当の気持ちを他人に見せることは無い。唯一、泰蔵の母親である髪結い師の玉枝に対して「ウチな、あのお兄ちゃんのこと、好きやってん。ずっとな、好きやってん」と自分の心の内を晒し、大粒の涙を流して泣いた。
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克一 - 鍋島浩
- 奈津の父で吉田屋の亭主。奈津の婚礼が決まった年に死ぬ。
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志津 - 梅田千絵
- 奈津母。吉田屋の女将だが、夫の死後は気が抜けたようになり、奈津が女将の代わりに頑張る。
安岡家(髪結い安岡)
髪結いのおばちゃんが、一家を切り盛りしている。倅二人は既に働き、長兄は既婚。糸子の家とは古い馴染み。
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玉枝 - 濱田マリ
- 髪結いを営む。人情味のある、典型的な大阪のおばちゃん。気さくで皆から親しまれている。奈津が心の内を素直に語った数少ない人物。
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泰蔵 - 須賀貴匡
- 玉枝の長男。真面目で実直で働き者のイケメン。ツンデレお嬢様攻略ルートのフラグを立てつつもそれとは知らず、別の女性と結婚してフラグをへし折る。それどころか、祝言を吉田屋で開いた。フラグがツンデレルートであること、相手が千明様というハイスペックであること、フラグの見事なへし折り方などを考慮すると、フラグ数は一本ながら甲種一級フラグ建築士の有資格者ではないかと考えられる。
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勘助 - 尾上寛之
- 玉枝の次男。努めていた工場が倒産した後、和菓子屋で働く。基本的に真面目で善良な人物だが、ダンスホールの踊り子であるサエに入れ込み、カーチャンには「和菓子屋の主人が給金をくれない」と嘘をつき、そこで有り金を使いまくった。これを知った糸子がダンスホールに殴り込み、結局は出入り禁止を食らう。
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八重子 - 田丸麻紀
- 泰蔵の嫁。服装は地味だが、長身の眼鏡美人である。性格は朗らか。泰蔵との間に息子を授かる。ファッション雑誌をスクラップしており、糸子に時々アドバイスをあげる。
紳士服ロイヤル
岸和田にある背広の仕立て屋。糸子が商売で失敗した時に、自分のことを棚にあげて怒った親父が「商売の修行せい!」とここで働かせる。
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大将 - 団時朗
- ロイヤルの店主。ヅラ。傲慢なオッサンで、洋服は紳士服が最高であると信じて疑わず、婦人服を「オモチャ」とバカにしている。その態度は客にも見抜かれており、サエは「客のことをバカにしている、あんな奴に一銭も渡したくない」と怒る。
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川本勝 - 駿河太郎
- 大将の悪影響で傲慢な態度を取りがちな男性職人の中で、唯一糸子に対して親切にしてくれる人。実は糸子のことが好き。将来は糸子と結婚し三女を授かるが、太平洋戦争で戦死する予定。
カンカンホール
男性客が金を払ってチケットを購入し、女性の踊り子とダンスを楽しむ場所。今で言うキャバクラのようなもの。
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サエ - 黒谷友香
- 勘助の一件で糸子と知り合う。歌舞伎役者の春太郎に惚れている。春太郎を見返すために、糸子にイブニングドレスを発注する。彼女のドレスが好評だったことで、踊り子からのドレス発注が増えた。
その他
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中村春太郎 - 小泉孝太郎
- 人気の歌舞伎役者。遊び好きで、あちこちの女性に手を出そうとする。
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関連リンク
カーネーション公式サイト
関連項目
- NHK
- 連続テレビ小説
- 別寅かまぼこ(ロケに協力をしている)