2015年 6月
中華人民共和国・新疆ウイグル自治区北部カラマイ空港での航空ショーの最中に
正体不明の不審機が出現、出場機体を次々と撃墜するなど多数の被害。
後に「ザイ」と呼称される謎の勢力との、人類史上初の遭遇となる。
同年 9月
キルギス共和国駐留のロシア空軍機が南部国境より飛来した不明機
(後にザイであることが判明)と交戦、2機が撃墜された他、地上施設にも損害。
先月より中露国境での領空侵犯が相次いでおり、
中国軍内の反乱分子による暴走の疑いがあったが、中国政府はこれを否定。
同年 12月
中国国内に「反政府勢力」(ザイ)に起因する「内戦」が勃発。
2016年 6月
中国政府が国内全土への国防動員法適用を宣言し(事実上の非常事態宣言)、
「反政府勢力」との総力戦に突入。
2017年 2月
中国中央政府が崩壊し、中国人民軍は統制を失い分裂。
各地に地方臨時政府が樹立され、周辺諸国への人口脱出が本格化するも、
日本を含む周辺各国では難民受け入れを巡り混乱が発生。
同年 6月
「反政府勢力」の影響が中国大陸沿岸部にまで到達。孤立を深める臨海地区の連絡確立のため、
横須賀の在日アメリカ海軍空母ジョージ・ワシントンを旗艦とする第七艦隊が出撃。
その後、航空自衛隊・小松基地もザイの空襲を受け、日本初のザイによる襲撃となる。
同年 7月末
東シナ海南西部の無人島・海鳥島へのザイの進出が確認される。
同年 8月
アメリカ海軍の第三艦隊と第七艦隊の残存兵力を主力とした上海奪還作戦が実行される。
日本海沿岸におけるザイの活動が、これまでにない異常なレベルで活発化する。
同年 9月
空母シャルル・ド・ゴールを旗艦とするフランス海軍の主力艦隊である
任務部隊473が、任務中に東シナ海で突如消息を絶つ。
モンゴル南部の日系資源会社所有の鉱山から、奇妙な物体が発掘される。
同年 10月
ザイ戦線の遥か後方に位置するスコットランドのベンベキュラ空軍基地が突如攻撃を受ける。
同年 11月
中央アジア諸国で航空機等の謎めいた消失事故が相次ぐ。
2018年
アニメ化決定。漫画版連載開始。年末に漫画版第1巻発売。
2019年 1月
アニメ放送開始、原作小説第10巻発売。
同年 3月
原作小説第11巻発売。
20??年
世界中の全戦力を結集して中国大陸奥地にあるザイの本拠地に総攻撃を加える、
人類の未来を賭けた乾坤一擲の大作戦「オペレーションC」が敢行される。
新たな・・・・・・時代を
Nova...era.
『ガーリー・エアフォース』(Girly Air Force)とは、2014年9月から刊行されているライトノベルである。
著者:夏海公司、イラスト:遠坂あさぎ、レーベル:電撃文庫。
概要
イントロダクション
突如出現した謎の飛翔体、ザイ。それは、人類の航空戦力を圧倒した。
彼らに対抗すべく開発されたのが、既存の機体に改造を施した「ドーター」と呼ばれる兵器。
操るのは、「アニマ」という操縦機構。
それは——少女の姿をしていた。
鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機、そしてそれを駆るアニマ、グリペンだった。
人類の切り札の少女と、空に焦がれる少年の物語が始まる。
| ガーリー・エアフォース |
| ジャンル |
美少女×戦闘機ストーリー |
| 小説(原作) |
| 作者 |
夏海公司 |
| イラスト |
遠坂あさぎ |
| 出版社 |
KADOKAWA |
| レーベル |
電撃文庫 |
| 刊行期間 |
2014年9月- |
| 巻数 |
既刊9巻 |
| 漫画 |
| 漫画 |
瀬口たかひろ |
| 出版社 |
KADOKAWA |
| 掲載誌 |
月刊少年エース |
| 掲載期間 |
2018年12月号- |
| 巻数 |
既刊1巻 |
| アニメ |
| 監督 |
小野勝巳 |
| アニメ制作 |
サテライト |
| 放送期間 |
2019年1月- |
| 話数 |
12話 |
|
夏海公司の電撃文庫での3作目であり、同2作目の『なれる!SE』の後期刊行辺りから並行して展開されている。世界観としてはデビュー作『葉桜が来た夏』のようなややハード寄りなSFでありながらも、当作では果たせなかった毎巻新ヒロイン登場ハーレム路線「的」要素がフレーヴァーとして潤いを与えており、軍事知識や科学知識が無くても愉しめる仕様となっている。実在戦闘機の美少女化という観点でも大胆なアプローチを試みている辺りも注目されたい。
また、手を変え品を変え攻めてくる侵略者ザイに対抗するために、素人には俄かに信じがたいが確かに実在する数々の変態兵器がほぼ毎巻投入されるのも大きな見所の一つである。
2016年にトミーテックの模型ブランド「技MIX」とのコラボで、イーグル、ファントム、グリペン、バイパーゼロが 1/144 スケールで立体化。
2018年にアニメ化企画進行中がアナウンスされ、2019年1月のアニメ放送に先行して「月刊少年エース」で漫画版が連載中(漫画: 瀬口たかひろ)
登場人物
※ 文字に色がついているのがアニマ・ドーター。基本的には固有色だが不明含め一部変えてある。
主要人物
- 「約束するよ。俺は明華を絶対中国へ連れて帰る」
- 鳴谷慧(なるたに けい)
- CV:逢坂良太
本作の主人公。16歳。父親の仕事の関係で7歳の頃から中国に移住し、空に憧れパイロットを志していた少年だったが、2年前に母親の機体を目の前で撃ち落とされて以来ザイへの復讐を胸に秘め続ける。
ザイによる混乱の高まりにより明華と共に2017年5月に中国を脱出、現在は石川県小松市にある父方の祖父母の元に身を寄せている。なお父は商用で海外を飛び回り、日本には殆ど居ない。
明華の姉御風とお節介を長年受け続けてきた反動か、万事にあまり積極的ではないものの、思い立ったら独りでコツコツ成し遂げていくタイプ。
- 「シルクロードの空に天国があるんだってさ」
- 慧の母
- CV:
元・海上保安庁の航空機パイロットで、退官後も度々民間企業等で空を飛んでいた。
若々しく溌剌とした女性で、また常熟の学校に馴染めず塞ぎがちであった慧を自分の操縦する小型機に乗せ、彼にパイロットを目指すきっかけを与える。
しかし物語の2年前、プロペラ機のパイロットとして参加したカラマイ空港でのエアショーで、突如出現したザイに撃墜されて死去。
- 「私は慧と一緒に飛ぶために生まれてきた」
- グリペン
(JAS39D-ANM Gripen / BARBIE 01)
- CV:森嶋優花
小松基地に所属。固有色はペールピンク。八代通が4番目に産み出した独飛のアニマ。
淡い桃色のロングヘアーに灰色の瞳を持つジト目系無愛想少女。
言語機能に若干の問題があるらしく、口数は少ないものの体言止めが多くややぶっきらぼう。
ザイに襲われていた上海からの脱出船団を辛くも救った際に慧と出会い、そののち諸事情により彼のパートナーに。
- 「慧は危なっかしいもん。あたしが見てないとすぐ厄介ごとに巻きこまれるし」
- 宋明華
(ソン ミンホア)
- CV:Lynn
神戸の中華街で生まれ育ち、達者な日本語を操る中国人の少女で、慧の幼馴染の16歳。活動的なポニーテールにしたセミロングの黒髪に意志の強そうな瑪瑙の輝きの瞳がチャームポイント。
鳴谷家が常熟に引っ越した際は、右も左も分からない慧を老姐(ラオジェ=お姉さん)としてリードし、2017年現在でも世話焼きぶりは健在。
- 「元海軍のパイロットだっけか、お母さん」
- 宋おじさん
- CV:水越健
中国の江蘇省 蘇州市 常熟出身。明華の父親。商用で神戸に滞在した際の取引担当であった慧の父親と意気投合して以来、両家は家族ぐるみの付き合いとなる。
だがその後ザイによる混乱の最中で娘たちと離れ離れになり、妻ともども行方が知れない。
日本 航空自衛隊 独立混成飛行実験隊
グリペンが所属する飛行隊で、略称は「独飛」(どくひ)、通称はコールサインより「BARBIE隊」。
自衛隊技術本部の八代通が提唱・組織し指揮を執る、防衛大臣直轄のアニマ・ドーター集中運用部隊で、石川県の小松基地を本拠地とする。
極東の対ザイ防衛の要であり、最多数である4体ものアニマを保有する日本だからこそ可能な力技である。
- 「あ! 慧だ! ハグー!」
- イーグル
(F-15J-ANM Eagle / BARBIE 02)
- CV:大和田仁美
第1巻で、沖縄県・那覇基地から配転。固有色はサンライトイエロー。
でっかい白リボンを背負ったウェービーな金髪に円らな碧眼の、表情豊かな元気印系童顔巨乳少女。
スキンシップ過多な小学生以下の記憶力と精神性を想わせる天真爛漫さそのままに、本能的に大空を駆り敵機を仕留める天性のパワーファイター。
- 「あとあなたは私の初めてを奪った方ですし。その責任も取っていただかないと」
- ファントム
(RF-4EJ-ANM Phantom II / BARBIE 03)
- CV:井澤詩織
第2巻で、青森県・三沢基地から配転。固有色はエメラルドグリーン。
緑色のおかっぱ頭に大きな琥珀色の瞳の、日本人形めいた印象の少女。
八代通が最初に手掛けたアニマ・ドーターで、年長者らしく物腰柔らかくあらゆるジャンルの知識や多数の外国語に精通する才媛で、作戦実行に当たっては司令塔となることが多い。
- <GOOD LUCK 01>
- バイパーゼロ
(F-2A-ANM "Viper Zero" / BARBIE 04)
- CV:
第2巻の海鳥島攻撃作戦で初登場。固有色はラベンダーパープル。
沖縄県・那覇基地の所属で、同僚のイーグルとの最強ペアで東シナ海の平和を守り続けている。
アニマの方はなぜか人前に姿を現すことは稀で、その他の特徴は不明。通信時も音声で遣り取りすることはなく、端末上のメッセージで行うのみ。
スタッフ/防衛省技術研究本部
防衛省の技本(ぎほん)こと技術研究本部(TRDI)は自衛隊の装備等に関する開発研究を行う特別の機関で、現実では2015年6月を以て防衛装備庁に発展統合されたものの、本作ではその時期にカラマイ事件が発生したためか2017年現在も機関として健在である。
- 「凡人が束になったところで俺という天才一人には勝てないってことだ」
- 八代通(やしろどおり)
- CV:乃村健次
技本の先進技術推進センター・特別技術研究室の室長。41歳。
肥満体に白衣を纏い眼鏡の奥で細目を眇める、傲岸不遜で皮肉屋な中年の醜男。だがこうみえて世界最多のアニマ・ドーターの適合を成功させた研究者であり、また部隊の運営から作戦立案や現場指揮までマルチにこなす天才である。なお名前は遥(はるか)。
- 「君に翼を与えてやると言ってるんだよ。三尉」
- 知寄蒔絵(ちより まきえ)
- CV:
技本の技官。スーツ姿の小柄な体に白衣を纏い、銀縁眼鏡の奥で常に冷笑を浮かべる。
作戦中の失態により後方勤務へとなり失意のどん底にある蛍橋をドータードライバーにスカウトする。
- 「おまえさんも、あんまり分かった気にならない方がいいぞ」
- 舟戸(ふなと)
- CV:平井啓二
独飛で技術主任を務める、コミカルなナマズ髭が特徴の気のいい中年技術者で、愛称はフナさん。
慧にとっては大きく年の離れた不良な兄貴分といった立ち位置で、その素朴な発言が若く多くを見失いがちな彼にインスピレーションを与えることも少なくない。
航空自衛隊 自衛官
- 「上等じゃないか。使えるものは全て使い奴らを墜としてやる」
- 蛍橋(ほたるばし)
- CV:
階級は三等空尉。小松基地配属の対ザイ実戦部隊である第6飛行団・第303飛行隊に所属する青年。
大切な人々を奪っていったザイに異常なまでの執着をみせる若き戦闘機乗り。
かつては若手のホープとの誉れも高かったが、度々の独断専行や命令違反、無茶な機動による機体の酷使等のため、同僚を含む関係各方面からの評判はすこぶる悪い。
- 「たまには気を抜けよ。頭空っぽにして、酒でも飲んでさ」
- 中山(なかやま)
- CV:
愛称はナカ。第303飛行隊で蛍橋の僚機を務める陽気な相棒(バディ)。
蛍橋とは航空学校時代以来の腐れ縁で、嫌われ者の相棒が日常的に気兼ね無く接することのできる唯一の存在である。
- 「僕らは選ばれたんだぜ。もっと状況を楽しむべきだろ」
- 北浦(きたうら)
- CV:
階級は三等空尉。沖縄・那覇基地から小松基地に転属。
明るい色の髪をオールバックにして、スポーティーな眼鏡をかけた細面の好青年。
蛍橋とは違い、ゲームでも楽しむようなノリでザイを撃墜する。
- 「分かってるならその肩書きで僕を呼ぶなよ。あと携帯灰皿くらい持ち歩きたまえ」
- 統合幕僚長
- CV:
灰色髪を七三に分けてスクウェア眼鏡をかけた、細身の初老男性。
言わずと知れた全自衛官のトップだが、どういうわけか八代通には個人的なコネがあるらしい。
アメリカ 合衆国海軍
- 「人間は不思議だよねー。外に敵がいるのに内にも敵を探してるんだもの」
- ライノ
(F/A-18E-ANM Super Hornet "Rhino")
- CV:白石涼子
第3巻の上海奪回作戦で登場。固有色はサファイアブルー。
癖っ毛のショートカットに、とろんとした目と可愛らしいえくぼが あざとい 魅力的。
テンプレ的アメリカ人よろしく社交性とテンションが常時ストップ高。
- 「なぜなら私はザイをもっと知りたいんだ。近づいて触れあって徹底的に解析したい」
- ウィリアム・シャンケル(William "Willy" Shankel)
- CV:津田健次郎
ライノおよびブロウラーの開発者で、愛称はウィリー。
2メートル近い大柄な体躯ながら、猫背の痩せぎすで威圧感は薄い。やや吃音混じりだが流暢な日本語を話す。
国防総省(ペンタゴン)の軍事技術研究開発機関である国防高等研究計画局 DARPA (ダーパ = Defense Advanced Research Projects Agency)の優秀なプログラムマネージャで、専門は人工知能。八代通とはスタンフォード大学大学院時代からの腐れ縁で、アプローチや手法に関する思想が噛み合わず、研究においては全く馬が合わない。
- ブロウラー(FQ-150A Brawler)
- アメリカ軍の対ザイ戦力の要となるべく開発された量産型無人戦闘機。
ザイの各種 EPCM パターンへの反応等、各国のアニマ・ドーターから提供された無数の戦闘データを組み込んでアルゴリズム化した「ドーターのコピー」。
EPCM対策が十全でない分を複数機投入によりカバーする。なおブロウラーとは「(寄ってたかって)ケンカに挑む者」という程の意味。
ロシア 航空宇宙軍(ВКС)
ロシア連邦航空宇宙軍(Воздушно-Космические Силы Российской Федерации)は2015年8月にロシア連邦空軍とロシア航空宇宙防衛軍の発展統合した組織である。
ロシアは日本に次ぐ2体のアニマ・ドーターの実用化に成功しているが、何より全軍で共有された早期警戒・通報網といったインフラ面の構築による効率性向上・応用性拡張にこそ、その本領がいかんなく発揮されている。
- 「よかった。私も・・・・・・皆さんのお役に立てました」」
- ベルクト(Su-47-ANM "Беркут" / BARBIE 05)
- CV:
第4巻のロシア機亡命事件で判明、というかその日本に亡命してきた当事者本人であるロシア第3のアニマ・ドーター。固有色はスノーホワイト。
全身真っ白で、瞳だけが柘榴のように赤い、アルビノの形質を持った記憶喪失のアニマ。
浮世離れした佇まいのわりに意外とお転婆な所もあるが、技本のアニマたちと比べるとかなりまとも。
- 「もし君達が彼女に救いを与えられるのなら、まだ見ぬ世界を示してあげられるのなら」
- ヤロスラフ・ギンツブルク(Ярослав "Ярик" Гинцбург)
- CV:
愛称はヤリック。七三分けで柔和な目の若々しい男性。
モスクワ州内にあるロシア科学アカデミー系列の某研究機関に所属する、31歳の若手研究者。専門は遺伝子工学と免疫化学で、特に生物工学分野では百年に一人の逸材とされる。
アニマ飛行部隊 バーバーチカ(Бабочка)
正式な隊名は「第972親衛航空戦隊」(972-ая Гвардейская Воздушная Эскадрилья)で、第6巻のモンゴル鉱山奪還作戦でBARBIE隊と鉢合わせすることになるロシアのアニマ・ドーター部隊。通称のバーバチカは「蝶」を意味する。ザイ撃退ばかりでなく国内外の紛争等に駆り出されることもある。
- 「これでお互い貸し借りなしだ。次、空で会った時は容赦なく撃ち墜とす」
- ジュラーヴリク(Su-27M-ANM "Журавлик" / BA-01)
- CV:
バーバチカ隊の隊長。固有色はクロームオレンジ。
癖の強い橙色のセミロングヘアーに大きな琥珀色の瞳を持つ小柄なアニマ。
鷹揚に構えつつも独自の道義に拘る少々面倒な性格だが、戦いにおいては獰猛な本能を発揮する。
- 「気安くジュラに触れるな。あと二秒肩に手をかけていたらお前の腕を叩き切っていた」
- ラーストチュカ(MiG-29SMT-ANM "Ласточка" / BA-02)
- CV:
固有色はアクアマリン。刈り込んだ水色のベリーショート、マユなし無表情が異様な冷気を纏う長身のアニマ。
自分たちに(主に敬愛するジュラ隊長に)危害を及ぼす者には一切の呵責なしに手を下そうとする。
- あ あ 、 で も 確 か に 、 そ れ は う ち の ボ ス も 同 じ で す
『А это действительно похоже на нашего босса.』
- ディー・オー(???-???-ANM "ДО" / BA-03)
- CV:
モンゴルでの初顔合わせで判明したロシア第4のアニマ・ドーターであり、モデルとなった戦闘機をはじめとした情報は一切不明。
いつも微笑みを湛えた細目にフレンチベージュの癖っ毛ショートヘアで、エプロンドレスをそつなく着こなす。日本語は充分に理解てきているようだが、終始ロシア語で喋る。あと隊長を「ボス」と呼ぶ。
- 「優先順位を間違えないでもらいたい。祖国の利益とは今、現在進行形で増えている国民の被害を止めることです」
- ニキータ・カジンスキー(Подполковник Никита Кажинский)
- CV:
額と目の大きさや彫りの深さに反比例するかのように細い四肢と小柄な体躯を持つ異相の軍人で、階級は中佐。ステッキを愛用している。
バーバチカ隊の「副官」として整然とした語り口に穏やかな笑みを浮かべつつ、軍の戦略目標を達成すべく一癖も二癖もある彼女らの手綱を捌く。
フランス 共和国海軍
- 「空を飛ぶのは楽しい。機体と一体化して蒼空を行く。私達に許された最高の贅沢だ」
- ラファール(Rafale-M-ANM / BARBIE 06)
- CV:
第5巻に登場する、EU で初のアニマ・ドーター。固有色はオニキスブラック。
とは云えアニマの方はドーターとの同期ができず本国ラボに隔離中で、原因を探るべくドーターのみを日本へと護送中、原子力空母シャルル・ド・ゴールを旗艦とする任務部隊 TF 473 ごとシンガポール沖で消息を絶つ。
- 「そんな人形のために君が命を懸ける必要はない」
- ブーランジェ(Lieutenant Boulanger)
- CV:
フランス国防省直轄の情報機関である対外治安総局 DGSE(デジェエスウ = Direction Générale de Sécurité Extérieure)に出向している、うら若い女性海軍中尉。
腰まである黒髪を後頭部で束ね、ノンフレーム眼鏡を掛けた知的なクールビューティ。現職では対テロ作戦を担当しており、サバットを想わせる格闘の足捌きは見事なもの。
日仏協同のラファール回収作戦におけるフランス側窓口を担当するが、アニマ・ドーターに対しては冷淡に突き放したような印象がある。
※ 海軍中尉は正式には EV1 (Enseigne de vaisseau de 1re classe)だが、俗に陸空軍等での同級の Lieutenant で呼ばれることも多い。
イギリス 王立空軍
- 『ドーターヲ降リテ話シテミタイ』
- タイフーン(EF-2000-ANM Eurofighter Typhoon)
- CV:
第8巻に登場したアニマ・ドーター。 EU 共同の計画としては最古参の機体だが、方針により専らシミュレーション等を行う実験体として扱われており、アニマとドーターが未だに未分化の状態である。
戦闘データの共有をきっかけに「腹違いの姉妹」ラファールとささやかな交流を持つ。
イスラエル 航空宇宙軍
- ラビ(??????-ANM "לביא")
- 名前のみの登場のため子細全く不明のアニマ・ドーター。現状可能性があるのは練習機として現用であるアレーニア・アエルマッキ社製の軽攻撃機 M-346 か、1987年に頓挫した国産機(練習機はこれの愛称を踏襲したもの)計画が再浮上したか。なおラビは「若獅子」を意味する。
用語解説
- ザイ(Zai)
- 人類を存亡の危機に叩き落とす、半透明のガラス様素材で覆われた謎の飛翔体、およびそれを操る謎の勢力の総称。戦闘機に似た制空戦型が主力だが、続々と用途を特化した新型が出現している。
名称は彼らを指す俗語であり、中国語で災厄を意味する「灾」(Zāi, 繁体および日本の字体で「災」)に由来するが、2017年現在では各国の軍関係者にも広まり公式の文書にも表記される。
文明を根こそぎ狩り尽すような徹底した破壊をもたらす人類最大級の脅威であり、その存在は各国政府および軍関係者を除いては秘匿されており、一般には正体不明のテロリストということになっている。
- HiMAT(ハイマット)
- 高機動航空技術(Highly Maneuverable Aircraft Technology)の略。
本作では「有人機では到達不可能な高機動性能」、具体的には「有人機の限界である 9G を越える高加速度による発進・航行・転回等の実現」の意味で用いられる。
無人機であるザイの主力である制空戦型等が行うこの高機動により、有人戦闘機は少なくとも数倍の数的優位を以てザイに挑まなくてはならない。
- EPCM(イーピーシーエム)
- 電子・感覚対抗手段(Electronic and Perceptual Counter Measures)の略。
レーダーや誘導兵器のみならず人間の見当識にも作用しそれらの働きを阻害する程の強力な干渉電磁波を発するザイの基本性能。
この電磁波はザイの存在を知らせる指標ともなるが、いざ接近戦を仕掛けようとしてもザイの正確な位置を把握する手段を奪われ、味方との通信やミサイルの誘導等も狂わされてしまう。
このため超至近距離からの機関砲斉射、または精度の低い AEM (Anti-EPCM Missile = 対EPCM弾)のばら撒きがヒットするのを祈るより他ない。
- アニマ・ドーター(Anima & Daughter)
- 正式呼称は自律型戦闘飛翔体、略して自律飛翔体。
人類が試行錯誤の末に産み出した、ザイに唯一まともに対抗可能な装備。だがザイの実態そのものが秘匿されている関係で秘密兵器としての情報は一般には知らされていない。
派手な髪色の少女の姿をした操縦機構である自律部のアニマと、単色のハニカム型パネルで全身を覆った戦闘機である飛翔部のドーターの二部構成で、両者はそれぞれ人間に置き換えれば頭脳と身体に相当するため、彼女らにとっては互いに同一にして不可分の存在となる。
アニマの外観の一部にモデルとなる戦闘機の特徴やイメージが反映されており、基本的には戦闘機としての存在意義に則り、人間を守護する使命感と勝利への強い拘りに支配される傾向にある。
またドーターの外観はカラーリングを除いてはモデルとなる戦闘機ほぼそのままであるが、 HiMAT 化に伴う機動性や耐久性等の強化のために大幅な改装が行われている。
- EGG(エッグ)
- ElectroGhostGram の略。
アニマ・ドーターがもつ固有振動で、生体電流との相互作用により神経系を介して全身に拡散している。
ダイレクトリンクにはアニマ側とドーター側の双方の EGG のマッチングが不可欠なため、メンテナンスによる定期的な調整が欠かせない。
また別々のアニマ・ドーター同士での互換性が基本的に無いのも、 EGG のパターンが各アニマ・ドーター間で異なるため。
- ダイレクトリンク(Direct Link)
- シートのアームレスト上に設置されたパネル式神経融合インターフェース(NFI = Neuron Fusion Interface)を介してアニマの神経系とドーターの制御系を接続し、アニマの「ニューラルネットワークを機体の末端まで拡張する」こと、またはその状態。
これによりアニマはドーターと一体化し、手足のように自在に操縦できるようになる。
リンク中のアニマの髪とドーターの表装は各々の固有色に光り輝く。
- データ・リンク(Data Link)
- アニマ間で遠隔情報通信をするための相互伝達経路。
ザイの EPCM にも妨害される事なく、会話はもちろん互いの状態や作戦マップ、敵味方の位置情報などの共有が可能となるため、これも対ザイ戦闘を機能的に行う上では必要不可欠。
- EPCCM(イーピーシーシーエム)
- 対抗 EPCM 手段(Electronic and Perceptual Counter Counter Measures)のこと。
ザイの EPCM の電磁波の特性をリアルタイムに解析し、その逆位相の電磁波を生成してぶつけることで EPCM の波形を打ち消して無効化する。
技MIX 立体化
トミーテックの模型ブランド「技MIX」とのコラボで、当ブランドからドーターおよびパイロットの 1/144 スケール彩色済み模型がリリースされている(第5巻発売の2016年3月にイーグルとファントムII、同年5月にグリペンとバイパーゼロ)。
原作者と編集部の全面監修の下、メカニックデザイナーの KuWa による大胆なアレンジがなされており、原作にも大きくフィードバックされている(KuWa はアニメ版のドーターのデザイン原案も手掛けている)。
また原作に先駆けてバイパーゼロのアニマが登場したというのもポイントの一つ(もっとも 1/144 スケールでは顔の造作等がよく分からないのであるが、そこはアンフィジカルレイヤー経由でどうか)。
各ニコニコ市場へのリンクは各キャラクターの大百科ページを参照。また概要は『電撃ホビーウェブ』の特集記事(w/夏海公司による短篇&遠坂あさぎによる応援イラストあり)を参照。
コミカライズ
アニメ放送に先駆けて「月刊少年エース」'18年12月号より連載開始(漫画:瀬口たかひろ)。
テレビアニメ
2019年1月より放送。アニメーション制作はサテライト。
前年の 9/17 に開催された「小松基地航空祭 2018」では、作品にも登場する第2格納庫(2格)イベントステージ上でグリペン役の森嶋優花と、この時にキャスト発表となったイーグル役の大和田仁美が登壇した。またOP主題歌のジャケットやMVも小松基地で撮影されている。
放送情報・配信情報
放送情報
| 放送局 |
放送日 |
曜日 |
時間 |
備考 |
| AT-X |
2019年1月10日 |
木曜 |
23:00 |
リピート放送あり |
| TOKYO MX |
24:30 |
|
| AbemaTV |
|
| BS11 |
25:00 |
|
| サンテレビ |
26:00 |
|
配信情報
| 配信サイト |
配信日 |
曜日 |
時間 |
備考 |
| ニコニコ生放送 |
2019年1月16日 |
水曜 |
25:00 |
|
| ニコニコチャンネル |
25:30 |
最新話1週間無料 |
スタッフ
- 原作:夏海公司『ガーリー・エアフォース』(電撃文庫刊)
- 原作イラスト:遠坂あさぎ
- 監督:小野勝巳
- シリーズ構成:永井真吾
- キャラクターデザイン/総作画監督:今西亨
- メカニックデザイン/戦闘監修:大河広行
- ドーターデザイン原案:KuWa [FRAMEOUT MODELS]
- デザインワークス:吉川美貴
- 美術設定:小山真由子
- 美術監督:菊地明子、松本浩樹
- 色彩設計:鈴木依里
- 撮影監督:志村豪 (T2studio)
- 編集:松本秀治
- CGディレクター:後藤浩幸
- 2Dワークス:中村倫子
- 音響監督:本山哲
- 音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ
- 音楽:I've Sound
- アニメーション制作:サテライト
主題歌
- オープニングテーマ「Break the Blue!!」
- 作詞:RINA 作曲・編曲:高瀬一矢
歌:Run Girls, Run!
- エンディングテーマ「Colorful☆wing」
- 作詞:RINA 作曲・編曲:NAMI
歌:グリペン(森嶋優花)、イーグル(大和田仁美)、ファントム(井澤詩織)
各話リスト
| 話数 |
サブタイトル |
動画 |
| 第1話 |
紅い翼 |
|
| 第2話 |
コマツ・ランデブー |
|
| 第3話 |
アニマの本質 |
|
| 第4話 |
君の見る世界 |
|
| 第5話 |
独立混成飛行実験隊 |
|
| 第6話 |
存在意義(レゾンデートル) |
|
| 第7話 |
惑いの先 |
|
| 第8話 |
不機嫌な最高機密 |
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<失敗>
<認識>
<再接続>
<拒否>
<理由>
<不明>
<不明>
<イレギュラー>
<要調査>
<影響度>
<微小>
<継続>
<同意>
<同意>
<共有> <個体名>
<理由>
<可能性> <再接触>
<鳴谷慧>
<鳴谷慧>
<グリペン>
<記録>
<了承>
<閉鎖>
<閉鎖>
<切断>
関連項目
- 小説作品一覧
- 電撃文庫 / KADOKAWA
- 軍用機の一覧
- 航空自衛隊
- 小松市
- サテライト
- アニメ作品一覧
- テレビアニメ
- 2019年冬アニメ
- ニコニコ動画で配信中のアニメ作品一覧
外部リンク