サラゾスルファピリジン 単語

サラゾスルファピリジン

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サラゾスルファピリジン(Salazosulfapyridine)とは、抗リウマチ薬、抗炎症薬である。スルファサラジン(Sulfasalazine)とも。先発医薬品の商品名は、アザルフィジン®、サラゾピリン®

概要

有機化合物
サラゾスルファ
ピリジン
サラゾスルファピリジン
基本情報
英名 Sulfasalazine
略称 SASP, SSZ
化学式 C18H14N4O5S
分子量 398.39
化合物テンプレート

サラゾスルファピリジンは、関節リウマチや潰瘍性大腸炎の治療薬である。疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される。メサラジンのプロドラッグ(体内で分解されてメサラジンとなる薬物)である。

胃内で溶出しないようコーティングされたアザルフィジン®EN錠(腸溶錠)およびサラゾスルファピリジン腸溶錠は、関節リウマチに適応である。一方、素錠のサラゾピリン®錠およびサラゾスルファピリジン錠は、潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、非特異性大腸炎に適応である。外用剤のサラゾピリン®坐剤は、潰瘍性大腸炎のみに適応である。

副作用として、発疹、悪心・嘔吐、腹痛、胃不快感、発熱、掻痒感(かゆみ)、浮腫(むくみ)、顔面潮紅(顔が赤くなる)などが報告されている。新生児や低出生体重児への投与は、高ビリルビン血症をきたすおそれがあるため禁忌である。また、後述するがサリチル酸系とスルホンアミド系の薬物に分解されるため、それらの薬物に対し過敏症の既往歴がある患者への投与も禁忌である。

作用機序

サラゾスルファピリジン メサラジン

サラゾスルファピリジンは炎症性サイトカインの産生を抑制し、異常な抗体の産生を抑制することで、抗リウマチ作用を示す。また、サラゾスルファピリジンは腸内細菌によってアゾ基(R-N=N-R')が還元され、5-アミノサリチル酸(メサラジン)とスルファピリジンに分解される。メサラジンはサリチル酸系NSAIDであり、抗炎症作用を示す。スルファピリジンはスルホンアミド系抗菌薬だが、感染症でない患者の治療においては副作用に関連する。

メサラジンをそのまま経口投与しても、大半が小腸で吸収されて大腸に到達しないが、サラゾスルファピリジンは吸収されても腸肝循環で大腸に到達するため、潰瘍性大腸炎の治療に有効である。ただし、サラゾスルファピリジンは腸内で分解されなければならないため、クローン病の小腸病変にはメサラジンの徐放錠などを用いる。メサラジンは徐放性製剤や腸溶錠であれば、大腸病変にも有効である。

関連商品

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関連項目

  • 医学
  • 医薬品
    • 非ステロイド性抗炎症薬
    • 抗菌薬
  • クローン病
  • 潰瘍性大腸炎
  • インフリキシマブ
  • 化合物の一覧
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