タイムクライシス4とは、2006年にバンダイナムコゲームスからリリースされたアーケード用ガンシューティングゲームである。 ナンバリングタイトル4作目。2007年にはPS3用の家庭版が発売されこちらにはガンコンFPS操作のオリジナルストーリーを追加した「フルミッションモード」が搭載されている。
ストーリー
「アメリカ軍が開発した極秘兵器が欧州のテロ組織『W.O.L.F』へ流失する。」その情報を基に欧州連合はアメリカ軍統合監察部との合同調査のためVSSEのエージェント、ジョルジョ・ブルーノとエヴァン・ベルナールをカリフォルニア州国際空港へ派遣。空港へ到着した二人は突如として謎の武装組織に襲撃される。応戦する二人だったが、やがておびただしい数の虫に襲われる。行き止まりへ追い込まれた所をアメリカ軍統合監察部のウィリアム・ラッシュ大尉に救われる。
やがて、敵の正体が反乱を起こしたアメリカ軍生物兵器部隊「ハーメルン大隊」であることが判明するなか、コロラド州にある空軍基地が占拠され核ミサイルを搭載した無人爆撃機を発進させられてしまう。
概要
タイムクライシスシリーズ4作品目。(外伝を含めれば通算で6作品目)
- ボイス・ナビゲーション
「このタイプにはマシンガンを使え!」「予備の弾を渡す!」「踏ん張れ!」
仲間からのアドバイスがスピーカーから流れるようになっており、有効な武器や敵の出現方向をアドバイスしてくれる。その他のセリフも大幅に増えておりストーリーの背景やキャラクター設定に深みをもたらしている。
- マルチスクリーンバトル
「敵、右から来ます!」「敵、左から来ます!」「敵、全方位から多数接近中!」「バリケード破損!」
ゲーム中いくつかの場面で発生する。3方向(Stage1‐1道中のみ2方向)から敵が同時接近してくるため銃口を画面外に向け画面を切り替え対処する。敵はプレイヤーではなくバリケードを攻撃してくるため制限時間中バリケードを守り切ればクリアとなり、破壊されればダメージとなる。Stage1‐3では弾数無制限の機銃を使うことができ、大量に出現する敵相手に無双することができる。
今作でも主人公の武器にサブウェポンとしてマシンガン、ショットガン、グレネードが使用可能であり、ペダルを離してトリガーを引くと任意で武器の変更ができるようになった。 ただしハンドガン以外は弾薬の数に限りがあり、黄色兵を倒して弾薬を補充しなければならない。テラーバイト戦ではラッシュ大尉が弾薬を補充してくれる。
武器
- ハンドガン
VSSEの標準装備。装弾数は9発。
- マシンガン
敵の集団に対して弾幕を張ったり、体力の高い敵を素早く倒す時に活躍する。 弾の消費は激しいが、その分サブウェポンの中ではもっとも頻繁に弾が手に入る。強化装甲兵を倒した際も手に入る。
- ショットガン
1発ごとに5発の散弾をばらまく。至近距離で当てたときの威力はすさまじいが、 遠くの敵には弾がばらけてしまい効果は薄い。ポンプアクションのためか連射ができない。
- グレネード
絶大な威力を誇るグレネードランチャー。出現数は少ないが、直撃させればほとんどの敵を1発で粉砕する。 爆風にも当たり判定があるので、密集した敵に対して使用するのも有効。
- ヘリコプター搭載機銃
Stage1‐2とStage3‐1のヘリコプターシーンで使用。重機関銃と自動擲弾銃(グレネードを連射する銃)の2種類があり、Stage1と3で使用プレイヤーが入れ替わる。対空装甲車や戦闘ヘリコプター相手の兵器だが、歩兵相手にも問答無用でぶっぱなす。
- 固定機銃
Stage1‐3の3面バトルやフルミッションモード中数か所で使用する。無双できるが敵の数がめちゃくちゃ多いので油断するとダメージを受ける。
- スナイパーライフル
Stage1‐2の終盤で使用。弾数は2だがリロード可能。
登場人物
- ジョルジョ・ブルーノ(日本語版CV:三浦祥朗)
「退屈しないで済みそうだぞ」「豪華なお出迎えだな…」
1P側の主人公。 茶髪で髭の濃いイタリア人。29歳。クールで渋い性格。
- エヴァン・ベルナール(日本語版CV:三浦祥朗)
「男三人でピクニックかよ」「完全にやられちゃってるねぇ…」
2P側の主人公。金髪のフランス人。25歳。ジョルジョを「おっさん」呼ばわりするがお互いに信頼している。ちなみにワイルド・ドッグは「爺さん」呼ばわり。
- ウィリアム・ラッシュ大尉(日本語版CV:大塚明夫)
「貴様ぁ!!合衆国への忠誠心はどうしたぁ!!」「爆撃機を止めてくれ!! この国を救ってくれー!!」
アメリカ軍統合監察部特殊実行部所属。33歳。数多くのミッションをこなしてきた歴戦の戦士。完全にスネーク。男2人を持ち上げれるほどの腕力がある。フルミッションモードでは上空からのサポート付きとは言え困難なミッションを一人でこなすことになる。愛国心が非常に強く、反乱を起こしたハーメルン大隊に対して激怒した。
- エリザベス・コンウェイ特務中尉(日本語版CV:鈴木麻里子)
「上空の管制機よりあなた方をサポートします」
アメリカ軍統合作戦本部所属の25歳。コールサインは「ベス」。上空の新型管制機よりラッシュ大尉やVSSEエージェントをサポートする。この管制機では全米軍を一機で指揮することが可能で、敵の生体反応を感知したり、ヘリコプターを遠隔操作することもできる。(なお、生物兵器研究所や無人爆撃機にはアクセスできないもよう)
実はプロレス好きであり、ラッシュ大尉とStage2ボスのジャック・マザーズ中尉が格闘戦を繰り広げる際に思わず実況してしまっている。「ボディスラム!!」「ラリアット!!」「ショルダースルー!!」「エフユー!!」…大尉がピンチなのに楽しそうである。
- コロラド州兵
「何だ、この虫は!」「こいつらに勝てる武器をくれよ…」
空軍基地が襲撃された際に応援に駆け付けるが、テラーバイト相手に歯が立たず、ラッシュ大尉の指揮下に入る。武装はハンドガンのみで防弾チョッキを着てない者もいるなど酷く軽装である。そんな装備で大丈夫か?
無人爆撃機制御コンピュータへの階段が破壊された際は組体操の要領でプレイヤーたちの足場を作った。Stage3‐1でプレイヤーが乗るヘリコプターを操縦しているのも彼らであり、ワイルド・ドッグが鉄塔を破壊した際は巧みな操縦技術で回避した。
敵勢力
- W.O.L.F
家庭版のフルミッションモードのみ登場する。正式名称:『Western Order Libertation Front』(西部開放指示前線)。欧州にある好戦的なテロ組織でアメリカ軍の極秘兵器を手に入れようとし、欧州のVSSEがアメリカにエージェントを派遣するきっかけとなる。実はこの取引はハーメルン大隊第3中隊隊長マーカス・ブラック大尉の独断であり反乱計画の中に含まれていなかったため、ハーメルン大隊本体の回収部隊と交戦する。(ラッシュやベスはその様子を同士討ちと判断した。)末端構成員はテラーバイトの扱い方を知らず虫に喰われてしまうが、幹部は扱うことができ、ラッシュ大尉や回収部隊と交戦した。
- ハーメルン大隊
アメリカ陸軍生物兵器部隊。「ハーメルン大隊」は通称。部隊章には「ハーメルンの笛吹き男」を意図したと思われる笛が描かれている。その存在は軍内部でも一握りの者しか知らない極秘部隊であった。第二次世界大戦頃より訓練された動物を兵器として扱う秘密部隊が存在し、それは公式な存在さえも抹消された非人道的な組織であった。その後も動物や遺伝子改良された生物を兵器として扱う実験や任務を担ってきたが多数の兵士が犠牲になったり、島一つを消す事態にまで発展することもあった。
しかし、公にできない部隊のため兵士の待遇は悪く、ついに生物兵器「テラーバイト」を用いた反乱を発生させた。
コロラド州にある空軍基地をテラーバイトを用いた攻撃により占拠。巡航核ミサイルを搭載した無人爆撃機でアメリカ主要都市を爆撃する計画を実行する。
4軍統合で優秀な隊員で構成されており、その動きは(敵の正体が不明時の)ラッシュ大尉も非常に訓練された部隊であると感想をもらすほどであり、空軍基地守備隊やコロラド州軍を圧倒する。
歩兵の他、砲兵、ジープ、戦闘ヘリコプター、輸送ヘリコプター、地対空ミサイル、対空装甲車も保有し、最新の強化装甲を装備した兵もいる。
- テラーバイト
アメリカ軍が遺伝子改良により開発した虫型の生物兵器である。
超音波などを用いて制御することができ、出現する際は独特な制御音がする。通常はテラーバイト操縦兵(赤いゴーグル型HUDと防弾シールドを装備し背中にアンテナ付きバックパックを装備した兵)がジョイスティックで操作しするほか、ボスがリモコンで起動させるシーンもある。
スカラベ型とハチ型はとりつかれると毒ゲージが出現しゼロになるとダメージを受ける。
スカラベ(フンコロガシ)型
おびただしい数で出現しとりついて毒を出してくるので撃つかペダルを踏んで振り落とす。どうみてもGである。マシンガンが有効。
ハチ型
大量に出現するがひと塊になったところをショットガンで打ち込むと倒せる。それ以外で倒すのは困難。
カマキリ型
耐久力あり。切り付け攻撃してくるが、その際は普通に1ダメージ喰らう。倒すと子カマキリを3匹ばらまき、毒ゲージ3分の1ダメージとなる。
ダニ型
体を膨らませ自爆攻撃をしてくる。耐久力があるが倒すか隠れることで対処可能。アーケード版では出現数が少なく目の前に現れるだけだが、フルミッション版では多く出現し、プレイヤーに合わせて移動するため対処が難しくなっている。
- ワイルド・ドッグ
「コウルサイ蠅ドモダ!」「貴様ラハ、ココデオ留守番ダ」
Stage3‐1、3‐2のボス。毎度おなじみの殺し屋。
武器は右手にモーゼル、左腕に様々な武器を換装できるアタッチメントを取り付けている。
改造手術の影響かセリフが片言になってる。(アメリカ版の声優が日本語を読んでいる)
Stage3‐1ではヘリコプターにワイヤーを食い込ませ鉄塔に激突させようとするので、プレイヤーは上記のヘリコプター搭載機銃を生身のワイルドドッグ一人にぶっぱなす。しかし大してダメージを受けてる様子はない。
基地内にトラップを仕掛け3面バトルを展開したり、トラクタービーム使って周りの物を引き寄せて攻撃してくるが、倒された際にトラクタービームが暴走し周囲の物に押しつぶされる。最後は力を振り絞っておきまりの自爆。
- ワイルド・ファング(日本語版CV:戸部公爾)
「ウゼエンだよ テメエラァ!!」
フルミッションモードに登場するボス。ワイルド・ドッグの正統な後継者。
前時代的な暴走族のような恰好をしている。足にトラクタービームを装備しており、周囲の物をぶつけてきたり、とび蹴りをしてくる。
最終的にはラッシュ大尉に回し蹴りを喰らって吹き飛び、さらにワイルドドッグの爆風にも巻き込まれて最下層まで落ちた後、カタパルトから発進した無人爆撃機に跳ね飛ばされる。
関連動画
関連項目
- ガンシューティング
- VSSE
- タイムクライシスシリーズ
- バンダイナムコゲームス