テトリス ザ・グランドマスター 単語


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テトリスザグランドマスター

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テトリス ザ・グランドマスターとは、株式会社アリカが製作したマゾヒスト向けテトリスの1作品目のタイトルおよび関連ゲームの総称である。

概要

元々は『ダウンタウンのごっつええ感じ』で放送されていた単発コーナー『芸能界ゲーム王への道』の対戦種目において『テトリス』が採用され、それを視聴していたアリカ社のスタッフが面白いと思い、「対戦に特化したテトリス」として企画されたもの。当時は『ダウンタウンのごっつええテトリス』というイメージで吉本興業に交渉を行った上でコンシューマー用として制作しようとしていたのだが、番組自体が打ち切りになり開発を一旦中止。

その半年後、後のTGMシリーズのプロデューサーとなる三原一郎氏が「アーケードでテトリスを作りたい」と思い、「ストイックなテトリス」をコンセプトにアーケード用として制作を再開。

『ごっつええテトリス用に制作していた対戦要素を融合して完成したのがTGMであると当時のインタビューで語られている。

当時の『テトリス』シリーズには無かった「スコアではなくタイムを競う」要素や段位機能、そして20Gと呼ばれる超高速落下のプレイが大きな反響を呼び、テトリスの新境地を開拓した作品となった。
初代TGMのキャッチフレーズ「神の領域への挑戦権」の名に相応しく極めようとすると他の作品のテトリスと比べものにならないほど超高難易度であったことから、最高ランクであるグランドマスター(通称GmまたはGM)を取得するために何度も挑戦するプレイヤーが続出し、その結果本作は「『テトリス』シリーズにおいて知る人ぞ知る作品」となった。

そのためなのか、最高ランクのために超高難易度のテトリスに幾度と無く挑戦する人々をマゾヒストプレイヤーと貶称されたことから、それに併せて本作も「マゾヒスト向けテトリス」と呼ばれる由縁ともなっている。

アーケード版

2025年時点で発表もしくは稼働されているのは下記の6作品

  • TETRIS THE GRAND MASTER
  • TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2
    • TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2 PLUS
  • TETRIS THE GRAND MASTER 3 -Terror Instinct-
  • (開発中止) Tetris THE GRAND MASTER 4 THE MASTERS OF ROUND (仮題)
  • (開発中止) TGM2015 (仮称)

TETRIS THE GRAND MASTER

1998年8月27日稼働開始。通称TGM、もしくは初代TGM。

初代ではモード選択が無く、1人プレイでゲームを開始した時点で後のMASTERモードに該当するゲームが開始される。
本作時点で「到達タイムを短縮することで最終目標であるGm(Grand Master)ランクを目指す」という最終目的や「1つ置くごとに1レベル上がり、ラインを消すとその分だけレベルが上がる」斬新なレベルシステム、「ラインを消せば消すほど若干ではあるが時間が短縮される」といったTGMの基本的なゲームシステムが構築されており、これらが次回作以降に伝承される。

当時は20G化以降の消去時間や接着時間の短縮無く到達への(あくまで次回作以降の)他作と比べると難易度自体は低いものの、かなり練習をしないと999Lv到達ですら難しいとされている。

TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2

2000年10月頃に稼働開始。通称TAまたはTGM2。

本作よりモード選択が実装され、前作TGMのメインモードだった「MASTER」モードとは別に初心者向けの「NORMAL」モード、そしてフィールドを共有して二人同時にプレイする「DOUBLES」モードが追加された。
本作から消えロールや20G以降の時間短縮が導入された他、ランキングでは総合ランキングとは別に100ごとの到達時間が最短だったプレイヤーが載るセクションタイムランキングも導入された。

また、新たな操作方法として上操作にハードドロップが導入されたが、他社で導入されている『テトリス』シリーズとは挙動が違い「上を入力した時点で接地されるのではなく、接地時間を残した状態で下まで落下する」という特殊な挙動になっている。

TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2 PLUS

2000年12月頃に稼働開始。通称TAP。

TAが好評で売れ行きも良かったため、ユーザーへの還元として新しいモードが追加されたバージョンアップ版。
このバージョンアップ版はTA購入店に無償で提供され、2023年時点でTGM2が稼働している店舗のバージョンはほぼ本作のPLUS版である。そのため、TGM2といえば本作のTAPを指すことが多い。

PLUSの追加要素として「TGM+」と「T.A.DEATH」モードの追加、そして2クレジット必要だった「DOUBLES」モードが1クレジットで遊べるようになった。
「TGM+」モードは落下速度のテーブルは前作のTGMと同じなものの、ブロックが常にせり上がるモードとなっている。
「T.A. DEATH」モードは序盤から20G状態から始まり、落下速度が最高速の状態から更に消去時間や接地時間が短くなり、500Lv到達時点で一定時間が過ぎていると足切りが行われるといった要素が導入され、まさに「TGMシリーズを極めたプレイヤー向けの難易度」となっている。

TGMシリーズの中では本作の人気が一番高く、2022年に開催された「闘神祭2021 REVENGE」や2023年に開催された「EVO Japan 2023」のサイドトーナメントとして採用されるなど2023年現在も根強い人気を誇っている。

TETRIS THE GRAND MASTER 3 -Terror Instinct

2005年3月頃に稼働開始。通称Ti、もしくはTGM3。

本作からザ・テトリス・カンパニー社が定めたガイドラインが導入され、いくつかのルールが他作のテトリスと統一されている。
ホールド機能、NEXT数の増加、T-Spin・Back To Backシステムの導入、ミノの偏り防止などといったシステムが新たに導入され、回転法則やミノの色、ハードドロップの仕様がガイドライン基準になった「ワールドルール」が新設された。
なお、「クラシックルール」を適用することで前作TAPまでと同じ回転法則、ミノの色、操作性が適用される。

本作ではユーザーデータが保存できるようになった。このユーザーデータを利用することで様々なスコアや実績を記録することができる。なお、インターネットに対応していないためスコアの保存は各筐体限定となる。
このユーザーデータを使用しないとプレイした段位は全て暫定段位となる。詳細は後述のGRSを参照。

前作までに存在した「TGM+」モード、「DOUBLES」モードは廃止。
代わりに後述する『テトリス with カードキャプターさくら エターナルハート』と同じゲームシステムを採用した「SAKURA」モードが追加された。
また、前作に該当する「NORMAL」モードは「EASY」モードに、「T.A. DEATH」モードは「SHIRASE」モードに変更されている。

「MASTER」モード前作までの流れとは違い、各セクションの到達時間に応じて落下速度や20G以降の接地速度が変化する仕様が導入され、実力に応じて難易度が変化するモードとなった。
「SHIRASE」モードでは「TGM+」モードに導入されていたせり上がりがゲーム進行中に発生する他、1000Lvを超えるとブロックの色がすべて白黒もしくは緑黒になる「ご先祖様」といったギミックが発生する。

ガイドラインによるワールドルールの導入で他のテトリスを遊んでいるユーザーが違和感無く遊べることにより、TGMシリーズを初めて遊ぶ敷居は更に低くなった。
とはいえ本作の難易度自体も低くなったというわけでもなく、逆に「SHIRASE」モードやGMランク到達の難易度は大幅にアップされている。
実際、本作でのGM到達の報告は稼働から数年間確認できなかったことからその難易度の高さが話題になった。

(開発中止) Tetris THE GRAND MASTER 4 THE MASTERS OF ROUND(仮題)

2009年9月10日に三原氏のブログにて発表。通称TGM4。

「Master」モードがワールドルールはスコア、クラシックルールではタイムとそれぞれの競争目的が別々になった他、これまで隠しモードだったBIGモードが「Konoha」として正式昇格された。
Tiの「SHIRASE」に相当するモードは「Rounds」モードに変更されており、「SHIRASE」モードにあった「せり上がり」や「ご先祖様」の代わりに500Lv、700Lv、1100Lv到達時にフィールドの半分が凍り付けになり、600(800/1200)まで到達しないと揃えても消えないギミックが搭載されている。
そのほかにもNEXTブロックが3ミノから4ミノに拡張された他、クラシックルール限定で回転のボタンが1つ減った代わりに「スペシャル」ボタンが実装されていた。

2009年頃にロケテストも実施されていたのだが、2010年9月に三原氏のブログにて開発中止が発表された。中止に至った主な理由の一つとして「(TGMを模した)クローンゲームの掃除をしている余裕が無い」と挙げている。

海外でのクローン掃除をしている余裕がないので
TGM4はリリース出来ません(理由のひとつですが)。
なのでもう諦めてます。

(中略)

悪あがきはしますが。
今後の検討材料。
アーケードで別契約で新規に作る(TGM5)

http://mihara.sub.jp/top/blog/sb203/log/eid10764.html

(開発中止) TGM2015 (仮称)

永遠の謎かと思われていた答えが出たのがTGM4開発中止発言から約4年半後の2015年4月頃。
新規タイトルとして「TGM2015」(仮称)が開発中であるという告知があり、2015年6月には世界各国でロケテストも行われた。

グラフィックは一見TGM4と同一だが、16:9のHD画質の他に4つの新モードが新設される代わりMasterモードが廃止、各モードで操作タイプが限定されるなどTGM4にはなかった要素がいくつか含まれていることから、本作が三原氏のブログで挙げていた「新規で作るTGM5」であった可能性が高い。

販売会社であるアークシステムワークス株式会社と協議を行っていたものの、ロケテストから1年半後に「販売計画を白紙にしたい」という申し出があり稼働は見送られた。
そして2025年、TGM4は形を変えてリリースされる事となる。

コンシューマ版

2023年で発表もしくは販売・配信されたのは下記の5作品。
「コンシューマーで開発中止」から「アーケードの移植版を配信」した作品に関しては同項目内で取り扱う。

  • TETRIS THE GRAND MASTER
  • TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2 (※ アケアカ版TAPも含める)
  • (開発中止) TGM-K(仮題)
  • TETRIS THE GRAND MASTER ACE
  • TETRIS THE GRANDMASTER4 -ABSOLUTE EYE-

また、番外として『テトリス with カードキャプターさくら エターナルハート』も取り扱う。

TETRIS THE GRAND MASTER

TGMのコンシューマー版としてPSで開発・販売する予定だったのだが、ザ・テトリス・カンパニー社が突如「『テトリス』の商品化は1プラットフォームにつき1社のみ」という方針を発表。
既にPSハードでは各社から様々なテトリスが発売されていたため、開発中止を余儀なくされた。

ザ・テトリス・カンパニー社側の厳しいライセンス管理により後述するコンシューマー版の開発中止が相次いでいたことから移植が絶望視されていたのだが、2022年11月に株式会社ハムスター社が展開するアーケードアーカイブスの300週連続配信記念かつ32bitアーケードゲーム初のリリース作品として本作の移植版がPS4とSwitchでの配信が発表された。
配信日は2022年12月と、初代TGM稼働から約24年越しの移植となる。

アケアカ版の移植担当はアリカ社ではなくハムスター社が担当。
配信当初はゲーム画面が崩れてしまい進行不能になるバグが存在していたが、2022年12月9日に配信されたアップデートで改善されている。

TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2

TGM2も移植版としてPS2版の開発をしていたのだが、こちらもザ・テトリス・カンパニー社のライセンス関係により折り合いが付かず発売には至らなかった。
2020年に開催されたTGM2の世界大会をきっかけに三原氏が当時の資料を探していたところ、PS2版の開発途中版が見つかったらしくYouTubeにて動画を公開している。

その後初代TGMと同じくアーケードアーカイブスにてアーケード「TETRIS THE ABSOLUTE THE GRAND MASTER 2 PLUS」の移植が2023年6月にPS4とSwitchで配信されることが発表された。本作もTGMほどではないが稼働から22年半越しの初移植となった。

開発はハムスター社が担当。アーケード版のTAPをベースとしているものの、60FPS固定のSwitch/PS4に対し基板のリフレッシュレートが60Hzではないため動作に若干の違いが存在する。

このフレームレートの違いをハムスター社側が「こだわり設定」として導入を検討していたが、三原氏がオンライン上でランキングを競う「ハイスコアモード」や「キャラバンモード」の公平性の観点からの決定事項として60FPS固定となった。

(開発中止) TGM-K(仮題)

PSP発売当初から発売予定リストに掲載されていたタイトルではあったのだが掲載から5年以上経過しても続報が発表されず、それどころかPSPで別のテトリス作品がリリースされ更には後述するTGM-ACEが先に販売されたことから「本当に発売までこぎつけられるのか非常に疑わしい作品」と言われていた。

最終的に2012年5月に開発中止が正式発表された。

TETRIS THE GRAND MASTER ACE

2005年12月10日発売。通称TGM-ACE。

発表当初は「アーケード用のTGMシリーズの移植ではなく完全新作として開発する」と発表され、2005年11月22日にXbox360がローンチされた直後に発売された。
レベルの概念や回転法則といったシステムがザ・テトリス・カンパニー社が定めていた2005年当時のガイドラインに基づいて制作されており、直近で稼働していたアーケードのTiとはまた違う挙動となっている。
Tiのクラシックルールに相当するモードはARSとして搭載されているものの、回転法則以外がガイドライン基準に合わせて調整されているためほぼ別物となっている。

150ラインを消すとクリアとなる基本モードやTiのSAKURAをベースとした「ターゲット」、さらにはアーケードには無い「イレイサー」「レベルスター」といった独自のモードが搭載されおり、
Xbox Liveを使用すると「対戦テトリス」「昇段審査」「テトリスロード」「タイムアタック」といったモードも遊ぶことができる。

難易度としては他のTGMシリーズと比べると低いものの、最初から20Gで始まる「アナザー」モードといった上級者向けのモードは健在。
TAPの「T.A.DEATH」モードやTiの「SHIRASE」モードほど高難易度ほどではないものの、歯応えのある難しさとなっている。

TETRIS THE GRANDMASTER4 -ABSOLUTE EYE-

AC版TGM4の開発中止から15年、
版権元のザ・テトリス・カンパニーと新たなライセンス契約を結んだことによって遂に世に放たれた
TGMのナンバリング最新作。
2025年4月4日にsteamにて配信開始。通称はTGM4。

これまでのTGMルールを網羅した6つのルールを収録しており、
初心者から超上級者、シングルプレーやオンラインプレーまで幅広く対応している。
操作方法もSTANDARDとTGMの2種類から選択可能。

MARATHON
STANDARD専用。
一般的なテトリスのルールでハイスコアを競うモード。TGM-ACEと同じく150ラインを消す方式となるが、タイムを重視していたACEとは違い今作はスコアを重視している方向性の模様。途中で20Gになることも無い。
NORMAL
TGM専用。
一般的なテトリスのルールで最速でラインを消すことを競うモード。
シリーズ恒例のLV999の到達タイムや段位を競うルールはこちら。スタッフロール中もしっかりプレイできるが、プレイ内容次第で固定した瞬間に見えなくなっていた従来作と違い、今回は固定して数秒後に見えなくなる方で固定となる。段位の評価についても大きく変更が掛かっており、今作ではプレイ内容に応じて2of5といった様に2つの数値で評価される仕組みとなっている。
これに関して三原氏は「従来の複雑な段位システムはNGとなった」と語っている。
ASUKA
テトリミノが最高速で落下し、制限時間以内にどこまでレベルを上げられるかを競う中級者向けのモード。
設置したテトリミノを落下時の状態まで戻すことができるバックステップ機能があるほか、
このモードに限り移動や回転による固定猶予リセットの回数制限が無制限となっている。
置いた瞬間にミノが見えなくなるシリーズ恒例のお約束はコチラから。
MASTER
「ASUKA」と同様にテトリミノが最高速で落下する状況でレベルアップを目指す上級者向けのモード。
TGM3の「SHIRASE」と同様に、様々なギミックが用意されているほか、
従来シリーズに搭載されていたメダルシステムが、形を変えて搭載されている。
KONOHA
テトリミノの1マスが2x2に拡大されたビッグブロックを用いるモード。
ラインを全消しするごとにキャラクターのイラストが解放され、
プレイ後に図鑑で閲覧することができる。プレイ序盤は全消しするためのガイドが表示される。
EASYとHARDが存在しており、EASYではSとZを省いた5種類のミノでプレイする方式となる。
SHIRANUI
CPUと対戦するモード。
複数の難易度があり、CPUに勝利するごとに次のレベルが解放される。
操作方法がSTANDARDとTGMかでテトリス(4列消し)やTスピンの攻撃力も微妙に変わっており、
STANDARDならTスピン、TGMならテトリス(4列消し)がの攻撃力が強くなる。

番外:テトリス with カードキャプターさくら エターナルハート

2000年8月10日発売。
PS版TGMの開発中止とアーケード版として開発していたTGM2のみでは利益的に厳しかったため関係各所に依頼をして制作されたのが本作。
この作品は「『テトリス』の作品」としてではなくあくまで「『カードキャプターさくら』のキャラクターゲーム」として販売することでライセンスの取得ができたとされる。
そのため、テトリスのゲームシステム自体はTGMそのものではあるのだが、ゲームモードは所定に配置してあるブロックを消す「ストーリーモード」と対戦に特化した「たいせんテトリス」のみが実装されており、それ以外のモードは存在しない。

本作で実装されたハードドロップをはじめとしたシステムはTA(TAP)に伝承されている他、
「ストーリーモード」のゲームシステムはアーケード版Tiの「SAKURA」モードとして実装されることとなる。

TGMシリーズの独自要素

TGMシリーズには他のテトリス作品には無いマゾ独自要素が含まれている。
以下で紹介する独自要素が本シリーズにおいて欠かせないものとなっていると共に、
人気となった要素にもなっている。

変態的回転法則

シリーズが進むにつれまともになっていくが初期のころはI型(赤)がたたないなど、いつものテトリスとは次元が違う回転法則になっていた。
早い話、初期のTGMでは、後述のIRSを駆使しないと高速落下域ではではこうなる。

┃                  ┃    . . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::
┃                  ┃         Λ_Λ . . . .: : :
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┃┌┐┌┼┼┼┼┴┴┨       / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .::
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ただTGMが取り立てて変態といった訳ではなく、非ワールドルール則のテトリスで、I型が立つのは皆無だったため、初代AC版テトリスでもTGMと同じ条件で立たない。
元々TGMより前のテトリス作品は回転法則により制限が大きく、例を挙げると左端で立てたT(├向き)を寝かせる(┴向き)ことすら不可能な事が多かった。
その頃の作品群と比べると初代TGMの回転制限は大きく緩和されている。

その後2002年に発売された『テトリスワールド』でザ・テトリス・カンパニー社のガイドラインが初採用。ガイドラインで定められている回転法則が初代TGM~TAP時代よりも更に緩和され、初代ACテトリスから進んできたTGMerには暴力的とも呼べる回転が可能になった。
以降ガイドラインに基づいた回転法則が『テトリスDS』を初めとのテトリス作品に採用されている影響もあり、TGM=回らないというイメージを持つ人が多かった。

Tiにおいては回転法則をクラシックルール(TAPまでのTGMシリーズに準拠)とワールドルール(ザ・テトリス・カンパニールール準拠)の2種類から選べるようになっている。
昔のゲームボーイやセガの初代AC版テトリスに馴染んでいる人はクラシック、ガイドライン制定後の近作の『テトリス』シリーズ作品に馴染んでいる人はワールドを選ぶとやりやすいと思われる。
この時クラシックルールも回転制限が若干緩和されたため、TiのフィーリングでTGMやTAPをやると回らなくなるので注意。

回転法則については説明すると非常に細かくなってしまうので省略。
「TGM 回転法則」で検索すると解説サイトがでてくるのでそちらを参照。

20G

Gとはテトリスというゲームにおいて、1フレーム(1/60秒)に何列分ミノが落下するかという単位のこと。
テトリスのフィールドの縦列は20であるため、20Gとは落下速度が無限大、つまり出現と同時に地面に着地してる状態になる。
この状態になると上から落ちてくるのではなく、下から生えてくるように見える。コメントなどで「生えゲー」と称されるのはこれに由来する。

20Gになると一見ミノの操作が不可能になるかと思えるが、実際には着地した時点ではミノの固定はされておらず、コンマ数秒経過するとミノが固定されて動かせなくなる。この固定されるまでの猶予時間を利用してミノを操作して積んでいくのが20Gの醍醐味である。

そのため、中央付近の地形を高くしてどのようなミノが来てもフィールドの左右に振り分けることができるような積み方を心がけていくことが基本戦略となる。

もちろん中央付近の地形が逆に低いとミノが窪みにハマって抜け出せなくなったりするので気をつけよう。

ちなみにタイトル画面で隠しコマンドを入力すると初代TGM・TA(TAP)に限り最初から20Gで始まる「20G MODE」を遊ぶことができる。最初から20Gのためその分難易度も高い。

時間短縮

列が揃って消去される際のアニメーションや、ミノが着地してから実際に接地して動かせなくなるまでの遊び時間、ミノが動かせなくなってから次のミノが出現するまでの時間。
これらは20G到達ライン以降、どんどん短くなっていく。

なお、初代TGMまたはTAPの「TGM+」モードに限りこれらの要素は実装されていない。

せり上がり

TAのTGM+モードにおいて導入されたシステム。一定間隔で最下段からブロックがせりあがる仕掛け。

TiのSHIRASEモードのLv500からLv999においては最下段のブロックをコピーしたものがせりあがるようになる。

消えロール

TA以降のMASTERモードにおいてLv999クリアを達成すると、スタッフロールが流れる中にプレイできる「消えロール」が始まる。
通常はミノが接地した数秒後に見えなくなるというモードであるが、非常に上手いプレイでLv999を達成した場合は接地した瞬間から見えなくなるようになる。

ニコニコ動画で紹介されている動画の大半は後者である。

「何?スタッフロールが見えない?じゃあミノを透明にしてあ・げ・る♪」
…というスタッフの親切心に涙しようではないか。

なお、ここで窒息するとクリア扱いにはならなくなる。

足切り

TAPのDEATHモードにおいて、一定時間内にLv500を突破出来なかった場合は足切りされて強制終了となる。(このことを「とりあえずカンスト」略して「とりカン」と言う)
TiのMASTERモードにおいてもLv500での足切りが存在、また同TiのSHIRASEモードにおいても一定時間内に500(1000)レベルを通過しなかった場合に強制終了となる。

ご先祖様/骨ブロック/[ ]など

Tiから導入されたシステム。SHIRASE1000レベル通過時点で効果発動。落ちてくるミノがすべて[ ]もしくは[ ]で構成され、色によるミノの種類の判断が不可能となる。

「べ、別にあんたのために脱色したわけじゃないんだからね!!!」

ちなみに公式で採用されている名称は「ご先祖様」。
またこのブロックには元ネタがあり、最初に制作されたコンピューター用テトリスにおいてグラフィック表示機能がなかったため、テキストの「[」と「]」を組み合わせてブロックとして擬似的に表示していたものを再現したのが「ご先祖様」となる。

BIGモード

隠しコマンドを入力することで落下するミノの大きさが4倍(縦横2倍)なるBIGモードがプレイできる。
初代TGM、TA(TAP)、Ti各作品においてタイトルもしくはモード選択中に隠しコマンドを入力すると「BIG MODE」の文字が表示され、MASTER(または一部モード)限定で遊ぶことができる。

ミノ大きさが実質4倍になるため、ミノが出てきた直後のインパクトはとても大きい。そしてミノが大きい分フィールドの大きさも1/4になるため非常に狭く、フィールドが埋まりやすくすぐ窒息するため通常のテトリスと比べると非常に難しい。
Tiではホールドが実装されているためまだ易しい方だが、それでも難易度自体は高い。

元々大きいミノが降ってくる要素は開発時に対戦のお邪魔アイテムとして搭載されたものであり、その名残もあってか初代TGMのBIGモードにおいてはミノが通常モードと同じく1列単位で動いてしまうため、うっかり1列だけ動かして接地してしまうとその時点でほぼ詰みとなってしまう。

TiのSHIRASEモードではなんと1300レベルを達成したスタッフロールのギミックとしてBIGモードが発動。
スタッフロール終了までBIGモードに耐え切る必要があり、失敗したら最高ランクが取得できないという鬼畜難易度であったことからTiのGMランクの条件と共に話題となった。

BIGモードはスコアが記録されないにも関わらずモード自体の人気は高く、BIGモード専用の攻略サイトあったりBIGモードの大会が開催されたり、挙げ句の果てにはアーケードアーカイブス版初代TGMのオンラインランキングにBIGモード専用のランキングが存在するほど。

数々の謎

このゲームにはマゾ野郎共をより興奮させるため様々な謎がある。
その謎を解き明かすことにより真のマゾになることができる。

その中でも謎の一つとしてよく挙げられるのがTiに実装されたレーダーチャート。
プレイデータを示す棒グラフおよび五角形のレーダーチャートが表示されるのだが、
どの項目がどういった条件でグラフの数値が決まるのかが一切記載されていない。
wikipediaにてある程度の項目は判明しているのだが、未だに一部の項目が謎のままとなっている。

PiKii

TGM4のMASTERモードにおけるギミックの一つ。
ある一定のレベル帯になると、フィールドが凍結される。
凍結範囲内でラインを揃えてもテトリミノが消失せず残り続ける。
特定のレベル帯を突破し、凍結が解除されると同時にラインが揃ってる部分は一気に消えるが、
それまでは事実上フィールドが大幅に狭くなった状態での戦いとなる。
凍結範囲内でラインを揃えた回数が後述するPiKiiメダルの数値となる。

Cyclone

同じくTGM4のMASTERモードにおけるギミックの一つ。
レベル1000を超えるとNEXT及びHOLDに入る際、テトリミノの向きがランダムに変化する。
流石に難しすぎたのか、アップデートで回転軸が強調表示されるようになったり、難易度を見直す調整が入ったりした。

Master Pikii

TGM4のMASTERモードにおけるギミックの一つ。
レベル1300を超えると、固定したテトリミノが立て続けに凍結するようになり、凍結したミノはなんとラインを揃えても消えずに残り続ける。
揃えたラインに通常のミノと凍結したミノが混ざっていた場合、通常のミノだけが消えて凍結したミノだけが歯抜け状態で残る形となるため、消し方によっては地形が悲惨な事になる。
そんな凍結したミノを消すには、テトリスを決めるしかない…のだが、揃えても消えるのはフィールド最下段の1列だけとなっている。
後述の通り凍結までの猶予はメダルの数によって変わるようになっており、多いほど凍結までの猶予も長くなる。

そのほかの独自システム

GRS(段位システム)

プレイの仕方によって段位の認定が行われる。
初代TGMでは全19段位のランクが搭載されており、「9」(九級)から始まり「1」(一級)に到達すると次は「S1」(初段)となりそこから「S9」(九段)まで上がっていく。「S9」に到達した最後の最高段位として「GM」(Grand Master)となる。TA(TAP)では「GM」段位と「S9」段位の間に「M」段位が追加された全20段階となっている。

Tiは段位システムが大幅に違っており、ユーザーデータ未使用もしくは使用した上で数回プレイのみの場合は全て暫定段位として扱われる。ユーザーデータをプレイを繰り返すと突如段位認定モードが発動され、そのモードで指定された段位に相当するプレイを行う事で段位が認定されるというシステムとなった。
また、段位も細分化され、「S9」以降に「m1」~「m9」が追加。更に「m9」の次のMaster段位も「Master」「Master K」「Master V」「Master O」「Master M」と細分化され、これらの最高段位として「Grand Master」含めた全33段位が実装されている。目指せMaster M(マスターマゾ)。
なお、Tiにおいて「Master M」を越える「Grand Master」を達成した人数は2023年現在で国内で数名、全世界を含めても数十名しか存在していない。(参考資料)

なおTAPの「NORMAL」モードや「TGM+」モード、
Tiの「EASY」モードや「SAKURA」モードではこの段位システムは実装されていない。
また、Ti「SHIRASE」モードは段位の仕様が「MASTER」モードと違っており、
「S1」~「S13」のみとなっている。

IRS(先行回転システム)

回転ボタンを押しっぱなしにしていると次のミノが回転した状態で出てくる。

開発時は1フレームのみで発動できる仕様だったが、バグでフレームに関係なく発生する事が判明。
これをそのまま実装されたのが初代TGMであり、次回作以降にも伝承されている。
現在は程度落下速度が加速した際において必須のテクニックの一つとされている。

TLS(落下位置表示システム)

低レベルのときのみ落下時点にゴーストが出てくるシステム。
ちなみに初代TGM・TA(TAP)に限りタイトル画面で隠しコマンドを入力すると「TLS MODE」が発動し、常に表示することができる。
ただし、TLS MODEを適用してもミノが常に接地状態になる20Gでは意味が無い。

I.H.S(イニシャル・ホールド・システム)

Tiから実装された操作方法。
ホールドボタンを押しっぱなしにしていると次のミノがホールドと入れ替わる、何気に便利なシステム。

補正

ミノの出現はただ乱数ではなく、偏らないように出現するようにできている。
またこの補正もかなり特殊なため、次ブロックを予言することも可能。

初代TGM・TAPとTi以降の作品でブロックの補正が大きく違い、後者はザ・テトリス・カンパニー社がガイドラインで定めているランダムジェネレータが採用されている。(参考資料)

メダル

TA(TAP)から導入された要素。いわゆる実績機能。

4ライン消し(テトリス)を繰り返すとSKメダル、セクションタイムの記録を塗り替えるとSTメダル、2ライン以上の連続消しを繰り返すとCOメダル、全消しに成功するとACメダルといった各条件に応じたメダルを獲得することができる。各メダルは色分けされており、銅・銀・金の3種類がそれぞれ用意されている。
なお、メダルを獲得の有無に関わらず段位には影響しない。

各メダルの詳細はwikipediaの該当記事を参照。

TGM4ではMASTERモードにて
「ALL CLEAR」「TETRIS」「T-SPIN」「PiKii」の4つのみとなっている他、
回数が数値として記録されるようになっており、それぞれの回数に応じてライン消去時のレベル上昇にバフが掛かったり、先述したMaster PiKiiの凍結猶予が伸びたりと攻略においても有利になるようになった。

TGMシリーズ未経験者へ向けての補足

本作においては、常人にはそもそも何が起こっているのか理解し難い動画が多数アップロードされているため、「初心者お断り」という印象があるかもしれないが、実際にはTGMシリーズは初心者お断りのゲームではない。

最初は非常にゆっくりとミノが落下し、徐々に落下速度が速くなるという至って普通のテトリスである(TAPのDEATHモード、TiのSHIRASEモードは例外)。

決して初心者への敷居が高いのではなく「このゲーム面白いな、もっと上手くなりたい」と不覚にも思ってしまったプレイヤーが越えるべきハードルが限りなく高いだけである。
TA(TAP)以降は「NORMAL」モードや「EASY」モードといった初心者向けモードが実装されており、TGMシリーズ未経験ユーザーでも気軽に遊べる作品となっている。

2023年現在ではアーケードアーカイブスで初代TGMとTAPがそれぞれ約800円台(PS4版は837円、Switch版は838円)で配信されている。
TGMシリーズ未経験者も興味があり、かつSwitchもしくはPS4を所持しているのであれば実際に遊んでみることをオススメする。
また、ゲーセンでTGMシリーズを見かけたらば、暇潰しでもよいので気軽にプレイしていただければ幸いである。

だが、実際にプレイして「もっと上手くなりたい」と思ってしまったら、それがTGMシリーズにおける地獄の入り口なのかもしれない。

TGMシリーズの動画・配信ガイドラインについて

ニコニコ動画またはニコニコ生放送へのTGMシリーズの動画の投稿や配信について、TGMシリーズの著作権を管理している株式会社アリカ社がガイドラインを定めているため、これから動画の投稿や配信を予定してる投稿者・配信者は下記のサイトを事前に確認しておくことを推奨。

TGMシリーズの画像、動画、及びストリーミング配信の 際の注意事項
https://www.arika.co.jp/tgm_g.html

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