トレーディングカードゲームで使用可能になってから1年以内に禁止指定を受けたカード一覧 単語

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本項目『トレーディングカードゲームで使用可能になってから1年以内に禁止指定を受けたカード一覧』では、トレーディングカードゲーム (以下、TCG) において、そのカードがそのTCGにおいて使用可能 (トーナメントリーガル) となってから、レギュレーションによって『禁止指定』を受けたカードを、日数順にまとめるものとする。

概要

TCGとは、互いのプレイヤーが自ら組んだデッキと呼ばれるカードのセットを持ち寄り、対戦する遊戯である。そのデッキの中にいれるカードは自ら入手し、デッキに組み入れるわけであり、TCGがサービスを継続している限りこのデッキに入れられるカードの種類は新商品の発売などによって増加する。

そうした中で、特定のカードはそのカードゲームにおいてバランスブレイカーと呼べるほど強くなってしまうこともある。そうしたカードは、本来の投入枚数制限よりも少ない投入枚数にするような規定 (レギュレーション) が定められることがある。しかし、これでもなお強すぎると判断された場合は、「そもそも使用できない」措置を取らざるを得ないこともある。これが一般的に『禁止カード』と呼ばれるものである (呼称はカードゲームタイトルによって変わる) 。

TCGは当然商売であるため、基本的には禁止カードを出すことは使用できなくなったプレイヤーからの批判も高まることからどのメーカーもあまり積極的ではない。ましてや1年以内に禁止カードを出すということはなおさら信用問題につながるため、通常であれば避けたいところである。

しかしそれでもそのゲームにおいてそのカードを止める手段が著しく限られてしまう場合など、ゲームのプレイ体験を大きく損なったり、環境がそのカード1枚で大きく歪んでしまう (例えば、どんなデッキにもそのカードを無理にでも入れないと土俵にたてない、対策を怠ると一方的に負けてしまうなど) ような事例では、どうしてもやむを得ないこともある。こうして1年以内に禁止カードになってしまうようなカードを本記事ではまとめるものとする。

1年以内に禁止カードにする理由

さて、1年以内に禁止カードにする理由は様々であり、中にはプレイ体験以外の理由が関わるケース (例えば、タイトルにおけるフレーバー的側面) もある。主だったものは以下のようなものである。

そのカードを自然に投入できるデッキタイプの勝率が他のデッキタイプより抜きん出て高い
カードは相性というものがあり、それを自然に投入できるデッキタイプとそうでないデッキタイプとが存在する。前者が後者に比べて明らかに勝率が高いような事例では、仮に1年以内であったとしても禁止カードにせざるを得ないことがある。
直前で他のトラブルがあったことから、禁止指定までの日数を早めた
代表例がデュエル・マスターズの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》。本カード自体も当時リアニメイト戦術などで猛威をふるい環境を一色に染め上げ「サファイア地獄」などと呼ばれるようになったほどの強カードである。
間の悪いことに、この直前に《無双竜機ボルバルザーク》が2年間環境を歪め切って「ボルバルマスターズ」などと揶揄され、プレイヤーが減少するほどの事態が発生していた。販売元としても同じ轍を踏めない事態になり《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を制限カードなどでお茶を濁している余裕がなく、1年以内に禁止カードにする処置を取らざるを得なかった。
そのタイトルで複数のフォーマット (対戦形式) が存在し、プレイヤー数が多いフォーマットに合わせて設計された
わかり易い例がMagic: The Gatheringにおける『スタンダード』フォーマットと、それ以外の『モダン』『レガシー』『ヴィンテージ』『パウパー』といったフォーマットにおける《宝船の巡航》の扱いの違いである。
《宝船の巡航》はプレイヤー数が最も多い『スタンダード』フォーマットを念頭に置いて設計されたカードであり、このフォーマットでは適正なカードパワーのカードであった。しかし他のフォーマットではそもそもゲームの環境自体がデッキを歪めずに《宝船の巡航》を効果的に使うことができてしまい、バランスブレイカーにしかならない状態であった。
そのため、スタンダードでは禁止カードになることはなかったが、モダン、レガシー、パウパーでは禁止カード (ヴィンテージではルールの思想の違いにより制限カード止まり) に1年以内に禁止カードに指定された。後者のプレイヤーはそもそもそういうフォーマットであることを受け入れて遊んでいるため問題にはならないというわけである。
単なるフレーバーや、ちょっとしたネタ
Z/Xにおける《統べて識る者ギルガメシュ》や、デュエル・マスターズにおける《緊急プレミアム殿堂》が該当。
前者は禁止カードにあたる『封神指定』の最初のカードであると同時に、発売日をもって封神指定になったカードであるが、カードパワー上は何ら問題はないカードであった。あくまで3ヶ月の間「使用可能になる前から姿を見せておく」意味合いで禁止指定となっただけなのである。
後者に至っては「発売7日前」。収録されたカードセットがそもそもネタまみれのパックであり (クロスワードを解かないと効果がわからないとか、カードを冷やさないと効果が浮き出てこないとか) 、「発売7日前に禁止カードになった」という一発ネタのためだけに作られたカードなのである。なおこちらは一応、使用を解禁した場合はあからさまに禁止カード相当のカードパワーを持ってはいる (後述) 。

【凡例】

  • 黒字は記述時点 (2025/03/04) でも禁止カードのもの。
  • 青字は記述時点 (2025/03/04) では禁止指定を解除されたもの。
  • 赤字は一度禁止指定を解除された後、記述時点 (2025/03/04) で再び禁止指定を受けているもの。
  • 緑字はそのフォーマットがそのカードの登場以降に制定されたもの。
  • 灰字は1年を超えて禁止カードに指定されたもの。基本的にはこれ単独では記載せず、1年以内に別のフォーマットで禁止カードになったカードについて、附記するに留めるものとする。
  • 左端の『日数』欄はそのカードが一番早く規制されたフォーマットにおいて何日で規制されたかを示す。
  • 『フォーマット』欄におけるフォーマット右横の数字はそのフォーマットで何日で規制されたかを示す。
  • あくまでもトーナメントリーガルであることを条件とする。このため、例えば『Magic: The Gathering』の『Unglued』『Unhinged』など、『デュエル・マスターズ』のホリデーギフトカード、『遊戯王OCG』の《The Seal of Orichalcos》《Get Your Game On!》《闇道化師と化したマサヒロ》等そもそもトーナメントイリーガルであるカードは含めない。
  • Magic: The Gatheringのフォーマット表記における『T』はテーブルトップ、『O』はOnline、『A』はArenaのことを示す。

【ジャンプメニュー】

- 0日 / 1 - 100日 / 101 - 200日 / 201 - 365日


- 0日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
-7 緊急プレミアム殿堂 デュエル・マスターズ アドバンス:-7
オリジナル:-7

兄貴分のTCGのジョークカードである《Look at Me, I'm the DCI》をそのままトーナメントリーガルのパックにいれるという前代未聞の暴挙――なのだが、そもそも収録弾自体が『謎のブラックボックスパック』という収録カードがどれもこれもネタまみれのパックであり、このカードは収録時点から禁止カードであるという一発ネタのためだけに作られたカードである。

そのため、性能自体はめちゃくちゃ強いが仮にパックから剥いても通常環境では使用できない。しかし一応はトーナメントリーガルなので、ゲーム中に何かしらの効果でこのパックを剥いて引けた場合や、禁止カードを解禁する『殿堂ゼロデュエル』などではちゃんと使用可能。

本記事執筆時点 (2025/03/08) ではこれを超えた禁止指定日数は存在していない――というより、存在したら信用問題に繋がりかねない。

-7 頭蓋槌 / Cranial Ram Magic: The Gathering パウパーT:-7
パウパーO:-4

と思っていたらデュエマの兄貴分が1週間前禁止をやってくれました。――といっても、こればかりはちゃんとした理由がある。

まずパウパーというフォーマットは「テーブルトップまたはOnlineでコモンで収録されたことがあるカード」だけが使えるというちょっと風変わりなフォーマットである。そして、この環境ではかつてこの《頭蓋槌》のリメイク前であり、ほぼ同様の効果である《頭蓋囲い / Cranial Plating》や類似カードの《きらきらするすべて / All That Glitters》が既に禁止になっていた。他の環境ではコモンで収録されて問題ないレベルのごく普通の良カードであり、唯一パウパーでだけ問題になるカードパワーと言うだけなのである。故に「パウパーに忖度せずコモンで収録します」ということでコモンで収録された。

そしてパウパーにおいては「過去に禁止になったカードと同じカードパワーのカードをわざわざ環境でテストする理由がないし、そんなことをしても楽しくはない」という理由から発売前禁止ということになったのである。

0※ 精神の願望 / Mind's Desire Magic: The Gathering Type 1.5:0※
(現:レガシー)

※発売自体からは31日経過しているが、当時は流通の問題ですべての地域で同じ日に発売することができなかった。そのため、トーナメントリーガルになった日から日数をカウントしているため0日扱いとなる。

ライブラリをシャッフルした後、1番上のカードをコストを支払わずに唱えられるソーサリー。当時のスタンダード、エクステンデッド環境では捲れるカードの強さが適正レベルであったことから問題はなかった。

しかしType 1.5 (現:レガシー)とType 1 (現:ヴィンテージ) ではオーバースペックなカードばかりがめくれてしまうためランダム性が強さを損なわないこともあり、使えるようになる前に規制すべきであると開発は考えていた。Type 1はよほどのことがない限りすべてのカードを1枚は使える魔境なのでそれでも禁止にはならなかったが、Type 1.5では流石に許されず禁止指定。

その後Type 1.5がレガシーに発展解消されてから相当な期間が経ち、規制から20年の時を経て初めてレガシーで使用が解禁された。

0 統べて識る者ギルガメシュ Z/X 0

このカード特有のフレーバーを再現するために作られた禁止指定ルール『封神指定』に指定され、発売日をもって規制されたカード。カードパワーそのものは適正レベルであった。いわゆるプレビューカードとしての意味合いを持つ。本記事執筆時点 (2025/03/08) では解除されているが、解除後に他のカードとの相互作用を引き起こしてしまうためにエラッタの憂き目に遭う。

このカードが解除された後、『封神指定』はZ/Xにおける禁止カードとしての役割を持つようになった。

0 ドナドナ Precious Memories ミックスレギュレーション:0
MIX-Two limitedレギュレーション:0
シングルレギュレーション:714

『電波女と青春男』に収録されたカードで、捨て札3枚を作品・カード種別に指定なく山札に戻せるうえ、捨て札の『電波女と青春男』のカードを手札に戻せるイベントカード。

なぜかノーコストで作品・カードタイプの指定すらなく3枚回収できてしまうということからプレイヤーから注目を集め、更には無限ループライブラリアウトデッキが考案されてしまい、テストプレイの不備を批判される事態を招いてしまった。

そのためか発売日を持って作品縛りのない2つのレギュレーションではメモリーズカード (=禁止カード) に指定されてしまう。その後結局2年ほど1作品限定レギュレーションであるシングルレギュレーションでも猛威をふるいメモリーズカードに指定されてしまう。

他の0日規制とことなり、公式が想定しておらずプレイヤーから指摘される形での禁止指定である。

△Menu

1 - 100日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
3※ 夢の巣のルールス / Lurrus of the Dream-Den Magic: The Gathering ヴィンテージT:3※
レガシーT:3※
ヴィンテージO:32
レガシーO:32
パイオニア:658
モダン:658

※テーブルトップでの発売日は、日本・中国・香港・台湾・韓国は2020年4月17日、北米などその他の地域は5月15日。OnlineとArenaは2020年4月16日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、前述の5つの地域では禁止までの日数はヴィンテージ、レガシーともに31日となる。

マナ総量2以下のカードのみを採用していれば、サイドボードから直接召喚できる3マナのクリーチャーで、出ているとき、毎ターン1回自分の墓地からカードを唱えても良いという効果を持つ。

ヴィンテージとレガシーでは軽量カードで強いものが犇めき合っているため縛りが何ら縛りとして有効に機能しておらず、特にヴィンテージでは《Black Lotus》を毎ターン使い回せるという「誰がどう見てもおかしい」コンボを決められてしまう。

ヴィンテージでは、

  • ゲーム中に他のゲームを始めるカード
  • カードを1フィート離れた場所から弾いて飛ばすカード
  • 賭博を行うカード
  • 人種差別的な内容を含むカード
  • カードタイプが策略であるカード
  • ステッカーを使用するカード
  • アトラクションを使用するカード

と、『それってもう普通のマジックじゃないよね』というカードのみが禁止され、他のカードは1枚だけなら使える魔境フォーマットのはずなのだが、外部領域であるサイドボードにたった1枚あればいい《ルールス》は1枚制限であることがなんら問題にならないため、まさかの「初のカードパワーがただただ壊れているからヴィンテージ禁止になった」カードになってしまった。その後、カード効果そのものにエラッタがかかったためヴィンテージ禁止は解除された。

レガシーでもType1.5で0日禁止になった《精神の願望》を除けば、《記憶の壺》の45日を遥かにぶっちぎってのレガシー最速禁止記録を更新。更にエラッタが行われたにも関わらず、後にモダンで支配率が高まったためにモダンと、先手を打つ形でパイオニアでも禁止になった。

3※ 黎明起こし、ザーダ / Zirda, the Dawnwaker Magic: The Gathering レガシーT:3※
レガシーO:32

※テーブルトップでの発売日は、日本・中国・香港・台湾・韓国は2020年4月17日、北米などその他の地域は5月15日。OnlineとArenaは2020年4月16日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、前述の5つの地域では禁止までの日数は31日となる。

すべてのパーマネント・カードが起動型能力を持っている場合、サイドボードから直接召喚でき、そのコストを2軽減できる3マナのクリーチャー。レガシーではこれを活かして《厳かなモノリス》《玄武岩のモノリス》と組み合わせて無限マナを生み出すコンボデッキが登場したため規制された。

10 ティボルトの計略 / Tibalt's Trickery Magic: The Gathering モダン:10
ヒストリック:251
エクスプローラー:461

赤のカードには珍しい打ち消し呪文。ただしそのかわりに打ち消された呪文のコントローラーは無作為に山札の上から1 - 3枚を墓地に置き、その後土地ではない別の呪文が追放されるまで山札をめくって、めくれた呪文をコストを支払わずに唱えられる。

相手に打った場合はかなりのギャンブルになるが、自分に打つことで重量級の呪文をコストを支払わずに唱えられるコンボデッキが考案される。スタンダードでもギャンブルデッキとして愛用されたが、カードプールが広くなったモダンやヒストリックでは「続唱」という効果を持つカードから狙ってティボルトの計略を発動し、確実に打ちたいカードを唱える【ティボルトの計略】デッキが活躍した。

最速2ターンで決まる強みもさることながら、一番の問題点はArena (オンラインプレイ版) のルールがBO1 (=一本先取) であり、ログインボーナス稼ぎのためだけにArenaでどのプレイヤーも【ティボルトの計略】を使いだしてしまうことから、対戦相手がうんざりしてしまうという身も蓋も無い理由で禁止指定された。エクスプローラーも構築ルールではあるがArenaでしか遊ばれないフォーマットであるため同様の理由で禁止指定に。

逆に先行2ターンでコンボ決めても止める手段があるレガシーやヴィンテージ、BO3なのでなんとかなるパイオニアでは規制はかけられていない。

17 創造の座、オムナス / Omnath, Locus of Creation Magic: The Gathering スタンダードT:17
ブロールT:17
スタンダードOA:25
ブロールA:25
ヒストリック:25

テーブルトップとOnline、Arena (=デジタル版) で禁止日数が異なるが、これはOnline、Arenaでは先行発売されたためである。また、Arena専用フォーマットであるヒストリックでは後に再調整が行われたため解除されている。

4マナ4/4で場に出たときにカードを1枚引けるうえ、土地を出すごとに4点のライフゲイン、4色のマナ獲得、対戦相手に4点ダメージと4つの効果を持ったカード。この《オムナス》が登場した環境ではオムナスを出すために土地を複数出せるカードや、足りない色マナを供給してくれる《睡蓮のコブラ》などが共存していたため、早期着地したあげくアドバンテージをもりもり稼ぐこともできた。というか出したら手札も減らない、マナも減らないってそれもう完全にタダじゃねえか!

テーブルトップでは《王冠泥棒、オーコ》でさえ超えられなかった20日の壁を乗り越えてスタンダード最速禁止をやらかした。Arenaは先行発売していたがそれでも25日。しかも北米版のセット・ブースターは未発売であり、限定商品とはいえ発売前禁止をやらかしてしまったということになる。

28 しまめぐりのあかし ポケモンカードゲーム エクストラレギュレーション:28

ポケモンカードゲーム最速規制カード。本来の効果はこれをつけているEX・GXポケモンのHP上限を100下げる代わりに、相手のわざできぜつしてもサイドを1枚しか取られなくなるというカード。

しかしこのカードをよりにもよってHPが90と低い《ジラーチEX》(BW『メガロキャノン』版) につけることでわざときぜつさせてサイドを減らしたあと、相手の手札をすべて叩き落として山札の上を固定するというロックデッキが横行したため、28日で禁止カードになった。

32 王冠泥棒、オーコ / Oko, Thief of Crowns Magic: The Gathering ブロールA:32
スタンダードT:49
ブロールT:49
スタンダードOA:52
パイオニア:73
モダンT:102
モダンO:109
ヒストリック:165
レガシーT:500
レガシーO:507
エクスプローラー:944

――その日、すべてのフォーマットは
奈良公園
と化した――

カードプールが狭ければ止める手段がなく、カードプールが広ければ活かす手段が有り余る、一体どこのフォーマットを想定して作ったのかわからないパワーカード。

事実、収録された『エルドレインの王権』がスタンダード落ちするまでの間に、スタンダード、ブロール、パイオニア、ヒストリック、モダン、レガシーと主要フォーマットから出禁を言い渡された。誰が呼んだか『六冠泥棒、オーコ』。Arenaにパイオニアを作る前段階用フォーマットであるエクスプローラーでも当然のごとくフォーマット制定時から禁止されており、今や使用できるフォーマットがヴィンテージとタイムレスしかないのが恐ろしい。そもそもなんで鹿化能力がプラス忠誠度能力なんだよ。

ヴィンテージでは《夢の巣のルールス》が強いこともあり《オーコ》が採用されないこともあるが、それでも環境に入る程度には強い。タイムレスではArenaのカードプールがゆえに大暴れしている。

39 ヨーグモスの取り引き / Yawgmoth's Bargain Magic: The Gathering エクステンデッド:39
Type 1.5:100
(現:レガシー)

ドローステップを飛ばす代わりに、ライフ1点でカードをドローさせてくれるというエンチャント。素のコストがリメイク元の《ネクロポーテンス / Necropotence》と比べて重くなっており、スタンダードではかなりデッキを選ぶカードではあったため、禁止カードと言うほどまでには至らなかった。

しかしこれがエクステンデッドやType 1.5 (現:レガシー) 、Type 1 (現:ヴィンテージ) ではないも同然のハードルでしかなく、様々なコンボデッキに使われ、リメイク元を追い越して先に禁止カードに突っ走ってしまう。調整版ってなんだっけ……。

45 記憶の壺 / Memory Jar Magic: The Gathering スタンダード:45
エクステンデッド:45
ブロック構築:45
Type 1.5:45
(現:レガシー)

【メグリムジャー】のキーカードとなったカードで、開発部 (DCI) の緊急声明で禁止カードになったことで有名なカード。

一時的に手札を追放し、カードを7枚引くことができる。しかもこの効果は全プレイヤーに及び、終了ステップに引いたカードはすべて捨てて追放したカードを手札に戻すのだが、これが『対戦相手が手札を捨てるときにダメージを与える』《偏頭痛 / Megrim》との相性が抜群であった。

そのうえ、このカード自体はマナコストが5と重いが、当時マローが《修繕 / Tinker》とかいうぶっ壊れカードを刷っていたためにまあそれはそれはすべての環境で大暴れした。挙げ句ヴィンテージでも1枚制限となっており、当時としては最多フォーマットで制限、そしてその多くで最短規制という自体であった。

だがマローを筆頭にDCIはその後もやらかしているため、スタンダードでは《創造の座、オムナス》、レガシーでは《夢の巣のルールス》がこのカードの最短記録を塗り替えてしまっている。最多禁止記録自体も《王冠泥棒、オーコ》の7フォーマット禁止には遠く及ばない。

46 死の国からの脱出 / Underworld Breach Magic: The Gathering レガシー:46
パイオニア:192

1ターン限定で自分の墓地の土地でないカードに脱出 (墓地から唱えられる) をもたせるエンチャント。墓地の他のカードを追放するというコストこそあるものの、同様の効果で過去に暴れまわり、最大の過ちとまで言われた《ヨーグモスの意志 / Yawgmoth's Will》より軽く2マナで唱えることができ、墓地に行くカードは追放されないと『逆に悪用しやすくなってないか?』とツッコまざるを得ないカード。

スタンダードでは狙ってでもない限りめちゃくちゃ強いコンボが組めないということがあり、問題は起きなかったが問題はパイオニア以下の環境。使えるカードが増えれば増えるほどコンボカードは増えてしまうのである。現に規制されていないモダンやヴィンテージではコンボパーツとして使われる他、単なるアドバンテージ獲得源として使われていたりもする。

49 むかしむかし / Once upon a Time Magic: The Gathering スタンダードT:49
スタンダードOA:52
パイオニア:60
モダン:158
ヒストリック:167

ゲーム中で最初に唱えたときのみコストを支払わずに唱えられる呪文で、ライブラリの上5枚を見てクリーチャーか土地を1枚手札に加えられるというもの。普通に唱えても2マナでしかないのでこのカードがあった当時は緑入りのデッキでは当然4積みされて初動の安定性を高いレベルで保っていた。

当然そんなカードがヴィンテージやレガシーならともかく、モダンより上の環境で許されるわけもなく、あっという間に禁止。ちなみにこの時期はあの《王冠泥棒、オーコ》も環境に同居しており、色も合うため《オーコ》を安定して2ターン目に出すためのカードとも言える。

67 パチモン幼馴染み Precious Memories シングルレギュレーション:67

『冴えない彼女の育てかた』で登場したカードで、相手の同名キャラ3枚をアプローチに参加させられなくするというもの。

シングルレギュレーションでは作品1つでデッキを作る都合上、同名キャラクターで統一したデッキは珍しくないため、このカードによって動きを止めることが容易だった。

80 トレイリアのアカデミー / Tolarian Academy Magic: The Gathering スタンダード:80
エクステンデッド:80
Type 1.5:80
(現:レガシー)
ブロック構築:261

青マナを出せる土地だが、出せるマナは場にあるアーティファクトの数を参照する。

アーティファクトに関するカードを多く収録しているウルザ・ブロックでこんなカードを出したら悪用されているのは目に見えているはずだが、どうやら開発は《意外な授かり物 / Windfall》と《時のらせん / Time Spiral》を見逃していたらしい。やがて、《精神力 / Mind Over Matter》と組み合わせて作られたのがかの凶悪デッキ、【MoMa】である。

なお、現在解禁されるとしたらレガシーであるが、当時の【MoMa】はスタンダードからType 1 (現:ヴィンテージ) まで席巻したデッキタイプであり、かつ現在は当時以上にアーティファクトに関する強カードが犇めき合っているためまず解禁されることはないだろう。

80 意外な授かり物 / Windfall Magic: The Gathering スタンダード:80
エクステンデッド:80
Type 1.5:80
(現:レガシー)
ブロック構築:170

ということで、こちらが見逃されていたほうですなんで《トレイリアのアカデミー》と同じエキスパンションに収録されていたのに見逃されたんだろうね。

手札破壊と手札補充を兼ねた、【MoMa】全盛期のキーパーツであり、これ自体も【MoMa】の勝率を上げることに貢献していた。

91 切断の細糸 金糸梅 Z/X 91

コスト2で場に出てくるにも関わらず、リソースを増やしてからリソースからカードを回収できるといううえ、エラッタ前は同名カードの回収やカードタイプ指定もなかったため強力であった。

98 守護フェリダー / Felidar Guardian Magic: The Gathering スタンダード:98
パイオニア:1018

場に出たとき、自分のパーマネント1つを一度追放して再び場に出す効果を持つ。同じ環境に《サヒーリ・ライ / Saheeli Rai》というカードをコピーできる能力を持つカードがいたため、たった2枚で無限コンボで大量の猫ちゃんが相手に襲いかかる。このデッキ【コピーキャット】はまさかの開発も見逃していたという。

更に禁止改定で一度スルーされ、その数日後に緊急声明で禁止になるという珍事をやらかしてしまい、各地のカードショップで返金騒動まで引き起こしてしまった。カラデシュ!すごい!本当にすごいんだ!

△Menu

101 - 200日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
107 豊水尊神 イチキシマ カードファイト!!ヴァンガード プレミアムスタンダード:107

相手のガーディアンの自動能力を使えなくし、更に前列のユニットすべてをパンプアップする効果を持つ。

もともと新シリーズ発売後でありながら旧シリーズ用のカードとして作られたという背景があり、Vスタンダードに使われないことからカードパワーをそこまで気にする必要がなかったというのはあるが、流石にやりすぎたようで、ヴァンガード最初にして最速の禁止カードになってしまった。

118 優しくしてね 魔法少女ザ・デュエル 118

相手が自分を攻撃できなくなるというカード。強すぎる、というほどではなかったのだが、ひたすらサルベージしながら遅延行為を招くということもあり停学処分 (=禁止カード) に指定されてしまう。

119 宝船の巡航 / Treasure Cruise Magic: The Gathering モダン:119
レガシー:119
パウパー:187

金玉漂流在外,陰謀勾畫其間。

通常では8コストで唱えてカードを3枚引くという劣悪なコスト・パフォーマンスであるが、墓地のカードを追放すれば追放するだけ軽くなり、最後には1マナで唱えることすら可能なドロー呪文。

スタンダードでは狙ってでもない限りそこまでは軽くならないのでせいぜい3 - 4マナで撃てれば万々歳だよねということもあり適正なカードパワーで収まるのだが、これがモダン以下の環境では話が変わってくる。

というのも使えるカードが増えれば増えるほど、普通にただデッキを組むだけで軽量で使えるカードが多くなり、ただプレイしているだけで墓地がたくさん超えて来るので、あっさり1マナで唱えることすら可能なのである。これでは《Ancestral Recall》を禁止にしている意味がない。ということで、モダン、レガシー、パウパーで禁止、ヴィンテージで制限となった。ヴィンテージ制限前は「アンリコが5枚制限になった」というジョークすら飛び交ったほどである。

119 時を越えた探索 / Dig Through Time Magic: The Gathering モダン:119
レガシー:371

こちらは《宝船の巡航 / Treasure Cruise》とことなり最低2マナまでしか下がらないが、代わりにいつでも打てるインスタントという点で差別化可能。

スタンダードでは狙ってでもない限りそこまでは軽くならないのでやっぱりせいぜい3 - 4マナで撃てれば万々歳だよねということもあり適正なカードパワーで収まるのだが、これがモダン以下の環境ではこれまた話が変わってくる。

というのも使えるカードが増えれば増えるほど、普通にただデッキを組むだけで軽量で使えるカードが多くなり、ただプレイしているだけで墓地がたくさん超えて来るので、あっさり2マナで唱えることすら可能なのである。

モダンでは《巡航》禁止の際に《探索》が使われたら結局意味がないよねということで同時規制。レガシーとヴィンテージでは一旦据え置かれたが、モダンでの予感が的中してしまい、レガシーで禁止、ヴィンテージで制限となった。

119 密輸人の回転翼機 / Smuggler's Copter Magic: The Gathering スタンダード:119
ブロール:119
パイオニア:1159

他にクリーチャーがいないと動かない「機体」ではあるが、2マナ3/3飛行で攻撃またはブロック時にカードを引いて捨てるという手札の良質化まで成し遂げるのは流石にやりすぎており、スタンダードでは直後の大規模大会でトップ8が計32枚使用した (注:1人につきデッキ内最大投入可能枚数は4枚) というほどの注目ぶりであった。

その後もグランプリでも同じくトップ8が32枚を採用するほどの環境の席巻ぶりであり、環境の多様性を損なっているとして禁止に。カラデシュ!すごい!本当にすごいんだ!

135 頭蓋骨絞め / Skullclamp Magic: The Gathering スタンダード:135
ブロック構築:135
エクステンデッド:227
レガシー:227
モダン:2659

印刷されるべきではなかった――

そう言わしめるほどのミラディン・ブロックを代表する装備品であり、装備しているクリーチャーを+1/-1修正し、そのクリーチャーが死ぬたびにカードを2枚引け、装備品なので場に出つづけてコストさえ払えば何度でも使い回せる。

おまけに当時はアーティファクトがテーマとなる【親和】デッキの絶頂期であり、こいつもアーティファクトなので適当なクリーチャーにつけて破壊してドローしたかと思えば、こいつが除去で狙われたら自分のカードで破壊してアドバンテージを一方的に稼げてしまうことが問題となり、あえなくスタンダード禁止に。

163 巨人港 バトルスピリッツ 163

コストの高いスピリットの召喚補助のための遅延カードであり、これ自体はカードパワーは問題はなかったのだが、《氷の覇王ミブロック・バラガン》の登場で相手をバウンスさせて遅延しライブラリアウトに追い込むデッキが編み出され、かつアニメで主要キャラクターの使うスピリットだった《ミブロック・バラガン》を規制するわけにもいかなかったため、身代わりで規制を受けた。

169 暴虐紫怨剣マスプロトロン Z/X 169

攻撃するだけで手札とリソースの回復ができることから、汎用性が高すぎるとして封神指定になる。その後エラッタされ、リソース回復できる枚数が制限された。

182 約束された終末、エムラクール / Emrakul, the Promised End Magic: The Gathering スタンダードO:173
スタンダードT:182

 恐ろしく強力なものとなるべく作り出された《約束された終末、エムラクール》はその約束をとてもうまく果たしていました。エムラクールが直面する抵抗はほんのわずかで、彼女はゲームをあまりにあっけなく終わらせてしまいました。彼女は物語中の世界の終末、全能の怪物であり、それはスタンダードにとってやりすぎたものでした。


2017年1月9日 禁止制限告知|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト, 2025/03/08閲覧

194 ヨミジ 丁-二式 デュエル・マスターズ アドバンス:194

外部ゾーンである『超GR』からランダムに出てくるクリーチャーの1体。このためオリジナル環境ではルール上使用できない。

マナゾーンにカードが7枚あり、うち1枚が闇であると言うだけで自壊して墓地からコスト8以下の非進化クリーチャーまたはオーラを場に出せるという破格の能力を持つ。条件もGRの特性上、「あってないようなもの」でしかなく、かつ自壊するせいでループコンボに組み入れることが容易であったため、ゲームバランスが大きく崩壊してしまい、殿堂入り (=制限カード) を経ずにプレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定された。

この記録自体は《緊急プレミアム殿堂》を除けばそれまでの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を超えて事実上の最速。このカードが使用可能であった頃はCOVID-19感染症のために十分な大会を開催できなかった中で、かつ禁止指定まで半年程度とTCGにおいても異例の、信用問題に繋がりかねないほどの短期間での規制でありながら規制に関してプレイヤーからの批判も小さかった。如何にカードパワーが大きかったかがうかがえよう。

△Menu

201 - 365日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
221※ 敏捷なこそ泥、ラガバン / Ragavan, Nimble Pilferer Magic: The Gathering レガシーT:221※
レガシーO:223
ヒストリック:669

※テーブルトップでの発売日は、日本は2021年6月11日、他言語は2021年6月18日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、日本では禁止までの日数は228日となる。

相手に攻撃するたびにせっせと宝を盗み、ライブラリートップも盗むとんでもないお猿さん。更に除去耐性にもなる疾駆コストで詠唱することで確実に盗みを行うことができてしまう。宝物トークンは相手のデッキカラーが自分と違うせいでせっかく盗んだ呪文を唱えられないなんて問題も解決している。1枚で完結するんじゃないよという話である。

特にレガシーでは盗めるカードがどれもこれもおいしいカードでしかないため、対戦相手がどんなデッキだろうが全く考えなしに盗みに行けてしまうという困ったことになるため禁止。

248 自然の怒りのタイタン、ウーロ / Uro, Titan of Nature's Wrath Magic: The Gathering スタンダードT:248
スタンダードOA:252
モダン:388
パイオニア:388
ヒストリック:392

通常コストで唱えると自壊し、その後墓地から再度別のコストで唱え直すことで場に定着するというクリーチャー。ただしどちらの際も場に出たときに手札補充とマナ加速がついており、《創造の座、オムナス / Omnath, Locus of Creation》登場以降はその早だしと能力起動をサポートした。

《ウーロ》自体もいわゆるランプデッキの弱点をこれ1枚で解決してしまうオーバーパワーなカードであるため、支配的なカードパワーでいつかは禁止指定されたであろうとは言われており、《オムナス》の登場でそれが早まったとも言える。

280 フラダリの奥の手 ポケモンカードゲーム BWレギュレーション:280
(現:エクストラレギュレーション)
XYレギュレーション:280
殿堂レギュレーション:1112

互いのプレイヤーは自分のトラッシュを山札に戻すという効果。単純に自分が使えば山札を引ききったあと更にこれで山札を回復してドローし続ける遅延戦法が使えるうえ、相手からのライブラリアウト戦略への対策にもなる。制限カードを使い回すこともできる。

そして困ったことに、相手も自分のトラッシュを山札に戻してしまうので、相手のトラッシュを使い回す戦法を瓦解させてしまう。つまり、先に使ったもの勝ちになってしまう。

使用回数に制限のないカード (グッズ) を使い続けることで自分だけキーカードを引き当て、相手のキーカードを引き当てる確率を潰すうえ、時間まで潰してTODを狙う戦術が蔓延してしまったことから禁止扱いになった。

284 マリゴルドIII デュエル・マスターズ アドバンス:284

外部ゾーンである『超GR』からランダムに出てくるクリーチャーの1体。このためオリジナル環境ではルール上使用できない。

マナゾーンにカードが6枚あり、うち1枚が自然であると言うだけでマナゾーンからコスト5以下のクリーチャーまたはオーラを場に出せるという破格の能力を持ち、このクリーチャーを出せる方法自体が運頼りである代償として比較的軽く使いまわしやすいこともあり、『ミッツァイル・マスターズ』と呼ばれる暗黒期を生み出した要因の1枚にもなった。その相棒でもある《BAKUOOON・ミッツァイル》は殿堂入りで収まっているが、こちらは《無修羅デジルムカデ》など相性の良いカードが多い (というより、相性の悪いカードが少ないといったほうが正しいか) こともあり、殿堂入り (=制限カード) を経ずにプレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定された。

この記録自体は《緊急プレミアム殿堂》を除けばそれまでの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を超えているものの、同日付で規制された《ヨミジ 丁-二式》が194日であり、事実上の最速とはならなかった。とはいえ、このカードが使用可能であった頃はCOVID-19感染症のために十分な大会を開催できなかった中での短期間での規制であり、如何にカードパワーが大きかったかがうかがえよう。

338 ボルメテウス・サファイア・ドラゴン デュエル・マスターズ アドバンス:338
オリジナル:338

デュエル・マスターズ初の殿堂入り (=制限カード) を経ずに直接プレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定されたカードである。カードコストは10と、本記事執筆時点 (2025/03/08) でもなお重いのだが、プレミアム殿堂入りした段階ではよりコストは大きすぎるものではあった。

ではなぜプレミアム殿堂入りしたかといえば、当時《インフェルノ・ゲート》という墓地から場にコストを支払わずに場に出せる (リアニメイト) 呪文の存在と、このクリーチャーがコスト論相応の性能 (スピードアタッカー、T・ブレイカー、ブレイクしたシールドを手札に加えさせず直接墓地に置かせる) を持っていたからという点があった。

しかしそれだけであればリアニメイト戦術自体の方を弱体化すればいいという話もあり、もう1つこのカードが規制をかけられた要因に、このカードが出る前の2年間、《無双竜機ボルバルザーク》が環境を大いに荒らし周り、『ボルバルマスターズ』と揶揄されるほどの暗黒期を生み出していたことから、再び暗黒期を生み出していた《サファイア》に規制をかけることでプレイヤー数の減少を押し留めようとしたきらいもある。

本記事執筆時点 (2025/03/08) の環境でも出せれば強いことは間違いないが、より1枚で勝負を決められるフィニッシャーが跳梁跋扈していることから、規制は解除されデッキにフル投入することは可能となっている。

354 ヨーグモスの意志 / Yawgmoth's Will Magic: The Gathering エクステンデッド:354
Type 1.5:354
(現:レガシー)

マローをして「最大の過ち」と言わしめるほどのマジック史上最強と謳われるカード。……その割には《死の国からの脱出 / Underworld Breach》とかいうリメイクカード作ってるけど。

墓地のカードを好きにプレイできてしまうというアドバンテージはスタンダードでさえ黒入りのデッキで必ず投入されるレベルであったが、それでもカードプールが狭いためまだ禁止カード指定を免れた。

問題はカードプールが広いエクステンデッドやType 1.5、Type 1である。当時Type 1で制限を受けていた、墓地回収呪文の《新たな芽吹き / Regrowth》と違い、直接場に出せる時点でオーバーパワーになるのが見えていたのに、そのままだしたものだからさあ大変。軽量マナ・アーティファクトからほぼノーコストで唱え、あっという間に爆発的なアドバンテージを稼ぎ出した。

364 反射魔道士 / Reflector Mage Magic: The Gathering スタンダード:364

場に出たとき相手のクリーチャー1体をバウンスし、更にそのバウンスしたクリーチャーと同名のクリーチャーを次のターンまで唱えられなくするというやや厄介なクリーチャー。

大暴れしたわけではないが、【バント・カンパニー】【白青フラッシュ】の主力になっていたことから、《約束された終末、エムラクール / Emrakul, the Promised End》・《密輸人の回転翼機 / Smuggler's Copter》が禁止になったあとの環境で活躍することを恐れられ、同時に規制された。

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