禁止カードとは、主にTCGにおいて使用が制限されるカードのことである。
また、比喩的に、相手に効きすぎるので使ってはいけないとされるワードのこと。
各TCGでは新しいシリーズが出るたびに様々なカードが登場する。
しかし、何らかの理由で開発者が特定のカードの使用を禁止する旨を宣言する場合がある。これが禁止カードである。
禁止となる理由は、多くの場合、そのカードあるいはそのカードをメインにした特定のデッキが余りにも強すぎてカードゲームがゲームとして最早機能しないという場合である。勝負が長引きすぎて大会運営に物理的に支障があるとか、後のゲームルールの変更によってカードに書かれている処理が出来なくなったなどの場合もある。
解ってないとピンとこない事例として、効果自体は小さくても汎用性が高すぎてどんなデッキでも入れ得になるという場合で、これなら確かにデッキの偏りは起きないが「自由にデッキを組む」というTCGの性質の根幹を揺るがすため禁止になる。
代表的なのがほぼノーコストでカードを複数枚引く効果のカードで、Ancestral Recall(MTG)、マサキ(ポケモンカード)、強欲な壺(遊戯王)、等初期のTCGが揃って同じ過ちを犯している。
また、『そのゲーム内で戦略として何が許されるか』という点はTCG毎にかなり異なっている点も注意が必要で、Aというゲームでは禁止される効果がBというゲームでは公然と許可されている場合も多々ある。相手のターン中に相手の行動に割り込み妨害する、モンスターや対戦相手をモンスターによる攻撃以外の方法でダメージを与える・効果によって強制的に撃破する・それを主軸にしてモンスターを全く使わないデッキを組む、盤面にあるものを一発で全滅させたり手札に戻す等して盤面をリセットする、墓地(捨て札置き場)にあるカードを再利用する、手札を捨てさせる、意図的に相手の山札切れを狙う、ロックを極めて全く動けなくして勝つ、即死コンボによるワンショットキルを狙うなど、ゲームによって全く扱いが異なるものも多い。
公式非公式問わず大会などで禁止カードをデッキに入れることができない場合が多い。
カードゲームのバランスを保つための手段の一つではあるが、顧客が既に持っているカードの財産としての価値を毀損する行為であり、ゲームバランスに不備があったという商品の欠陥を認める行為でもあるため、一般にはあまり良くないとされている。
ただし一部大会では禁止カードを使用可能なレギュレーションもある。自分も相手も禁止カード祭りで世紀末になりやすいが…
友人同士では特に決まりはないので好きに使ってもよいが、
禁止カード入りデッキ対禁止カードなしデッキでは戦力に差がありすぎて試合どころではない場合もある。
友人同士で使用可能か話し合い、仲良くカードバトルしよう。
まず初めに、どこまでの範囲のカードを使用できるかを大まかに定めたいくつかフォーマット(形式)があり、それぞれの中で異なる禁止カードが設定されている。
その中でも、最初期に作られた賭け用のカードやカードを物理的に投げて当てるカード、元々変則ルール用に作られた策略カードが全ての場合で禁止カードとなっている。全37枚。
このほか、公式のジョークカードなど、発売時点から公式戦で使用できない前提のカードもある。
これまで発売されたすべてのカードを使用できるエターナルという形式の中で、ヴィンテージという形式が最も禁止指定が緩く上記のもの以外ならば「制限カード」扱いで1枚は使用できる。ただしヴィンテージにも上記カード以外で禁止カードに指定されたカードが少数ながら存在する。
レガシーはヴィンテージで制限カードになっているようなもの(違う部分もある)を禁止カードとしている。
初期のカード以外が使用できるモダンは設立時点から「禁止カードを設定することで環境を健全に保つ」ことが明示されており、積極的に禁止カードを設定し、逆に大丈夫と判断されると解禁されたりする。
ここ数年で発売されたカードで行うスタンダードは、「禁止級のカードが出来てしまう=カードセットのバランス調整失敗」ということであるためできるだけ禁止カードが出ないように調整されている。暴走しそうなカードやデッキタイプが予測される場合、同じセット内に予め対策カードを忍ばせておくということも行われる。しかしオーコやオムナスやら、最近のMTGはスタンダードでも禁止カードを頻発するようになってしまい、遊戯王を笑えない立場となっている。
各種変則ルールについても、そのルールで大問題となるようなカードを禁止カードとして設定している。
2025年4月4日現在の禁止カードの枚数はこんな感じである。
| フォーマット | 枚数 |
|---|---|
| スタンダード | 0 |
| ブロール | 1 |
| パイオニア | 29 |
| モダン | 52 |
| レガシー | 165(アンティ9+策略25+ステッカー36+アトラクション20+差別7+その他68) |
| ヴィンテージ | 100(アンティ9+策略25+ステッカー36+アトラクション20+差別7+その他3) |
| Pauper | 62(ステッカー16+アトラクション10+差別2+その他34) |
| 統率者戦 | 90(アンティ9+策略25+差別7+その他49) |
かつては伝説・究極カードという名称だった。(それぞれ禁止・制限に該当する。)
プレミアム殿堂というのがこれに該当する。俗に「温泉行き」と呼ばれており、由来はプレミアム殿堂第一号の「無双竜機ボルバルザーク」が再録された際のカードイラストが温泉に浸かっているものであったことから。
2023年8月現在での該当カードは34枚。
プレミアム殿堂コンビと呼ばれる2種選抜も1組存在する。
デュエマで言う制限・禁止は強さを称え「殿堂入り」という体裁になっており、購買年齢層を考慮して名誉なこととされている。しかし、「メガデッキデュエル7」のように条件付きで使用可能なルールで行われる大会もあるため、全くの無価値になってしまうわけではない。
2015年のボルメテウス・サファイア・ドラゴンの殿堂解除を皮切りに、時々殿堂解除(簡単に言えば制限緩和)が行われており、中には元プレミアム殿堂から無制限にまでなったカードもある(ボルメテウス・サファイア・ドラゴンや炎槍と水剣の裁などが該当)。
なおプレミアム殿堂とは別にいかなる場合でも使用できない使用禁止カードが定められている。海外版のカードや裏面の異なるカード、ジャンボカードなど、そもそもデュエル・マスターズのカードと混ぜて使う事を想定されていないものがこれに当てはまる。
MTGに形式が似ておりスタンダード(全カード使用可能)・ネオスタンダード(タイトル指定してその作品カードのみ使用可能)・サイド限定(白か黒のいずれかしか使えない)、タイトル限定(指定されたタイトルしか使えない)の4通りのフォーマットによって禁止カードが異なる。またブシロード製特有の○種選抜(このグループに含まれるカードのどれか1種類しか使えない)等ややこしい。
現在のWSの公式大会は基本ネオスタンダードかタイトル限定で開催されるため、ネオスタンダードでの禁止カードは事実上禁止カードである。下記のカードは全構築禁止の完全禁止カードだが、それも含めると2024年11月現在7枚存在する。
2018年5月より、「限界突破」という名称で新設された。MTG同様、フラッグ(勢力)ごとに使用可能なカードが異なる。2021年5月のサービス終了時点で全フラッグで使えないのは8枚存在した。
2019年8月より、プレミアムスタンダード-クランファイト-で新設された。2020年3月現在該当するカードは3枚。
レギュレーションで使用可能なカードプールが異なる。MTGと同じ形式。
最も多くのカードプールを有する「殿堂レギュレーション」ではカードの強さごとに殿堂ポイントが決められており、4ポイントを超える構築はできないことになっている。
またポイント制以外でも禁止カードは別途定められている。
古参のカードゲームだが、その割に禁止カード数は抑え目の部類。
ループ勝利のため特性メタを張られるとどうしようもない、必要カードが多いという欠点こそあるが、はまったら最後相手はただ死ぬのを待つしかないという状況になる。
結果このカードは登場してから半年経たずにエクストラ禁止カード行きとなった。
ちなみに特殊勝利アンノーンシリーズは他にもあり、(HAND)もエクストラでは禁止行きである。
なので、9月1日の改定でエクストラ環境でムサシとコジロウ、リセットスタンプは禁止されたのだが、それと入れ替わりで収録されていたのがこのしまめぐりのあかしである。
単体では悪さを考えつかないが、ここにジラーチEXを組み合わせることでわざと相手にサイドボードを取らせ、更にジラーチ自体がサーチ効果持ちなため、安定性も上がってしまった。
どのカードゲームでもカードプールの増加により思いもよらないコンボができるものである。
結局先攻1ターン目相手全ハンデスというクソゲーが完成してしまった。
ジラーチEXが禁止行きにならなかった理由は、しまめぐりのあかしを禁止にしない場合はシェイミEX+マグマ団の秘密基地でシェイミEXをきぜつさせることで結局コンボ成立するため、こちらを禁止するしかなくなったということである。
ちなみに同日改定でマチスの作戦とムウマージとザクザクピッケルも禁止行きで、運営の徹底ぶりが伺える。
2019年のエクストラ環境での改定は超越ガブギラが環境を席巻したことによりハンデスを始めとした手札に干渉するカードが軒並み規制を受けており、追加で全ルールで先攻の1ターン目はサポート使用不可とルール改正も行われ、先攻絶対有利が長らく続いたポケカ環境に一石を投じる結果となった。
2017年4月現在は7枚存在する。
なお同時に入れる事が出来ないカードもある。
当作では禁止・制限に入ることは繭の部屋入りと呼ばれ、アニメで散々狼藉を働いた彼女にちなんだものになっている。
主にエクストリームスタイルで運用されていた。サービス終了時点で該当したカードは21枚。
2016年4月より、「封神指定」という名称で本格的に運用開始された。名称の由来は2016年1月28日に登場した「統べて識る者ギルガメシュ」が2016年3月13日までこの名称で使用禁止指定がされていたことから。2020年12月現在該当するカードは10枚存在する。
メモリーズカードというのがこれに該当する。ヴァイスシュヴァルツ同様、ミックスレギュレーション(全カード使用可能)・MIX-Two limited(2タイトル指定してその作品カードのみ使用可能)・シングルレギュレーション(1タイトルしか使えない)の3通りのフォーマットによって禁止カードが異なる。全レギュレーションで使用できないカードは2022年5月現在2枚存在する。
詳細は禁止カード(遊戯王OCG)を参照。
なお禁止カードになると一部を除いてアニメでも使用されなくなる。
開発側が想定していない使われ方をした、開発側が使い方自体は想定していたが強さを見誤った(MTGのMoMa)、初期段階でゲームバランスがまとまっていなかった、大体は開発側の調整ミスによるものである。
ただし、開発側が意図的にこのようなことを行う場合もある。
息の長いカードゲームの場合過去に囚われつづけるわけにもいかず、現在のカードプールで使う分には良いバランスのカードならば過去のカードと組み合わせた場合の危険性があっても作る場合もある。
この場合、過去のカードが使える環境ではトンデモないコンボが生まれ、そのまま禁止となりやすい。
あるいは、バランスが整いすぎて環境が硬直気味になると、長期的に見た場合勝負がマンネリ化して面白くなくなるというものがあり、今メタ外のデッキタイプ用に若干強力すぎるカードを意図的に入れ、環境をちゃぶ台返しするという行為が行われる場合もある。
意図的にバランスを崩す大変危険な行為であり、さじ加減を僅かでも誤ると禁止カードとなる。
特殊な事例として、現在のカードプールで禁止カードになるのを半ば覚悟の上で、過去の超強力カードを再録するというある種のサービスを行った事例もある。この場合、ショップにシングルカードとして売ったり、過去のカードを使う環境の人とのトレードのタネになる。
このような場合はいいのだが、販売元がわざと強力なカードを作ってパックを売りさばき、ある程度売ってから禁止・制限に指定する事もある(主に遊戯王OCG)。カード売り上げを上げるための戦術であり、商売的には有効だがユーザー的に言うと焼畑商業甚だしく、利益主義と批判される事も多々ある。
禁止カードになるとそのカードは公式戦で使用できなくなるため、コレクターズアイテムとしての価値しかなくなる傾向にある。コレクターにとっては価値が下がり手に入りやすくなるため朗報とも言えるが…。
酷い時には登場から半年持たずに禁止カードになったりする。(魔導書の神判等)
だがプレイヤーからしてみれば「これは禁止になるな」と思っても、それらは強力なカードであるため使いたくなる、あるいは勝つために使わざるを得ないのである。例え数ヵ月後にそれらが紙くずになるとしても。
ただエラッタされたり、環境の変化で復帰したりする可能性があるので、禁止カードになったら二度と戻ってこられないとは一概に言えないのも実情である。
掲示板
112 ななしのよっしん
2025/11/01(土) 23:31:02 ID: 7mKZDtlg2U
>>110
MTGはヴィンテージ(ほぼ全カード可)とスタンダード(最近のカードだけ)以外だと普通にある
昔のカードが消えないのに新カードが入ってくるから禁止カードなしでバランスを取ることは不可能なんで、暴れすぎると禁止します、その暴れてるヤツを止められそうだったり、新しいタイプのデッキが出来そうなら解除します、ってのを公然とやってる
113 ななしのよっさん.
2025/11/02(日) 09:24:22 ID: ysoW24KgiF
MDは禁止カードに保証あるの良いな
紙は禁止したらおしまい
馬鹿げた商売だわ
114 ななしのよっしん
2025/12/05(金) 15:32:46 ID: tAWmnQqeR+
>>110
遊戯王で有名なのは王宮の勅命やデビル・フランケン
前者は一応弱体化してるけどやはりダメだったよ
後者はライフ5000コストでも1回だけ使って制圧モンスター呼ぶのが横行したからな
MTGだとゴルガリの墓トロール、こっちはそもそもドレッジ自体がダメと判断されてアウトに
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/05(金) 17:00
最終更新:2025/12/05(金) 17:00
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