ノニト・ドネアとは、フィリピン出身のアメリカのプロボクサー。4階級制覇王者。
出生地はフィリピンで生粋のフィリピン人ではあるが、11歳の頃にアメリカへと移住。
ついてはボクシングに関してもアマチュア時代はアメリカ国籍で戦っている。
閃光のような左フック、左アッパーで相手を倒していく姿から“フィリピーノ・フラッシュ”という愛称を持つ。
KOで魅せる試合を行える事で非常に人気が高いボクサーではあるものの、
実際は抜群のスピードに加えて状況に応じてスイッチできる器用さも兼ね備えたボクサーである。
また、アジア人としては初の主要4団体で世界王座を獲得したボクサーでもある。
ちなみに、たびたび来日しており大の親日家である事はファンの間では有名であり、
元WBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃のプロキャリア最後の対戦相手としても有名である。
最初のメジャータイトル挑戦の対戦相手となったのは、
当時28戦無敗の戦績を誇りIBF世界フライ級王座を6度防衛していたビック・ダルチニャンだった。
オッズが[王者:15-挑戦者:1]とされた圧倒的不利の下馬評を覆し、5回TKO勝ちを収めて王座奪取を果たした。
その後、3度の防衛を成功させてスーパーフライ級への転向表明を行う。
元WBA世界スーパーフライ級暫定王者ラファエル・コンセプションとWBA世界スーパーフライ級暫定王座決定戦を行い、3-0の判定勝ちを収めて王座獲得に成功し2階級制覇を果たす。
後のWBA世界フライ級王者エルナン・マルケスを相手に初防衛戦を行い、8回TKO勝ちを収めて初防衛に成功。
その後、王座を返上してバンタム級への転向表明を行う。
バンタム級初戦で元WBA世界バンタム級王者ウラジミール・シドレンコと対戦し、防御面で優れKO負けの経験がない元王者から3度のダウンを奪い4回TKO勝ちを収める。
そして、日本でWBC世界バンタム級王者長谷川穂積と事実上の王座統一戦を行い4回TKO勝ちを収め、
2団体の王座を統一していたWBC・WBO世界バンタム級統一王者フェルナンド・モンティエルとの一戦が決定する。
既に3階級制覇を果たした上で統一王者となりバンタム級最強の呼び声も高かったモンティエル。
戦前の予想はほぼ五分五分(若干ドネア有利)だったが…。
衝撃の2回TKO勝ちを収めて2団体の王座を獲得し統一王者となり、3階級制覇を果たす。
この勝利によりドネアは軽量級でのスターという地位を不動のものとする事となる。
バンタム級王座の初防衛戦は37戦無敗のWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエスを相手に行い、3-0の判定勝ちを収めてWBC・WBO両王座の初防衛に成功。
その後、両王座を返上してスーパーバンタム級への転向表明を行う。
スーパーバンタム級でのテストマッチなしで元WBO世界スーパーバンタム級王者ウィルフレド・バスケスJr.とWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦を行い、2-1の判定勝ちを収めて王座獲得に成功し4階級制覇を果たす。
初防衛戦でIBF世界スーパーバンタム級王者ジェフリー・マセブラと王座統一戦を行い、3-0の判定勝ちを収めてWBO王座の初防衛とIBF王座の獲得に成功し、バンタム級に続いて2団体統一王者となる。
スーパーバンタム級第3戦目は元WBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃との一戦が決定する。
ジョニー・ゴンザレスやラファエル・マルケス等のビッグネームを下してWBC王座を7度の防衛を果たし、
スーパーバンタム級最強とも言われていた西岡もドネアとの一戦を待ち続けていた。
歴史的な一戦と言われた試合は2012年10月13日に試合が決定し、この試合前に西岡は正規王者ではなく名誉王者となりWBC王座が懸けられない状態となったので、WBCのスライマン会長が「この試合の勝者には“WBCダイヤモンド王座”を贈与する」と発表する。
加えて試合前日の計量時に、ドネアが保持していたIBF王座を返上する事を決めたため、試合はWBC・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦として行われる事となった。
そして試合では序盤からディフェンシブな西岡をドネアが手数で圧倒し、6回と9回にダウンを奪った上で9回TKO勝ちを収めてWBO王座の2度目の防衛とWBCダイヤモンド王座の獲得に成功し、スーパーバンタム級最強を証明した。
西岡戦から僅か2ヶ月弱の間隔でメキシコ人初の5階級制覇を果たしたホルヘ・アルセを相手に3度目の防衛戦を行い、アルセに殆ど何もさせず3回に2度のダウンを奪い3回KO勝ちを収める圧勝で3度目の防衛に成功。
スーパーバンタム級第5戦目ははアマチュア最強との呼び声も高く、プロ7戦目で世界王者となったWBA世界スーパーバンタム級王者ギレルモ・リゴンドーと王座統一戦を行う。
試合では序盤から有効打とスピードで劣勢に立たされ、10回にダウンを奪ったものの0-3の判定負けを喫して、WBA王座の獲得とWBO王座の4度目の防衛に失敗し王座から陥落した。この敗戦により、3戦目から続いた連勝も30でストップした。
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最終更新:2025/12/13(土) 01:00
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