ハーディン(ファイアーエムブレム)とは (ハーディンとは) [単語記事]

ハーディン(ファイアーエムブレム)とは、ゲーム「ファイアーエムブレム暗黒竜と光の剣」とそのリメイク作品である「紋章の謎」「新・暗黒竜と光の剣」「新・紋章の謎」などに登場する人物である。

CV:堀秀行(箱田真紀版ドラマCD)、大塚明夫(ドラマCD旅立ちの章)、中谷一博(ヒーローズ)

概要

オレルアン王国の王弟で「草原の狼」の異名を持つ武人。^[1]
クラスはSナイト(ソシアルナイト)→パラディン。

ドルーア帝国の手から逃れてきたニーナを匿い、ビラク、ロシェ、ウルフ、ザガロら狼騎士団を率いドルーアに与するマケドニア王国の侵攻に抵抗を続けていたが、いよいよ追い詰められてしまった所でマルスたちアリティア軍がオレルアンの地にたどり着いた――

暗黒竜と光の剣

「4章そうげんのたたかい」: マルスの幼馴染であるマリクの加入や、バカ兄貴で名高いマチス説得もポイントなシナリオ。; クリア後に市民から「ハーディンたいちょうにおわたしください」とぎんのつるぎを貰えるので、ありがたく使わせてもらおう。
「5章オレルアンのせんしたち」: アリティア軍の到着の報せを受け果敢に打って出るハーディンたち。と言ってもオレルアンズだと返り討ちになりかねないので戦わせるにしてもハーディンメインで戦う必要がある。; 彼らとタイミングを見計らって合流することと、マリクの魔道の師であるカダインの司祭ウェンデルが敵軍に組み込まれているので、うまくマリクで近づいて説得(ノーヒント)というのがポイントなシナリオ。
「6章ファイアーエムブレム」: オレルアン城を奪還するべく攻め入る初の屋内戦シナリオ。; 初の屋内戦ということで盗賊であるジュリアンの腕の見せ所。またジュリアンの弟分であるリカード説得イベントも有(ジュリアンだけでなくマルスでも説得可); クリア後にマルスはニーナからアカネイア王家の代理として世界を救う者に与えられる覇者の証「ファイアーエムブレム」を託されるのである…

ゲームクリア後のエンディングでハーディンは「ニーナを助けてアカネイア王国再建に力を尽くし、後にニーナより第24代アカネイア国王として迎えられる」といった幕引きとなる。

ファミコン版の時点で、ターバンを着用した衣裳が印象に残るのだが、かぶりものをしているキャラの宿命で、ターバンの下はハゲとネタにされていた。

紋章の謎(第一部)

オレルアンの地を舞台とするシナリオが一まとめにされ「4章オレルアンの戦士達」、屋内戦の「5章ファイアーエムブレム」の2シナリオとなっている。マチス説得とウェンデル説得がかぶって忙しすぎるためか、ウェンデル先生は5章の牢屋の中にといった変更もされている。

設定の追加で裏打ちされたものの基本的には暗黒竜と同じ(ターバン衣裳も継続)。

能力値的にはアベル、カインがヘタレている(もしくは戦死している)場合、即戦力として起用できる。ただ紋章の謎でのソシアルナイト連中は屋内戦では下馬してナイトとなり能力値ダウンする(&使用武器が剣のみとなる)ので、いささか影が薄い。

新・暗黒竜と光の剣

シナリオ構成はリメイク前と同じ。

武器レベルが数値からランク制に変わった余波で市民から渡された銀の剣をすぐにハーディンに渡しても使えないという笑いどころあり(ハーディンの初期武器レベルは剣D槍B)。

新・暗黒竜のソシアルナイト（→パラディン）は、屋内戦でも下馬しないため実力を100%発揮できる。また兵種変更を活かしてやや手薄気味な弓兵路線を選んだり、クラスチェンジ後にドラゴンナイトも視野に入れられるなど、ハーディンを使い倒せる。

紋章の謎(第二部)／新・紋章の謎

暗黒戦争と呼ばれるドルーア帝国との戦いはメディウスが打ち倒されたことで終結し、各国は荒れ果てた国土の復興に勤しんだ。
取り分けアカネイア王国は、国王に迎えられたハーディンの手腕により著しく国勢は回復し、彼は国民の信望を集めたのであった。

この華々しい経緯とは裏腹にアカネイア貴族からは所詮傭兵と見られていたこと、また暗黒戦争を共に戦ったミシェラン、トムス、トーマスはソリが合わずに退役する等人間関係に苦悩した。

極めつけに、后であるニーナは暗黒戦争で解放軍と戦い行方不明となったグルニアのカミュ将軍への想いを捨てきれずにいた。ハーディンは自身の愛慕が届かず、彼女の愛慕は自身に向けられていないことに気付いてしまい、部屋に籠もり酒に溺れるようになってしまう。

その隙につけこんだのが暗黒戦争で打ち倒されたはずの"魔王"ガーネフで、ガーネフは商人に扮してハーディンに近づき、闇のオーブを渡し、心身が弱っていたハーディンはオーブの力に抗えず、残虐非道の暴君となってしまうのである。

その後、ハーディンはアカネイア神聖帝国の再興を宣言、皇帝の座に就き、各国で反乱が起きるように暴政を敷き、反乱が起これば即鎮圧するといった手法でさらに勢力を拡大させていった。

そしてハーディンの魔の手はマルスの治めるアリティア王国にも伸びた。アリティア軍にグルニアで起きた反乱の鎮圧を命じ、暗黒戦争を共に戦ったグルニアの将軍ロレンスと争わせ、さらに私利私欲だけで動くアカネイア貴族であるラングに煽らせ、アリティア軍の反発を誘発させたのである――

といったところが「紋章の謎第二部」「新・紋章の謎」の序盤のあらすじとなっている。

暗黒皇帝と化したハーディンとは「8章ソウルフル・ブリッジ」で対峙することになるが、この時点では「ハーディンは不思議な力に守られていて手出しができない」とこの章で合流するカインから報告されていて、オグマ辺りを闘技場で鍛えあげていればハーディンのグラディウスの一撃を耐えられるものの、耐えたところでダメージを与えられないので無視して脱出するしかない。
北から迫りくるハーディンやジェネラルの壁と南から押し上げてくるアストリア率いる勇者部隊というプレッシャーとの戦いに加えて、撤退方向とは反対にある村に居るバヌトゥの回収&バヌトゥが無くした火竜石を持って逃走する盗賊の撃破と忙しいステージ構成(新・紋章ではロジャーの説得も追加)となっている。
脱出地点となる砦はジョルジュが守っているがゴードンで説得できるのでゴードンを出撃させるのを忘れないように(新・紋章ではマルスでも説得できるようになったのでゴードンの仕事が減ってしまった…)。

その後、紆余曲折を経て光のオーブを手に入れ、「20章暗黒皇帝」でいよいよハーディンと対決することになるが……

幸いターバンを外しても毛はあったが、目が真紅に染まっていてもはや人外という容貌になっている。クラスは「皇帝」(紋章ではひらがな表記)

紋章では　HP50(紋章でのHP最大値は52)、他の各パラメータも最大値の20(紋章の敵キャラは幸運が設定されていない)に装備がグラディウスと闇のオーブ。
新・紋章でも難易度に合わせたパラメータになっているがとにかく「すごくつよい」。

闇のオーブを持っているため、光のオーブを持っているユニットでないとダメージを与えることすらできない。神器や持てる最強の武器も用いて対峙しよう。なお、返り討ちにされてロストすると光のオーブも失うことになるため、詰んでしまうことには注意。
リメイク版ではサジマジバーツのトライアングルアタックも有効打の一つになるため、バーツあたりは育てて損はない。

ハーディンを打ち倒すと、闇のオーブの呪縛から解き放たれたハーディンは自分の弱さを詫び、最後までニーナのことを案じながら息を引き取る。

紋章では撃破すると皇帝の衣裳から暗黒戦争時のターバン姿に早着替えと、容量の都合という世知辛さを見ることになる。なお新・紋章ではちゃんと皇帝姿で正気を取り戻した画像が用意されている。

暗黒皇帝

このハーディンとの戦闘でかかる曲「暗黒皇帝」は、戦闘曲だけに短いループでありながら、勇壮な中にかつての戦友と刃を交える悲壮感もあり、評価する声が多い。

アカネイア戦記

BSサテラビュー用につくられたもので外伝的シナリオが4話配信された。
「2話赤い竜騎士」でハーディンたちも登場する。

BSサテラビューというドマイナーな媒体だったので幻の作品的な位置づけになっていたが、新・紋章の謎に「新・アカネイア戦記」として収録された(本編から独立したデータとなっている)。

ハーディンは新・暗黒竜と光の剣のグラフィックが流用されているが、新・紋章でハーディンを動かせるのはこのシナリオだけとなっており、成長率も設定されている。

覚醒

いつの間に通信による配信チームの中に収録されている。

皇帝姿の仕様となっていてクラスはジェネラル。
スキルはジェネラルが習得する「守備+2」「屋内戦闘」「守備の叫び」「大盾」に加え「復讐」。

配信チームとの戦闘やDLCではグラディウス(シナリオによってはスレンドスピア)を投げつけてくる上に、殴り倒そうとしても大盾発動で凌がれ、復讐発動で減ったHP分をダメージに転化してくるという厄介な強さを持っている。
ハーディンに手を出してもらった上で反撃+自分のターンの初撃で押し切るか、槍対策で斧+槍殺しなどを装備して攻撃をもらわない作戦が有効。

持ち物を買うを選択すると銀の槍・斧、勇者の槍・弓、スレンドスピアを売ってくれるので重宝する。

ヒーローズ

皇帝版が収録。兵種は槍重装。

近接重装ユニットの中ではHPが低めだが、守備・魔防が高く、HPが8割以下になると守備・魔防が爆発的に上がる「守備魔防の大覚醒」を持つため耐久力は高め。
一方攻撃面も、カミュ同様グラディウスを操り、遠距離反撃を行うことができる他、自分から攻撃した時絶対追撃かつ奥義カウント増加量+1する「攻撃隊形」を持つため攻撃も優秀。聖印に「切り返し」を持たせると反撃時にも絶対追撃が可能なため使いやすさが向上する。
ただし、近接重装にしてはHPが低めな関係上、HP減少量の半分を奥義ダメージに加算する「復讐」とは微妙に相性が悪い(それでも45あるので最悪なわけではないが)。