「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」とは、ニンテンドーDS用ロールプレイングシミュレーションゲームである。
2008年8月7日に任天堂より発売、開発はインテリジェントシステムズ。
ファイアーエムブレム第一作目であるファミコン版「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」のリメイク作にあたる。
2016年2月10日にはWiiUバーチャルコンソールでの配信が開始された。価格は税込950円。
既にWi-fiコネクションサービスが終了しているため、レンタルやオンライン対戦などは使用できない。
例外としてオンラインショップのみ使用できるので、曜日さえ合えば「天空のムチ」が購入できるのでファルコンナイトへのクラスチェンジは可能。
ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣の二回目のリメイクであり、紋章の謎第一部のリメイクであるともいえる作品。
ストーリーは暗黒竜と光の剣をベースに紋章の謎第一部の要素をいくらか足した程度に収めており、ユニットについても紋章の謎でリストラされたものが復活した程度と改編個所は少ない。(ノーマルルートでは、マルス一行の落城するアリティアを脱出する序章がチュートリアル扱いとして追加されている)
マップや出てくる敵ユニットのクラスなど、調整してもよさそうなところまで何故か忠実に再現されている。
その一方で、システムは最新のものに刷新されており、(一部を除く)全クラスがクラスチェンジ可能となるとともにレベル上限値が一律20からGBAのそれに近い兵種別最大30となり、一部使用武器が変更された。
また、武器レベルや三すくみ(今回はやや補正が特殊)も導入されている。
蒼炎の軌跡や暁の女神で人気を博した「錬成」や敵の移動範囲の確認機能も引き続き搭載され、中断セーブとは別にマップ上の特定ポイントで待機するとセーブできる「ポイントセーブシステム」やユニットの個性の要である兵種自体を変更出来てしまうという前代未聞のシステム「兵種変更」が導入されるなど多くの新しいシステムを試験的に搭載した作品となっている。
難易度はノーマルとハード1~5の6段階となっており、ハード5(通称H5)は敵も錬成武器を使ったりと難易度が高い。
なお、ノーマルに序章がある以外は難易度によるストーリーの違いはなく、純粋に難易度のみ上昇する。
Wi-Fi通信にも対応しており、ゲーム内のゴールドでアイテムを買える「オンラインショップ」や通信対戦機能がある。
本作のもっとも大きな新要素といえるもの。
クラスがいくつかのグループに分かれており、同じグループの範囲内であれば違う兵種に変更できるというシステム。
出撃準備中であれば何度でも可能で、デメリットもコストも全くないので気軽に変更可能。
変更後のキャラの能力は(キャラクター個人の能力+その兵種の基礎能力)となり成長率は(キャラクター個人の成長率+その兵種の成長率)となる。
これにより、そのキャラの長所を伸ばしたり短所を補強したりすることができる。
Aタイプ(ソシアルナイト・アーチャー・剣士・魔道士・僧侶・ドラゴンナイト(上級のみ)) 男軽量
Bタイプ(アーマーナイト・傭兵・海賊・戦士・ダークマージ) 男重量
Cタイプ(ペガサスナイト・アーチャー・剣士・魔道士・僧侶・パラディン(上級のみ)) 女性用
Dタイプ(アーチャー・剣士・魔道士・僧侶・ファルコンナイト) 女特殊
※オンラインショップで天空の鞭を入手しペガサスナイトに使うとDタイプになる
尚、ロード・シューター・盗賊・コマンドはクラスチェンジ・兵種変更共にできないがLv30まで上がる(他クラスは上限LV20)ようになり、能力上限も(上級職ほどではないか)それなりに高くなっている。
ユニットの能力成長率は上下の差が小さくなるように調整されてこそいるものの、ほとんどは体感的に「暗黒竜と光の剣」や「紋章の謎」に近い強さになるような値がとられているため使えるユニットはそのまま強く、使えないユニットは一応使える程度になっている。
しかし、仕様変更や意図的な調整により一部ユニットはいろいろと変化を遂げている。
いくつか例をあげると、ウルフ・ザガロの両名は蒼炎シノンのようなすさまじい成長率(最初から上級職でレベルアップの機会が半分の為、救済として通常の2倍伸びる)に調整されておりDS復活組のダロスは何故か守備が強化されており、アーマーに兵種変更すると意味不明な頑丈さである。
また、シューターが特殊クラスとして味方に復活し、しかも遠距離兵器であるため恐ろしい性能になっている。
ストーリー上では、ペガサスナイトの上級職にもかかわらずドラゴンナイトの使用武器が「槍・斧」となったことでミネルバが斧使いとなり、最強の斧「オートクレール」を引っさげて登場するようになった。
敵ではガーネフが司祭からダークマージになったため、邪教的な雰囲気が減り暗黒魔道士に近くなった。
ユニット以外では、「星のオーブ」は成長補正が無く(FC版準拠)、エクスカリバーとオーラが完全専用武器から男性用、女性用にそれぞれ変更された。また、アカネイア三種の神器の剣はレイピア(FC)かソード(SFC)かの明言を避け『メリクル』とだけ表記されており、今回は特殊効果はついていない。
また、蒼炎の軌跡から導入された「錬成」が登場したことで大金があれば超強力な武器の製造が可能であるため神器やファルシオンの価値が相対的に下がっている。
その結果、武器の摩耗を防ぐ(今回は成長補正はない)「星のオーブ」の価値が上がったため、星のオーブと引き換えである、マフーを破るための重要な魔法「スターライト」は武器としてはたいして強くないこともあり作らない方ががいいのではとすら言われる。
この場合、ファルシオンは手に入らないが、今回は竜石が完全な武器扱いとなっているため神竜チキも星のオーブの恩恵を受けられる。その結果、ファルシオンも連座で立場が無い。
既存キャラクターに加え、新たな仲間ユニットと、それを参入させる為の外伝マップが追加されている。
が、これらの出現条件が「章クリア時に自軍(出撃数ではない)が○人以下まで減少している(ほぼ全ての外伝条件)」、「特定ユニットがロスト(戦闘不能)している(特定章のみ)」等、いわゆる「聖戦の系譜」の平民のような代替ユニット……というよりは初心者向けの救済ユニットであった。
この為、いわゆる「誰一人として死なせはし~な~い~♪」と言うCMソングでおなじみの「全員仲間、全員生存」をよしとするエムブレマーからは、「新要素を楽しむ為にわざわざ味方を殺さなければならない虐殺ゲー」と文句が付くこととなった。(なお前述の「聖戦」は、親世代をわざわざ殺さずとも恋愛関係にしないよう気をつければ子供の誕生を防げる=平民プレイが出来る)
普通に仲間になってきたらなってきたで正史を改編したと言われた可能性もあるが、外伝の出現条件が初心者がノーリセットプレイしても行くかどうか怪しいぐらいにユニットをロストしないと満たさない。(H5等での大量ロストを想定?)
なお、さらにユニットがロストしていくと、顔グラフィックの無い志願兵が仲間に加わり、自軍を一定数に保つようになっている。職業はランダムで、ステータス初期値はそこそこあるが、成長率が皆無となっている。
代替ユニットのネーミングは、
アインス~ツベルフ[1]→モンターク~ゾンターク[2]→ヤヌアー~デツェンバ[3]→アインスに戻る
というパターンが用意されており、特にアインス~ツベルフは聖戦の系譜・トラキア経験者には十二魔将を思い出させたとか。
次回作では外伝への分岐条件は従来と同様に一定ターン以内にクリア、盗賊を討ち漏らさない等に変更されている。
何点かバグが存在するが、その中でも大きな問題となったのがチェイニーバグである。
ユニットの一人であるチェイニーの戦闘アニメを見る事で発生する可能性があり、ゲームのフリーズ、次章で仲間や敵が出てこない等、致命的な問題を引き起こす可能性がある。任天堂のお客様相談窓口によると、チェイニーの戦闘アニメをOFFにする事で発生しなくなるらしいが、OFFでも発生したという報告もあったりして、十全に対策するならチェイニーを出撃させないと言う事しか出来ない。
なお発売初期の不具合であり、以降の出荷分では修正されているらしい?チェイニーファンは要チェック。
GBAの頃からユーザーの間で要望の高かった通信機能を生かしたマップ対戦が実装されるもチートだらけという現状である。某ゲームに見受けられるようなレベルキャップを設置できないのでローカルルールで対応するしかない。
今作はキャラ絵の「合わなさ」や戦闘グラフィック等のビジュアル面の弱さ、意図的な仕様変更部分と原作再現部分の齟齬による調整の荒さ、キャラロストに対する開発側とユーザーの認識のズレ等からシリーズ全体として見れば今作そのものはそれほど高い評価がなされない場合が多い。
しかし、今作で出た新要素のうち、兵種変更や細かい難易度選択、武器レベルに依存する三すくみ、敵ターンのスキップなどは次回作「新・紋章の謎」で細々と丁寧に調整され、以降の作品でも調整されながら定着している。
逆に、キャラロストについては新・紋章の謎でキャラロストがないカジュアルモードの搭載や、ビジュアル面の弱さも次の完全新作である「覚醒」におけるビジュアルの現代化などが起こっており、これまでのFEから見ても思い切った刷新が行われ、成功を見ている。
思い切って様々なことをやった結果、次回以降に様々な成果が出た実験作である、ともいえそうである。
今作が発売され、VC配信も合わせて古典となっていたSFC以前のFEが再び世に出ることになった。
開発陣の中にも「リメイクするなら紋章や聖戦といったSFC作品」という声もあり、暗黒竜の続編である紋章の謎のリメイク「新・紋章の謎」に決定した。
今後、聖戦の系譜やトラキア776のリメイクも期待され…と思っていたら、次のリメイクは外伝に決定された。さらに「徹底的にリメイク」とのことである。
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DSの作品であるため、やや少なめ
ファイアーエムブレムシリーズ |
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