ランス(武器)とは、主にヨーロッパにて騎馬兵が用いた円錐状の槍である。基本的に刃は無い。
ランスを装備した槍騎兵(ランサー)は騎士の憧れであり、技量比較評価を行う場としてランス・トーナメントと呼ばれる競技会が開催された。これが後にスポーツにおけるトーナメント形式の競技システムの原型となった。
歩兵が使用していた例もあり、一撃必殺を前提にした刺突に特化した武器で、重歩兵の鎧も貫く事が出来た。
中世を舞台にしたファンタジー等でも多く散見されるが、和製のファンタジー作品では騎馬による戦闘より歩兵戦が描かれる事が多く、馬上槍としてのランスが活躍する場面はあまり無い。また、馬上槍サイズの槍を歩兵が扱ったり、馬上槍と歩兵槍の区別がされない作品も少なくない。ただし、和製ファンタジーでもペガサスやドラゴンなどを騎獣とする飛行騎兵においては、幾許なり登場場面は増える傾向にある。
槍を扱うゲーム作品は数あるが、本記事はカプコンのゲーム『モンスターハンター』シリーズに登場する武器系統の一つ・ランスについて、詳細を記述する。
剣士 | |
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ガンナー |
モンスターハンターの世界でも巨大な盾とセットで登場する。むしろ盾の方がメインかもしれない。
構えている間の機動力は最低であり、通常の回避動作も取れない。
回避動作の代わりにステップという動作が用意されており、左右または後方へ跳ぶ。が、移動距離が短い為回避には使い辛い。
無敵時間が結構ある為、熟練した腕と回避性能スキルがあれば回避にも使えるのだが、普段は位置調整という用途がほとんどである。
回避がアテにできない以上、重要になるのが防御(ガード)である。
ランス・ガンランスの盾は、通常では防ぎきれないほどの攻撃でも防ぎきる事ができる。また防御範囲も最も大きい。
ガード関連のスキルを用意できれば、まさに鉄壁である(スタミナは減るので調子に乗り過ぎないように)
強力な攻撃でもガードしてしまえば殴り放題、といったモンスター等も居る為、そういったモンスターとしては特に相性が良い。フルフル等が代表的か。
ランス特有の特徴として、切断・打撃両方の属性を持っている事が挙げられる(ガンランスは切断のみ)。
切断でしか破壊できない尻尾や、打撃でしか破壊できない甲殻などもお構いなしに破壊できる。
ダメージもより大ダメージを与えられる方を用いて計算されるため、相手を選ばないという利点がある。
ただし、シリーズによってはダメージ計算こそ打撃属性を含むものの、部位破壊属性は切断属性のみに制限されている作品もある。
操作の特異性から馴染み難い武器ではあるが、使いこなしさえできれば強力な武器である。敵の攻撃を小さな動作でいなしながら敵に張り付き、突きまくろう。
パーティプレイ時は突撃以外では仲間の邪魔になる事は少ない。が、味方の攻撃に巻き込まれるケースは極めて多い。これはランスが敵の近くに張り付く戦法を取る事が多く、味方の射程に入ってしまいやすい事、そしてランスにはスーパーアーマー付きの攻撃が少なく、味方の攻撃を無視する事が出来ないと言う点による。
味方からの攻撃にダメージは無いが、あたれば当然よろけたり吹っ飛んだりするし、ガードを固めているとスタミナにダメージを受けてしまう。攻撃を仕掛けようとすれば味方の攻撃でコケまくると言う羽目にもなりかねない。
特にリーチの長い太刀や、流れ弾を受けやすい貫通弓やボウガンの貫通弾とは相性が悪いとされる。
また、双剣の近くで戦うのは相性云々の前に御法度に近い。乱舞に巻き込まれれば一瞬でスタミナを空にされてしまう。他の武器でランスを邪魔してしまうのも問題だが、他の武器に邪魔されてしまうのも同じくらい問題である。状況を良く見て、仲間と協力しながら立ち回ろう。
敵の攻撃も味方の攻撃も華麗に捌きながら、敵の弱点を集中攻撃するのがランスの本領であると言える。
前述のように大きな盾による防御からの張り付きが基本戦法であるが、ニコニコ動画においてそのような動画を見る事はまれである。
基本的には回避性能スキル前提のステップによる回避を使いこなす動画が多い。
これはランス自体が他の武器と比べて扱いにくいと言われている事、そのランスのステップ回避前提の立ち回りはさらに敷居が高い事、しかしながら決まったときの華麗に立ち回りが美しい事などが挙げられる。
事実スーパープレイと呼ばれるランスの動画はほとんどの攻撃をステップでかわす。
新モーションとしてキャンセル突き、カウンター突き、ガード前進、盾バッシュ、横薙ぎが追加された。
これにより上記のような「回避ランス」とはまったく別の武器になったといっても過言ではない。
そもそも回避ランスは攻撃を回避するという事以外に「ガードより硬直時間が短くその分手数が多くなる」
と「回避しながらモンスターとの間を詰める事により張り付き続ける」という大きく分けて2つの目的があるわけだが
前者はキャンセル突き、後者はガード前進を使ってしまえばより安全かつ回避ランスより手数が増える。(たとえば後者の目的で回避ランスを使った場合一度移動したい方向と間逆の方向を向きつつステップで回避→モンスターとの間が詰まっているので振り向いて攻撃、という流れであったがガード前進の場合「振り向く」という動作が2つ省略されるためより手数を増やす事が出来る)。
無論突いた後相手の攻撃を見切ってディレイでステップしたほうがいい場面も多々あるが、キャンセル突きしたほうが手数が増える場面が多いのも事実である。
スキルなしでキャンセル突きできる攻撃を覚えつつステップ回避とのコンビネーションで攻めるか、ガード性能を上げつつキャンセル突き+ガード前進に全て任せてしまうかの選択肢が出来た事は非常に大きい。
横薙ぎは出すまでの隙と威力を考えた場合対大型モンスター相手には空気だがジャギィに囲まれたときなどはその有難さを実感するだろう。
上記の「3」の要素に加え、『MH4』の新要素である段差アクションが追加された。
突進中なら小さい段差を乗り越えたり飛び降りたりするなど、地形に影響されないようになったり、平地でも突進中にジャンプ→フィニッシュ突きと派生させる事が出来るようになった。
さらに突進に急ストップをかけて素早く振り向き、ハンターの後方をランスで薙ぎ払う攻撃が追加された。
基本は4系を引き継ぐが、他の武器同様スタイルや狩技の導入により大量の新要素を獲得した。
基本的には4系と同様。現在のランスの基礎を築いた「3tri」から続く系譜の操作感。
ただし新要素として突きの三段目は多段ヒットする「強突き」になっている。
これはギルドスタイルに限らず本作ランスの基本動作。
隙が増えた割りに火力は大して上がっておらずあまり有り難い変更ではないかも知れない。
狩技セット数は2つ。
新要素である狩技重視のスタイル。狩技ゲージの上昇量が大きく発動機会が増える。
またそれだけではなく操作がよりシンプルになっているのも特徴。
ストライカーのみ突き三段目も過去作と同様の単発の突きであり、隙が少なく使いやすい。
また突進ジャンプが出来ない代わりに突進フィニッシュ攻撃の威力が非常に高い。
突進フィニッシュから通常の突きに繋げるスピードも速くあまり動かないモンスターに非常に強い。
狩技セット数は3つ。
ジャンプ重視のスタイル。バックステップが前方への低空ジャンプに変わる。
ジャンプ中にモンスターや味方に触れることにより大きく跳躍し、そこから乗り攻撃に派生出来る。
バックステップが使えないものの、サイドステップは使えるので定点攻撃も出来なくはない。
カウンターを廃止して新要素「ジャストガード」を備えたスタイル。
ジャストガードは攻撃をタイミング良くガードすることによって発動。
ガード可能な攻撃であればどれほど威力値や攻撃力が高かろうと完全に無効化する。
ノックバック無し、削りダメージ無し、スタミナ消費まで無しと破格の超高性能。
「ガード性能」を付けてようやくスタートライン、強力なモンスターの攻撃は「ガード性能」を付けてすらカウンターも取れない場合も増えて来たなか、これがどれほど凄まじいかは言うまでもないだろう。
「ガード性能」の呪縛から解かれ、晴れて火力強化系のスキルに特化させても問題が無くなったのだ
攻撃を無効化するだけでなくそこから十字払いと言う専用攻撃に派生可能。
この反撃攻撃がランスの中では飛びぬけて火力が高く、ストライカーの突進フィニッシュをも凌駕する。
ジャストガードから長いディレイも掛けられ、360°方向転換も可能で非常に優秀な攻撃となっている。
また攻撃したくない場合はジャストガードからステップやガードやガード前進にも派生可能。
場合によっては無闇に十字払いをするよりもステップに派生させる判断も必要である。
そしてなんとジャストガードからジャストガードへの派生も可能。
今までカウンター突きでは対応できなかった連続攻撃も、連続ジャストガードが可能となっている。
もちろんボタン連打が追いつかないほどの高速多段ヒット攻撃はどうしようもないが、カウンター潰しのような連続攻撃は昨今増えて来ているのでこの仕様は大きな強みとなる。
カウンター突きも真っ青の高性能だが、あくまでガード成功が条件である。
攻撃動作中に素早くガードするには当然ステップを挿む必要がある為、カウンターほど咄嗟には出せない。
欲張り過ぎず、且つ消極的になり過ぎず立ち回らなければいけないために判断力が重要。
また先述の「ガード性能」不要という話も、モンスターの動作を完全に把握していればの話である。
慣れない相手の攻撃全てにジャストガードを狙うのは至難の業であり、大きなリスクが伴う。
上級者、若しくは狩り慣れたモンスターをより手早く狩るためのスタイルとも言えるだろう。
ベースはMH2なので、MHFにおけるランスは前述のダメージ計算のみ打属性を含むパターンである。
元々高い打点を持つ上にMHFには長・極長リーチや天上突きがあるため、シーズン時代からヤマツカミやベルキュロスといった滞空している敵に、Gに入ってからもディスフィロアの翼など高所にある部位の破壊などで活躍した他、変わらず硬いガードよる安定感も売りである。
しかしながら、近年は何をしようとも絶対にガードできない攻撃が増えており、ガード不可武器種の安定感を大きく支える絶対防御姿勢が追加、ついでにその絶対防御は判定の優先度が高く、ガードしていても先に割れてしまう(攻撃が無効化されるのでガードした事にもならない)ため、ランスには向かないスキルであるなど逆風が続いている。
また、穿龍棍の実装に伴うバランス調整がMHF-G6で行われ、全てのモーションの威力が上方修正された他、ガード突きを除く全ての突きの初段にコンボ中及び回避でも持続するSAが追加され、味方の攻撃などでこかされる心配がほとんど無くなった。
現在前述の通りガードできるという事の利点が薄まってはいるが、火力は申し分なく回避主体で立ち回る事で最新モンスターにも対応は可能であり、ランス自体が不遇武器という事にまではなっていない。
大きく分けるとシーズン10、G1で追加されたアクションと、シーズン8.0と10で実装された秘伝書によるアクションの差し替えの二種類がある。
前者は全てのHR帯で無条件に使用する事ができ、後者は一定HR(かつては500、現在は300)以上で条件を満たすと手に入る秘伝書を装備しスタイルを変更する事で既存のアクションの一部が差し替えられる。
・ふんばり上段突き
ガード状態から発動可能な溜め攻撃の一種。
ボタン押しっぱなしで発動時間を調節する事が可能で、押している間はスタミナを消耗する。
溜め動作中はSAが発生し、一定時間溜めるとエフェクトが赤色になって威力が増す。
突きは上段方向のみだが、レバー入力で数キャラ分踏み込みながら突く事が可能。
なお突き1セットの1段階として数えられるため、通常のコンボ中に任意タイミングでふんばり上段突きを組み込む事も
できる。
ちなみにシーズン10時点ではガードからのみ派生可能で攻撃も溜め中にのみSAが付与されるものだった上に、溜め
段階も踏み込みもなくどうにもならないモーションであった。
G1で溜め中のSAが持続性のものに変わったため、踏ん張り突きを活用する事で擬似的にSA状態を持続させる事が
可能になった。
しかしながら、現在では前述の通り全ての突きにSAがあるため、SA付与行動というよりは溜め技として突きの途中で
使用したり、踏み込みを利用して位置調整をしたりするものとなっている。
・突進強化
突進の継続時間が長くなるほど移動速度と攻撃力が上昇するようになった。
と言っても突進を使い続けるような相手はヤマツカミやラヴィエンテくらいなので空気な上、秘伝書取得後は天か嵐に
している事がほとんどであり、その場合そもそも突進自体を使えないため死に技となる。
後述するがG1でさらに変化している。
・武器出し上段突き
従来の武器出し攻撃は中段突きのみだったのが上段突きでも可能になった。
・強ガード
ガードから追加入力で踏ん張りながら盾を構える。
構え中はスタミナを消費し続けるがガード範囲が360度まで拡張され、大剣の強ガードと同様にガード性能自体も強化
されている上に、 ガードそのものではスタミナを消費しなくなる。
通常ガードよりさらに遅いが移動や向きの変更はできる。
360度と書いたが、厳密には後方から攻撃を受けるとガード扱いにはなるもののこかし状態となりガードは解除され
る。
この性質上スタミナを削り切られてしまう連続攻撃や、ガード方向が安定せずめくられ易い攻撃に対して非常に有効で
ある。
・範囲ガード
動作が確定したタイミングで踏ん張ってガードを固めると同時にハンターの周囲にエフェクトが発生する。
全方向からの攻撃をガードでき、更にダメージを完全無効化する他、エフェクト内の味方ハンターをも守る事がで
きる。
しかしながらビームなどのガード不能攻撃はガード性能スキルがないとガードできない。
発動中はスタミナを消費し、残量が25になると強制解除。 強走状態では効果時間が短くなる。
また、使用中に攻撃を受けると斬れ味ゲージの横にある盾マークのゲージが1撃につき1つ消費され、これが0になっ
た場合も強制解除される。
この盾マークはデフォルトでは2個(2回まで防御可能)だが、ガード性能スキルで防御可能回数を増やせる(+1で4
回、+2で6回となる)。
このゲージは使用後にチャージ状態となり、再使用まで90秒間(集中スキルにより短縮可)待たなければいけない。
これは仮に1度もガードしなかった場合でも同様だが、その場合解除モーションをステップでキャンセルできる。
範囲ガードが確定すると同時にマップのプレイヤーマークに六角形のエフェクトが発生する。
内部にいる他キャラクターはモンスターによって押し出される事は防げない上に、オーラから少しでも足を出すと有効に
ならないので、ランスに重なるくらいの気持ちで使うといい。
ちなみに、解除モーションに入ってもオーラがある間は(盾マークを全て消費していても)ガードが有効のようだ。
・方向維持ガード移動
ガード中に回避ボタンを押しながら移動すると向きを固定しつつ移動できるようになった。
後ずさりする事も可能。
強ガードでも普通の移動はできるが、移動速度は遅く方向固定移動はできず、範囲ガードでは移動自体できない。
また、リーチ「中」の当たり判定が改善され、ガードの有効範囲が増加した他、シーズン10で追加された踏ん張り上段突きが前述の通り強化され、突進強化が2段階から3段階になり最大威力が上がった。
MHFにおけるスタイルはシステムではなく一部のアクションが置き換わる事で、狩りの体感や立ち回りが変化するというものであり、天ノ型で一部アクションが変化、嵐ノ型は天ノ型から更に一部アクションが変化となっている。
・突進→天上突き
中段突き、上段突きの通常コンボの選択肢にほぼ真上を攻撃可能な天上突きが加わった。
通常リーチでも古龍の翼を攻撃可能、長以上のリーチならさらに高所まで攻撃できる。
・突きが4連続まで可能になる
3種類の突きによる通常コンボが4連続まで可能になり、そのままDPSが底上げされている。
手数が増える分状態異常・属性武器との相性もいい。
ただしフィニッシュが4段目になり3段目の威力が1、2段目と同じに変わっているため、滅多にないが4回突いているヒ
マが無いようなシチュエーションだとダメージ量が低下する場合がある。
前述の通り突進を使うような相手なんてほとんどいないのでほぼ地ノ型を使う事はなくなる。
・ガード突き→ガードチャージ
ガードの姿勢からスタミナを消費し盾を構えて突進→盾殴りのコンボを行う。
どちらも打撃属性で微量ながら気絶値も付いている。発動中は正面にガード判定ありの全身SA状態で、ガードできる
攻撃であればガード性能無しでも突進可能。
ガードによる追加スタミナ消費は無く、削りダメージも低減されるため、ガード性能+2が発動していれば削り死以外で
はノックバックが一切発生しない。
盾殴り後の硬直はステップかふんばり上段突きでキャンセル可能。
きっちりガードの姿勢をとらないと発動せず、出だしには一瞬ガード判定が無いので注意がいる。
なお盾殴りは味方に当てると吹っ飛ばすので密集時の使用には気をつけないといけない。
ちなみに攻撃自体は純粋打撃属性・かつ打100%でダメージ計算されるが威力は高くなく、強ガードのように連撃を防
ぐために使ったり、ノックバックで間合いを離されないようにしたりという、ガードとしての運用が基本となる。
というランスに特化した効果を持つ。
ステップ4回で機動力が強化され、削り無効化でガードの安定感が更に上昇、秘伝スキルでは珍しく攻撃力以外に直接的な火力増加効果までついている。
しかしながら、前述の通り最近はそもそもどうあってもガード自体不可能な攻撃も増えている。
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最終更新:2024/05/04(土) 23:00
最終更新:2024/05/04(土) 23:00
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