今川泰宏とは、ぶっ飛んだ演出でおなじみのアニメ監督である。
中には度肝を抜かれたりドン引きする人もいるかもしれないが、それは今川だからしょうがない。
またの名を原作クラッシャー。
→アニメ関係者一覧
概要
監督がやりたい様にやると男ばっかりになったり、ロボが空気になりがちな超人アニメになったり、制作費が足りなくなったり、製作期間が延びまくったりする。
演出に目を奪われがちだが、テーマは王道なものが多い。特に親子についてとか罪と罰というテーマが見られる。
1987年に料理対決アニメ『ミスター味っ子』で監督デビュー。料理を食べた人があまりの美味さに、口から怪光線を出したり、入院患者がいきなり 元気になったり、大阪城を破壊したり、「これは料理アニメなのか?」と思わせる演出が多い。そんなぶっ飛び演出が好評だったのか当初半年の放送予定が延長 を重ねて、2年間の長期シリーズとなった。
原作クラッシャーとしても有名であり、『ミスター味っ子』や『ジャイアントロボ』をアニメと同じテンションだと思って読んでもガッカリしてはいけない。でも海の向こうの人達はすごい激怒したとか。
近年は演出家ではなく、脚本家としての活躍も多い。脚本に回ると流石に今川色は薄めだが、何故かそういった作品で今川作品の常連声優が参加することが多い。(家弓家正、麦人など)
女の子が活躍しなかったり、あんまりにも酷い最期を迎えることがあるが、断じて今川はゲイではない。そこのスタッフ「だからあの作品か」とか言わない。
その辺の真相は今川が女の子書くのが苦手だかららしい。そんな彼が七人のナナを監督してしまったりする。
一見好き勝手やっているようにみえるが、クリエイターとしては非常に誠実な人である。
→LDにおけるGガンダムインタビュー
ちなみに今川先生は非実在青少年規制反対に漫画家が名前を連ねる中堂々と名をあげ、反対表明している。
師弟関係
- 富野由悠季
今川の師とされる人。富野の指揮下で今川はダンバインにおけるハイパー化を考案した。Ζガンダムの途中で「ロボ以外もやりたい」と演出を降板したが、一説ではこの降板劇は師と揉めたためだとか言われている。(真偽は不明)
そんな富野が、ガンダム制作に疲れ切ったあげく、次期ガンダムの総指揮者として指名したのはこの今川泰宏だった。(「今川を連れてこい」というまでが自分の仕事だったとしている)
- 谷口悟朗、川瀬敏文、山口亮太
弟子筋にあたるクリエイター達。後進の指導にも結構熱心であり、大学の講義では最近のクリエイターの質低下を嘆く場面も。
今川節
- 「そんな………いや、まさか………、そんなはずは………」
真相を知る人間だけが独りよがりに葛藤する。これによって視聴者は恐ろしく焦らされる。
この焦らしが快感になる人は立派な今川ファンである。
- 「そう!」
後文を強調するためによく使用される台詞。主に博士キャラや参謀キャラに見られる。敷島、呉先生、アンタらだよ。
- 「罪と罰」
『犯した罪は何らかの形で償われなければならない』という今川作品の多くに通ずるテーマ。
- 「親父の遺したツケを息子が払わされる」
- Gガンダム→父・ライゾウからドモン
- Gロボ→父・草間博士から大作
- 鉄人→父・金田博士から正太郎
- 真マジンガー→親・祖父らから兜甲児
今川「すべての親子に捧ぐ…」
- 視聴者「これがロボットアニメだ……と………?」
生身の人間がロボットを翻弄する、殴る、あげくの果てにぶっ壊す、なロボット涙目アクションが多く盛り込まれる。
その分ロボットは(特に味方)切り札的な扱いをされやすく、インパクトが強い。
ただし鉄人では予算の少なさから「こんな枚数じゃ(アクション)立たねーよ」と鉄人の活躍を投げてしまった。
その分劇場版の鉄人はTV版では想像もつかないバトルを見せている。
予算さえあれば驚異的なアクションが見られるということであろう。
- 「敵と味方が大逆転、大混戦」
ジャイアントロボが良い例である。
- 国際警察機構のボス「ライセ」がバビル二世の敵の親玉ヨミ
- 敵側のBF団総帥ビッグファイヤのお姿こそ主人公であるバビル二世
といった構成になっている。ただしヨミは劇中に登場しない。
その他、闇の土鬼の主人公が敵である血風連を従えているなど、もはや敵味方お構いなしである。
- 「発想の源が狂ってる」
ゲッターG、ブラックオックス、ロケットパンチ大量生産。
ヒゲを蓄えたオッサンが凧で空をとぶ。
指パッチンで真っ二つ。
マンモスもカニもガンダム。
ヒント・今川だからしょうがない
主なアニメ監督作品
- ミスター味っ子(テレビアニメ、1987年から1989年)
- 機動武闘伝Gガンダム(テレビアニメ、1994年)
- ジャイアントロボ THE ANIMATION~地球が静止する日~(OVA、1992年〜1998年)
- 七人のナナ(テレビアニメ、2002年)
- 鉄人28号(第4作)(テレビアニメ、2004年)
- 鉄人28号 白昼の残月(劇場映画版アニメ、2007年)
- 真マジンガー 衝撃! Z編(テレビアニメ、2009年)
漫画脚本も手がけており、代表的なものに『ジャイアントロボ ~地球の燃え尽きる日~』、『七人のナナ』などがあげられる。
この他に、OVA「真ゲッターロボ 世界最後の日」の監督を務めることが一時的にアナウンスされていたが、発売されたソフトに今川の名前はクレジットされていなかった。ファンの間では「金を使いすぎたせいで3話でクビになったんだろう」と噂されている。
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関連項目
- 秋元羊介
- 横山光輝
- 富野由悠季
- 今川だからしょうがない