十二国記

十二国記とは、小野不由美の異世界ファンタジー小説。講談社X文庫ホワイトハートと講談社文庫から刊行中。

もしくは、NHKで放映されたそのアニメ版のこと。

概要

麒麟に選ばれた王が治める十二の国が存在する、古代中国風の異世界を舞台にした大河ファンタジー。2008年現在、外伝と短篇集を含めて８作品が発表されているが、2001年を最後に新刊の出ない状況が続いている。

現代の日本から十二国の世界に連れてこられた女子高生・中嶋陽子（景王陽子）が一応中心人物的な立場にいるが、基本的にはシリーズ共通の主人公は存在せず、十二国それぞれの王と麒麟を中心とした一話完結の物語が繋がっていく形式を取っている。

緻密に突き詰められた世界観と、少女小説レーベルの作品とは思えないほど重いテーマを投げかける物語で、少女小説やライトノベルという枠を超えて高い人気を誇る。そのため、シリーズの途中からイラストを廃した講談社文庫版が先行して発売されるようになった。とはいえX文庫版の山田章博の美麗なイラストも本作の魅力のひとつである。

元々はシリーズというわけではなく世界観の共通する単発作品という扱いだったが、ファンの間で「十二国」シリーズと呼ばれるようになり、のちに「十二国記」というシリーズタイトルが追加されたという経緯がある。また、新潮文庫から出ている『魔性の子』はシリーズの外伝だが、刊行はシリーズ第１作より早い。こちらは現実世界から十二国の世界を見る伝奇ホラーであり、先に十二国記を読んでいるか否かで全く印象の変わる作品となっている。

2002年にNHK-BS2にてアニメ化。『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』『風の万里 黎明の空』『東の海神 西の滄海』がアニメ化され、全45話で一旦終了。原作の展開が進み次第続編制作の予定があるが、何しろ原作の新刊が出る気配が無いため、アニメの続編も放映の目処は立っていない。

2008年、新潮社の雑誌「yom yom」にて久々の新作中編が掲載。2009年にも再び中編が掲載された。新刊としてまとめられるのはいつの日か……。

既刊

• 『魔性の子』（新潮文庫）　※外伝
• 『月の影 影の海』上下巻（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）
• 『風の海 迷宮の岸』（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）　※ホワイトハート版は上下巻
• 『東の海神 西の滄海』（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）
• 『風の万里 黎明の空』上下巻（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）
• 『図南の翼』（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）
• 『黄昏の岸 暁の天』（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）　※ホワイトハート版は上下巻
• 『華胥の幽夢』（講談社文庫 / X文庫ホワイトハート）　※短編集

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関連商品

関連項目

• 小野不由美
• ぴえろ
• 會川昇
• 小説作品一覧
• アニメ作品一覧