宇宙の心は彼だったんですね 単語


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宇宙の心は彼だったんですねとは、アニメ『新機動戦記ガンダムW』の名言。

現在の解釈では作中の指導者ヒイロ・ユイと掛けた言葉と推察される。

コロニーも概要を書くよね

新機動戦記ガンダムWの最終話「最後の勝利者」でカトル・ラバーバ・ウィナーが言った台詞。

以下その状況の台詞

デュオ「来た!!」
(ウイングゼロが光の中からネオバード形態で現れる)
デュオ「やったな、ヒイロ!」
 五飛「ふん、当然だ。」
トロワ「たいした男だ。」
カトル「今わかりました。宇宙の心は彼だったんですね!」

5人のガンダムパイロットの中では比較的常識人に思われていたカトルであったが、この突拍子もない台詞と、ゼロシステム使用時の暴走台詞のせいで一気に電波キャラになったのは言うまでもない。

ちなみに、カトルは設定でもやはり「電波キャラ」であり、初期の関連書籍で“宇宙の心”を感じ取る力を持つことが説明されていた。その後、下記の設定と合わせて様々な解釈が生まれることになる。

宇宙の心宣言

『ガンダムW』は世界設定を映像作品で説明しきれておらず、多くの重要な要素が「裏設定」として埋もれていた。それらは『小説版EW』『EPISODE ZERO』などの書籍作品または資料で公開していたが、映像で説明されないため知らない者も多い。

後に『敗者たちの栄光』『Frozen Teardrop』で設定が大幅に更新された。現在のガンダムWの「解釈」はこの2作が基盤になっている。特に『FT』の“宇宙の心”は初期の電波設定を堅実に発展させているため、今後も「電波キャラ」扱いは必至である。

指導者ヒイロ・ユイ

そもそもの宇宙の心とは、コロニーの指導者ヒイロ・ユイを指す言葉である。指導者ヒイロは非暴力・非武装の「完全平和主義」を提唱した人物とされ、作中の勢力にも大きな影響を与えた。

≪A.C.165≫ 指導者ヒイロ、コロニーの代表に選出。その意思は、やがてコロニー(宇宙移民者)全体に広がっていった。
≪A.C.173≫ この年の指導者ヒイロの演説・採択は『宇宙の心宣言』と呼ばれ、コロニーだけでなく、地球各国すら彼の意思に同調した。
≪A.C.175≫ 指導者ヒイロ、コロニー独立自治権を求める交渉に出向いた際、情勢を危険視する何者かの依頼を受けた暗殺者によって殺害される。

この指導者ヒイロの名がオペレーション・メテオにおける武力行使の為、L1コロニー群が送り込んだウイングガンダム搭乗者のコードネームとなったのである。

『宇宙の心』の解釈

つまり宇宙の心は指導者ヒイロ・ユイ、そしてコロニーの平和を願う意思なのだが、この設定を把握するには書籍類を読む必要があるため、アニメ最終話のカトルが電波扱いされている現状は残念ながら当然の流れだと言える。

漫画『敗者たちの栄光』ではこうした外伝を上手く纏めているので、今から見る人にはオススメである。

余談ではあるが、指導者ヒイロ・ユイを殺害したアディン・ロウという暗殺者は、少年ヒイロ(ガンダムWの主人公)の実父とされている。

少年はヒイロ・ユイを名乗る前から既に戦闘のスキルを仕込まれていた。後に少年は父アディンが謀殺されて死別し、ドクターJに拾われる。そして武力抵抗の為に、実の父が殺害した完全平和主義者の名を名乗ることになる。何とも奇妙な話である。

『FT』の宇宙の心

先述通り『FT』でこの設定や解釈に一石が投じられている。

『FT』における“宇宙の心”とは、ZEROシステムの予測をも上回る可能性を秘めた「人間の情報思念の集合体」とでも呼べる概念を指し、カトル(W教授と名乗る)やカトリーヌ・ウード・ウィナーがこれを読み取る力を持つ。

作中ではニュータイプのように個人の能力名(?)として表現される事もある。『FT』設定でGジェネやスパロボに参戦すれば“宇宙の心”が特殊技能とかスキルになっているかもしれない。

スパロボでの発言

第3次スーパーロボット大戦Z 天獄編にてカトルより宇宙の心についての説明が追加された。

劇場版OOのストーリーのクライマックスである、刹那とELSの対話の場面に刹那をフォローする形でウイングゼロに乗ったヒイロも立ち会った。ELSからの情報をゼロシステムでさばくというティエリアの提案に対し、刹那は以前ELSの情報の奔流に脳を破壊された経験を話すも、ヒイロは「余計な雑音の遮断は慣れている」、と返答する。

スパロボZの世界観ではゼロシステムは対話のためのガンダム(作中のダブルオーライザー、ダブルオークアンタ)に組み込まれる予定でありヴェーダとリンクが可能であった。そしてゼロシステムとクアンタムバーストを発動させた2人は見事ELSとの対話を実現させる。ELSとの対話を実現させたヒイロを見たカトルは「宇宙の心は彼だったんですね」と発言する。
宇宙の心とは「他人を理解し、それを受け止める心」、そしてヒイロの持つ心は「その名にふさわしいほど、広く大きなもの」だと思っているとカトルは続けた。その心は「争いをなくすもの」とタケル(ゴッドマーズ)は認め、グラハム(条件により生存する)は刹那とヒイロを「新たな時代への先駆け」と称した。

ガンダムWのエンディングとは状況は異なるが、カトルの口からようやく宇宙の心についての解釈がようやくなされることとなった。

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