安福莉子

（いけるよね……）

「ロン！ 6400！！」

安福莉子とは、『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』の登場人物である。

概要

兵庫県代表・劔谷高校の1年生。全国大会2回戦の阿知賀女子・千里山女子・越谷女子との対局にて大将を務めた。CVは不明。

半目気味の目と花飾りのあしらわれたカチューシャがチャームポイント。同じく1年生の森垣友香と仲が良い。

運命の大将戦オーラス

南三局、3位の劔谷高校は持ち点93600点、2位の阿知賀女子は93700点とその差100点の熾烈な2位争いが行われていた。しかしここで親番の阿知賀女子・高鴨穏乃が4位の越谷女子・八木原に黙ッパネを放銃し3位に転落。劔谷高校は3位阿知賀女子と11900点差の2位に浮上した。

迎えたオーラス、他家を警戒しつつ無難に打ち回した安福だったが10順目、3位阿知賀女子・高鴨穏乃にちょうど順位の逆転する6400点を直撃され、試合終了となった。

彼女は「戦犯」なのか

原作ではよくある主人公チームの逆転劇としてさらりと流されていたが、アニメ化により闘牌の描写、演出が詳細になったことで一概にそうとも言えなくなってきた。

南三局、原作では不明だった ―― アニメで判明した黙ッパネの和了者はまさかの4位、越谷女子・八木原だった。越谷女子は和了前で持ち点32300点と2位3位勢と6万点以上の大差での4位であり、準決勝進出条件の2位に到達するためには、残り2局で

• 役満2連続和了
• 役満ツモと三倍満和了を1回ずつ、もしくは三倍満ツモと役満和了を1回ずつ
• 三倍満以上2回、もしくは役満＋倍満のいずれかを劔谷と阿知賀から1回ずつ直撃（組み合わせは問わない）
• 南三局で役満ツモ＋オーラスで劔谷から倍満以上直撃

のいずれかが必要なはずで、南三局では劔谷か阿知賀からの倍満直撃、もしくは三倍満和了が逆転勝利への最低条件だった。しかし八木原が和了ったのは跳満、これはすなわち越谷女子の敗退の確定を意味した（もっともダマを和了った本人は実に満足そうではあったが）。無視しても良かったはずの4位は、これでヤケになって何をするかわからない要注意人物となった。

これにより、棚ボタ的に2位となった劔谷の大将・安福は、

• 自由に打てるトップ千里山は親であり、満貫の12000でも逆転。要警戒。
• 3位阿知賀も全力でまくりに来るのは確実。6400以上で逆転。要警戒。
• 4位越谷の再度の黙ッパネ12000が自分に来れば逆転。要警戒。

という大きなプレッシャーのもと、最速で和了を目指すという苦しい闘牌を強いられることとなった。

そして迎えた運命のオーラス、10順目の河の状況と安福の手牌は、

		北家 阿知賀女子　高鴨穏乃 81700
東家（親） 千里山女子 清水谷竜華 180400		南四局 0本場 ドラ		西家 越谷女子 八木原景子 44300
ツモ
		南家 劔谷　安福莉子 93600

（※裏牌部分は画面で確認できない萬子）

推定一向聴の状況で5順目以降濃厚な聴牌気配の阿知賀への現物はのみ。安福は阿知賀への6400放銃を回避しつつ、それ以外の二者へも12000の放銃を回避せねばならない。越谷が、千里山がを通したことを考えればツモ切りが最善手である……5順目に千里山のに続いてを通した時のように。よりにもよって最悪のタイミングで掴まされた彼女が当たり牌を止めることは無かった。

結果だけ見れば放銃によりチームを敗退に追い込んでしまったが、状況が状況であるだけに彼女一人の責任にすることはできない。ベタオリしようにも現物のは1枚だけ、を通すならむしろこの時以外にはなく、そうでなくても遅かれ早かれ出ていた牌であった。

そして、挙げ始めるとキリが無い”たられば”で言えば ―

もしも、前局の12000が無ければ ― オーラスは阿智賀との悔いの無い一騎打ちのスピード勝負であったろう。

あるいは、大将戦までにあと少しだけでいいから稼げていたら ― 6400直撃では届かなかっただろう。

また、阿智賀・高鴨の手変わりが薄すぎるラスツモを想定した三暗刻経由の七対子ではなく、一盃口を筒子に張り替える純全帯一盃ドラドラであったなら ― 9順目ので黙ッパネが越谷から戻るだけだったろう。

そう、　麻雀とは、ほんの一牌の後先で運命が変わる残酷なゲームなのである。

だからそう戦犯と言ってやるな、な！

……可愛い子の泣き顔がグッと来るのはわかるけど

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関連項目

• 咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A
• 劔谷高校
• 高鴨穏乃
• 池田華菜