高校生・泉新一と、
彼の右手に寄生した生物“ミギー”。
その奇妙な友情-そして戦いが始まる。
概要
『寄生獣 セイの格率』とは、漫画『寄生獣』を原作として株式会社マッドハウスが制作したテレビアニメである。2014年10月8日から日本テレビ、遅れる形で全国各局で放送している。
原作は岩明均の漫画『寄生獣』。連載期間は1988~1995年でアフタヌーンKC全10巻(完全版は全8巻)。
普通の高校生である泉新一がパラサイト(寄生生物)に襲われるも間一髪で頭に寄生される難を逃れた。しかし「右手」に寄生されてしまった事から「人間」の泉新一と「パラサイト」のミギーが一つの身体に同居する奇妙な共生生活が始まった。表面上は何事もなく数日が過ぎる中、“ミンチ殺人”と呼ばれる奇妙な事件が世間に広まり始める。そんなある日、新一とミギーは他のパラサイトと出会った事から事件に巻き込まれていく・・・と言った“主人公が特殊な境遇に置かれた事から事件に巻き込まれる”系の基本を踏まえた話になっている。
その基本を踏まえた上で、個性的なキャラクターの織り成す無駄のないストーリー展開と丁寧な描写、そして内包する普遍的なテーマ性により人気を博した作品である。
連載終了から20年近く経過した2014年に初のアニメ化と実写映画化が決まり、 『寄生獣 セイの格率』が誕生した。
原作は記事参照→寄生獣
アニメ化に伴う変更
原作の連載期間は1988~1995年(昭和63年~平成7年)であり、舞台設定もそれに準じたものになっている。
登場する物だけでもウォークマン(カセットテープ式)、ブラウン管テレビ、台所にはガス給湯器、学ランとセーラー服、昭和のテンプレ的なヤンキーやスケバン、公衆電話ボックス、駅の改札には駅員、垂直で運賃ボタンが並んだ駅の券売機、革製の学生鞄、女学生の運動着はブルマー、ワープロ、フィルムカメラ・・・等々、実体験としてわかってしまう世代が年齢を感じてしまう様な時代。
作中に搭乗しない1988年頃の例
- 携帯電話=1987年にNTTが“携帯電話”と称した製品を発売、重さは900g。それ以前は数kgのショルダーホン。
- インターネット=電話回線を利用したダイアルアップ接続による1対1のパソコン通信。
- パソコン=PC-9801UV11(CPU:10Mhz、RAM:640KB)が26万円!安い(マジで)!HDDは40MBとかで高い機種は50万越えとかが普通にある。
そんな訳でアニメ化にあたり舞台設定が現代に変更されている。
これに伴い、技術面ではパソコンが普及してるしインターネットも当たり前。薄型テレビが自室にあり、MP3プレーヤーで音楽を聞き、スマートフォンを使いこなす・・・と言った変更、キャラクターデザインでは男女を問わず全体的に線が細くし服装も現代風に・・・と言った変更がされている。
その他、現代設定による変更例
- 教員生活11年今じゃダーツの天才よ!なチョーク投げ → そんなものは無かった!
- 野犬 → 洋服を着た可愛いワンコ
- オールバックに口髭のヤンキー → いない
- ヤンキー共によるトイレでの絡み → 幼女を救う新一の英雄的(無謀)な行動!
- ミートソーススパゲッティーとソーダで食事 → ホットケーキで食事
他にも、原作が“無駄のないストーリー”と“キャラの役割設定(役割を終えればすっと消えたりする)”がされていた事により名有りのキャラが少なかった影響をカバーしたり、キャラの性格をより際立たせたり・・・と言った理由からかオリジナルキャラクターの追加やキャラの設定変更、性格の変更がされている。
- モブ子の肩をなでる → 里美の胸を鷲掴み&ひねりを加えながらモミーからのお仕置き
- モブ夫やモブ子による変な手への絡み → 裕子が全面的に肩代わり!
- 里美がバスケを応援 → 裕子とアキホが応援して里美は先の事件から照れたりしてる&恋愛感情マシマシ!?
- 新一と里美が手を繋いで歩く → 新一と里美が手を繋いで走り出す。・・・リア充爆発しろ!
原作の持つテーマ性を変更する事は考えられないが、その他の点では現代の若者でも入り易い様に大幅な変更がされており、賛否がわかれている。色々な点を踏まえたり、原作とは別物と考えたりすると幸せになれる。
登場人物
- 泉新一 - CV:島﨑信長
主人公。真面目で平凡な高校生・・・だったのだが、ある日蛇のような謎の生物に襲われる。その謎の生物が右手に寄生したことから物語が始まる。顔芸やリアクション芸を身に着けたラブコメ要員。眼鏡をかけた現代的な学生なのだが、微妙にまつ毛が女っぽさを醸し出してる。微妙に原作よりも無鉄砲かも!?
原作では結構行き当たりばったりで反抗心や正義感もそれなりにあり、勇敢にもなれば臆病にもなるし強そうでも弱そうでも無い普通の高校生。感情表現豊かな顔芸とシリアスを使い分けていた。
- ミギー - CV:平野綾
新一の右手に寄生したパラサイト(寄生生物)。最初は耳や鼻から侵入を試みたが失敗してしまった。好奇心と知識欲が旺盛で読書を好み、パソコンも使いこなせる。パラサイトに共通する合理的な価値観を持つのだが寄生に失敗したことから新一との奇妙な共生関係にある。
原作からの変更はそれほど感じられないキャラとなっている。(キャストでは新一よりも前の先頭に名前が出るぐらいなので、スタッフはミギーの存在を一番重要視してるのかも知れない?)
- 村野里美 - CV:花澤香菜
新一の同級生。前髪を頭の上で留めたオデコちゃん。新一とはラブラブだが照れたり怒ったりと忙しい。ラブコメ要員・・・と言うか手を繋いで走り出したりと青春している。
原作では新一とは別のクラスで友達以上恋人未満的な交友関係、昭和の健全な交際関係とも。一緒に登校したり、ふざけ合ったり、食事したり、新一のバスケを応援したりと新一の変化を家族以外で親しい位置から感じ取る立ち位置から物語に関わって行った。
- 君嶋加奈 - CV:沢城みゆき
隣町の高校に通う女生徒でイヤーマフが目印。新一の目の中に何かを感じ取り興味を抱くようになる。
原作では加奈(姓は無し)として登場した。制服を着崩したスケバン(と言うほど悪っぽくもないが)で不良と行動を共にしていた。
- 立川裕子 - CV:安野希世乃
新一と里美の同級生で美術部員。新一とは幼馴染で喧嘩した新一と里美の中を取り持ったりと仲が良い。刑事の兄がいる。
原作では裕子(姓は無し)として登場した。同じ高校の3年生(別学年)で主人公たちとの関わりはなかったが、同級生に変更された事から物語への関わり方が異なる可能性も・・・?出番が増えたね、やったね!
- 鈴木アキホ - CV:前田玲奈
新一と里美の同級生。そばかすとポニーテールが目印。新一のバスケを応援するシーンで里美、裕子と共にいる。『セイの格率』のオリジナルキャラクター、いわゆる原作には登場しないキャラクターで新一や里美に近しい位置に居る事から今後の活躍が期待される。どんな・・・とは言わないが。
- 田宮良子 - CV:田中敦子
新一の通う高校に赴任してくる女教師・・・なのだが、その正体はパラサイトである。教師と言う地位を守るほどの高い知能を持ち、「自分たちはなぜ生まれてきたのか」という疑問の答えを探している。初登場からヌードを披露しているのだが、かなりデカイ。
原作では里美のクラス(1年3組)に副担任として赴任してきた数学の教師、24歳独身である。新一とミギーに興味を抱き接触してくる。何と言うか・・・あるにはあるのだが谷間が描かれないぐらいペッタンコである。
- 泉一之 - CV:相沢まさき
新一の父親でフリーライター。信子とお揃いのスリッパを履いている。
原作では44歳の元雑誌記者でフリーライターをしている。信子とお揃いのパジャマを着ていた。
- 泉信子 - CV:笹井千恵子
新一の母親で主婦。新一の変化に戸惑い心配している。右手には小さい頃の新一を庇って出来た火傷跡がある。かなり若く見えて、かわいいスリッパを履いている。
原作では40歳の専業主婦。火にかけていた油入りの鍋を手掴みでキャッチする凄い人。
- 長井和輝 - CV:浜添伸也
新一のクラスメイト。里美が好きで新一をライバル視している。
原作に登場する長井は西高(新一の通う高校)と北高(加奈の通う高校)のゴタゴタで喧嘩してたキャラである。しかしバスケ後に新一に絡んだキャラ(古谷)の役割もこなしている事からオリジナルキャラクターとして脇役集合体の役割をこなす可能性がある。
- 浦上 - CV:吉野裕行
指名手配されている快楽殺人鬼にして大量殺人犯。第一話から登場して顔芸を披露している。
原作では丸刈りの大量殺人犯で、理性的でありながら“パラサイト”に似た価値観を持つ存在として登場した。
- moving effect(ミギー) - Rinka(H.B.B)
キャストの最後に登場。ミギーの効果音は女子高生ヒューマンビートボクサーが声で表現している。
スタッフ
- 原作 - 岩明均(講談社「アフタヌーン」)
- 監督 - 清水健一
- シリーズ構成 - 米村正二
- キャラクターデザイン - 平松禎史
- 総作画監督 - 小丸敏之
- 美術監督 - 赤井文尚
- 色彩設計 - 橋本賢
- 撮影監督 - 伏原あかね
- CG監督 - 福士直也
- 編集 - 木村佳史子
- 音楽 - Ken Arai
- 音響監督 - 山田知明
- アニメーション制作 - マッドハウス
- 製作 - 日本テレビ、バップ、フォアキャスト・コミュニケーションズ
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