戯言シリーズとは、西尾維新によるライトノベルシリーズである。講談社ノベルズ・講談社文庫より、2002年から2005年(文庫版は2008年から2009年)まで刊行された。全6作9巻。
宝島社の「このライトノベルがすごい!2006」作品部門第1位。
発行部数は200万部(文庫版含む)。
主人公・語り手である『ぼく』こと「いーちゃん」を中心に、どこか狂ったor終わった人々が繰り広げるミステリーバトル物の小説である。デビュー作でもある『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言使い』から始まる西尾維新の代名詞的作品であり、代表作である。
『ぼく』の一人称視点から時系列順に進行する物語進行は、西尾が尊敬する上遠野浩平の「ブギーポップシリーズ」の特徴である多人数視点で時系列入れ替え進行の逆を打つ、というコンセプトの基に構成されており、西尾曰く「裏ブギーポップシリーズ」を目指して書かれたもの。
他にも、強烈な個性を持った登場人物のキャラクター性やネーミングセンスは清涼院流水や京極夏彦の、一作目『クビキリサイクル』のシチュエーションと展開構成は森博嗣の影響が強く見て取れる。いずれも西尾が「神」として崇めている作家達である。
軽妙な言い回し・言葉遊びや、セリフの端々に散りばめられた他の漫画・ゲーム・小説から引用した演出やセリフが若い世代に受け入れられる。特に言葉遊びはキャラクターの名前ほぼ全員で適用されており、何人かは一見すると読めないし呼べない。
なお、作中に登場する「零崎一賊」を取り上げた番外編『人間シリーズ』も存在する。こちらは戯言シリーズにとって「ブギーポップシリーズに対する『ビートのディシプリン』シリーズ」というコンセプトの基に書かれており、多視点での進行が解禁されている(全7巻)。
ところでこのシリーズ濃いファンを獲得し高い人気を誇りながら、いわゆるメディアミックスが全くと言って良い程行われていない。せいぜいが講談社自らの発行の「スクールカレンダー」と、全文著者執筆による解説本「ザレゴトディクショナル」くらいである。
戯言だけどね。
本シリーズでは度々、読者同士でミステリーなのか人外バトルなのかを語る機会などが見られる。
作者も語っている通り戯言は、本質的にはトリックよりも、叙述的部分や特殊事態(警察がほとんど出ないなど)が成立してる舞台でもって読ませる作品である。その上でいわゆる「犯人と被害者が存在する事件」といった体のものをミステリーと定義しておく場合、4作目『サイコロジカル』まではその形式で書かれている。
また、5作目『ヒトクイマジカル』においても「犯人と被害者」は存在しており、前述の定義には当てはまる。
最終作の『ネコソギラジカル』のみそういったフォーマットからは外れている事になるが、この最終作は3巻構成のため(シリーズの3分の1)、読者には後半ほとんどが人外バトルとしての印象で固まっていると思われる。
そんなのはどちらでも同じことだ。
大まかな登場人物を以下に表記する。イエー。
他にも僅か9冊の間に60名を超える名有りキャラが登場しており、その半分以上は恐らく原作を読んだ人以外には「読めない」。以下に箇条書きで一例を記す(解答は反転)。
未読者の方はどのくらい読めただろうか?
戯言シリーズにおいての世界観は以下の4つに分類されている。これは異世界モノとかそういうわけではなく、あくまでの我々の住むこの既知世界においての真の顔を云ったものである。
コアな人気を獲得しているシリーズながら、メディアミックスなどはほとんど行われていない為、ニコニコ動画における戯言シリーズに関連した動画は少ない。が、戯言シリーズを読破した(読んだことがある)ユーザーが多いらしく、手書きMADがランクインする事がある。
傑作だな。
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最終更新:2025/12/13(土) 03:00
最終更新:2025/12/13(土) 02:00
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