第一次産業 単語


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ダイイチジサンギョウ

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第一次産業とは、自然界に働きかけて直接に富を取得する産業すなわち「農業」「林業」「漁業」および「鉱業」の総称である。

概要

歴史的に長い歴史を有する産業である。英国出身の経済学者コーリン・クラーク(Colin Clark)は、人類の産業は第一次産業から第二次産業、第三次産業へと、徐々に比重が移っていくという説を唱えた。実際、多くの発展途上国において第一次産業は大きな比重を占めているのに対し、先進国のGDPに占める第一次産業の割合はごくわずかである。

自然界に働きかけて直接に富を取得するという性質上、気候や天候の影響を受けやすい、さらに、豊凶によって価格が変動しやすい。農業および林業は一定面積の農地・山林がなければ営めないため、広大な国で盛んな産業であることが多い。

先進国では、GDPに占める第一次産業の割合はごくわずかであるが、絶対額としての生産額はかなり高い場合もある。米国、カナダ、オーストラリアなどの広大な面積を有する国では、特にそのような傾向が見出される。ちなみに、「日本など土地が無い国では不可能(国内生産が僅か)な産業」などといい加減なことを言う人もいるようであるが、日本の農業生産額は世界第5位とされるなど、決して第一次産業の絶対額は小さくない。日本の国土は、その約3分の2が山林、約16%が農地である。しかし、第二次産業や第三次産業が著しく発展したため、相対的に第一次産業が小さく見えてしまうのは事実である。

日本の場合、江戸時代には殆どの食料を自給していたが、当時の人口は3千万人程度であった。現在は1億2千万人と、その4倍に増加しているため、いくら技術が進歩してきたとはいえ、全ての食料を国内で賄うことはできない。カロリーベースで見ると、日本の食料は約6割が外国からの輸入に頼っている状況である(平成23年のカロリーベース食料自給率は39%)。

食料の多くを輸入に頼っている日本、韓国、スイス、ノルウェーなどの国では「輸入できなくなったらどうするよ!?」という問題を抱えているため、「食料安全保障」といった概念が政策的に重視されている。もちろん経営規模の面で米国やオーストラリアなどと競争するのは困難であるが、だからといって「「日本の農業を盛んにする!」と唱えるのはキチ(ry」:などと笑っているだけでは事態は改善しない。第一次産業の重要性を正しく認識することが、問題解決への第一歩である。

原始的な第一次産業を営むだけであれば、教育が無い人間でもできる。発展途上国においては、貧困層の人間が日銭を得る手段として第一次産業に従事している場合もあるが、これは殆ど自給的な営みである。このような国においては、産業の持続可能性を顧みずに「土地を休めずに次々開発する」「魚を根こそぎ取ってしまう」といった悪弊が見られる。

しかしながら、先進国における第一次産業は高度な学問的蓄積を有する産業へと発展してあり、「教育が無い人間でもできる」などと笑い飛ばせるような代物ではない。日本などの先進国においては、バイオテクノロジーを駆使しブランドのマネジメントも行うといった第二次産業的、第三次産業的な農業(アグリビジネス)も多数存在する。第一次産業を中心に、第二次産業および第三次産業を組み合わせることによる「六次産業化」も進められている(1×2×3=6)。

関連項目

  • 農業
  • 漁業
  • 農林水産省
  • 個別所得補償制度
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