織田信包

織田信包(おだ・のぶかね　1543?～1614)とは、日本の戦国時代の武将である。織田信秀の四男で織田信長実弟。
長野信良、織田上野介信兼とも。

前半生

天文12年(1543年)に生誕。実母は不明であるが信長政権時の地位の高さや、縁の深さなどから信秀正室で信長の実母でもある土田御前と言う説が有力である。織田信長の北伊勢攻略に伴い北畠家からやってきていた長野具藤を押し退け、1569年に長野家の家督を養子縁組で相続。この時「長野信良」を名乗る。長野家は既に北畠家による事実上の乗っ取りが進行していたが、これ以降は織田派に転じた長野家家臣で地元豪族でもある分部光嘉らとともに体制の再構築に励み北伊勢での織田家の覇権を確立を助ける。

1573年の浅井長政討伐を皮切りに主要な織田家の合戦に参加。1574年の長島攻め、1575年の越前一向一揆討伐戦にも参加。この時同じ伊勢に勢力を張る甥の織田信雄と協力して一揆衆の残党を討伐した。1577年には大きな権力を牛耳っていた長野重臣の細野藤敦を追放し、長野家の完全統制に成功する。

その後は甥の織田信忠に従い雑賀攻め、荒木村重討伐、別所長治討伐などに従軍。1581年の天正御馬揃えでは織田信忠、織田信雄につぐ一門第三位の地位を確立した。同年織田信雄とともに伊賀を討伐する。

後半生

1582年6月に明智光秀の謀叛により本能寺の変が発生。織田信長、織田信忠が倒れるも織田信包は領国待機し明智光秀討伐での功はなかった。織田家の新体制構築では織田信雄、織田信孝らとは異なり一貫して中立静観姿勢を取る。しかし織田信孝に与した北伊勢の滝川一益が、同じく北伊勢の豪族である岡本良勝を攻撃した際にはこれを救援。
結果的に1583年の賤ヶ岳の戦いでは織田信雄、羽柴秀吉側につき、織田信孝、柴田勝家らと対立することになる。

1584年の小牧長久手の戦いでは当初こそ中立を保ったがやがて織田三法師、羽柴秀吉ら畿内体制側に属して織田信雄、徳川家康らと戦う。やがて小牧長久手の戦後に伊勢での加増を受け、以降豊臣秀吉となってからも秀吉に従事。以降は1585年の佐々成政討伐や1590年の北条氏政討伐にも参陣。しかし1594年に秀吉の怒りを被り領土を減らされる。表向きは太閤検地の不正発覚らしいが真相は不明。この時出家して「老犬斎」と名乗る。

関ヶ原の戦いには西軍に属して細川幽斎の籠る田辺城を攻めるも戦後は特にお咎めもなく本領の丹波柏原を維持。
以後も豊臣秀頼に忠誠を尽くしたが、1614年の7月に病没。享年72歳。この1ヶ月後に方広寺鐘銘事件が発生して
大坂の陣が発生することになる。

後世の評価

知名度がかなり薄く、歴史作品やメディアでの露出もほとんどない。人名漢字を使用しているがゆえの初見での名前の読みづらさや基本的に主君の補佐、情勢の静観という慎重行動が主ということもあり、「隅の方で堅実に行動していた」という印象が拭えない。最近になって戦国大戦や江〜姫たちの戦国〜などでようやく出番がお目見えしはじめたところであり、評価されるされない以前の問題な感はある。基本的に大きな失点もなく、やはり堅実な評価に落ち着くだろう。

戦国大戦

「全軍、突撃せよ！」

戦国大戦でもVer1.0から登場している。がとにかく地味の一言に尽きる。
織田の1.5コストは激戦区で、鉄砲隊に限っても武力6の橋本一巴、金森長近、滝川益氏がおり、武力5ではやたら耳に残るボイスの織田信勝がいた(しかも当初は呪縛の術がえらく強かった)。
そんな中武力5統率7は決して低い能力ではないのだが、特技も持っておらず地味であった。

計略の「方陣」も、それで大暴れしたのはもう一人の方陣使いである一条信龍であり、信包は彼の暴れっぷりのとばっちりで方陣を下方修正されるという大変カワイソスな扱いである。

しかもVerが下る程、織田の武将も増えていき対抗は増えていくばかりで彼の立場はどんどん薄くなっていくことに…
そんな中下記の関連動画にもある通り「滝川と信包デッキ固定で頑張る」会話つき大戦動画も登場しており、コアなファンはいる。イラストもイケメンだしな！

関連動画

関連項目

• 織田信長
• 織田信忠
• 織田信雄
• 織田秀信
• 織田信孝
• 豊臣秀吉
• 明智光秀
• 徳川家康
• 戦国時代の人物の一覧