夢特性とは、ゲーム「ポケットモンスターブラック・ホワイト」より登場したシステムの1つである。
概要
今まではポケモンごとに(1匹の例外を除き)最大2種類までしか設定されていなかった「特性」の、3種類目として第五世代で新たに追加されたもの。
公式の名称は「かくれとくせい(隠れ特性)」であるが、主にポケモンドリームワールド産のポケモンが持つ特性なので、一般には「夢特性」と呼ばれている。入手方法については以下参照のこと。
あくまで「通常の入手方法では出現しない」だけのただの3種類目なので、"隠れ"特性だからと言って既存の特性と同時に2つの特性を持ったりするような事は無い。
原則として(内部データ上は)殆どのポケモンに設定されているが、専用特性を持つ伝説ポケモンなどは設定されていない事がある。また、設定されていても何が設定されているのかはポケモンごとで千差万別であり、「ふゆう」持ちのポケモンやポワルンなど特性がないと成り立たない専用特性を持っているポケモン以外は従来のものと別のものが設定されている。(ただしドータクンだけは例外として夢特性が設定されている。浮遊以外の通常特性を持っているからだろうか?)
設定された特性は様々で、驚異的なパワーアップをしたものからまるっきり役にたたなそうなものまで様々である。
前者の代表例としては伝説ポケの専用特性を獲得したキュウコン(ロコン)やニョロトノ、後者の例としては「やるき」と「ふみん(夢特性)」の効果が被っているデリバードが挙げられる。
なおマルチスケイル(カイリューなど)や、アナライズ(スターミーなど)といった、通常はどのポケモンでも持っていない、夢特性限定の特性も存在する。
入手法
第五世代
- ポケモンドリームワールドでの入手。
ドリームワールド内で行ける場所の「ゆめしま」を進んでいくとランダムで出現し、ミニゲームをクリアすると仲良くなれることができる。その後、ゆめしまの最も奥にある「ゆめの木」に願うと、前回願ってから今回までに仲良くなったポケモンのうち1匹だけ連れて帰ることができる(つまり、PDW1日分のプレイで出会ったポケモンのうち1匹だけつれて帰れる)。仲良くなったポケモンは寝かしつけたポケモンを起こすとハイリンクの森にやって来るので、そこで捕まえる事が出来る。ただし最初から全てのポケモンが捕獲可能な訳ではなく、2013/1現在、解禁済みのポケモンとそうでないポケモンがいる。尚BWの新ポケモンは内部データにフィールド用の立ち絵がないらしいため、BWの夢特性は当面入手できないと思われる。
- 配布で貰う。
ゆめしまに出現しないポケモンのうち一部は攻略本の付録やネット上のイベントなどで配布される時がある。
付属しているシリアルコード、或いは公開されたあいことばをポケモングローバルリンクの所定のページにて入力すると、1のようにドリームワールド内で「仲良くなった」として追加される。現在のところ配布されたはカントー・ホウエン・シンオウの御三家ポケ各種と、ブイズ進化系7種、アルセウス・トゲキッス・マンムー・ドクロッグ・ポリゴン。
なおこれらの配布限定の夢特性持ちは必ず♂であり、タマゴでの増殖が出来ないようになっている。
今回、配布だったイーブイがドリームワールドで入手できるようになったので(PDW上の長期開催のイベント内で出現、♀アリ)幻のポケモン同様今後何らかの形で配布されることがありうる・・・かも?
→現在トゲピー、グレッグル、ウリムーはPDW、ポリゴンはポケモンARサーチャーで入手可能となっている。
- タマゴで生ませる。
後述。
- ゲーム内のイベントで捕まえる。
BW時点ではヒヒダルマ、ムシャーナのみ。BW2ではウォーグルやバルジーナ、ブルンゲルなど大幅に増加。
- 隠し穴で捕まえる。
4.の派生。
ブラック2・ホワイト2で新たに登場した仕掛け。イッシュ地方のフィールドにある隠された道を探し、アイテムを手に入れたり夢特性のポケモンと出会えたりする。しかし該当にポケモンが出る確率も低ければ♀も出る確率も低く、目当ての個体を入手するには運と根気が必要となる。
- ポケモンARサーチャーで捕まえる。
該当記事参照。イッシュ地方の夢特性ポケモンも手に入れられる。ちなみにポケモンARサーチャーの舞台はゆめのはざまである。
ドリームワールド産が多いので「夢特性」と言うだけで実際はそうでないのもいる、とは言うが、1はもとより2も結局は夢で出会って仲良くなったという形になっており、3も1か2の方法で入手したポケモンがいないと始まらないと言う事を考えると、夢(ドリームワールド)が絡まないポケモンは4のヒヒダルマとムシャーナおよび5の隠し穴のポケモンのみだと言える。→BW2では前述の通り捕まえられる夢特性のポケモンがイッシュ地方のポケモンを中心に大幅に増えた。
第六世代
- フレンドサファリで捕まえる。
最も手軽な入手方法。XYでは一度フレンドと同時オンラインになれば、その後はサファリに夢特性持ち個体が出てくるようになる。ポケモンは1つのエリアごとに3種類しか出ない上、夢特性持ちも通常特性持ちも均等な確率で出る。個体値も確定で2V以上のものが出るため、サファリ産の個体を親にすれば孵化厳選も楽。ただし、全ての夢特性持ちがフレンドサファリに出てくるわけではない。
- 群れバトルで出たものを捕まえる。
5匹の群れの中に低確率で夢特性持ち個体が混じっていることがある。群れが出現する場所であれば、あまいミツやあまいかおりを使うことで100%群れに出会える。一度に5体がいっぺんに出てくるため少し粘れば夢特性持ちに出会える可能性は高いが、どの個体が夢特性持ちなのかを判別することは出来ないため、スキルスワップなどで1体ずつチェックしなければ分からず、効率は悪い。ORASでは後述する図鑑ナビが登場したため需要は減ったが、単純に夢特性持ちの♀個体が欲しいのであればこちらのほうがまだ効率は良い。
XYでは低確率で同じ種類4体+違う種類1体という群れが出現する場合も多く、この違う種類1体の夢特性持ちを狙う場合、相当な根気が必要となる。ケンタロスの群れの中に混じるそうしょく持ちミルタンクやダンゴロの群れに紛れるがんじょう持ちメレシーがその例。
- 図鑑ナビのサーチ機能を使う
ORASでは図鑑ナビに生息地が表示されるポケモンであればどの種族でも夢特性を捕獲することができる。欲しいポケモンが出現するエリアに行き、図鑑ナビでサーチを行えば草むらや水上などにポケモンが姿を見せるのだが、このときまれに夢特性持ちの個体が出現するため、これを捕獲すれば良い。運が良ければ3V以上の個体と遭遇することもある。一度捕獲したことのある種族でなければサーチできず、事前に一定回数遭遇しなければ夢特性持ちも高個体値もなかなか出て来ないのが難点だが、XYでは群れバトルでしか入手できなかったミルタンクやザングースなどを捕獲しやすくなった。
- ゲーム内のイベントで入手する
今のところORASのトクサネ宇宙センターに出現するカクレオンのみ。性別や性格を粘りやすいが、個体値には期待できない。
- 配布されたものを受け取る。
本作ではふしぎなおくりものとポケモンバンクでも珍しいポケモンが配布される。
ふしぎなおくりものを受信すると、ポケモンセンターのカウンター左側に青い服のお姉さんが現れるため、話しかけると受け取ることが出来る。また、ポケモンバンクにアクセスすると自動的にポケモンのソフトに配布ポケモンが送られてくることがある。
アチャモ(メガストーン持ち)、イッシュ御三家、ジョウト御三家、チゴラス、アマルスなど。
- タマゴで産ませる。
前作とは違って♀個体がいなくても遺伝できるようになった。ただしモンスターボールは♀個体から引き継がれる。
- 第五世代で捕まえたものをポケムーバーで送る。
シリーズ恒例となる過去作品からのポケモン転送。2013年12月25日から解禁。バシャーモ以外のホウエン御三家やシンオウ御三家はこの方法でしか入手できない。
ドリームワールドに相当するものはなく、野生個体は全てバトルで捕まえる仕組みとなった。 「夢」も関係なくなったが、ドリームワールドの名残で引き続き夢特性と呼ばれている。全体的な入手難易度は下がっている。
遺伝
夢特性は一定の条件で遺伝する事が分かっている。
第五世代では「♀側が夢特性持ちである」「相手がメタモンでない」の2つが条件。
相手はメタモンでさえなければいいので、同タマゴグループの違う種のポケモンでも良い。
条件を満たすと5~60%の確率で夢特性を持ったタマゴが生まれる。
ちなみに夢特性メタモンを親にしても夢特性持ちが生まれる事はない。
♂個体しか入手できない種族は夢特性持ち個体を増やすことが出来ない。
第六世代からは「♀側が夢特性持ちである」か「夢特性持ち個体とメタモンを掛け合わせる」のどちらか条件となった。
このため、夢特性持ち♂でもメタモンを相手にすれば一定確率で夢特性持ちの個体が生まれる。
これによりバシャーモナイト持ちで配布されたかそくアチャモなど、
♂個体しか入手できない種族でも夢特性持ちを孵化で増やせるようになった。
また、第六世代では個体値遺伝が楽になったこともあり、メタモンの出るフレンドサファリの価値が激増している。
2V以上の高個体値を確定で入手できる上、出現率も高いため、
ORAS発売後もなお第六世代で最も効率の良いメタモン収集の手段となっている。
関連項目
- ポケットモンスターブラック・ホワイト
- ポケットモンスターブラック2・ホワイト2
- ポケモンARサーチャー
- ブラウザゲーム