SecondLifeとは、米リンデンラボ社が運営する3Dオンラインゲーム(仮想世界)である
まず目立った特徴としては、一般的なオンラインゲームと違い、この世界に存在する全ての”物”がレジデントと呼ばれるユーザー(プレイヤー)によって作られ、またその製作物の著作権がユーザーに帰属するところが挙げられる。
またSecondLifeの3D世界自体が、元々は物理シミュレータとして作られたことから、物理属性を持たせることによって、物理法則に従った動作をさせることも可能である。
ユーザーは自分自身の分身であるアバターを操作し、この世界の中で生活する。世界の中では何をしてもよく、決まった目的やクエストといった物は存在しない。もちろん、他人への迷惑行為などに関しては厳しい罰則が課されるが、現実世界のように規制を潜り抜け、あるいはシステムのセキュリティホールを悪用して迷惑行為、あるいは他人の製作物をコピーするなどの違法行為を行う悪質なユーザーも存在する。
無料で始められるが、例えば自分で作ったテクスチャやサウンドをセカンドライフに持ち込む(アップ ロード)ために、一件につき10L$(約3円)が必要となるなど、リアルマネーを必要とする場合も多い。
見た目がゲームのようである一方、システムとしてはいわゆる「ゲーム性」を持たないものであるため、ゲームであるという意見とゲームではないという意見が存在する。
ネットサービスとしては仮想世界(メタバース)に分類され、ネットゲームとしてはMMOSG(MMO social game)に分類される。
前項で述べられた“物”とは、具体的には、建造物や乗り物、景観などの3D形状を持ったオブジェクトをはじめとして、テクスチャ、サウンド、そしてそれらをインタラクティブに動かすためのスクリプト言語(LSL)、アバター(プレイヤーの操作するキャラクタ)が身につけるスキン(皮膚のテクスチャ)、シェイプ(顔や体の形状)、アニメーション(アバターの動作モーション)、洋服や靴といった装着物にいたる、あらゆる物を指す。それらSecondLife内に存在する物のうち、ごく一部を除くほぼ全てがレジデント(住人)と呼ばれるユーザーによって作成されたものである。
それらのコンテンツの生産側と消費側にシステム上の区別は存在せず、ゲームをプレイするビューワ自体が3Dモデリングツールとしての機能を有している。
本格的なコンテンツの作成には外部ツールとの連携が必要となる場合も多いが、簡単なものであれば内部のツールと配布・販売されている素材で可能なためとりあえず「何かを作ってみた」経験のある住民の割合は高い。
ユーザーはそれらの物をゲーム内で作るだけでなく、自らの製作物を配布、販売、あるいは他人の製作物を貰う、購入することも可能である。
ゲーム内通貨であるリンデンドル(L$)は、270L$≒1米ドルに相当し、いつでもリアルマネーとゲーム内通貨の交換が出来る。ユーザーはこの通貨を使ってゲーム内での取引、商行為を行う事も出来る。
世界はSIM(日本語では島と呼ばれることも多い)と呼ばれる65536㎡(256m x 256m)の土地単位で区切られ、1SIMが1CPU上で動作する(例外あり)。大きく分けて、多くのSIMがつながったメインランドと呼ばれる大陸と、単 体あるいはいくつかの関連SIMのみで構成されるプライベートSIMとにわかれる。通常、SIMはさらに小さな区画に規則的に、あるいは不規則に区切られており、土地の最小単位は 4m x 4mの区画である。
ゲーム内でこれらの土地を所有することも可能であり、1つのSIM丸ごと、あるいはもっと細かく区分けされた小さな土地まで、用途、目的に合わせてさまざまなタイプの土地が存在する、これらはリアルマネーおよび前述のゲーム内通貨によって取引されている。ちなみに1つのSIMをリンデンラボから新規購入する場合、初期費用として、そのタイプにより3万~15万円程度、土地の維持費として1万~3万5千円程度が必要となる。
しかし実際には、ほとんどのユーザーはもっと小さな土地を購入するか、別の土地の所有者からレンタルすることで事足りる。もしくは土地をまったく持たずに無料で開放されたスペースやアクティビティだけを利用して、ゲーム内で遊んだり物作りをすることは充分に可能である。
RMT(リアルマネートレード)が可能であるという特徴から、2006~2007年ごろには、アメリカにおいてSecondLife内の土地の取引によって多額の財産を築いた人物が現れ、その話題が日本でも大きく取り上げられたことにより日本でも多くのユーザーがSecondLifeを始めたが、一攫千金を夢見て始めたユーザーの多くは失敗し、現在に至るまで継続的な成功を収めている例はまれである。
同時に多くの企業もSecondLifeに参入したが、そのほとんどは失敗に終わった。多くの企業SIMが、見てくれのいい建物はあるものの、誰も訪れる者のない廃墟のようなSIMに成り果てては消えて行った。
なお、最盛時には1社1000万円とも言われた企業参入コストは参入した企業から参入支援企業(建物その他のコンテンツを作成した企業)に支払われたものであり、リンデンラボ社の収支とは関係ない。リンデンラボ社へは土地の維持費の支払いはあるものの報道でのイメージと異なり企業関連の区画の割合は低いため企業が居なくなっても影響は少ない。
このほか、ゲーム内には、単に友達同士が集まって会話するためのカフェ、多数のアバターがダンスし、DJが音楽を流すクラブ、ミュージシャンがアバターをステージに立たせてストリーミングオーディオによってライブを行うライブハウスやコンサートホール、土地を所有していなくても無料でもの作りができるサンドボックス(砂場)など、多種多様なアクティビティのための場所が存在する。
圧倒的な自由度をもつ反面、処理されるデータ量が膨大となるため高コストなサービスとなっている(ログイン人数5万人~8万人程度に対しサーバは4 コアの高性能なものが5000台程度。1つのSIMに数十人のアバターが居ればそれだけでかなり重くなる)。それにも関わらず黒字で運営されており6周年を迎えた。
MADではない
SecondLifeの内容を歌詞としている
SecondLife内で音楽活動、コンテンツ構築を行うChouchouのライブ映像など
原題「The Making of Second Life」。大げさなビジネスの話は無く、リンデンラボ試行錯誤の歴史など。
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最終更新:2025/12/14(日) 02:00
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