鈴虫があまりにもうるさいから
イヤホンをはずして夜の空の下
色褪せたパーカーを着て
僕は歩き出したなんてことないさ
夜の道歌を歌いながら
自転車をこいで僕は走り出す
昨日までと何も変わらないような
星空を見上げて僕は笑う
昨日まで聞こえた音が
耳鳴りで掻き消えていく
今の僕には聞こえない
鈴虫の歌 イヤホンの声
僕の目はあまりよく見えないから
もっと見えるようにと僕は眼鏡をかけた
耳鳴りで音が聞こえなくなっても
イヤホンをつけて歩き出す
それが嘘か真か
僕にはわからないけど
この目に映る景色は
笑顔で溢れるように
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