ハイイロゴケグモとは、外来生物法に基づく特定外来生物である。
概要
ハイイロゴケグモとは、セアカゴケグモと同じゴケグモ属の外来種で、毒グモ[1]である。噛まれると激しい痛みや嘔吐感を覚える。本来は熱帯や亜熱帯に生息しているが、船舶貨物等に潜んで外来したと考えられている[2]。
体長はオスで4から5ミリメートル、メスで7から10ミリメートル[3]。メスのほうが一回り大きい。全体的に茶褐色で、腹部が丸く、背中に3対の縁取り付き斑点を持つ。ひっくり返したおなかの部分には砂時計のような赤い斑点がある。例外的に「黒化型」という全身真っ黒な個体もある。真っ黒であっても、よく見れば斑点が確認できる。
巣は一般的に想定されるクモの巣状の網ではなく、綿埃のような不定形のもの。ベンチの裏や、ブロックやフェンスの隙間、排水溝の裏や側面など、日当たりの良い暖かい場所で、地面や人工物の窪みや穴、裏側、隙間を好んで巣を作る。外に置いてあるサンダルの中や傘などに巣を作った例もあるようで、注意が必要である。
もしハイイロゴケグモを見かけた場合、素手で触らず、市販の殺虫剤を使う、靴で踏みつぶすなどの対処をし、居住地の自治体に連絡すること。周囲に巣や卵がある可能性があるので、見かけた場合には注意が必要となる。
また、巣がありそうな部分の掃除や園芸などの際には軍手を着用するなど、不意の接触にも注意が必要。
関連動画
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関連リンク
- 特定外来生物の解説:ゴケグモ属[外来生物法]
- ハイイロゴケグモ|東京都環境局「気を付けて!危険な外来生物」
- 外来生物対策-セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモについて | 九州地方環境事務所 | 環境省
- 宮崎県:特定外来生物の「ハイイロゴケグモ」にご注意ください!
関連項目
脚注
- *毒を持つのはメスだけである。毒性は神経毒α-ラトロトキシン。
- *地人書館「外来種ハンドブック」より。
- *足の部分を除いた長さ。
- *東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、山口、福岡、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄
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