嬉野温泉駅とは、佐賀県嬉野市にあるJR九州・西九州新幹線の駅である。
概要
佐賀県を代表する温泉・嬉野温泉(当駅から南西に約1.5km)の玄関口として2022年9月23日に開業した。嬉野市は佐賀県にある市の中で唯一鉄道駅が存在しなかったこともあって[1]、待望の駅となった。
なお、温泉街までは一定の距離があるため、路線バス(nimoca等各種交通系ICカードに対応)を利用するか、歩いて向かうことになる(宿によっては送迎運行がされる可能性あり)。
当駅が開業するまでは嬉野市は長崎本線・佐世保線・大村線に囲まれながら鉄道空白地域となっており、主に武雄温泉駅・彼杵駅(旧塩田町は肥前鹿島駅)からバスを利用する必要があった[2]。また、長崎自動車道・嬉野ICが開通済みであることもあって道路での利便性は良く、自家用車・高速バスの利用価値が高い状況である。
温泉街までは前述した通り距離があるため、嬉野市により路線バスの均一運賃化や間隔を均等にする検討がされている。
19本(9.5往復)の速達便は通過し、停車するのは25本(12.5往復)。午前中を中心に温泉利用客のために停車するが、2時間ほど停車列車が開く時間帯も存在することになる。
ただし、宿泊客が多く見込まれる金・土曜・休日は6本(3往復)が追加で停車するため、一定の利便性は確保される見通し。
ホームは相対式2面2線。出入口は嬉野温泉側にある西側が「温泉口」、反対の東側が「塩田川口」と名乗る。
温泉口側の駅前には道の駅「うれしの まるく」が2022年9月19日に開業し、駅利用者のほか国道34号を通る自家用車利用も兼ねている。道の駅内の公園には足湯が設置される。
JR九州も嬉野温泉への観光客誘致に力を入れる予定で、2023年度に嬉野バスセンター近く(当駅からは車で5分)に温泉旅館を開設する予定である。
なお、元々西九州新幹線は早岐を経由する予定であり、そもそも嬉野市内は通過しない予定であった。しかし、JR九州が遠回りとなる早岐経由では採算が取れないと難色を示したため、武雄温泉駅〜新大村駅間を短絡するルートが浮上。これを知った嬉野の住民は昔のようにはなるまいと積極的に駅誘致運動を展開。結果、ルート変更とともに当駅設置が決定することになった。
隣の駅
隣の駅(下り方面) | 当駅 | 隣の駅(上り方面) | |
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西九州新幹線 | 新大村駅 | 嬉野温泉駅 | 武雄温泉駅 |
関連動画
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関連項目
脚注
- *長崎本線が計画された当初は嬉野を経由するルートが検討されたが、反対運動により現在の佐世保線・大村線を通るルートに決定したとされる(鉄道忌避伝説)。その後は武雄から祐徳稲荷神社に向かう祐徳軌道に接続する形で、1915年(大正4年)に嬉野まで肥前電気鉄道が開通したが、祐徳軌道が長崎本線のルート変更による補償で1931年(昭和6年)に廃止されると、接続路線を失った肥前電気鉄道も同じ年に廃止されてしまった。
- *国鉄もさすがに不都合があったのか、武雄温泉駅〜嬉野温泉〜彼杵駅間にバス路線を開設し、嬉野温泉の温泉街外れに設置した嬉野温泉駅(自動車駅で当駅とは別の場所である。現在の嬉野バスセンター)で鉄道連絡の乗車券を発売していた。バス路線自体は現在も残っており、新幹線開業後も観光利用や地元住民の利用のため本数は維持される。
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