いの一番とは、
1.の概要
もともとは建築用語。
建物を上から見下ろすと、普通長方形(の組み合わせ)でできており、柱の間隔も慣習で決まっている。
そのため柱の位置を表す図面は、碁盤のように縦横のマス目の番号で表現すると都合が良い。横は「いろはに…」順、縦は「一二三四…」を使用し、例えば2行2列目の柱は「ろの二番」となる。
この図面は「伏図」と呼ばれ、現代の日本の建築業界にも受け継がれて広く使われている。注文住宅を建てたことのある人なら、大工さんや工務店が使っているのを見たことがあるかもしれない(ただし、現在は「いろはに…」の代わりに「ABCD…」が使われていることも多い)。
そして、1行1列目、原点位置に相当する柱が「いの一番」となるわけである。
最初に立てるこの柱の名前が転じて、「一番最初(にすること)」という意味になったとされる。
2.の概要
1962年に、武田薬品工業で販売を開始した。
うま味を引き出すアミノ酸の一種であるグルタミン酸、核酸の一種であるイノシン酸、グアニル酸を含んでいる。特にグアニル酸の発見には武田薬品が関わっている。
その後、子会社の武田食品工業に移管され、米穀店などで販売された。1980年代になるとスーパーでの販売も開始された。
2002年に武田薬品とキリンビールとの合弁会社である「武田キリン食品」にいの一番が移管され、2007年に武田薬品が出資から撤退して「キリンフードテック」となり、2009年には協和発酵フーズと合併して「キリン協和フーズ」となった。2014年には三菱商事の子会社であるMCフードスペシャリティーズを経て、2019年より三菱商事ライフサイエンス株式会社に社名が変更されている。
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関連項目
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