哭とは、大声で泣くという意味である。とくに死を哀しんで泣くこと。
漢字として
- 意味
- 大声で泣く、むせび泣く、哀悼の意を表す、歌うという意味がある。〔説文解字〕に「哀聲なり」とある。
- 字形
- 吅+犬による会意。
- 〔説文〕には「吅に從ひ、獄の省聲」とあり、下の犬が獄の省略で声符であるとしているが、この解説については昔から異議が多い。たとえば段玉裁は〔説文解字注〕で、犬が声符であるとし、転じて哀哭の意味になったとしている。ほかには犬は淚の省略という説などがある。
- 白川静は、吅は祝器を二つ並べたものであり、これを犬の犠牲で清め死喪の儀礼を行っている意味で、哀しんで泣くという意味があるとする。
- 音訓
- 音読みはコク、訓読みは、なく。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第二水準。
- 部首
- 哭は〔説文解字〕では部首である。他に喪を収める。
- 語彙
- 哭泣・哭声
異体字
- 𠴃は、〔龍龕〕にある異体字。
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