巠とは、垂直な感じを表す漢字である。
漢字として
- 意味・字形
- 〔説文解字〕には「水脈なり。川の一の下に在るに從ふ。一は地なり。𡈼の省聲」と地下の水脈の字形であるとする。〔説文〕が声符とする𡈼(てい)は壬とは別の字。また〔説文〕には古文として、𡈼を省かない𡿱の字を載せる。
- 白川静は縦糸を織機にかけた象形だとし、巛の部分は糸で、下の工は糸を巻き付ける横木の形だとする。経(たていと、經)の初文。
- 音訓
- 音読みはケイ。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 声符
- 巠を声符とする漢字には、勁、剄、娙、𡷨、茎(莖)、径(徑)、𢙼、涇、陘、桱、牼、脛、痙、𥥻、経(經)、蛵、羥、䞓、頸、鋞、軽(輕)、𩷏などがある。
- このように日本では巠の略体として圣の字形が使われることが多いが、圣自体は巠とは無関係の別の漢字である。簡体字では经のようにまた別の形に略される。
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