巛とは、川の旧字である。
河川としての川については川の記事を参照。ここでは漢字について述べる。
漢字として
- Unicode
- U+5DDD
- JIS X 0213
- 1-32-78
- 部首
- 川部
- 画数
- 3画
巛
- Unicode
- U+5DDB
- JIS X 0213
- 1-54-63
- 部首
- 巛部
- 画数
- 3画
- 意味
- 川、平野、旅という意味がある。〔説文解字〕に「貫穿(カンセン)して通流する水なり」とある。穿の声で解釈しようとしている。また「虞書に曰く、𡿨巜を濬(ふか)して巛を距(ふせ)ぐと。深き𡿨巜の水を言ふ。會して巛と爲す」と〔書経・益稷〕を引用する。𡿨巜は今文の〔書経〕では畎澮になっている。
- 字形
- 川の流れの象形。
- 音訓
- 音読みはセン、訓読みは、かわ。
- 川にはセンのほかにジュンの音がある(巡、順など)。音としてはこちらの方が古く〔詩経・大雅・雲漢〕に焚・薰・聞と韻を踏んでいる箇所がある。白川静は、センの音はその後秦漢のころに生まれたものではないかという。
- 規格・区分
- 川は、常用漢字であり、小学校1年で習う教育漢字である。JIS X 0213第1水準。
- 巛は常用漢字ではなく、JIS X 0213第2水準。
- 部首
- 巛は部首、巛部を作る。部首としてはかわ、まがりがわなどと呼ばれる。巛は川や水災を表す意符として用いられる。
- 声符
- 巛(川)を声符とする漢字には巡、順、䡅、訓、馴などがある。
- 互換文字
- ⼮はUnicodeにおいて巛と互換とされる字で、部首としての巛を表す。
- 参考
- 〔字彙補〕によると巛は、鬊の古文でもある。
- 語彙
- 川原・川上・川心・川水・川沢・川柳・川流
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