扁とは、ひらたい(扁平、扁額・・)、ちいさい(扁小、・・)という意味の漢字である。
また漢字の構成要素で左側に置かれるもののこと(偏)。
漢字として
- 意味
- 平たい、偏り、軽くて早い、扁額、門扉、という意味がある。また編と通じて編む、徧と通じてあまねく、という意味がある。
- 片扉の象形。
- 〔説文解字〕には「署なり」と、門に掲げる額とあり、字形について「戶、𠕋に從ふ。戶𠕋なる者は、門戶に署するの文なり」とある。𠕋(冊)は冊書のことであり、冊+戶の会意で、扁額の意味だとしている。しかし字は片扉の象形である。扁が二つあるものは扉。片扉なので平ら、偏りといった意味を持つ。
- 音訓
- 音読みはヘン、ハン、訓読みは、ひらたい、ひとつ。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第二水準。
- 声符
- 扁を声符とする漢字には、偏、匾、徧、媥、揙、猵、遍、萹、楄、牑、㾫、褊、甂、篇、蝙、蹁、翩、編、諞などがある。
- 語彙
- 扁額・扁舟・扁然・扁桃腺・扁平・扁扁
異体字
- 𡲜は、〔正字通〕に本字は扁とある異体字。
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