漢字として
- 意味
- 小さい、かすかという意味である。〔説文解字・巻四下〕には「微なり。二幺に從ふ」とある。
- 字形
- 幺+幺の会意。幺は糸束の象形。それを2つ重ねて微か、幽かの意味になる解釈についてはよく分かっておらず、絲の細小の意味が転じたとする説(徐灝)がある。段玉裁は、幺は小さいという意味で、2つ重ねて微かという意味としているが、普通、同じ字を重ねる場合は、たくさんあるという意味の字になる(例:木→林)。
- 金文では茲と同じように、ここに、この、という意味で使われている。つまり茲の初文である。また絲が使われることもあり、繁簡の関係にある。
- 音訓
- 音読みはユウ、ジ、訓読みは、ちいさい、かすか、この。茲の初文であることから、古くはジの音があった。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213、JIS X 0212未収録。
- 部首
- 𢆶は、〔説文〕で部首である。ほかに幽、幾を収める。
- 語彙
- 字の用例はない。
異体字
脚注
- 0
- 0pt