ビタミンB1 単語

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ビタミンビーワン

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B1Vitamin B1)とは、溶性ビタミンの一種である。チアミンとも。

概要

有機化合物
チアミン
チアミン
基本情報
Thiamine
化学 C12H17N4OS+
分子量 265.35
化合物テンプレート

牛乳、豆、うなぎなどに多く含まれ、疲労回復物質として栄養ドリンクに入れられていることが多い。

体を動かしたり炭水化物を摂ったりするなど、糖をエネルギーとして分解するときに大きく消費されるため補給が必要となる。生体内ではチアミンピロリンTPP)という活性に代謝されて存在しており、Mg2+と複合体を形成して糖の代謝を助ける「補酵素」、より正確には酵素と強固に結合した「補欠分子族」として機する。不足すると「脚気」や「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」などの欠乏症が出る。

ほかの溶性ビタミンと同じく、余った分は尿から排されるため過剰症はないとされる。

脚気の症状はに心機低下や末神経障害で、食欲不振や倦怠感、足のむくみ、しびれなどの症状が現れる。ビタミンB1ぬかに多く含まれるため、アジアなどの精した食とする地域に多い。江戸時代を食べる週間が江戸で根付いたため、江戸を中心に患者が増加し「江戸患い」とも呼ばれた。当時の江戸では蕎麦が流行ったが、これはビタミンB1が含まれる蕎麦を食べて脚気を予防する側面もあったようだ。

20世紀初頭になると鈴木太郎やカシミール・フンクの研究により、ぬかに含まれる成分が脚気に関わることが判明した。フンクはこれを「ビタミン」と名付け、ビタミンの発見者として知られることになる。

実際は鈴木タッチの差でかったのだが、西洋権威義だった当時の医学界はプークスクスといった感じで、
鈴木が名付けた「オリザニン」が新発見の物質であったことが訳されなかったこともあり農家上がりの農学者だった鈴木を全く相手にしなかった(脚気治療に対して割と混乱していた背景もある)。ビタミン研究が盛んになってから内で再び注が集まるようになったが、際的にはほとんど知られていない。

ビタミンB1と脚気の関係が明らかになると、栄養学の発展に大きく関わった香川などによって胚芽の普及が提唱されたり、各種栄養ドリンクが普及して脚気の死亡者数は減少していった。しかし近年もジャンクフードや偏食などによって、脚気を発症するケースが見られるようになっている。

ウェルニッケ・コルサコフ症候群(ウェルニッケ脳症およびその後遺症)は中枢神経障害であり、意識障害運動失調、悪化すれば記憶障害などが起こる。偏食やアルコールの多飲によって起こるとされ、こちらは欧に多い。

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