フォーメーション(公営競技) 単語

フォーメーション

2.9千文字の記事

フォーメーションとは、公営競技における投票券の買い方である。

概要

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連勝式の投票券で、「1着に1・2・3番のどれか、2着に4・5・6番のどれかが来るだろう」などと予想した場合、そのすべてのパターンマークシートに書くのは手間であるし、抜かしたり重複したりするかもしれない。そのため、多くの販売機には「フォーメーション」という機が搭載されており、考えられるパターンすべての馬券をまとめ買いできる。

例えば、3連複のフォーメーションを上記のように組んだ場合、{1,2}、{3,4,5}、{6,7,8,9}の3つのグループからどれかを1つずつ選ぶ組み合わせの全パターンをまとめて購入したことになる。

したがって、[1-3-6]、[4-2-7]、[8-5-1]などは的中となる。
一方、同じグループにある2つが当たったとしても的中とはならない。上記の場合、[1-7-9]などは的中とならない(このようなはずれパターンを「縦」という)。

フォーメーションのマークの仕方によっては、あり得ない組み合わせや重複する組み合わせが考えられるが、そういったものは除外される。例えば、[1-1-2]のように(番連勝式以外で)同じ番号重複する場合や、連勝複式の場合に[1-2-3]と[2-1-3]のように順番違いが含まれる場合などである。

競馬競輪の場合、番連勝式の投票券ではゾロが考えられるが、競技や催者によって含むかどうかが異なるため、マークシートの注意書きなどをよく読むことをおすすめする。

特徴

フォーメーションは、ボックス買いにべて組み合わせ数が増加しにくく、買いを絞りやすい。ボックス買いしようとしたら組み合わせが膨大になってしまったという場合は、フォーメーションを試してみよう。ただし、フォーメーションで絞ったら縦になってしまったというのもまたよくあるパターンである。

で後悔するのを防ぐためには、例えば本命との組み合わせでフォーメーションを組んでみるとよい。本命の縦はどうせ安いから諦められるし、の縦も運が悪かったと諦められ、当たればそこそこの倍率になる。

下記の通り、重複を含む場合計算がものすごくめんどくさい。連勝複式の場合順番違いを除外するのでなおのことめんどくさい。そのため、マークシートに組み合わせ数を印刷することができず、自分で計算するなりアプリを立ち上げるなりしなければならない。

計算をコンピューターがやってくれる場合であっても、買いを自分で把握できないと不便なので、フォーメーションで連勝複式を買う場合、重複はなるべく避けるのが望ましい。

買い方

フォーメーション」と書かれたマークシートに、レース場・レース番号・式別をマークする。

「1着・1番」「2着・2番」「3着・3番」の欄があるので、各欄に、買いたい番号をすべてマークする(慣れないと奇妙に見えるが、1つの欄に複数の番号マークする)。「全通り」をマークすればすべての番号マークしたのと同じになる。

最後に1点あたりの金額をマークして終了となる。あとは合計金額以上の現金を販売機に入れ、マークシートを入れれば購入できる。

計算方法

※「2連複」と「拡連複(ワイド)」は計算方法が同じなので、本記事では同列に扱います。

重複がない場合

3つの集合から1つずつ選ぶ組み合わせなので、組み合わせ数は各集合の直積となる。

冒頭のパターンの場合、1番・2番・3番がそれぞれ2つ・3つ・4つなので、パターン数は2×3×4=24通りとなる。

重複がある場合

上記の計算から、重複をすべて除外する。

番号の重複(枠番連勝式を除く)

例1:[1,3,5,7]▶[1,2,4,6,8]の2連単フォーメーション

集合の直積は4×5=20通りだが、この中で[1-1]の組み合わせはあり得ないので除外する。
したがって、組み合わせ数は20-1=19通りとなる。

例2:[1,2,3,5,7]▶[1,4,6,8]▶[10,11,12,13,14]の3連単フォーメーション

集合の直積は5×4×5=100通りだが、1着と2着で1番が重複するパターンを除外する。
該当するのは[1-1-10]から[1-1-14]までの5通りなので、100-5=95通りとなる。

連勝複式で順番違いの重複

連勝複式の場合、番号重複に加えて順番違いも除外しなければならないので複雑に見えるが、簡単な方法がある(番連勝式を除く)。

選んだ番号のうち、1つでも含まれる番号すべてをボックス買いしたパターンから、縦になるパターンを除外すればよい。

例1:[1,2,3,5]・[1,2,3,6,7]の2連複フォーメーション

[1,2,3,5,6,7]の6点ボックス買いの組み合わせ数は、6C2=15通り。

になるパターンは、どちらか一方にしかない番号2つの組み合わせである。

そのような組み合わせは[6,7]の1通りなので、差し引き14通りとなる。

例2:[1,2,3,4,5]・[1,2,3,4,6,8]・[1,2,3,7,9,11]の3連複フォーメーション

[1,2,3,4,5,6,7,8,9,11]の10点ボックス買いの組み合わせ数は、10C3=120通り。

このうち縦になるパターンは、以下の2種類あることに注意。

  1. グループのうち1つにしかない番号2つ以上を含む組み合わせ。
    1. 2グループの[6,8]を含む組み合わせすべて。
    2. 3グループの[7,9,11]すべてを含む組み合わせ。
    3. 同じく3グループの[7,9,11]のうち、ちょうど2つを含む組み合わせ。
  2. グループのうち1つにない番号で、その番号と、残り2つのグループのうち1つにしかない番号同士の組み合わせ。
    1. 4番は3グループに入っていない。したがって、[4,1グループにしかない番号.2グループにしかない番号]の組み合わせが該当する。
  • 1.-I.…残り1つの番号は10種類から2種類を引いた8種類なので、8通り。
  • 1.-II.…1通り。
  • 1.-III…[7,9,11]からちょうど2つを取り出すパターンが3通り、各パターンについて残りの番号は10から3を引いた7種類なので、計21通り。
  • 2.-I.…1グループにしかない番号は5番のみ、2グループにしかない番号は6番と8番なので、それぞれの直積となる2通りが該当。

以上を差し引いた88通りが解答となる。
それにしてももう少しめんどくさくない買い方ができるだろうに。

参考:n重勝式

n重勝式(WIN5など)も同じ考え方である。

レースの買いすべての積が買いの数になる。

例えば、WIN5で5頭→4頭→4頭→2頭→5頭でフォーメーションを組んだ場合、買いは5×4×4×2×5通りとなる。

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