弦楽四重奏曲第77番とは、オーストリアの作曲家ハイドンによって製作された弦楽四重奏曲である。
1797年にハイドンが作成した弦楽四重奏曲。
英国訪問時、ハイドンは英国国歌の「神よ国王陛下を守り給え(ないし神よ女王陛下を守り給え)」に強い感銘を受けたと言われている。当時フランス革命鎮圧軍への抵抗でフランスにおいて「ラ・マルセイエーズ」が盛んに流されていたことと合わせ、祖国オーストリアにもこのような愛国心を鼓舞する歌があるべきという歌が必要だとハイドンは考えた。
それによってまず作られたのが「神よ、皇帝フランツを守り給え」(作曲を担当。作詞者はレオポルド・ハシュカ)である。クロアチアの民謡を元にしたと言われ、この曲は上記した四重奏曲の第2楽章にも変奏曲として組み込まれた。
ナポレオン戦争によるウィーン陥落直前、死の床にあったハイドンはこの曲を弾いて国民に訴えかけたというエピソードも残っている。
この四重奏曲第2楽章の主題ともなった「神よ、皇帝フランツを守り給え」は幾度と歌詞が変更されたものの、オーストリア帝国成立後にその国歌となり、第一次世界大戦敗北によるオーストリア・ハンガリー帝国崩壊まで用いられた。
現在、この第2楽章の主題はオーストリアではなく隣国ドイツの国歌、「ドイツの歌」に用いられている。 ドイツの詩人、アウグスト・ホフマンがナポレオン戦争に伴うドイツ統一運動の高揚に応じて1841年にこの曲に載る詩を作成し、それがドイツ帝国崩壊に伴うヴァイマル共和政発足後の1922年、ドイツ国歌に定められたためである。ナチス時代を経て戦後はその3番のみが西ドイツの国歌となり、ドイツ再統一後も引き続がれている。
一方、帝政瓦解後のオーストリアでは第一共和政期に2回国歌が制定されたが、第二次世界大戦後の第二共和国においてはモーツァルトが作曲したと言われる曲を用いた「山岳の国、大河の国」を国歌に採用し、これが現在まで用いられている。
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最終更新:2025/12/13(土) 15:00
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