SUS301とは、オーステナイト系ステンレス鋼の一種である。
クロムを16~18%、ニッケルを6~8%含む。SUS304(いわゆる18-8ステンレス、最も一般的)よりも加工硬化性が大きく、冷間加工により強度を向上させられる。
SUS304よりも若干耐食性が劣るが、通常の使用でボロボロに錆びることは無い。ただし、クロムが減ったために応力腐食割れには弱くなっている。
主にバネ鋼として使用される
また、溶接性や後述の応力腐食割れ対策を考慮して炭素の含有量を減らしたSUS301Lは、前述の冷間加工による強度調整が可能なことや、塑性加工がステンレス鋼としては容易なこともあり、オールステンレス鋼製鉄道車両の構体の強度部材に(少なくとも日本国内では)広く用いられる。SUS301Lは事実上鉄道車両専用鋼種ともいえるだろう。
応力腐食割れとは、「全体を錆びさせない程度に強い腐食環境」と「破壊に至らない程度に強い力」が同時に作用した際に、腐食と引張り応力の相互作用により亀裂が進行する現象である。
どちらか片方であれば問題なく耐えられても、両方が同時に作用した結果破壊に至ることがある。長期間かけて進行し予測も困難なので、技術者にとって怖い現象であり、研究の対象とされる。
応力腐食割れや置き割れは、外力を要因としたマルテンサイト変態が原因であるため、製造時に熱を加えて加工すると良い。 (>>15による)
また、ステンレス鋼材の炭素含有量を減らすことも有効であり、焼きなましや熱間加工か困難な鉄道車両の構体に前述のSUS301Lが使用されている理由でもある。
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最終更新:2023/04/02(日) 13:00
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