そして誰もいなくなったとは、1939年11月に発表されたアガサ・クリスティのミステリ小説である。原題はTen Little Niggers、米国版はAnd Then There Were None。
イギリス・デボン州のインディアン島に、年齢も性別も異なる男女10人が集められた。しかし招待状の差出人であるU.N.オーエン夫妻は姿を現さないまま。やがて招待状が虚偽のものである事が判明する。そのような中、蓄音機からは、彼ら10人の過去の罪・・・(それは事故や言いがかりのようなものだが)・・・殺人の罪を告発する声が流れた。
マザーグースの子守唄・『10人のインディアン』の歌詞に従って、彼らは次々に殺されていく。その度に10個あったインディアン人形は減っていく。疑心暗鬼になっていく生存者たち。果たしてU.N.オーエンの正体とは?
『クローズド・サークル』と呼ばれる、閉鎖環境系ミステリーの代表作。『アクロイド殺し』を発展させた、巧みな叙述トリック、奇抜な展開、そして一晩で読める手ごろな厚さが人気の秘密か。
クリスティと言えば、エルキュール・ポアロとミス・マープルの作品が有名であり、累計20億冊の本の売り上げを誇る。その為、世界で一番本が売れている作家として、ギネスブックに登録されている。その中でも圧倒的な高評価を得ているのが本作である(ただし、本作はポアロもマープルも登場しない)。全世界で推定1億冊を売上げ、ミステリーの人気ランキン グでは、度々1位に輝いている。
日本では清水俊二訳によるものが長年親しまれていたが、清水訳では叙述にアンフェアとされる部分があった。英文学者の若島正が原書にあたってクリスティが徹底してフェアな叙述をしていたことを明らかにし、2007年に青木久惠による新訳が刊行。現在は新訳版が新品で入手できる。旧訳版で読んだきりの人は読み比べてみてもいいかもしれない。
クリスティ自身により戯曲化され、何度も舞台や映画、TVドラマ化されている。脚本によっては、若干結末が違う場合もある。
横溝正史『獄門島』、綾辻行人『十角館の殺人』など、本作に影響された、あるいは本作にオマージュを捧げたミステリーは数多い。
文字通り、「誰も居なくなってしまった」という意味で動画タイトルやタグに時折使用されていることがある。何かが起こって動画内から誰も居なくなった時にもこのタグやコメントが書かれることがある。
東方Projectの作者・ZUN氏は、往年のミステリー作品を、スペルカードの名前などの元ネタとして使っている。
東方紅魔郷のEXステージのBGM「U.N.オーエンは彼女なのか?」やスペルカード「そして誰もいなくなるか?」で使用されているのは、言うまでもなくこの作品である。
他にも「F-ZERO」にて「コースアウトすると復帰できないシステム」と「プレイヤーの挙動にCPUが引っ張られる」が在り、コレを利用してTASさんは落下判定ギリギリのコースを走る事が在る。その際にコースにも依るが、TASさんだけになる事が在る。そんな動画に当タグが付けられる事が在る。
また動画内で、「ウィニングラン」とコメされる事もある。
またパロディネタ満載であるアニメ「星のカービィ」の第72話「ワドルディ売ります」の回でお城に誰もいなくなった際にデデデ大王が「そして誰もいなくなったZOY」と発言した。
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最終更新:2025/12/13(土) 02:00
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