へし切長谷部(刀剣乱舞)とは、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」に登場する刀剣男士である。
CV:新垣樽助 / イラストレーター:小宮国春
長谷部国重作とされ、信長が茶坊主を棚ごと圧し切ったのが名の由来。
主への忠誠が厚く、いちばんの臣でありたい。
(2015年2月20日発行 B'sLOG4月号より)
長谷部国重作の打刀。
名の由来は、信長が膳棚の下に隠れた茶坊主をその棚ごと圧し切ったことから。
主への忠誠厚く、その一番であることを渇望しているが口にすることはない。
汚れ仕事も平気で行う。
(刀剣乱舞絢爛図録より)
刀種は打刀。
煤色に近い色の髪、藤色の瞳が特徴の青年の姿をしている。ちなみに吊り目ではなく吊り眉+タレ目。
イラストレーターの小宮国春氏によると「外見年齢は20歳代、くらいしか考えてないですね……イメージされているよりは若造だと思います」とのこと。
戦装束はカソックやストラといった、キリスト教の聖職者を彷彿とさせる洋装。
これは彼に名を与えた織田信長がキリスト教に寛容だった事、後の主である黒田家がキリシタンであった事を反映していると思われる。更に図録によると、腰に巻かれた幅広の帯はカマーバンドで、足元にはソックスガーターを着用している。
内番衣装は藤色・白・金を基調としたジャージ。真面目な性格を反映してか、上まできっちりファスナーを上げている。
性格はクール、勝ち気、そして皮肉屋。
一人称は「俺」、愛称は「長谷部」。審神者の呼び方は「主(あるじ)」。
数ある刀剣男士の中において、ガチの審神者LOVE勢である。
審神者には対しては忠実な家臣として、砕けた敬語で接する。「主命とあらば」「何でもお申し付けください」「主の思うままに」と、執事のように主の命令を承る。
ただし図録にもある「汚れ仕事」については、ゲーム内で特に表現されていない。掃除当番かな?
また、自分の事は「長谷部」と呼んで欲しいと審神者に告げている。「へし切」の名の由来が、織田信長の狼藉によるものであるというのがその理由で、その名を与えながら直臣でもない男(黒田官兵衛)に下げ渡された事で、信長に対しては複雑な想いを抱き続けている。しかし黒田家のことは内心ではとても大切に思っていることが後述の回想でわかる。
そのほかにも「何をしましょうか。家臣の手討ち?寺社の焼き討ち?ご随意にどうぞ」と、「ご飯にする?お風呂にする?」みたいな気軽さでおっかない冗談(多分)を言ったりする。こわんい。
が、審神者に放置されると「待てと言うのなら、いつまでも。…迎えに来てくれるのであれば」と、大変けなげな台詞を口にする。そのギャップに思わず落ちた審神者も多い。
ランクアップの際には「どうです?俺は強くなりましたよ」と報告してきたり、主従といっても案外フランクな関係性。
遠征結果を誇らしげに持ち帰ってきたり、内番で馬当番・畑当番を拝命したときは若干渋さを見せるが、終了時は得意気にする面もある。誰が言ったか「忠犬」と呼ぶ者も。
一方で戦闘では苛烈になり、索敵時には「状況を報告しろ。怠慢は許さんぞ」と、主に向けるのとはまるで違う声音で指揮を執る。
傷を負っても「だからァ?」と敵を挑発して笑い声を上げたり、更には「死ななきゃ安い」とまで言い放つ。負傷グラフィックで笑みを浮かべることも手伝い、戦闘狂の要素がかなり強い。ワンチャンアレバカテル
真剣必殺では「主に仇なす敵は斬る!」と激しい表情で激昂しており、戦場でも忠誠心の篤さを見せる。
刀剣乱舞1周年ボイスでは「慢心せず主のため働く」と告げ、1周年記念イラストではのしつきの角樽を手にしていた。
就任一周年ボイスでは、主が未熟な頃から成長を見守っていた様子で、感慨深そうな声が聞ける。
2016年2月7日のニコニコ生放送において、ボイスを担当する新垣樽助氏は
『恐ろしい由来の人を斬った不吉な雰囲気が性格にも出ていて、戦闘で斬られても挑発的な台詞を言ったり狂気染みた戦闘狂のような部分もあり、主に対する忠誠心が純粋』
『純粋すぎて危ない、アンバランスな感じ』
といったイメージで演じていることを語っていた。
作中で織田信長のことはよく口にするが、その次の主であった黒田家の話はほとんどしない。
この点についてはゲームのサービス開始当初からプレイヤー達によって様々に理由が推測されていたが、2015年8月11日に実装された日本号(刀剣乱舞)との2編に渡る回想イベント「黒田家の話」「黒田家の話・その後」で、その意外な理由が明らかになった。長谷部の胸中が聞ける後編は15回以上出陣で発生という特殊な仕様である。
銘に関係する黒田長政について言及し、付喪神にあの世があるならばついていきたかったが出来なかった、自分たちは人間より長く残る存在だからこそ「忘れること」にした、と痛切に不器用な死生観で語った。そして最後に「本当に良い方だったのだ…… だが一番は今の主だ!それだけは覚えておけ!」と毅然と言った。
2016年2月16日に、不動行光(刀剣乱舞)との回想「悲しみと、なぐさめ」が実装。
炎に包まれる本能寺を前に嘆く不動を制止し、生前に信長が好んだ「敦盛」になぞらえて諸行無常を説いた。信長を慕う不動からは反発されるが、長谷部の言葉に思う所が出来た様子。「敦盛」は不動がある大事な場面で口にする台詞でもある。「……お前は、信長様のところにずっといるべきだったのかもな」と言う不動に対し、「ははっ。二度とごめんだね。俺の主は、今の主さ」と審神者への姿勢を再度表した。
レア度2の打刀の中ではパラメータの多くは軒並み高めであり、特に機動はトップクラス。
反面統率は低い(機動重視の刀剣男士全般に言える事だが)。
その高いパラメーター故なのか、鍛刀にかかる時間が他の打刀より長い2時間30分となっている。
その為「2:30:00が出たので大太刀かと思ったら長谷部だった」という事が稀によくある。
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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
アニメ『刀剣乱舞-花丸-』では、2番目に顕現した初鍛刀の刀剣男士にして「主お世話係」として登場。
前面に出ない審神者の代わりに命令を伝達したり、みんなを集合させるなど行う本丸のまとめ役。ちなみに主お世話係=近侍という訳ではないらしい。
刀剣男士達から慕われる人柄だが、出不精で物を捨てられない性分でだらしない面が多々ある審神者を、窘めながら身の回りの世話を喜々として行っている。その甲斐甲斐しいお世話っぷりにダメにされる人も多く、一部からは「ダメ審神者製造機」と言われることも。
花丸の作風上ギャグパートも多いため、コミカルな言動もあったりフリーダムな仲間に振り回されて気苦労をしたりと、原作ゲーム版よりも砕けた性格になっている。一方で、主が立場上言えない言葉も意を汲んで刀剣男士に伝えるという、良き忠臣の顔も見せる。
第2話では本能寺出陣の隊長を任じられ、宗三左文字(刀剣乱舞)・薬研藤四郎(刀剣乱舞)らとともに出陣。戦場では凛々しい指揮姿があり、隠れた木ごと敵を斬るという凄まじい切れ味と腕力も見せつけた。
織田所縁の刀たちとの仲は悪くない様子で、出陣から帰還した後の鍋パーティーでは宗三と酒を飲み交わしていた。エンディングも三振りが担当。
南北朝時代の刀工・長谷部国重(はせべくにしげ)作と伝えられる刀。
正式名称は「刀 金象嵌銘長谷部国重本阿花押 黒田筑前守(名物へし切)」。黒田筑前守とは黒田長政のこと。
刃紋が刀身全体に見られる皆焼刃(ひたつらば)であり、極めて難しい加工を施されている。
文化庁の国宝指定文化財等データベースの国宝解説によると「現存する長谷部一派の作の中でも、有銘無銘を通じて比肩すべきもののない傑作」とのこと。また、もとは大太刀であったものを刀に仕立て直しているとも。
特徴的な名は、織田信長が観内という茶坊主(料理人)の不始末を咎めた際、彼が台所へ逃げて膳棚の下に隠れてしまったために「圧し切り(刀身を当てて切る)」にして斬殺したという話に由来する。
そもそも刀で斬る際には「振りかぶって斬りつけ、引く」という動作が必要だが、腕力で押し付けるだけで人間を斬ったという事になり、凄まじい斬れ味があった事が伺える。
なお、ゲーム内の設定やデータベースの記述のように「棚の上から圧し斬った」説と、「刀を差し込んで棚の下から切った」説とで別れており、刀剣書籍によっても記述が異なる。
その後、小寺孝隆(黒田官兵衛)が信長に面会した折、中国攻めの策を提言した褒美として彼に与えられたというのが有名な説である。大河ドラマ「軍師官兵衛」ではこちらの説を採用している。
一方で織田信長から豊臣秀吉に贈られた後に黒田長政に下賜されたとする説もあるが、現在では誤伝とされている。また、長谷部国重作と判明したのは黒田家に渡った後で、それまでは「圧切御刀」と呼ばれていた。
以後は黒田家代々の重宝として、大切にされていた。
黒田家に伝わる文書「名物三作」でも、太刀「日光一文字」、薙刀「権藤鎮教」と並んでその名を挙げられている。
昭和4(1929)年に開催された「日本名宝展覧会」では黒田侯爵家所持として、日本号と共に出展。
昭和8(1933)年には重要美術品に認定され、昭和11(1936)年に旧国宝(現在の重要文化財)に指定。昭和28(1953)年に改めて国宝指定を受けた。
その後、黒田家14代目当主・黒田長礼氏が昭和53(1978)年に死去。生前の遺言に伴い、多くの宝物と共に福岡市に寄贈された。
現在は福岡市博物館に所蔵。現存する拵は同じく黒田家に伝わる刀「安宅切」の拵を写したものである。
2016年1月5日~1月30日「黒田家名宝展示」において、日本号(常設展示)と並んで公開。
初日には2~300人の行列が形成。1~2時間待ちという賑わいを見せた。
また、刀身の写真の等身大ポスターが完売・予約待ちになった他、刀から「おまたせ」という台詞の吹き出しが出ているポスターも好評を博した(ちなみに展示終了時には「またね」になっていた)。
2017年1月5日~2月5日、前回から更に会期を拡大して公開予定。
ちなみに初日は福岡で大きなコンサートが複数予定されている為、宿泊の際にはご注意をとのこと。
参照:福岡市博物館ブログ
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最終更新:2025/12/13(土) 20:00
最終更新:2025/12/13(土) 19:00
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