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グフフライトタイプ

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グフフライトタイプとは、OVA「機動戦士ガンダム第08MS小隊」に登場するジオン公国軍の試作モビルスーツである。形式番号はMS-07H8。語尾の数字は改良された回数を示す。デザインはカトキハジメ。

概要

開発までの経緯

一年戦争開戦劈頭の宇宙世紀0079年3月1日、ジオン公国軍は地球の大地へと降り立った。モビルスーツは地上でも活躍し、地球連邦軍を各地で破って快進撃を続けた。しかし無敵のモビルスーツにも弱点があり、航続距離不足が露呈。これを解消するためにジオン軍上層部は様々な試行錯誤を繰り返した。ドダイYSにグフを乗せて運用するという方法はその最もたる方法だが、モビルスーツそのものに飛行能力を持たせて航空機に頼らずとも航続距離を伸ばすという方法も考え出された。ところが、ジオン脅威のメカニズムと言えど一年戦争時に可変モビルスーツを作る技術はさすがに無かった。そのため熱核ジェットエンジンを搭載し、大推力で強引に機体を浮かせる形となった。

開戦直後に制式採用されたジオニック社のグフをベースに、本国サイド3で飛行能力を獲得するための改修が行われた。飛行能力獲得を目指したグフには形式番号に「H」が与えられ、先ずグフ飛行試験型が合計4機生産される。その4番機が発展型のグフ飛行型となった。この機体には4回もの改良が加えられ、飛行試験で優秀な成績を残すもエンジン調整が難航し、空中で爆発事故を起こして機体とパイロットの命が失われた。モビルスーツを単独飛行させる事は、高い技術力を持つジオンでも非常に難しかった訳である。

3月13日、ジオン地上軍は北米のキャリフォルニアベースを制圧。ここは研究所、実験施設、工場まで内包していたため最高の環境が整っていた。擬似重力しかないサイド3より本物の重力を体感できる当施設の方が実験に向いていたため、グフ飛行型の開発はキャリフォルニアベースに引き継がれた。

グフ飛行型に、より高出力なエンジンを搭載。脚部にはドムにも用いられている熱核ジェットエンジン4基を搭載し、姿勢制御翼を装備。技術者の涙ぐましい努力のすえ、ようやくHシリーズの完成型としてグフフライトタイプが誕生する。初代実験機から、実に8回もの改修・改良が加えられていた。数々の技術的課題を乗り越えて完成したグフフライトタイプであるが、完成した頃には既にジオン軍の敗色は濃厚であった。主戦場が宇宙へと移りつつあったのとコストパフォーマンスが悪かったため、制式採用されたにも関わらず少数の生産に留まった。一説によると、機体のベースはグフ・カスタムになっているという。

ともあれ一年戦争時代に限れば、唯一単独飛行できるモビルスーツとなった。

性能

大推力で無理やり浮かせる仕様のため、脚がドムのように肥大化。また両肩も同じように肥大化。バックパックにも大型の推進器が備え付けられている。武装はグフカスタムをベースにしているため、グフカスタム同様ガトリングシールドとヒート剣、そして三連装35mmガトリング砲(ガトリング砲は何故か劇中では使用されていない)。ただしヒートワイヤーはオミットされている。ヒート剣は盾の中に収納されており、剣を取り出す時は盾が横に回転する。苦労の結晶だけあって飛行能力は申し分なく、ミノフスキークラフト不使用にも関わらず滞空や滑空が可能。機体のカラーはグレー。

ちなみに第08MS小隊ではグフカスタムがガトリングシールドを装備しているが、他の同型機が装備していない事からグフフライトタイプに武装を借りた説がある。

機体の配備が始まったのはオデッサ陥落後とされている。主に極東方面軍が運用し、現時点では3機のグフフライトタイプが確認できる。配備数は少ないものの、Ez-8のコクピットに形式番号が表示されていたため、既に連邦軍はグフフライトタイプの出現に気が付いていたようである。ラサ基地に配備された機体は、ギニアス・サハリン技術少将の部下によって開発が進められたという説がある。しかしギニアスが開発陣を謀殺してしまった上、鹵獲機も無かった事から、開発の系譜は途絶えてしまったという。

プレミアムバンダイから、グフフライトタイプのプラモデルが販売されている。白黒な箱が特徴的。値は張るが、新規造形だけあって素組みでもかなりのクオリティを誇る。細部まできっちり作りこまれたパーツ群には製作者の愛すら感じさせる。余談だがプラモデルの箱には、アプサラスⅢを守りながら戦闘を行うグフフライトタイプの姿が描かれている。爆発の煙が見えるので連邦軍機を撃墜したようである。

サブフライトシステムに頼らず機体だけで強引に浮かせる運用法は受け継がれ、後にバイアランが誕生している。公国系の技術と連邦の技術者がタッグを組んで生まれた機体だけに、ある意味完成系と言える。

劇中では

第08MS小隊では10、11話に登場。一説によると、ギニアスがアプサラス護衛のためにサイド3からパーツ状態で輸送。ラサ基地で組み立て作業を行い、戦争末期に完成したとされる。

11話ではラサ基地を包囲した地球連邦軍を攻撃するため発進したアプサラスⅢの護衛として2機が登場。その後、宇宙へと脱出する病院船ケルゲレンと合流し乗り込むもジム・スナイパーの狙撃でケルゲレンごとグフフライトタイプは爆散。かろうじて脱出したグフフライトタイプ1機も狙撃され、撃破される。一発も発砲させずに撃墜するなんてあんまりだ。
武装したグフフライトタイプがケルゲレンに収容された事で、ケルゲレンは病院船ではなくなってしまい、連邦軍の狙撃には何ら問題が無いという指摘がある(病院船の条件は非武装である事から)。

小説版第08MS小隊ではノリス・パッカード、ハンス、ウォルターの三人が搭乗。MSは言わずもがな、航空機さえも狭くて飛べない涸れ谷を通って連邦軍の防衛線を潜り抜け、司令部のビック・トレーを守る三重の防衛ラインに奇襲攻撃をかけた。鬼神の如き勢いで次々に連邦軍部隊を突破していくも、その途中でハンス機が被弾。ハンスはその場に残って援護を選ぶが、後に撃破された。ウォルター機はノリス機をビック・トレーに辿りつかせるため邪魔をする敵MSと切り結んだ。結果、ノリス機はビック・トレーに到達。シロー・アマダの駆るEz8に妨害されるも、艦橋にヒート剣を投げつけて破壊に成功する。が、直後にEz8のビームサーベルに斬られ撃破される。

そんなグフフライトタイプであったが、後に製作された完全新作の第08小隊ショートフィルム「3次元との戦い」にて再び出番を得る。 本編の8話と9話の間に当たる物語で、行軍するシローら第08小隊(エレドア不在)に対し奇襲を行った。川の水面を滑りながら接近し、ガトリングシールドでEz-8を撃つが装甲で弾かれていた。シローに「フライトタイプ!」と言われていた事から、グフフライトタイプの存在は前々から知られていた事が窺える。パイロットはジューコフ。
山中に伏せさせたマゼラトップ砲装備のザクと共同で08小隊を攻撃、カレン機を沈黙させる活躍を見せる。水上を滑り、空を滑空しながら08小隊を翻弄。2対1と、数の上ではフライトタイプが有利であった。
しかしEz-8の反撃も早く、倒れたカレン機から借りた砲で狙撃手のザクを破壊される。そこからはグフフライトタイプとEz-8の一騎打ちとなった。自慢の飛行能力を活かし、橋の上と下を行き来。シローに「三次元の戦い」を強いた。思うように反撃できないEz-8に容赦なくガトリング砲を喰らわせ、戦局を優位に進める。しかしEz-8の装甲は硬く、互いに決定打は与えられずにいた。
そんな中、ミケルが身を挺して橋から宙吊りになる事でフライトタイプの動きが見切られ、マシンガンを叩き込まれる。フライトタイプも反撃し、Ez-8のマシンガンを破壊するがガトリングシールドも破損し、近接戦闘を強いられる。盾からヒート剣を取り出した瞬間、Ez-8の体当たりを受けて川に転落。それでもなお戦意は衰えず、ヒート剣を振るうが、盾に阻まれる。攻撃をいなすため慌てて水上を滑り出すも、水没した事が仇となって脚部に異常が生じ始める。そこへEz-8がビームサーベルを掲げて突撃。とっさの反撃でヒート剣で右肩を破壊するがコクピットを貫かれ、爆発。フライトタイプは撃墜された。

ゲームでの活躍

機動戦士ガンダムオンラインでは

2015年5月27日に高コスト強襲機として実装された。
その能力値を見た誰もがこう思った。「ブースト容量多すぎだろ・・・」と。
同コスト帯のブースト容量はおおよそ1360~1400ほどで改造を施しても1700まで届くものはない。
しかしこのグフフライトタイプの容量はジオン連邦合わせた全機体トップの1800、改造を施せば2069というまさにずっと空を飛んでいられる機体となっているのだ。
また固有モジュール(特殊な効果を付与するシステム)としてジャンプ性能が向上されており、通常の機体よりやや高い位置まで上昇することが可能となっている。これにより今までたどり付けなかった場所への移動が可能となっており、通常の機体とはまた違った戦術をとることができる。
ただし最高速度は同コストと同じくらいで、かつ連邦の対空兵器であるCBRなどがそろっているので撃ち落とされやすいことには留意すべきだろう。

武装は一定時間チャージしてから一気に放つチャージガトリングシールドとこれと同時装備できる3連装バルカン、グフの名に恥じない性能のヒート剣とクラッカーが揃っているが残念ながらバズーカやマゼラトップ砲などは装備できない。できたら強すぎる。

その他のゲームでは

戦場の絆にも近距離戦型として登場。連邦のパワードジムと対をなす形で実装された。高いジャンプ力を誇り、従来の機体とはまるで違う新機軸の存在となっている。原作ではオミットされたヒートロッドを搭載しており、この武装を使いこなせるかどうかで機体の評価が分かれる。

Gジェネシリーズでは第08MS小隊出身の機体として参戦。オーバーワールドでは、機体コンセプトが似通っているからかバイアランの素材になる。アッシマーに進化できる作品もあり、ティターンズ系機体への足がかりになりうる。しかし武装の乏しさから扱いづらく、使いこなすのは難しい。

一方、ギレンの野望シリーズでは一向に登場しない。飛行試験型が代役を務めており、飛行試験中に爆発事故を起こした設定なのに平然と飛べでいる。なんでやねん。

ガンダムvsガンダムでは、アプサラスⅢのアシスト機として2機が登場。非常に性能が高く、格闘ができないからとアプサラスⅢに接近したプレイヤーに絶望を与えてくる。

関連項目

  • 第08MS小隊
  • グフ
  • グフ飛行試験型
  • グフ飛行型
  • グフカスタム
  • ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
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