タルモゴイフ 単語


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タルモゴイフ

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タルモゴイフとはネタレアからチャンスを掴み、トップレアの座に駆け上がった超時空クリーチャーである。

概要

Tarmogoyf / タルモゴイフ (1)(緑)

クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。

*/1+*

カード・タイプとはクリーチャー・エンチャント・アーティファクト・土地・インスタント・ソーサリー・部族・プレインズウォーカーの8種類である。

概要とよたばなし

圧倒的な性能からモダン・レガシー・ヴィンテージと広く活躍するクリーチャーである。
特別な事情がない限り、緑のクリーチャーデッキなら入っていると考えていいレベルで使われており、
これのためだけに緑が使えるようになっている構成のデッキもそれほど珍しくない。

圧倒的な性能と強烈な汎用性のため、数多くの人が金に糸目をつけずに買いあさり、
現在では10,000円で1枚買えない価格で取り扱われている。(2014年4月時点でついに20,000円の大台に乗った。ふざけんな。
Foilだとその価格は一気に跳ね上がり、2013年6月に行われたグランプリ・ラスベガス[1]ではFoilのタルモゴイフを引いたプレイヤーが即座に大会を棄権してお持ち帰りしたほどである。[2][3]

なお、登場当初は500円もしないワンコインネタカードとして扱われており、これを書いた編集者も700円で売られていたタルモゴイフを見て、「正直ネタカードに700円はぼっただろ常識的に考えて…」とスルーした。今は死ぬほど後悔している。

圧倒的な性能って?

かるくてでかい。

マナ・コストが(1)(緑)なので序盤から使うことができ、ゲームが進行するにつれて勝手にでかくなる。同じタイミングで出てくる他のクリーチャーに大きさが劣ることは滅多になく、いつも1歩リードしているのが常である。
序盤にうまく引くことができなくても、それはそれで終盤にふさわしい十分に大きな状態で出せるため、まったく問題がない。

さらに全ての墓地を参照しているので、この手のクリーチャーにありがちな「自分の墓地を消されたとたん巻き添えで死亡」ということが起きない。
全プレイヤーの墓地を消されてもタフネスが0にならないのですぐに復帰できる。これは墓地にカードが無くてもとりあえず出しておけることも意味している。

佐藤紳哉六段の言葉を借りるなら「タルモ?強いよねえ。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。」といったところ。

あれっ?でも冒頭じゃ「ネタレアからチャンスをつかみ…」って…

8種類のカード・タイプがあるのでタルモゴイフは最大8/9まで育つわけだが、これらは全てのデッキに均等に入っているわけでもなければ、同じ頻度で墓地に置かれるわけでもない。
つまり、墓地にカードが置かれる頻度と種類によってはいつまでたっても平均以下のボンクラに成り下がるのである。

タルモゴイフがはじめて収録されたのは「未来予知」というエキスパンションである。当時は

  • プレインズウォーカーというカード・タイプを持つカードは1枚も存在しない。
  • 部族は1枚だけ同時に登場した。そのカードから「クリーチャーではないカードにクリーチャー・タイプをつけるためのカード・タイプ」であることが伺えた。
  • →クリーチャー・タイプに重点を置いたセットが発売されない限り、これが唯一の部族カードになる。そのカード自体は弱かったため、タルモゴイフのためにデッキに入れることはありえなかった。
  • ゲーム開始直後に土地がホイホイ墓地に置かれることはありえない。というのが常識である。
  • アーティファクトとエンチャントも同様。

という状況であった。

これを基に考えると、

最大6/7まで強化できるが、ゲームの序盤は1/2~2/3、ほとんどのゲームでは終盤でも3/4、運がよければ4/5とか5/6とかになるかもね。というところである。
2マナでパワーとタフネスが変わるだけのクリーチャーとしては2流の性能である。

さらに「プレインズウォーカー」というカード・タイプがネタカード感を増量させてしまっていた。
当時のプレインズウォーカーはあまりの強キャラ設定のせいでカード化できず、「未来予知」が含まれる「時のらせん」ブロックにはあの手この手でなんとかプレインズウォーカーの設定をかわしながらカード化したキャラクターが多数収録されていた。[4]
つまり、プレインズウォーカーは未来永劫収録されないカード・タイプ、「6色目のピンクマナ登場!」というものと同類だと思われ、真剣にタルモゴイフの性能を検討する人が減る結果となった。

だが、

  • 《広漠なる変幻地》という土地があったので、実は序盤から墓地に土地を置ける。スタンダードより使用可能カードが広いフォーマットではさらに簡単である。
  • 翌年のブロック「ローウィン」はクリーチャー・タイプに重点を置いたセットだった。当然、部族も採用である。
  • 同じく「ローウィン」にプレインズウォーカー登場。しかも緑は《野生語りのガラク》という使い捨てしやすいカードだった。

と、すぐに弱い要素が消滅してしまった。
もっとも、2番目、3番目はおまけであり「実はMTGというゲームは、その気になればすぐ土地を墓地に置ける。」という事実が重要であった。

最大6/7まで強化できるが、ゲームの序盤は2/3~3/4、ほとんどのゲームでは終盤でも4/5、運がよければ5/6とか6/7とかになるかもね。というカードは

2マナでパワーとタフネスが変わるだけのクリーチャーとしては超1流の性能である。

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関連項目

  • マジック:ザ・ギャザリング

脚注

  1. *グランプリは販売・開発元であるWizards of the Coast社が主催する大型大会の1種である。グランプリは勝ち進むとかなり高額の賞金が出るが、グランプリ・ラスベガスは使用したルールの関係で参加するだけで元がとれたため、参加者数は前代未聞の4500人となった。
  2. *この大会は初日がシールド戦(6パックを剥いて、そのカードから即興でデッキを作り対戦する。)なのだが、不正防止のため中身を記録用紙に記入後、別の人が剥いたパックを受け取る。大会参加を続行するとFoilのタルモゴイフは誰かの元へと旅立ち、そして帰ってこない。
  3. *この時点でFoilのタルモゴイフは50,000円以上で取引されていた。大会参加を続行した場合、世界中から集まった強豪たちを蹴散らし2日目に残り、ホテル代を自腹で支払い2日目でも好成績を残して賞金圏内(おおよそTOP32程度)に入らないと大損となる。
  4. *別時空から来た一般魔道士時代の姿、だとかプレインズウォーカーの灯(プレインズウォーカーである前提能力みたいなもん)を失って一般魔道士になった時点の姿、だとか。思わず「無茶しやがって…」と言いたくなるような設定付けをしていた。

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