トレーディングカードゲームで使用可能になってから1年以内に禁止指定を受けたカード一覧 単語

トレーディングカードゲームデシヨウカノウニナッテカライチネンイナイニキンシシテイヲウケタカードイチラン

2.8万文字の記事
これはリビジョン 3364686 の記事です。
内容が古い・もしくは誤っている可能性があります。
最新版をみる
本記事は書きかけの記事です。
調べものなどの参考にはなりますが絶対的に内容が不足しています。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています。

本項目『トレーディングカードゲームで使用可能になってから1年以内に禁止指定を受けたカード一覧』では、トレーディングカードゲーム (以下、TCG) において、そのカードがそのTCGにおいて使用可能 (トーナメントリーガル) となってから、レギュレーションによって『禁止指定』を受けたカードを、日数順にまとめるものとする。

概要

TCGとは、互いのプレイヤーが自ら組んだデッキと呼ばれるカードのセットを持ち寄り、対戦する遊戯である。そのデッキの中にいれるカードは自ら入手し、デッキに組み入れるわけであり、TCGがサービスを継続している限りこのデッキに入れられるカードの種類は新商品の発売などによって増加する。

そうした中で、特定のカードはそのカードゲームにおいてバランスブレイカーと呼べるほど強くなってしまうこともある。そうしたカードは、本来の投入枚数制限よりも少ない投入枚数にするような規定 (レギュレーション) が定められることがある。しかし、これでもなお強すぎると判断された場合は、「そもそも使用できない」措置を取らざるを得ないこともある。これが一般的に『禁止カード』と呼ばれるものである (呼称はカードゲームタイトルによって変わる) 。

TCGは当然商売であるため、基本的には禁止カードを出すことは使用できなくなったプレイヤーからの批判も高まることからどのメーカーもあまり積極的ではない。ましてや1年以内に禁止カードを出すということはなおさら信用問題につながるため、通常であれば避けたいところである。

しかしそれでもそのゲームにおいてそのカードを止める手段が著しく限られてしまう場合など、ゲームのプレイ体験を大きく損なったり、環境がそのカード1枚で大きく歪んでしまう (例えば、どんなデッキにもそのカードを無理にでも入れないと土俵にたてない、対策を怠ると一方的に負けてしまうなど) ような事例では、どうしてもやむを得ないこともある。こうして1年以内に禁止カードになってしまうようなカードを本記事ではまとめるものとする。

1年以内に禁止カードにする理由

さて、1年以内に禁止カードにする理由は様々であり、中にはプレイ体験以外の理由が関わるケース (例えば、タイトルにおけるフレーバー的側面) もある。主だったものは以下のようなものである。

そのカードを自然に投入できるデッキタイプの勝率が他のデッキタイプより抜きん出て高い
カードは相性というものがあり、それを自然に投入できるデッキタイプとそうでないデッキタイプとが存在する。前者が後者に比べて明らかに勝率が高いような事例では、仮に1年以内であったとしても禁止カードにせざるを得ないことがある。
直前で他のトラブルがあったことから、禁止指定までの日数を早めた
代表例がデュエル・マスターズの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》。本カード自体も当時リアニメイト戦術などで猛威をふるい環境を一色に染め上げ「サファイア地獄」などと呼ばれるようになったほどの強カードである。
間の悪いことに、この直前に《無双竜機ボルバルザーク》が2年間環境を歪め切って「ボルバルマスターズ」などと揶揄され、プレイヤーが減少するほどの事態が発生していた。販売元としても同じ轍を踏めない事態になり《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を制限カードなどでお茶を濁している余裕がなく、1年以内に禁止カードにする処置を取らざるを得なかった。
そのタイトルで複数のフォーマット (対戦形式) が存在し、プレイヤー数が多いフォーマットに合わせて設計された
わかり易い例がMagic: The Gatheringにおける『スタンダード』フォーマットと、それ以外の『モダン』『レガシー』『ヴィンテージ』『パウパー』といったフォーマットにおける《宝船の巡航》の扱いの違いである。
《宝船の巡航》はプレイヤー数が最も多い『スタンダード』フォーマットを念頭に置いて設計されたカードであり、このフォーマットでは適正なカードパワーのカードであった。しかし他のフォーマットではそもそもゲームの環境自体がデッキを歪めずに《宝船の巡航》を効果的に使うことができてしまい、バランスブレイカーにしかならない状態であった。
そのため、スタンダードでは禁止カードになることはなかったが、モダン、レガシー、パウパーでは禁止カード (ヴィンテージではルールの思想の違いにより制限カード止まり) に1年以内に禁止カードに指定された。後者のプレイヤーはそもそもそういうフォーマットであることを受け入れて遊んでいるため問題にはならないというわけである。
単なるフレーバーや、ちょっとしたネタ
Z/Xにおける《統べて識る者ギルガメシュ》や、デュエル・マスターズにおける《緊急プレミアム殿堂》が該当。
前者は禁止カードにあたる『封神指定』の最初のカードであると同時に、発売日をもって封神指定になったカードであるが、カードパワー上は何ら問題はないカードであった。あくまで3ヶ月の間「使用可能になる前から姿を見せておく」意味合いで禁止指定となっただけなのである。
後者に至っては「発売7日前」。収録されたカードセットがそもそもネタまみれのパックであり (クロスワードを解かないと効果がわからないとか、カードを冷やさないと効果が浮き出てこないとか) 、「発売7日前に禁止カードになった」という一発ネタのためだけに作られたカードなのである。なおこちらは一応、使用を解禁した場合はあからさまに禁止カード相当のカードパワーを持ってはいる (後述) 。

【凡例】

  • 黒字は本記事執筆時点 (2025/03/12) でも禁止カードのもの。
  • 青字は本記事執筆時点 (2025/03/12) では禁止指定を解除されたもの。
  • 赤字は一度禁止指定を解除された後、本記事執筆時点 (2025/03/12) で再び禁止指定を受けているもの。
  • 緑字はそのフォーマットがそのカードの登場以降に制定されたもの。
  • 灰字は1年を超えて禁止カードに指定されたもの。基本的にはこれ単独では記載せず、1年以内に別のフォーマットで禁止カードになったカードについて、附記するに留めるものとする。
  • 左端の『日数』欄はそのカードが一番早く規制されたフォーマットにおいて何日で規制されたかを示す。
  • 『フォーマット』欄におけるフォーマット右横の数字はそのフォーマットで何日で規制されたかを示す。
  • あくまでもトーナメントリーガルであることを条件とする。このため、例えば『Magic: The Gathering』の『Unglued』『Unhinged』など、『デュエル・マスターズ』のホリデーギフトカード、『遊戯王OCG』の《The Seal of Orichalcos》《Get Your Game On!》《闇道化師と化したマサヒロ》等そもそもトーナメントイリーガルであるカードは含めない。
  • Magic: The Gatheringのフォーマット表記における『T』はテーブルトップ、『O』はOnline、『A』はArenaのことを示す。

【ジャンプメニュー】

- 0日 / 1 - 100日 / 101 - 200日 / 201 - 365日


- 0日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
-7 緊急プレミアム殿堂 デュエル・マスターズ アドバンス:-7
オリジナル:-7

兄貴分のTCGのジョークカードである《Look at Me, I'm the DCI》をそのままトーナメントリーガルのパックにいれるという前代未聞の暴挙――なのだが、そもそも収録弾自体が『謎のブラックボックスパック』という収録カードがどれもこれもネタまみれのパックであり、このカードは収録時点から禁止カードであるという一発ネタのためだけに作られたカードである。

そのため、性能自体はめちゃくちゃ強いが仮にパックから剥いても通常環境では使用できない。しかし一応はトーナメントリーガルなので、ゲーム中に何かしらの効果でこのパックを剥いて引けた場合や、禁止カードを解禁する『殿堂ゼロデュエル』などではちゃんと使用可能。

本記事執筆時点 (2025/03/12) ではこれを超えた禁止指定日数は存在していない――というより、存在したら信用問題に繋がりかねない。

-7 頭蓋槌 / Cranial Ram Magic: The Gathering パウパーT:-7
パウパーO:-4

と思っていたらデュエマの兄貴分が1週間前禁止をやってくれました。――といっても、こればかりはちゃんとした理由がある。

まずパウパーというフォーマットは「テーブルトップまたはOnlineでコモンで収録されたことがあるカード」だけが使えるというちょっと風変わりなフォーマットである。そして、この環境ではかつてこの《頭蓋槌》のリメイク前であり、ほぼ同様の効果である《頭蓋囲い / Cranial Plating》や類似カードの《きらきらするすべて / All That Glitters》が既に禁止になっていた。他の環境ではコモンで収録されて問題ないレベルのごく普通の良カードであり、唯一パウパーでだけ問題になるカードパワーと言うだけなのである。故に「パウパーに忖度せずコモンで収録します」ということでコモンで収録された。

そしてパウパーにおいては「過去に禁止になったカードと同じカードパワーのカードをわざわざ環境でテストする理由がないし、そんなことをしても楽しくはない」という理由から発売前禁止ということになったのである。

0※ 精神の願望 / Mind's Desire Magic: The Gathering Type 1.5:0※
(現:レガシー)

※発売自体からは31日経過しているが、当時は流通の問題ですべての地域で同じ日に発売することができなかった。そのため、トーナメントリーガルになった日から日数をカウントしているため0日扱いとなる。

ライブラリをシャッフルした後、1番上のカードをコストを支払わずに唱えられるソーサリー。当時のスタンダード、エクステンデッド環境では捲れるカードの強さが適正レベルであったことから問題はなかった。

しかしType 1.5 (現:レガシー)とType 1 (現:ヴィンテージ) ではオーバースペックなカードばかりがめくれてしまうためランダム性が強さを損なわないこともあり、使えるようになる前に規制すべきであると開発は考えていた。Type 1はよほどのことがない限りすべてのカードを1枚は使える魔境なのでそれでも禁止にはならなかったが、Type 1.5では流石に許されず禁止指定。

その後Type 1.5がレガシーに発展解消されてから相当な期間が経ち、規制から20年の時を経て初めてレガシーで使用が解禁された。

0 統べて識る者ギルガメシュ Z/X 0

このカード特有のフレーバーを再現するために作られた禁止指定ルール『封神指定』に指定され、発売日をもって規制されたカード。カードパワーそのものは適正レベルであった。いわゆるプレビューカードとしての意味合いを持つ。本記事執筆時点 (2025/03/12) では解除されているが、解除後に他のカードとの相互作用を引き起こしてしまうためにエラッタの憂き目に遭う。

このカードが解除された後、『封神指定』はZ/Xにおける禁止カードとしての役割を持つようになった。

0 ドナドナ Precious Memories ミックスレギュレーション:0
MIX-Two limitedレギュレーション:0
シングルレギュレーション:714

『電波女と青春男』に収録されたカードで、捨て札3枚を作品・カード種別に指定なく山札に戻せるうえ、捨て札の『電波女と青春男』のカードを手札に戻せるイベントカード。

なぜかノーコストで作品・カードタイプの指定すらなく3枚回収できてしまうということからプレイヤーから注目を集め、更には無限ループライブラリアウトデッキが考案されてしまい、テストプレイの不備を批判される事態を招いてしまった。

そのためか発売日を持って作品縛りのない2つのレギュレーションではメモリーズカード (=禁止カード) に指定されてしまう。その後結局2年ほど1作品限定レギュレーションであるシングルレギュレーションでも猛威をふるいメモリーズカードに指定されてしまう。

他の0日規制とことなり、公式が想定しておらずプレイヤーから指摘される形での禁止指定である。

0 王家の神殿 遊戯王 TCG:0
OCG:1716

日本と海外で発売日が異なっており、海外で発売された際には日本では既に禁止カードに指定されていた。そのため、海外も日本に合わせて禁止措置を食らうこととなった。

このため海外では最初からこのカードがないと使用できない《聖獣セルケト》が死体蹴りを食らう羽目になった。

なお解除にあたって海外ではエラッタを受けていないが、日本ではエラッタを受けているため効果が日本と海外で異なるものになっている。

△Menu

1 - 100日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
1 封印された拳 アクション仮面 ヴァイスシュヴァルツ スタンダード:1
サイド限定構築:1

『アクション仮面』2巻初回出荷分封入特典として追加されたカード。レベル1コスト0にしてはおかしなパワーを持っており、それをデメリットで補っているというカードであるが、デメリットがあろうが強すぎた。

公式サイトで初めて公開された際はもう少しスペックが抑えめであり、印刷ミスであると思われるが、収録がパックでないために交換対応もできないという理由で1日制限となったと言われている。

なお本記事執筆時点 (2025/03/12) は同名カード扱いの《正義の仮面 アクション仮面》を含め4枚まで投入可能になっている。

3※ 夢の巣のルールス / Lurrus of the Dream-Den Magic: The Gathering ヴィンテージT:3※
レガシーT:3※
ヴィンテージO:32
レガシーO:32
パイオニア:658
モダン:658

※テーブルトップでの発売日は、日本・中国・香港・台湾・韓国は2020年4月17日、北米などその他の地域は5月15日。OnlineとArenaは2020年4月16日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、前述の5つの地域では禁止までの日数はヴィンテージ、レガシーともに31日となる。

マナ総量2以下のカードのみを採用していれば、サイドボードから直接召喚できる3マナのクリーチャーで、出ているとき、毎ターン1回自分の墓地からカードを唱えても良いという効果を持つ。

ヴィンテージとレガシーでは軽量カードで強いものが犇めき合っているため縛りが何ら縛りとして有効に機能しておらず、特にヴィンテージでは《Black Lotus》を毎ターン使い回せるという「誰がどう見てもおかしい」コンボを決められてしまう。

ヴィンテージでは、

  • ゲーム中に他のゲームを始めるカード
  • カードを1フィート離れた場所から弾いて飛ばすカード
  • 賭博を行うカード
  • 人種差別的な内容を含むカード
  • カードタイプが策略であるカード
  • ステッカーを使用するカード
  • アトラクションを使用するカード

と、『それってもう普通のマジックじゃないよね』というカードのみが禁止され、他のカードは1枚だけなら使える魔境フォーマットのはずなのだが、外部領域であるサイドボードにたった1枚あればいい《ルールス》は1枚制限であることがなんら問題にならないため、まさかの「初のカードパワーがただただ壊れているからヴィンテージ禁止になった」カードになってしまった。その後、カード効果そのものにエラッタがかかったためヴィンテージ禁止は解除された。

レガシーでもType1.5で0日禁止になった《精神の願望》を除けば、《記憶の壺》の45日を遥かにぶっちぎってのレガシー最速禁止記録を更新。更にエラッタが行われたにも関わらず、後にモダンで支配率が高まったためにモダンと、先手を打つ形でパイオニアでも禁止になった。

3※ 黎明起こし、ザーダ / Zirda, the Dawnwaker Magic: The Gathering レガシーT:3※
レガシーO:32

※テーブルトップでの発売日は、日本・中国・香港・台湾・韓国は2020年4月17日、北米などその他の地域は5月15日。OnlineとArenaは2020年4月16日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、前述の5つの地域では禁止までの日数は31日となる。

すべてのパーマネント・カードが起動型能力を持っている場合、サイドボードから直接召喚でき、そのコストを2軽減できる3マナのクリーチャー。レガシーではこれを活かして《厳かなモノリス》《玄武岩のモノリス》と組み合わせて無限マナを生み出すコンボデッキが登場したため規制された。

10 ティボルトの計略 / Tibalt's Trickery Magic: The Gathering モダン:10
ヒストリック:251
エクスプローラー:461

赤のカードには珍しい打ち消し呪文。ただしそのかわりに打ち消された呪文のコントローラーは無作為に山札の上から1 - 3枚を墓地に置き、その後土地ではない別の呪文が追放されるまで山札をめくって、めくれた呪文をコストを支払わずに唱えられる。

相手に打った場合はかなりのギャンブルになるが、自分に打つことで重量級の呪文をコストを支払わずに唱えられるコンボデッキが考案される。スタンダードでもギャンブルデッキとして愛用されたが、カードプールが広くなったモダンやヒストリックでは「続唱」という効果を持つカードから狙ってティボルトの計略を唱えて、確実に打ちたいカードを唱える【ティボルトの計略】デッキが活躍した。

最速2ターンで決まる強みもさることながら、一番の問題点はArena (オンラインプレイ版) のルールがBO1 (=一本先取) であり、ログインボーナス稼ぎのためだけにArenaでどのプレイヤーも【ティボルトの計略】を使いだしてしまうことから、対戦相手がうんざりしてしまうという身も蓋も無い理由で禁止指定された。エクスプローラーも構築ルールではあるがArenaでしか遊ばれないフォーマットであるため同様の理由で禁止指定に。

逆に先行2ターンでコンボ決めても止める手段があるレガシーやヴィンテージ、BO3なのでなんとかなるパイオニアでは規制はかけられていない。

17 創造の座、オムナス / Omnath, Locus of Creation Magic: The Gathering スタンダードT:17
ブロールT:17
スタンダードOA:25
ブロールA:25
ヒストリック:25

テーブルトップとOnline、Arena (=デジタル版) で禁止日数が異なるが、これはOnline、Arenaでは先行発売されたためである。また、Arena専用フォーマットであるヒストリックでは後に再調整が行われたため解除されている。

4マナ4/4で場に出たときにカードを1枚引けるうえ、土地を出すごとに4点のライフゲイン、4色のマナ獲得、対戦相手に4点ダメージと4つの効果を持ったカード。この《オムナス》が登場した環境ではオムナスを出すために土地を複数出せるカードや、足りない色マナを供給してくれる《睡蓮のコブラ》などが共存していたため、早期着地したあげくアドバンテージをもりもり稼ぐこともできた。というか出したら手札も減らない、マナも減らないってそれもう完全にタダじゃねえか!

テーブルトップでは《王冠泥棒、オーコ》でさえ超えられなかった20日の壁を乗り越えてスタンダード最速禁止をやらかした。Arenaは先行発売していたがそれでも25日。しかも北米版のセット・ブースターは未発売であり、限定商品とはいえ発売前禁止をやらかしてしまったということになる。

28 しまめぐりのあかし ポケモンカードゲーム エクストラレギュレーション:28

ポケモンカードゲーム最速規制カード。本来の効果はこれをつけているEX・GXポケモンのHP上限を100下げる代わりに、相手のわざできぜつしてもサイドを1枚しか取られなくなるというカード。

しかしこのカードをよりにもよってHPが90と低い《ジラーチEX》(BW『メガロキャノン』版) につけることでわざときぜつさせてサイドを減らしたあと、相手の手札をすべて叩き落として山札の上を固定するというロックデッキが横行したため、28日で禁止カードになった。

32 王冠泥棒、オーコ / Oko, Thief of Crowns Magic: The Gathering ブロールA:32
スタンダードT:49
ブロールT:49
スタンダードOA:52
パイオニア:73
モダンT:102
モダンO:109
ヒストリック:165
レガシーT:500
レガシーO:507
エクスプローラー:944

――その日、すべてのフォーマットは

奈良公園

と化したのであった――

カードプールが狭ければ止める手段がなく、カードプールが広ければ活かす手段が有り余る、一体どこのフォーマットを想定して作ったのかわからないパワーカード。

事実、収録された『エルドレインの王権』がスタンダード落ちするまでの間に、スタンダード、ブロール、パイオニア、ヒストリック、モダン、レガシーと主要フォーマットから出禁を言い渡された。誰が呼んだか『六冠泥棒、オーコ』。Arenaにパイオニアを作る前段階用フォーマットであるエクスプローラーでも当然のごとくフォーマット制定時から禁止されており、今や使用できるフォーマットがヴィンテージとタイムレスしかないのが恐ろしい。そもそもなんで鹿化能力がプラス忠誠度能力なんだよ。

ヴィンテージでは《夢の巣のルールス》が強いこともあり《オーコ》が採用されないこともあるが、それでも環境に入る程度には強い。タイムレスではArenaのカードプールがゆえに大暴れしている。

39 ヨーグモスの取り引き / Yawgmoth's Bargain Magic: The Gathering エクステンデッド:39
Type 1.5:100
(現:レガシー)

ドローステップを飛ばす代わりに、ライフ1点でカードをドローさせてくれるというエンチャント。素のコストがリメイク元の《ネクロポーテンス / Necropotence》と比べて重くなっており、スタンダードではかなりデッキを選ぶカードではあったため、禁止カードと言うほどまでには至らなかった。

しかしこれがエクステンデッドやType 1.5 (現:レガシー) 、Type 1 (現:ヴィンテージ) ではないも同然のハードルでしかなく、様々なコンボデッキに使われ、リメイク元を追い越して先に禁止カードに突っ走ってしまう。調整版ってなんだっけ……。

45 記憶の壺 / Memory Jar Magic: The Gathering スタンダード:45
エクステンデッド:45
ブロック構築:45
Type 1.5:45
(現:レガシー)

【メグリムジャー】のキーカードとなったカードで、開発部 (DCI) の緊急声明で禁止カードになったことで有名なカード。

一時的に手札を追放し、カードを7枚引くことができる。しかもこの効果は全プレイヤーに及び、終了ステップに引いたカードはすべて捨てて追放したカードを手札に戻すのだが、これが『対戦相手が手札を捨てるときにダメージを与える』《偏頭痛 / Megrim》との相性が抜群であった。

そのうえ、このカード自体はマナコストが5と重いが、当時マローが《修繕 / Tinker》とかいうぶっ壊れカードを刷っていたためにまあそれはそれはすべての環境で大暴れした。挙げ句ヴィンテージでも1枚制限となっており、当時としては最多フォーマットで制限、そしてその多くで最短規制という自体であった。

だがマローを筆頭にDCIはその後もやらかしているため、スタンダードでは《創造の座、オムナス》、レガシーでは《夢の巣のルールス》がこのカードの最短記録を塗り替えてしまっている。最多禁止記録自体も《王冠泥棒、オーコ》の7フォーマット禁止には遠く及ばない。

45 刻まれし魔ラクリモーサ 遊戯王 TCG:45

【デモンスミス】におけるキーカードであり、融合召喚した際にそのまま融合素材を蘇生できてしまうために大量展開に繋げやすいことから海外においては速やかな禁止措置を食らう羽目になった。

46 死の国からの脱出 / Underworld Breach Magic: The Gathering レガシー:46
パイオニア:192

1ターン限定で自分の墓地の土地でないカードに脱出 (墓地から唱えられる) をもたせるエンチャント。墓地の他のカードを追放するというコストこそあるものの、同様の効果で過去に暴れまわり、最大の過ちとまで言われた《ヨーグモスの意志 / Yawgmoth's Will》より軽く2マナで唱えることができ、墓地に行くカードは追放されないと『逆に悪用しやすくなってないか?』とツッコまざるを得ないカード。

スタンダードでは狙ってでもない限りめちゃくちゃ強いコンボが組めないということがあり、問題は起きなかったが問題はパイオニア以下の環境。使えるカードが増えれば増えるほどコンボカードは増えてしまうのである。現に規制されていないモダンやヴィンテージではコンボパーツとして使われる他、単なるアドバンテージ獲得源として使われていたりもする。

49 むかしむかし / Once upon a Time Magic: The Gathering スタンダードT:49
スタンダードOA:52
パイオニア:60
モダン:158
ヒストリック:167

ゲーム中で最初に唱えたときのみコストを支払わずに唱えられる呪文で、ライブラリの上5枚を見てクリーチャーか土地を1枚手札に加えられるというもの。普通に唱えても2マナでしかないのでこのカードがあった当時は緑入りのデッキでは当然4積みされて初動の安定性を高いレベルで保っていた。

当然そんなカードがヴィンテージやレガシーならともかく、モダンより上の環境で許されるわけもなく、あっという間に禁止。ちなみにこの時期はあの《王冠泥棒、オーコ》も環境に同居しており、色も合うため《オーコ》を安定して2ターン目に出すためのカードとも言える。

52 FB02-031 リブリアン ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド TCG:52
DCG:62

本来は4コストだが、FB02-001 孫悟空の効果でたった1コストで出せ、それにもかかわらずライフに与えるダメージが2であるため (参考) 。

67 パチモン幼馴染み Precious Memories シングルレギュレーション:67

『冴えない彼女の育てかた』で登場したカードで、相手の同名キャラ3枚をアプローチに参加させられなくするというもの。

シングルレギュレーションでは作品1つでデッキを作る都合上、同名キャラクターで統一したデッキは珍しくないため、このカードによって動きを止めることが容易だった。

73 有翼の叡智、ナドゥ / Nadu, Winged Wisdom Magic: The Gathering モダンT:73
モダンO:76

《有翼の叡智、ナドゥ》は、デザインに失敗しました。


モダンにおける《有翼の叡智、ナドゥ》の禁止について|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト, 2025/03/12閲覧

緑と青を含む3マナで出せる3/4飛行で、自分のコントロールしているすべてのクリーチャーが呪文または能力の対象になるたびにデッキトップを公開し、土地なら場に出し、そうでなければ手札に加える。これはそれぞれのクリーチャーごとに2回まで誘発する。

ナドゥ単体だけでも2回は対象にとってアドバンテージを稼げるのに、場にクリーチャーが他に並んでいれば更にアドバンテージを稼げる。おまけに対象にとるのにコストが必要ない《手甲 / Shuko》などのようなカードが存在しているモダン環境では効果を誘発することが容易すぎたためにコンボデッキで多用された。

それでいて単体のサイズも3マナでこれだけのシステムクリーチャーとして活躍できるくせに3/4飛行とクロッククリーチャーとしては十分すぎる性能で、クロックパーミッションを組むことも可能。もちろん除去しようと思ってナドゥを対象にとっても効果は誘発する。つまり純粋にオーバースペックであるうえに、どのクリーチャーが何回効果を誘発したか記憶して置かなければならないという煩雑さまで兼ね備えてくる2重の意味でやっかいなカード。

こんな効果になったのはカジュアルプレイヤーに人気のカジュアル変種ルール、『統率者戦』で使っていて楽しいクリーチャーにしたかったからということであったが、『モダンホライゾン3』というモダンで使えるカードを拡充するパックなのに当のモダンで壊れすぎて70日そこらで退場してしまうのは本末顛倒であり、トーナメントプレイヤーたちからはカジュアルプレイを重視しすぎて肝心のモダンでの性能を見過ごしていたことには批判が集まる事態に陥った。

しかも肝心の統率者戦でも結局強すぎたので禁止カードになってしまっている

80 トレイリアのアカデミー / Tolarian Academy Magic: The Gathering スタンダード:80
エクステンデッド:80
Type 1.5:80
(現:レガシー)
ブロック構築:261

青マナを出せる土地だが、出せるマナは場にあるアーティファクトの数を参照する。

アーティファクトに関するカードを多く収録しているウルザ・ブロックでこんなカードを出したら悪用されているのは目に見えているはずだが、どうやら開発は《意外な授かり物 / Windfall》と《時のらせん / Time Spiral》を見逃していたらしい。やがて、《精神力 / Mind Over Matter》と組み合わせて作られたのがかの凶悪デッキ、【MoMa】である。

なお、本記事執筆時点 (2025/03/12) 解禁されるとしたらレガシーであるが、当時の【MoMa】はスタンダードからType 1 (現:ヴィンテージ) まで席巻したデッキタイプであり、かつ本記事執筆時点は当時以上にアーティファクトに関する強カードが犇めき合っているためまず解禁されることはないだろう。

80 意外な授かり物 / Windfall Magic: The Gathering スタンダード:80
エクステンデッド:80
Type 1.5:80
(現:レガシー)
ブロック構築:170

ということで、こちらが見逃されていたほうですなんで《トレイリアのアカデミー》と同じエキスパンションに収録されていたのに見逃されたんだろうね。

手札破壊と手札補充を兼ねた、【MoMa】全盛期のキーパーツであり、これ自体も【MoMa】の勝率を上げることに貢献していた。

82 第六感 遊戯王 TCG:82
OCG:529

サイコロを1回振ってもらい、出た目が宣言した2つの数字のどちらかならばその枚数ドロー、違うなら出た目の枚数墓地にカードを送る。はっきり言ってデメリットらしいデメリットが存在せず、日本国内でも罠カード最速規制になったほどである。

そのようなカードが海外で出るに当たり、最初から制限カードに指定して様子を見ていたのだが、結果は日本同様サイコロを転がし続けるゲームの完成であった。海外では《王家の神殿》の0日を除けば最速規制であったが、その後《刻まれし魔ラクリモーサ》の45日に記録を更新された。

85 アニキ 百鬼あやめ ヴァイスシュヴァルツ ネオスタンダード:85
タイトル限定構築:85

場に出た際、手札を1枚捨てることで、山札から同名カードを場に出せる効果を持つ。

この効果にはターン1制限は存在しないため、当然効果で出てきた《アニキ 百鬼あやめ》も同じ効果を使用できる。

当時は《面接中 ときのそら》を《武器製作 宝鐘マリン》の効果で破壊し、《ときのそら》の効果で《百鬼あやめ》を場に出すことで前衛に《百鬼あやめ》を並べることができた。ここにいるすべてのカードがコスト0であり、適当な別のキャラクターを前衛に置いておくことで6連攻撃ができてしまう。

更にその際に《爆騰!!》を使用することで本来ダメージ1しかない6体をすべてダメージ3にできる。なおヴァイスシュヴァルツの初期体力は27。つまりこれだけで2/3の体力を削るコンボが完成してしまうため、《百鬼あやめ》は許されず禁止に (参考) 。

91 切断の細糸 金糸梅 Z/X 91

コスト2で場に出てくるにも関わらず、リソースを増やしてからリソースからカードを回収できるといううえ、エラッタ前は同名カードの回収やカードタイプ指定もなかったため強力であった。

94 Emヒグルミ 遊戯王 TCG:94
OCG:167

破壊されるとEmをデッキから特殊召喚できるカードで、エラッタ前は1ターンに1度の制約がなかったため、【竜剣士ラスターP】や【揺れる眼差し】で自ら破壊して展開につなげることが可能であった。

日本でも海外でも【EMEm】 (海外では【PePe】) の立役者として日に陰に活躍したことから、TCGでは94日規制を達成。OCGでも本記事執筆時点 (2025/03/12) まで記録を破られていない最速規制である167日での規制を受けている。

後に1ターンに1度の制約をつけられて制限解除。最初からそうしとけよとは思うが。

98 守護フェリダー / Felidar Guardian Magic: The Gathering スタンダード:98
パイオニア:1018

場に出たとき、自分のパーマネント1つを一度追放して再び場に出す効果を持つ。同じ環境に《サヒーリ・ライ / Saheeli Rai》というカードをコピーできる能力を持つカードがいたため、たった2枚で無限コンボで大量の猫ちゃんが相手に襲いかかる。このデッキ【コピーキャット】はまさかの開発も見逃していたという。

更に禁止改定で一度スルーされ、その数日後に緊急声明で禁止になるという珍事をやらかしてしまい、各地のカードショップで返金騒動まで引き起こしてしまった。カラデシュ!すごい!本当にすごいんだ!

△Menu

101 - 200日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
107 豊水尊神 イチキシマ カードファイト!!ヴァンガード プレミアムスタンダード:107

相手のガーディアンの自動能力を使えなくし、更に前列のユニットすべてをパンプアップする効果を持つ。

もともと新シリーズ発売後でありながら旧シリーズ用のカードとして作られたという背景があり、Vスタンダードに使われないことからカードパワーをそこまで気にする必要がなかったというのはあるが、流石にやりすぎたようで、ヴァンガード最初にして最速の禁止カードになってしまった。

107 地征竜-リアクタン 遊戯王 TCG:107
OCG:198

すべていわゆる『子征竜』と呼ばれるカードであり、海外では『Lord of the Tachyon Galaxy』でまとめて収録されたが、国内ではプレゼントキャンペーンで2度に分かれて配布された。

【征竜】の強さに貢献し、OCGでもTCGでも4枚揃って同じ日に無制限からの一発規制となった。そして『親征竜』がまとめて同じ日に禁止になったので、4枚揃ってOCGでもTCGでも一発無制限化となる。

107 水征竜-ストリーム 遊戯王 TCG:107
OCG:198
107 炎征竜-バーナー 遊戯王 TCG:107
OCG:169
107 風征竜-ライトニング 遊戯王 TCG:107
OCG:169
107 魔導書の神判 遊戯王 TCG:107
OCG:197

【征竜】に対してこのカードだけで【魔導】が食らいついたという伝説を残したあからさまなパワーカード。発動したターンに発動された自分・相手の魔法カードの数までこのカード以外の『魔導書』魔法カードをデッキから手札に加え、更にデッキから手札に加えた枚数以下のレベルの魔法使い族モンスターを特殊召喚できる。

たった1枚でできる仕事量が明らかにオーバースペックであり、これを用いてたくさんの魔法カードを抱えつつ、《昇霊術師 ジョウゲン》《霊滅術師 カイクウ》を場に出すことで【征竜】をメタることができていた。

このカードが出るまでは【魔導】はファンデッキ止まりであり、当の【魔導】使いはむしろあからさまなパワーカードでしかないこの《神判》が規制されたときはむしろ喜んだとか。

109 大巨人クレーター・メーカー ディメンション・ゼロ 109

破壊されるとランデスを行うユニット。
《真夜中の狩人ミュラー》等のサルベージと組み合わせてランデスしまくるデッキが横行したため、2006年2月10日に制限カードとなり、3/15にディメンションゼロ初の禁止カードとなる。

後の2006年6月1日に制限カードに戻る。

118 優しくしてね 魔法少女ザ・デュエル 118

相手が自分を攻撃できなくなるというカード。強すぎる、というほどではなかったのだが、ひたすらサルベージしながら遅延行為を招くということもあり停学処分 (=禁止カード) に指定されてしまう。

119 宝船の巡航 / Treasure Cruise Magic: The Gathering モダン:119
レガシー:119
パウパー:187

金玉漂流在外,陰謀勾畫其間。

通常では8コストで唱えてカードを3枚引くという劣悪なコスト・パフォーマンスであるが、墓地のカードを追放すれば追放するだけ軽くなり、最後には1マナで唱えることすら可能なドロー呪文。

スタンダードでは狙ってでもない限りそこまでは軽くならないのでせいぜい3 - 4マナで撃てれば万々歳だよねということもあり適正なカードパワーで収まるのだが、これがモダン以下の環境では話が変わってくる。

というのも使えるカードが増えれば増えるほど、普通にただデッキを組むだけで軽量で使えるカードが多くなり、ただプレイしているだけで墓地がたくさん超えて来るので、あっさり1マナで唱えることすら可能なのである。これでは《Ancestral Recall》を禁止にしている意味がない。ということで、モダン、レガシー、パウパーで禁止、ヴィンテージで制限となった。ヴィンテージ制限前は「アンリコが5枚制限になった」というジョークすら飛び交ったほどである。

119 時を越えた探索 / Dig Through Time Magic: The Gathering モダン:119
レガシー:371

こちらは《宝船の巡航 / Treasure Cruise》とことなり最低2マナまでしか下がらないが、代わりにいつでも打てるインスタントという点で差別化可能。

スタンダードでは狙ってでもない限りそこまでは軽くならないのでやっぱりせいぜい3 - 4マナで撃てれば万々歳だよねということもあり適正なカードパワーで収まるのだが、これがモダン以下の環境ではこれまた話が変わってくる。

というのも使えるカードが増えれば増えるほど、普通にただデッキを組むだけで軽量で使えるカードが多くなり、ただプレイしているだけで墓地がたくさん超えて来るので、あっさり2マナで唱えることすら可能なのである。

モダンでは《巡航》禁止の際に《探索》が使われたら結局意味がないよねということで同時規制。レガシーとヴィンテージでは一旦据え置かれたが、モダンでの予感が的中してしまい、レガシーで禁止、ヴィンテージで制限となった。

119 密輸人の回転翼機 / Smuggler's Copter Magic: The Gathering スタンダード:119
ブロール:119
パイオニア:1159

他にクリーチャーがいないと動かない「機体」ではあるが、2マナ3/3飛行で攻撃またはブロック時にカードを引いて捨てるという手札の良質化まで成し遂げるのは流石にやりすぎており、スタンダードでは直後の大規模大会でトップ8が計32枚使用した (注:1人につきデッキ内最大投入可能枚数は4枚) というほどの注目ぶりであった。

その後もグランプリでも同じくトップ8が32枚を採用するほどの環境の席巻ぶりであり、環境の多様性を損なっているとして禁止に。カラデシュ!すごい!本当にすごいんだ!

135 頭蓋骨絞め / Skullclamp Magic: The Gathering スタンダード:135
ブロック構築:135
エクステンデッド:227
レガシー:227
モダン:2659

印刷されるべきではなかった――

そう言わしめるほどのミラディン・ブロックを代表する装備品であり、装備しているクリーチャーを+1/-1修正し、そのクリーチャーが死ぬたびにカードを2枚引け、装備品なので場に出つづけてコストさえ払えば何度でも使い回せる。

おまけに当時はアーティファクトがテーマとなる【親和】デッキの絶頂期であり、こいつもアーティファクトなので適当なクリーチャーにつけて破壊してドローしたかと思えば、こいつが除去で狙われたら自分のカードで破壊してアドバンテージを一方的に稼げてしまうことが問題となり、あえなくスタンダード禁止に。

136 トロイメア・ゴブリン 遊戯王 TCG:136
OCG:353

カード名が異なるモンスター2体を素材にリンク召喚可能なモンスターで、リンク召喚時に手札を1枚捨てることで、通常召喚に加えて一度だけ、メインフェイズにリンク先に手札からモンスターを召喚できる。また、相互リンク状態であればついでに1枚ドローできる。遊戯王においては召喚権とドローは他のゲームより重要なのに、割と簡単な条件でこれを出すことができてしまう。

効果自体も『トロイメア』に縛られないため、【トロイメア】以外にも出張してさまざまなデッキで悪用された。

136 FB01-005 亀仙人 ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド TCG:136
DCG:146

たった1コストで毎ターン自分のライフ1枚を手札に加えられ、エクストラカードのコストを減らすことができ、リーダーの覚醒タイミングを調整できてしまうため (参考) 。

143 サモン・ソーサレス 遊戯王 TCG:143
OCG:314

トークン以外の同じ種族のモンスター2体以上で出せるリンク3モンスターで、1ターンに一度、リンク先のモンスターと同じ種族のモンスターを効果を無効にしてデッキから特殊召喚できる。

主に展開補助で使われ、《水晶機巧-ハリファイバー》《聖騎士の追想 イゾルデ》とセットで使うことで容易に特殊召喚できたため、様々なデッキで活躍した。

海外では禁止カードに指定されたままだが、日本ではエラッタによって効果を使う際は相手にモンスターを送りつけることが義務化されて弱体化し規制を解除された。

163 巨人港 バトルスピリッツ 163

コストの高いスピリットの召喚補助のための遅延カードであり、これ自体はカードパワーは問題はなかったのだが、《氷の覇王ミブロック・バラガン》の登場で相手をバウンスさせて遅延しライブラリアウトに追い込むデッキが編み出され、かつアニメで主要キャラクターの使うスピリットだった《ミブロック・バラガン》を規制するわけにもいかなかったため、身代わりで規制を受けた。

167 EMモンキーボード 遊戯王 OCG:167
TCG:227

ペンデュラムゾーンに置くことで他の『EM』をデッキから手札に加えることができる。《EMドクロバット・ジョーカー》や《EMペンデュラム・マジシャン》などのサーチ効果を持つ『EM』をサーチすることで更に『EM』を手札に加え、大量展開が狙える。ペンデュラムスケールがもう片方が『EM』でないと4になってしまうというデメリットがあるが (本来は1) サーチ先が『EM』なのであってないようなデメリットである。

当時相性の良い『Em』と組んで【EMEm】 (海外では【PePe】) として大暴れし、《EMヒグルミ》がいなくなっても引き続き【EM竜剣士】として環境に残り続けた。

このため半年と経たずに規制されたが、アニメの主人公である榊遊矢の愛用カードであったため、禁止カードになったあともアニメのEDに写ってはデュエリストのトラウマを刺激したり大騒ぎになったカードである。なおアニメではターン1制限がなく、ペンデュラムスケールに関するデメリットもないなど、OCG以上に凶悪極まりない効果であった。弱体化されてこれかよ

167日はOCG最速規制であり、奇しくも先に逝った《Emヒグルミ》と同じ日数である。

169 暴虐紫怨剣マスプロトロン Z/X 169

攻撃するだけで手札とリソースの回復ができることから、汎用性が高すぎるとして封神指定になる。その後エラッタされ、リソース回復できる枚数が制限された。

172 リンクロス 遊戯王 OCG:172
TCG:193※

※欧州では2020/04/30に発売されたが、米国ではCOVID-19感染症の影響から2020/06/05に発売された。欧州基準では229日となる。

リンク2以上のモンスター1体で召喚できるリンク1モンスターで、リンク素材のリンクマーカーの数までリンクトークンを特殊召喚できる。一応リンクトークン自体はリンク召喚に使えない縛りは設けているが、《幻獣機オライオン》がいたためにないも同然の効果であった。

《水晶機巧-ハリファイバー》と組み合わせてシンクロに使われることが多く、他にも様々な展開パターンが考えられる……というか、《リンクロス》が環境にいたときは展開パターンに《リンクロス》が使われないことがまず珍しかった。

COVID-19感染症の影響からほとんど大会が行われなかったにも関わらず、日本でも海外でも1年以内に禁止となっており、日本に至っては半年を切っている。むしろ《水晶機巧-ハリファイバー》を規制しないために出たばかりの《リンクロス》が身代わりになったのではないかという憶測すらたつほどであったが、見ただけでいくらでも悪用可能なポテンシャルがこちらの規制を早めたのであろう。

じゃあそんなカードを印刷するなよと思うだろうが、このカードはアニメで主人公の藤木遊作 / Playmakerが使用するカードであり、リンク召喚と融合召喚を併用させるための帳尻合わせ要員であった。だからって弱体化せずそのまま刷るやつがあるか

175 十二獣ドランシア 遊戯王 OCG:175
TCG:220

【十二獣】の強さを支えたカードであり、『十二獣』1体の上に重ねてエクシーズ召喚でき、素材を1つ使って、相手ターンでも構わずフィールドのカードを1枚破壊できる効果を持つ。こんなに簡単に破壊してしまうカードはなかなかなく、他の『十二獣』エクシーズモンスターに重ねても良いためランク4を使えるデッキであればどこにでも出張採用されうる。

正規のエクシーズ手順はレベル4x4体とまず不可能な手段であるのだが、『十二獣』共通効果を持ったがために環境で活躍し続けた。《十二獣ブルホーン》が活躍していたときなどはもはや地獄絵図である。

このカードは数奇な運命を辿ったカードである。日本でも海外でも1度無制限から一発で禁止になったあと、一度制限復帰するも、再び禁止カードに指定される。その後日本でのみ制限復帰するという形を取った。

175 十二獣の会局 遊戯王 OCG:175
TCG:1694

自分フィールドのカードを破壊して『十二獣』モンスターをデッキから召喚する効果を持つ。効果を使い終えたカードを破壊してもいいし、《十二獣ラム》や《十二獣ラビーナ》の効果のトリガーにしてもよく、何故かこのカード自身を破壊しても効果を使用できる。《十二獣モルモラット》がだいたいサーチされ、あとは大量展開に繋がり、《十二獣ブルホーン》《十二獣ドランシア》などが出てきて環境を【十二獣◯◯】で染め上げる結果となった。

OCGでは半年と経たず規制されたが、TCGでは長い間規制されていなかった。しかし第11期で【十二獣】が大暴れしたために規制をかけられることに。その後OCGよりもかなり遅くに制限復帰を果たしている。

182 約束された終末、エムラクール / Emrakul, the Promised End Magic: The Gathering スタンダードO:173
スタンダードT:182

 恐ろしく強力なものとなるべく作り出された《約束された終末、エムラクール》はその約束をとてもうまく果たしていました。エムラクールが直面する抵抗はほんのわずかで、彼女はゲームをあまりにあっけなく終わらせてしまいました。彼女は物語中の世界の終末、全能の怪物であり、それはスタンダードにとってやりすぎたものでした。


2017年1月9日 禁止制限告知|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト, 2025/03/08閲覧

182 ダーク・ダイブ・ボンバー 遊戯王 TCG:182
OCG:290

自分フィールド場のモンスターをリリースして、そのレベルx200ポイントのダメージを相手に与えるモンスター。

《召喚僧サモンプリースト》2体と《レスキューキャット》、《X-セイバー エアベルン》2体で簡単に1ターンキルが成立していたため、「サモサモキャットベルンベルン」という呪文が生み出された。

当時としては最速規制であった (それまでの最速は《混沌帝龍 -終焉の使者-》の496日) が、今の遊戯王ではもはやトップ10にも入らない規制速度。日本ではエラッタされ規制を解除されている。

183 ドギー・クルーガー
(クロスギャザー ザ・ドラゴンタイガー版)
レンジャーズストライク 183

レンジャーズストライクのクロスギャザー第2弾『ザ・ドラゴンタイガー』のインデックスにプリントされているという特殊な形態で入手可能なカード。

パック、自販機、スターターのどれを買っても入手可能だが、正規のカードと異なり単色刷りとなっている。しかし公式にゲームでは問題なく使用できるという通達が出ている。もともとこのカードがゲーム開始時から提示する『コマンダーカード』であるため、正規のカードの形状を取る必要がないのが大きいだろう。

開始直後にほしいユニットカードを確実に初手に持ってこれるという強みがあり、引きたくないカードを初手に引いたときに戻す事もできるなど非常に便利なカード。

便利すぎたがゆえに半年程度で禁止カードになってしまったが、禁止カードになるまでの間に正規の手段で入手できなかった (にも関わらず使用可能でもあった) というやや特殊な経緯を辿っているカードである。

184 時冠超神シン・クロノス バトルスピリッツ 184

条件付きで相手のターンをスキップできる能力を持つカード。本来であれば結構発動条件は難しかったのだが、のちの新能力との噛み合いで容易にターンスキップを狙えてしまうようになり、早期の規制になってしまった。

185 Emダメージ・ジャグラー 遊戯王 TCG:185
OCG:251

自分を手札から捨てて、自身へのダメージを無効化する能力と、墓地から除外して『Em』をサーチする効果が完全に噛み合っている。

また効果のためにペンデュラムメタである《揺れる眼差し》を防ぐことができ、当時環境で流行っていたペンデュラム召喚デッキにはとにかく採用された。特に相性の良い『EM』と組んだ【EMEm】 (海外では【PePe】) が流行したため、日本でも海外でも規制された。

しかし第10期以降、ペンデュラム召喚自体がルール変更でやりづらくなったことから制限解除に至っている。

190 ギャラクシー すみれ ヴァイスシュヴァルツ ネオスタンダード:190
タイトル限定:190

攻撃ではないメインフェイズにダメージを与えることができ、通常対処が不可能なうえ、自分のダメージがギリギリのラインの際は発動回数が2倍になるダメージ効果をもっており、これを使用したコンボデッキがぶっ壊れになったため (参考) 。

194 ヨミジ 丁-二式 デュエル・マスターズ アドバンス:194

外部ゾーンである『超GR』からランダムに出てくるクリーチャーの1体。このためオリジナル環境ではルール上使用できない。

マナゾーンにカードが7枚あり、うち1枚が闇であると言うだけで自壊して墓地からコスト8以下の非進化クリーチャーまたはオーラを場に出せるという破格の能力を持つ。条件もGRの特性上、「あってないようなもの」でしかなく、かつ自壊するせいでループコンボに組み入れることが容易であったため、ゲームバランスが大きく崩壊してしまい、殿堂入り (=制限カード) を経ずにプレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定された。

この記録自体は《緊急プレミアム殿堂》を除けばそれまでの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を超えて事実上の最速。このカードが使用可能であった頃はCOVID-19感染症のために十分な大会を開催できなかった中で、かつ禁止指定まで半年程度とTCGにおいても異例の、信用問題に繋がりかねないほどの短期間での規制でありながら規制に関してプレイヤーからの批判も小さかった。如何にカードパワーが大きかったかがうかがえよう。

196 サーバント Z WIXOSS オールスター:196

名前の異なる<精元>のシグニ8枚をエナゾーンからトラッシュに置くことで、相手の手札とエナゾーンのすべてのカードをゲームから除外できる。

条件は一見厳しかったのだが、【緑子】のデッキではこれが容易であり、かつ《一蓮托生》で任意の<精元>をエナゾーンに送ることができたことから、このデッキで猛威を振るうことに。

△Menu

201 - 365日

日数 カード名 タイトル フォーマット 備考
220 十二獣ブルホーン 遊戯王 TCG:220
OCG:266

『十二獣』Xモンスターの共通効果で十二獣1体だけの上に重ねてX召喚することもできる。普通に出すにもランク4でレベル4モンスターx2なのでさして出すのは難しくないが。

そして素材を1つ取り除いてデッキから通常召喚できる獣戦士族モンスターを1体手札に加えることができ、獣戦士族を主軸としたデッキや、【十二獣】ではとにかく酷使させられた。

汎用性の高さとカードが増えれば増えるほど強くなるサーチ効果が許されるはずもなく、OCG・TCGともに本記事執筆時点 (2025/03/12) に至るまで禁止カードとなっている。

221※ 敏捷なこそ泥、ラガバン / Ragavan, Nimble Pilferer Magic: The Gathering レガシーT:221※
レガシーO:223
ヒストリック:669

※テーブルトップでの発売日は、日本は2021年6月11日、他言語は2021年6月18日。発売日より発売地域ではトーナメントリーガルであるため、日本では禁止までの日数は228日となる。

相手に攻撃するたびにせっせと宝を盗み、ライブラリートップも盗むとんでもないお猿さん。更に除去耐性にもなる疾駆コストで詠唱することで確実に盗みを行うことができてしまう。宝物トークンは相手のデッキカラーが自分と違うせいでせっかく盗んだ呪文を唱えられないなんて問題も解決している。1枚で完結するんじゃないよという話である。

特にレガシーでは盗めるカードがどれもこれもおいしいカードでしかないため、対戦相手がどんなデッキだろうが全く考えなしに盗みに行けてしまうという困ったことになるため禁止。

229 星守の騎士 プトレマイオス 遊戯王 OCG:229
TCG:269

レベル4モンスター2体以上で召喚できるランク4エクシーズモンスターで、3枚素材を取り除くとこのカードの上にランク5のエクシーズモンスターをX召喚扱いで召喚でき、7枚取り除くと相手のターンをスキップできる。

7枚取り除く効果はロマンでしかないが、3枚取り除くだけで《星輝士 セイクリッド・ダイヤ》や《セイクリッド・プレアデス》を出したり、《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》を経由して《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を出せたため、多くのプレイヤーのエクストラデッキの5枚が《プトレマイオス》《セイクリッド・ダイヤ》《プレアデス》《ノヴァ》《インフィニティ》で固定されてしまった。環境の多様性を損なっているとして規制された形となる。日本では《ダーク・ダイブ・ボンバー》を超えて当時は最速規制であった。

しかし本記事執筆時点 (2025/03/12) ではランク5を《プトレマイオス》から出さなくても、ランク4モンスター自体が層が厚くなりつつあるため制限解除されている。

248 自然の怒りのタイタン、ウーロ / Uro, Titan of Nature's Wrath Magic: The Gathering スタンダードT:248
スタンダードOA:252
モダン:388
パイオニア:388
ヒストリック:392

通常コストで唱えると自壊し、その後墓地から再度別のコストで唱え直すことで場に定着するというクリーチャー。ただしどちらの際も場に出たときに手札補充とマナ加速がついており、《創造の座、オムナス / Omnath, Locus of Creation》登場以降はその早だしと能力起動をサポートした。

《ウーロ》自体もいわゆるランプデッキの弱点をこれ1枚で解決してしまうオーバーパワーなカードであるため、支配的なカードパワーでいつかは禁止指定されたであろうとは言われており、《オムナス》の登場でそれが早まったとも言える。

253 ティアラメンツ・キトカロス 遊戯王 TCG:192
OCG:253

ティアラメンツと水族1体で融合できるモンスター。ティアラメンツ自体が一部を除き水族なので簡単に融合できてしまう。

召喚時にティアラメンツをデッキから手札または墓地に送る効果、自分フィールドのモンスターを墓地に送り、手札または墓地からティアラメンツを召喚する効果、そして墓地に送られるとデッキの上から5枚を墓地に送る効果を持つ。

すべての効果がすべて強力な上に、1つ目の能力と2つ目の能力が噛み合いすぎている。おまけに2つ目の効果の対象は自分でもよく、そのまま3つ目の効果にも簡単にアクセスできてしまう。なんで流れるように全部の効果が繋がってるんだよ。水族だからか?

260 真竜剣皇マスターP 遊戯王 OCG:260
TCG:381

モンスターだけでなく、永続魔法や永続罠をリリースして召喚できるアドバンス召喚モンスターで、リリースしたカードの元々の種類と同じ効果を受けない耐性を得られる。大抵は後述の《ドラコニックD》の効果を受けるため、モンスターと罠をリリースすることになろうか。

更に墓地の永続魔法や永続罠を除外することで、相手ターンでも構わずフィールドのカードを1枚破壊できる。もともと『真竜』の魔法・罠カードにも墓地に送られるとフィールドのカードを破壊できる効果があるため、出て効果を使うだけで相手のフィールドは惨憺たる状態になる。つまり1枚ですべてが完結したインチキカードである。

260 ドラコニックD 遊戯王 OCG:260

そしてこちらが《真竜剣皇マスターP》を支えたフィールド魔法であり、《マスターP》をはじめ『真竜』カードを手札に加える効果と、場にいる『真竜』の攻撃力・守備力を300アップし、1ターンに1度アドバンス召喚した『真竜』モンスターの破壊耐性を持たせるという至れり尽くせりのサポートカードであった。

【真竜】でない他のデッキでも《マスターP》とともに出張採用され、仲良く同じ日に禁止カードになった。ちなみに《マスターP》とことなり、海外では制限カードにはなったが禁止カードにはなっていない。海外では《マスターP》が未だに禁止だからであろうか?

280 フラダリの奥の手 ポケモンカードゲーム BWレギュレーション:280
(現:エクストラレギュレーション)
XYレギュレーション:280
殿堂レギュレーション:1112

互いのプレイヤーは自分のトラッシュを山札に戻すという効果。単純に自分が使えば山札を引ききったあと更にこれで山札を回復してドローし続ける遅延戦法が使えるうえ、相手からのライブラリアウト戦略への対策にもなる。制限カードを使い回すこともできる。

そして困ったことに、相手も自分のトラッシュを山札に戻してしまうので、相手のトラッシュを使い回す戦法を瓦解させてしまう。つまり、先に使ったもの勝ちになってしまう。

使用回数に制限のないカード (グッズ) を使い続けることで自分だけキーカードを引き当て、相手のキーカードを引き当てる確率を潰すうえ、時間まで潰してTODを狙う戦術が蔓延してしまったことから禁止扱いになった。

284 マリゴルドIII デュエル・マスターズ アドバンス:284

外部ゾーンである『超GR』からランダムに出てくるクリーチャーの1体。このためオリジナル環境ではルール上使用できない。

マナゾーンにカードが6枚あり、うち1枚が自然であると言うだけでマナゾーンからコスト5以下のクリーチャーまたはオーラを場に出せるという破格の能力を持ち、このクリーチャーを出せる方法自体が運頼りである代償として比較的軽く使いまわしやすいこともあり、『ミッツァイル・マスターズ』と呼ばれる暗黒期を生み出した要因の1枚にもなった。その相棒でもある《BAKUOOON・ミッツァイル》は殿堂入りで収まっているが、こちらは《無修羅デジルムカデ》など相性の良いカードが多い (というより、相性の悪いカードが少ないといったほうが正しいか) こともあり、殿堂入り (=制限カード) を経ずにプレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定された。

この記録自体は《緊急プレミアム殿堂》を除けばそれまでの《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を超えているものの、同日付で規制された《ヨミジ 丁-二式》が194日であり、事実上の最速とはならなかった。とはいえ、このカードが使用可能であった頃はCOVID-19感染症のために十分な大会を開催できなかった中での短期間での規制であり、如何にカードパワーが大きかったかがうかがえよう。

285 超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ 遊戯王 OCG:285

《ブラック・マジシャン》と《真紅眼の黒龍》またはドラゴン族効果モンスターを融合して召喚できる、遊戯と城之内の魂のカードの融合体。

……と書けばすごくかっこいいのだが、効果破壊不可能で、相手モンスターを1ターンに素材にした通常モンスターの数だけ破壊して、その元々の攻撃力分のダメージを与えるバーン効果、そして相手のカード効果を手札1枚を捨てることで無効にして、恒常的に攻撃力を1000ポイントアップする……と書いてあることすべてがインチキくさいカード。なんでこれ海外では1度たりとも規制受けてないんですか?

このカードが登場した当時は《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》という《真紅眼融合》の効果だけコピーするこれまたインチキくさいカードがあったためどんなデッキにも《ブラック・マジシャン》《真紅眼の黒龍》共々出張、《ドラグーン》を対策するために先に《ドラグーン》を出すという非常に金のかかるじゃんけんを強いられた。

しかし元凶となった《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》も規制されるとしばらくして制限カードに復帰することとなった。

329 ノー・ゲイン WIXOSS オールスター:329

WIXOSS初の禁止カードに指定されたカードで、センタールリグとシグニはアーツの効果を受けないという効果を持つ。これでいてコストは白 (1) と軽く、しかも効果期間が唱えたターンと、その次の相手のターンにまで及ぶ。更にライフバーストまでついており、このカード1枚で攻防ともに試合展開に影響を大きく及ぼす強カードとなっている。

338 ボルメテウス・サファイア・ドラゴン デュエル・マスターズ アドバンス:338
オリジナル:338

デュエル・マスターズ初の殿堂入り (=制限カード) を経ずに直接プレミアム殿堂 (=禁止カード) に指定されたカードである。カードコストは10と、本記事執筆時点 (2025/03/12) でもなお重いのだが、プレミアム殿堂入りした段階ではよりコストは大きすぎるものではあった。

ではなぜプレミアム殿堂入りしたかといえば、当時《インフェルノ・ゲート》という墓地から場にコストを支払わずに場に出せる (リアニメイト) 呪文の存在と、このクリーチャーがコスト論相応の性能 (スピードアタッカー、T・ブレイカー、ブレイクしたシールドを手札に加えさせず直接墓地に置かせる) を持っていたからという点があった。

しかしそれだけであればリアニメイト戦術自体の方を弱体化すればいいという話もあり、もう1つこのカードが規制をかけられた要因に、このカードが出る前の2年間、《無双竜機ボルバルザーク》が環境を大いに荒らし周り、『ボルバルマスターズ』と揶揄されるほどの暗黒期を生み出していたことから、再び暗黒期を生み出していた《サファイア》に規制をかけることでプレイヤー数の減少を押し留めようとしたきらいもある。

本記事執筆時点 (2025/03/12) の環境でも出せれば強いことは間違いないが、より1枚で勝負を決められるフィニッシャーが跳梁跋扈していることから、規制は解除されデッキにフル投入することは可能となっている。

347 エルシャドール・ネフィリム 遊戯王 OCG:347
TCG:451

特殊召喚時にデッキからシャドールをデッキから墓地に送り、特殊召喚モンスターと戦闘する際はダメージ計算をせずに相手を破壊でき、墓地に送られると墓地からシャドールの魔法または罠カードを手札に加えられる。

融合召喚条件もシャドールと光属性という割と揃えやすい条件でありながら、1枚で稼げるアドバンテージが大きく、かつ相手の特殊召喚を咎めるような効果であったことから規制された。デッキから素材を墓地に送って融合召喚できる《影衣融合》や墓地に送られると効果を発動できる『シャドール』効果モンスターなどとも相性が良く、第9期遊戯王のインフレを印象付けたきっかけのカードともなった。

しかしその後は【シャドール】が環境から落伍し、結果として【シャドール】使いが《ネフィリム》の禁止からの緩和を望むようになり (=ネフィリム返しておじさん) 、解除されるに至る。

353 守護竜アガーペイン 遊戯王 OCG:353

ドラゴン族2体以上をリンク素材とし、2体以上のリンクモンスターのリンク先になるモンスターゾーンに好きなドラゴンをエクストラデッキから召喚できるモンスター。条件がゆるいにも関わらず、出せるドラゴンにも指定がないため《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》などの制圧力の強いドラゴンをあっさり出せてしまう。

ドラゴン族の入っているデッキであればなんであっても多用され、とりわけ【ドラゴンリンク】ではキーカードであったことから無制限から一気に規制された。逆になんでこれ出して行けると思ったんだ?

354 ヨーグモスの意志 / Yawgmoth's Will Magic: The Gathering エクステンデッド:354
Type 1.5:354
(現:レガシー)

マローをして「最大の過ち」と言わしめるほどのマジック史上最強と謳われるカード。……その割には《死の国からの脱出 / Underworld Breach》とかいうリメイクカード作ってるけど。

墓地のカードを好きにプレイできてしまうというアドバンテージはスタンダードでさえ黒入りのデッキで必ず投入されるレベルであったが、それでもカードプールが狭いためまだ禁止カード指定を免れた。

問題はカードプールが広いエクステンデッドやType 1.5、Type 1である。当時Type 1で制限を受けていた、墓地回収呪文の《新たな芽吹き / Regrowth》と違い、直接場に出せる時点でオーバーパワーになるのが見えていたのに、そのままだしたものだからさあ大変。軽量マナ・アーティファクトからほぼノーコストで唱え、あっという間に爆発的なアドバンテージを稼ぎ出した。

364 反射魔道士 / Reflector Mage Magic: The Gathering スタンダード:364

場に出たとき相手のクリーチャー1体をバウンスし、更にそのバウンスしたクリーチャーと同名のクリーチャーを次のターンまで唱えられなくするというやや厄介なクリーチャー。

大暴れしたわけではないが、【バント・カンパニー】【白青フラッシュ】の主力になっていたことから、《約束された終末、エムラクール / Emrakul, the Promised End》・《密輸人の回転翼機 / Smuggler's Copter》が禁止になったあとの環境で活躍することを恐れられ、同時に規制された。

△Menu

関連項目

  • トレーディングカードゲーム
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/13(土) 04:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/13(土) 04:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP