フェアリーファンタジア菅野智之

フェアリーファンタジア菅野智之とは、読売ジャイアンツに所属する菅野智之につけられた別称である。

概要

誕生の経緯

2014年6月末、twitterにてsugatomo19というユーザーが読売ジャイアンツ所属の小山雄輝や今村信貴と食事したことを呟き、菅野のアカウントではないかと注目されるが、このユーザーがお気に入りとして登録していたツイートのなかに、出会い系情報サイトへのリンクやDMMのオンラインゲーム「フェアリーファンタジア」に関するものが発見され、瞬く間にネットで話題となった。

このアカウントは長い間、非公開設定で放置されていたものであったため、当初は菅野本人を名乗る偽者であることが疑われたが、小山と食事したとの呟きの直後に小山自身がtwitterで菅野と食事したと呟いたことから本人のものである可能性が濃厚になり、数日後、チームメイトの澤村拓一が菅野本人のアカウントとして紹介したことで確定的となった（なお、現在は問題となったツイートのすべてがお気に入りから削除されている）。

読売ジャイアンツの次期エースとして目される菅野がネット上で招いてしまったまさかの事態に、野球ファンをはじめとする多くのネットユーザーが興味・関心を寄せていくことになる。

フェアリーファンタジアとは

DMM.comの運営するオンラインゲームでカードバトルRPGと大人向け要素を組み合わせたPC/スマートフォン両対応のソーシャルゲームである。2012年12月28日からサービス開始。運営の謳い文句は「業界初!イカせアニメ搭載」。

悪の生命体「イヴ」が封印から解き放たれた！
君は伝説の戦士となり奪われた地を奪還し妖精の国を救うのだ！
妖精と契り（SEX）を交わす事で仲間を増やし、敵に支配された妖精はイカして正気に戻せ！
ソーシャルゲーム初イカせアニメバトルシステム「タップi」を搭載。
臨場感あふれる超エロカードバトルゲームここに誕生！　　　　　　　　　　（公式HPの紹介文から引用）

もはや説明不要であるが、18歳未満はプレイできないアダルトゲームである。スマホやタブレットPCのタッピング機能(PCの場合はマウスクリック)を使った「タップi」と呼ばれるシステムが目玉であり、アニメーションや画面表示に合わせてタップすることで「妖精」の女の子をピクピクと反応させ、ゲージを満タンまでためることで絶頂を迎えさせることが可能。プレイヤーはかつて「イヴ」と対峙した「アダム」の血族として、世界を救うため女の子の姿をした妖精たちと契り、絆を深めて進化させ、連携してイブに操られた妖精達を解放していかなければならない。有料アイテムを手に入れるために課金が必要となるが、タップを用いたHシーンを実際に体験できるなど無料プレイでも遊べる余地が多いゲームである。

発覚後の成績不振・登録抹消

菅野はプロ一年目の2013年でチームトップタイとなる13勝をあげており、続く2014年も、このフェアリーファンタジア騒動が起こる6月終了時までは14試合に登板し8勝3敗、防御率1.71という好成績を残していた。シーズン序盤から中5日の厳しい登板間隔を強いられるも、抜群の安定感でリーグ年間最多勝や最優秀防御率のタイトルを狙える位置にいた。

しかし、この騒動が広まってしまった直後の2014年7月の4試合で1勝2敗、防御率6.12という不振に陥ってしまい、25日の中日戦では自己ワーストとなる8失点を記録。騒動直後に偶然にも不調が重なることによって、一部のネットユーザーから「フェアリーファンタジア菅野智之」と呼ばれるネタが定着するようになっていった。

そして騒動からひと月経った8月4日、右手中指の腱が炎症を起こしていると診断され、菅野は一軍の選手登録を抹消されてしまう。7月16日に行われたヤクルト戦でゴロを打ったときに負った怪我であったが、上記のタップゲームで話題にされているさなかに利き手の中指を痛めるという珍妙な事態となり、ネット上での注目に拍車を掛ける結果となった。

スガーヌォーグの出現

さらに、一部のネットユーザーの冷やかしに過ぎなかったこの騒動は、思わぬところから新展開を迎えることになった。なんと2014年8月1日からスタートしたフェアリーファンタジアの公式ゲームイベントにて、「スガーヌォーグ」という名前の妖精（イベントでのボスキャラ）が新たに出現することが発覚。菅野のことを示唆しているとしか思えないネーミングと、何とも言えない魅力にあふれた語感によって、さらに騒動が盛り上がってしまう事態に発展した。

ネット上ではこの名前の由来や語源が考察され、アイルランド語（ゲール語）で「若い」を意味する「ヌォーグ（nÓg）」という単語が存在することや、ケルト神話に「ティル・ナ・ノーグ（Tír na nÓg）」という妖精たちの国が登場することなどが挙げられたが、どれも決定的なものとは考えにくい。一方で、「読売ジャイアンツ所属の菅野智之」を表す「菅野G」から「SUGANOG」→「スガーヌォーグ」になった、という一見突飛な説が妙に納得のいくものとして根強く支持されている。

スガーヌォーグがゲームに登場するのは2014年8月9日からとなっており、この日が奇しくも「野球の日」であることも格好のネタにされている。また、スガーヌォーグが水属性のキャラでその固有スキルが「ウンディーネの加護」であることが、菅野のことをスカ野トロ之などと呼ぶ一部の心ないアンチによって笑いのタネにされている。どうしてこうなった。

影響

この騒ぎは菅野のtwitter上でのお気に入り発覚に始まり、7月の突然の不振、指の故障、ゲームのイベント期間と同じ時期の登録抹消、そして野球の日にスガーヌォーグが出現と、わずか1ヶ月の間に起こった奇跡的な偶然の重なりやゲーム運営側の悪ノリとも取れる行動によって好奇の目に晒され続けている。今では「菅野智之」とネットで検索すれば「フェアリーファンタジア」が予測変換に出てきてしまい、菅野にとっては不名誉極まりない事態に発展している。あくまでお気に入りに選択されていただけのことであって（twitterの機能上、本人の意図しない形で選択された可能性もある）、菅野自身が実際に「フェアリーファンタジア」をプレイした経験があるのかどうかは定かでないことをここに明記しておく。

しかし、本来なら不祥事としか言えないこの騒ぎを経て、ネット上では「菅野に対する印象が（良い意味で）変わった」という好意的な声が各所で上がっている。原辰徳の甥として英才教育を受け、巨人への入団経緯で問題を起こしている菅野は、かつての江川卓のように野球ファンや巨人アンチから「嫌われ者」として扱われるむきが強かったが、この騒動によって「愛すべきネタキャラ」としての地位を確立するに至った。現在、

・FF菅野
・スガーヌォーグ智之
・アダムの血族菅野
・ウン出ィーネ菅野
・球界初のイカせタップ投法
・魔球スガーヌォーグ（菅野のフォークの意）
・SFF（菅野のフェアリーファンタジアの略）

といった、ユニークな呼称が爆発的に生まれ続けており、何年も語り継がれるネタになることは間違いない。これまで、マウンド上で見せる不敵な態度や仕草が「巨人軍は常に紳士たれ」という故正力松太郎氏の遺訓に背くと批判を浴びることも少なくなかった菅野だが、「マウンド外では（別の意味で）紳士だった」として批判も薄れてきている。

なお、この騒動によって「フェアリーファンタジア」のほうにも注目が集まり、DMM.comが発表している週間ランキングでは順位を上げて一時は5位に入る大躍進を遂げた。結果的には双方に対して思いもよらぬ好影響をもたらしたと言える。

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

• 菅野智之
• プロ野球選手一覧
• 読売ジャイアンツ