ミナ=メイザース 単語

ミナメイザース

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ミナ=メイザースとは、ライトノベル『新約とある魔術の禁書目録』に登場する西洋喪服ネコミミ未亡人である。

モデルはノーベル文学賞の受賞者アンリ・ベルクソンの妹であるミナ・ベルクソン
ミナは魔術結社黄金の夜明け(G∴D∴)』創設者の一人マクレガー・メイザースと結婚し、モイナ・メイザースと名乗っている。
夫の死後、魔術結社アルファオメガ(A∴O∴)』の長を引き継ぐ。ダイアン・フォーチュンとの魔術戦で黒猫の大群を放った事から『黒猫使いの魔術士』とも呼ばれる。

私はミナ、ミセスメイザース、またの名を黒猫の魔女

『窓のないビル』内部で上条達の前に現れた、謎の西洋喪服美女。

登場早々、物質世界に囚われない高次的な存在である事を窺わせている(具体的には上条以外に見えなくする、何もない所から姿を現す、重力に因われず浮遊する、服装が他人のイメージに左右される等)。
それほど曖昧な存在なので上条は幻影と認識していたが、物理的な接触自体は可能なようで、螺旋階段から落ちそうになって慌てて腕を振り回した時にはしっかりと胸を触れていた。

当初は西洋喪服だけだったが、空間に謎のノイズが走り「ネコミミと尻尾」が追加された。
ネコミミと尻尾については「上条が納得する容姿」に自動アジャストしたとの事だが、当の上条はアンバランスと評価していた。
このコスチュームとは別に『黒猫の魔女』という異名で呼ばれていたらしく、本人は猫に好かれる性質で、上条家の三毛猫「スフィンクス」は何故か上条以外で唯一ミナの姿を捉えている。

作中では上条が何らかの現象でアレイスター=クロウリーの過去を幻視する度に、魔術関係にさして詳しくない上条への解説役となっていた。

回想シーンで出てきた『黄金夜明』の魔術師「サミュエル=リデル=マクレガー=メイザース」を視た際の発言によると、どうやら本当に彼の妻らしいが……。

問答型思考補助式人工知能(リーディングトート78)

ミナ=メイザースと名乗る西洋喪服美女の正体。
正確に言うと黄金』系魔術師であるミナの人格を再現した演算装置

問答型思考補助式人工知能とは『窓のないビル』内に設置された並列演算機器であり、アレイスターが進める「プラン」の軌道修正の是非を問う為に相談役として作られた。思考回路の中枢には、かつてアレイスター自身がデザインした「トート・タロット」が組み込まれ、タロットのワンセット全ての記述・配列がミナの人格を形成する「魔道書の原典(オリジン)」として機能している。

つまりこのミナはトート・タロットという名の「魔道書の原典」に宿った自我なのである。

トート・タロットは『黄金夜明』が作ったGDタロットをベースに、「法(テレマ)」に基づくアレイスターの独自解釈が加えられている。
例えばオリジナル版タロットで「審判」を示す二十番には、人が大いなる存在(神)に隷属する時代の終焉を告げる「ホルスを示す永劫(アイオーン)」が据えられている。その為、アレイスターに「法の書」の知識を授けた「エイワス」の力を引き出す能力まで備わっている。

アレイスターの指示で、彼と上条が対峙するにあたり「必要な情報」を上条に入力する為のナビゲーターを務めた。上条を導く役目を終えて一度姿を消したが、アレイスターと上条の戦闘中に再び姿を現して上条側に付き、アレイスターと一時的に敵対した。

ミナ以外にも『黄金』に所属する魔術師達の人格を再現できるようだが、その中で常識的な物言いをする人格者だからミナの人格が選ばれたらしい。
アレイスターが選んだのが娘のリリスや妻のローズでもなく「仇敵の妻」という不安定なポジションの自分だったのは、ミナが上条の側に付く事を期待していたのでは、とミナ自身は推測している。

アネリ

アネリは新約12巻で登場した民生用の操縦支援ソフトである。
新約18巻ラストで、実は問答型思考補助式人工知能を民生用にダウングレードした存在だった事が判明。

つまりミナとアネリは同じような存在なのだが、アネリが浜面仕上に懐いているのを見たエイワスは「別物として扱うのがマナー」と言っている。
まぁ、双子の姉妹とでも思っておけばいいのかもしれない。多分。

ミナ=メイザース(本物)

かつて『黄金夜明』に在籍していた魔術師
同時に画家でもあり、結社内では銀の「パレットナイフ」でカードや祭具を描き、魔術師が抱える不確かなインスピレーションに形を与える存在だった。

本物のミナが旦那やアレイスターについてどう思っていたのか不明だが、
少なくとも現在のミナ(再現人格)が彼らのような社会不適合者共の事をどう思っていたのか、彼女の悲壮感漂う台詞をみれば大体わかる。

世界最高峰とは思えない底辺並の環境について
「……決して友人のアニーに生活費の無心を求め続けた日々を悔いてる訳ではありません。パンの一つも買えない魔術研究ばかりで俗世の職を全く顧みなかった旦那に嫌気が差している訳でもありません。ええ私を含む全員は魔術師ですもの、大きな目的に邁進する事こそが第一の目的となるのは当然の事なのです」

旦那のファッションセンスについて
「配色がガチャガチャしていて見ているだけで目が疲れます」

旦那の暴言について
「人が見てない所だとあのおっさん何だかすげえー偉そうですね。そのために画家の卵を娶った……と、そうきましたか。へえほおふうーん。一〇〇年超ではありますが、改めて耳にしても猛烈に腹が立ちます」

夫婦間の仲は愛が足りない(上条評価)、生活は困窮極まる等、どうやら本物のミナは旦那のせいであまり良い生活をして来なかったらしい。

ちなみにミナを含む『黄金』の魔術師アレイスターにとって忌むべき「挫折の象徴」なのだが、彼がそれを再現してわざわざ自分の傷口を抉るような真似をするのは、「戒め」の意味も込められている。

偉大な『黄金』のメンバーの実態は無職、社会不適合者、悪い意味で子供のような奴らばかりなので、生前のミナは互いに譲ろうともしない口論の仲介者として苦労していたようだ。
それを聞いた上条に何で結婚したのか聞かれ、「(今になってみれば)粗暴な男性ほど奇妙なカリスマがある」と返答している。まさしく社会的ダメ男に甘い女性の構図である。

黒猫祭祀秘録

新約19巻以降のミナ=メイザースを形成する、新たな魔道書の原典。

エイワスはミナの人格が宿る演算装置の記述を1冊の本に一瞬で纏め直し、依代を変更することで、宇宙に向けて射出された『窓のないビル』からミナを地球に逃がした。
この状態のミナは物理的な身体を持ち、今までのように重力やら空気抵抗やらを無視できなくなった。ネコミミと尻尾は身体と一体化し、黒猫を擬人化したような存在と化している。

演算装置の彼女にとっては何もかも新鮮な体験となる。学園都市に降り立ってから物味遊山を始め、モテない野郎共に「眼福」というプレゼントを無自覚に振る舞った。

物質界での肉体を獲得したのと同時に、食事が必要になった。ミナはお金を所持してないので暫く腹ペコ状態で学園都市を放浪し、見知らぬオジサン(木原一族とも親しいコンビニ店長)に奢って貰っていた。
「つまり、美人はお得だという話です。えっへん」

一方通行(アクセラレータ)とは本物の演算装置と人間演算装置という共通点がある。その関係で作中で一方通行と戦闘になったときには普通に反射をすり抜けている。ミナは魔道書の化身のような存在なので物理以外の法則も働いた結果だと思われるが、作中では特に言及されていない。

なお、黒猫祭祀秘録はインデックスが記録した「10万3001冊目」の魔道書となった。

いくつになっても『はじめて』の体験というのは興味深いものです

行ってらっしゃいませ、無垢なる少年よ

  • とある魔術の禁書目録
  • 黄金夜明
  • アレイスター=クロウリー(とある魔術の禁書目録)
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  • 浜面仕上・・・アネリが懐いている

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