劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス 単語

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心のしずくが伝説のポケモンを呼びさます。

劇場ポスターより

劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス』とは、アニメ「ポケットモンスター」の劇場版第5作である。同時上映は『ピカピカ星空キャンプ』。2002年7月13日公開。

公開当時からファンからの評価は高く、劇場版20作目公開記念で行われた歴代人気投票では1位に輝く[1]など根強い人気を誇る作品ではあるが、一方で本作の興行収入は長らく劇場版ポケットモンスターの作品中最下位に位置していた。 

あらすじ

世界で一番美しい町と言われる水の都 ”アルトマーレ”。そこでサトシとピカチュウは、不思議な技を持つポケモン <ラティオス> <ラティアス> に出会う。ラティオスは兄、ラティアスは妹でとても仲が良く、兄妹でこの町の隠された場所に存在する秘宝 ”心のしずく” を人知れず守っている。この秘宝を狙う世界的に有名な怪盗ザンナーとリオン。ザンナーは姉、リオンは妹。ザンナーとリオンが引き起こした事件に巻き込まれるサトシとピカチュウたち。「心のしずく」と「アルトマーレ」に隠された封印が解かれたことにより、町は大水害になってしまう。サトシとピカチュウはこの危機をどう乗り越えるのか!?

ほぼネタバレな劇場ポスターより

キャスト

レギュラーキャラクター

詳細は各記事を参照。

  • サトシ(cv:松本梨香)
    • ポケモンマスターを目指す主人公。ラティアスたちと仲良くなる。
  • ピカチュウ(cv:大谷育江)
    • サトシの相棒であるポケモン。
  • カスミ(cv:飯塚雅弓)
    • サトシと共に旅をする少女。冒頭の水上レースで優勝する。
  • タケシ(cv:上田祐司)
    • サトシと共に旅をする少年。
  • ムサシ(cv:林原めぐみ)
  • コジロウ(cv:三木眞一郎)
  • ニャース(cv:犬山イヌコ)
  • ワニノコ(cv:西村ちなみ)
    • サトシの手持ちポケモン。
  • サニーゴ(cv:大谷育江)
  • ニョロトノ(cv:三木眞一郎)
  • クロバット(cv:三木眞一郎)
    • タケシの手持ちポケモン。

ゲストキャラクター

  • カノン(cv:折笠富美子)
    • 絵を描くことが大好きな長身の美少女。普段帽子をかぶっている。
      祖父のボンゴレと共に「こころのしずく」を守っている。当初、庭園に無断で入ったサトシを警戒していたが、すぐに誤解と分かり仲良くなる。
  • ボンゴレ(cv:グッチ裕三)
    • アルトマーレのゴンドラ職人で、カノンの祖父。暇なときは博物館の案内なども行う。
      先祖代々「こころのしずく」を守っている一族の人間である。 
  • ザンナー(cv:神田うの)
    • 怪盗姉妹の姉で、長いカールのかかった金髪が特徴。宝石などの金品を好むナルシスト。
  • リオン(cv:釈由美子)
    • 怪盗姉妹の妹で、短い銀髪が特徴。宝石など金品への興味は薄く、世界征服を目論む。
  • ロッシ(cv:山寺宏一)
    • 水上レース前大会優勝者。カスミが優勝した際、餞別としてゴンドラに乗せてくれた。
  • アナウンサー(cv:広川太一郎)
    • 水上レースの実況アナウンサー。
  • ラティアス(cv:林原めぐみ)
    • アルトマーレに住む伝説のポケモン。兄のラティオスと共に「こころのしずく」を代々守っている。無邪気で好奇心旺盛な性格をしていて、カノンの姿に変身して街を散策することもある。
      ラストシーンは、現在に至るまでファンの間で意見が分かれている。詳細は後述
  • ラティオス(cv:江原正士)
    • アルトマーレに住む伝説のポケモン。妹のラティアスと共に「こころのしずく」を代々守っている。クールだが根は素直で優しく、非常に妹想いである。
      終盤、自らの命を懸けてアルトマーレ水没の危機を救った。詳細は後述
  • プテラ、カブトプス(cv:小西克幸)
    • 「こころのしずく」によって、化石から復活したポケモン。

概要

劇場版第5作目の舞台・水の都「アルトマーレ」は、イタリアのヴェネツィアがモデル。今では恒例となった実在都市をモデルにした作品は今作が初めてである。音楽担当には宮崎慎二に加えアコーディオニストのcoba氏を起用。アコーディオンを多用したBGMは独特の雰囲気を醸し出しており、他の作品とは一風変わった印象を受ける。

オープニングテーマは松本梨香の「めざせポケモンマスター2002」、エンディングテーマは宮沢和史の「ひとりぼっちじゃない(映画バージョン)」。これもアコーディオニストのcobaが演奏するアコーディオンが印象的である。特に「ひとりぼっちじゃない」の関連動画には、「神曲」「目からハイドロポンプ」等のタグやコメントが付くなど、いまだに人気が衰えていない。劇中の楽曲も「謎の少女、再び(迷宮)」を筆頭に総じて評価が高く、2017年現在本作のミュージックコレクション(サントラ)は定価の6倍ほどのプレミアがついてしまっている。

今作ではラティアス・ラティオス兄妹の仲の良さ、の強さが随所に描かれている他、エンディングテーマの「ひとりぼっちじゃない」の歌詞、初登場のアイテム「こころのしずく」などから読み取れるように、「心と心でつながる絆」を一つのテーマに据えていると思われる。

余談

興行収入 26.7億円、年間興収 邦画4位。観客動員 250万人。
先述の通り、興行収入と観客動員は歴代最低クラス。興収に至っては、『破壊の繭とディアンシー』(29.1億円)まで30億円を切る唯一の作品となっていた(第1作『ミュウツーの逆襲』の興収72.4億円と比較すると、僅か36.9%にとどまっている)。
当時はポケモン人気のピークが過ぎており、また同時期に注目映画が重なったこともあって収入が伸び悩んだと考えられる。[2]

しかし、配給元の東宝には「来年も(興収低迷の)この状態ならその次はない」等と言われていたようである。ドラえもんより儲かってるのに。[3]

そのため、次回作以降からは「前売り券の特典として幻のポケモンの引換券を配布する」「劇中で幻のポケモンを配布する」などの販売戦略を立てることとなる。これが功を奏し今作以降の興収はコンスタントに30億円を超えており、引き続き東宝のドル箱作品の一つとなっている。

ラティオスの最期

物語の終盤、怪盗姉妹が「こころのしずく」を奪い街の封印を解いてしまったために、アルトマーレは水没の危機に瀕する。人々になす術はなく、街の運命はラティアスとラティオスに託された。
2匹は文字通り街を死守した。ラティアスは瀕死の状態で保護されたものの、力を使い果たしたラティオスは天へと昇っていった。ラティオスからの最後の「ゆめうつし」が終わったとき、空から下りてきたのは「こころのしずく」だった・・・。

劇中、ラティオスが「死んだ」と明言する描写はないが、死に近いことは描かれている。そもそも子供向けアニメでは「死」は禁忌とされているが、この一歩踏み込んだ描写と新たに出現した「こころのしずく」から、このシーンの本意についていくつもの可能性が伺える。この「あいまいさ」が映画全体のミステリアスさを強調している。

なお、この大津波が街を襲うというシーンが東日本大震災を連想させる可能性があるためか、今作は地上波ではしばらく放送されなかった。しかし2017年、先述の人気投票で1位を取った記念として深夜帯ではあるものの地上波でノーカットで放送されることとなった。

ラティアスとカノン

今作に登場するラティアスは、ポケモン図鑑の説明にもあるように光を屈折させて変身する。その姿はカノンそっくりで、機械でも使わない限り正確には判別できないほどである。

映画のラスト、アルトマーレの危機を救い、港から旅立とうとするサトシ一行の前に見慣れた少女の姿が現れる。少女はサトシとピカチュウを描いたイラストをサトシに手渡すとともに頬にキスをし、一言も話さずに立ち去ってしまった・・・。

ラティオスの最期のシーン同様こちらも非常にあいまいな描写のため、現在でもこのシーンは「ラティアスかカノンか」で意見が分かれ、しばし論争が行われる。公式の発表がないため真相は不明だが、この演出が却って今作を視聴者に強く印象付けることになった。実際、「あぁでもない、こうでもない」と考える方がこういった作品を楽しめるのである。なお一時期wikipediaに「キスをしたのはラティアスと公式資料に書かれている」との旨の記述があったが全くのデマである。

・・・以上、個人的考察でした。

同時上映『ピカピカ星空キャンプ』

ピチュー兄弟が『ピチューとピカチュウ』以来2年ぶりに登場した他、「ルビー・サファイア」に登場するソーナノ、ヨマワル、バルビートが本作で初登場を果たした。

なお、ナレーションは優香が担当している。

あらすじ

大事なお使い帰りの機関車から、ふとした不注意で森に落ちてしまったピチュー兄弟。ピチュー兄弟は、森の中でピカチュウたちと出会います。そして、みんなで森で一夜を過ごす事になって楽しいキャンプがはじまりました。でも、またまたハプニング発生!果たしてみんな無事におうちに帰れるのでしょうか?

劇場ポスターより

登場ポケモン - キャスト

  • ピカチュウ、サニーゴ - 大谷育江
  • ニャース - 犬山イヌコ
  • ヒノアラシ、ソーナンス - 上田祐司
  • ワニノコ - 西村ちなみ
  • コダック - 愛河里花子
  • ゴマゾウ - 林原めぐみ
  • ピチュー(兄) - 冬馬由美
  • ピチュー(弟) - こおろぎさとみ
  • ソーナノ - 桃井はるこ
  • ヨマワル - 飛田展男
  • バルビート - 山口勝平
  • ウソッキー - 藤原啓治
  • エアームド - 小西克幸

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関連項目

  • ポケモンの関連項目一覧
  • 映画の一覧
  • ポケットモンスター(アニメ)
  • ラティアス/ラティオス
  • サトシ/カスミ/タケシ
  • ひとりぼっちじゃない
  • 謎の少女、再び(迷宮)
  • 神曲
  • 目からハイドロポンプ

脚注

  1. *https://www.cinematoday.jp/news/N0092583
  2. *2002年の映画(公開日、興行収入)。本作を上回る興行成績をおさめた作品は14本(邦画3本、洋画11本)。
    ハリー・ポッターと賢者の石(01年12月、203億円)
    ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃/劇場版とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険(01年12月、27.1億円)
    バニラ・スカイ(01年12月、33.2億円)
    オーシャンズ11(2月、69億円)
    モンスターズ・インク(3月、93.7億円)
    ロード・オブ・ザ・リング(3月、90.7億円)
    名探偵コナン ベイカー街の亡霊(4月、34億円)
    スパイダーマン(5月、75億円)
    少林サッカー(6月、28億円)
    アイ・アム・サム(6月、34.6億円)
    メン・イン・ブラック2(7月、40億円)
    スターウォーズ エピソード2 クローンの攻撃(7月、93.5億円)
    劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス/ピカピカ星空キャンプ(7月、26.7億円)
    猫の恩返し/ギブリーズ episodeII(7月、64.8億円)
    サイン(9月、34億円)
  3. *2002年公開『ドラえもん のび太とロボット王国』は23.1億円。
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