宇喜多忠家

「宇喜多忠家」（うきた・ただいえ 1533 ～ 1609）とは、時に家中のまとめ役として、時に総大将として軍を率いて兄・宇喜多直家をサポートし続け、宇喜多家復興と戦国大名への飛躍に貢献した「出来る弟」である。

概要

浦上家の重臣・宇喜多能家の子・宇喜多興家の子に生まれる。異母兄は宇喜多直家。

まだ乳飲み子の頃に祖父・宇喜多能家が同僚の島村盛実の手により殺されて、父や兄と共に居城を脱出した後は兄によって母の実家に預けられて養育された。武者修行の旅より帰還した兄・宇喜多直家が自慢のイケメンぶりや母の尽力によって浦上宗景の家臣となると、宇喜多忠家も兄に従って明禅寺合戦等に参加し、兄に劣らぬ戦功を上げた。

当主と家臣が共に断食する事もある程脆弱な宇喜多家においては、謀略をもって勢力拡大するに当たって、女性が軽視されていた当時とはいえ、宇喜多直家の妹達や娘達が嫁ぎ先に送られた後にもろとも滅ぼされたり、旦那を殺害された後に自決するといった血生臭い事が多かった。しかし、弟の宇喜多忠家や宇喜多春家（宇喜多忠家と同一視されたり同一人物説が囁かれる）らは、宇喜多家中のまとめ役として尽力し、兄・宇喜多直家が病に倒れた際は、宇喜多忠家が代理となって家中をまとめ、尼子勝久が籠もる播磨の上月城攻めでは、兄・宇喜多直家にかわって総大将として出陣した。

宇喜多直家が羽柴秀吉とマブダチになった事から織田信長に属すると、軍を率いて小早川隆景を撃破し、兄が秀吉に子・宇喜多秀家の事等の後事を託して没した後は、秀吉に属してまだ幼い当主・宇喜多秀家にかわって宇喜多軍の総大将として備中高松城攻めや朝鮮の役に参加した。

しかし、宇喜多忠家が帰国した後に起きた第二世代の宇喜多家の重臣達の内紛により家中の結束が一旦瓦解すると、家督を大坂の陣の千姫救出劇で知られるブサメン宇喜多詮家（後の坂崎直盛）に譲って、大坂に出て豊臣秀吉の御伽衆となり、秀吉の遺品として吉次の刀を拝領する等の静かな隠居生活の果てに没した。

※その他「宇喜多忠家」の詳細についてはWikipediaの該当記事参照の事。

宇喜多忠家といえば、兄・宇喜多直家の没後に話したとされる

兄は恐ろしい男だった。
腹黒く、なにをたくらんでいるかわからないところがあった。
それゆえ兄の前に出るときは、かならず衣服の下に鎖帷子をつけたものだ。

で、兄の腹黒キャラ化を強化した逸話や、兄と食事を共にする際は兄が箸をつけたものしか食べないといった用心深さを語るエピソードや、剃髪した後に「安心（とかいて”あんじん”と読む）」を名乗る、といった宇喜多直家ってそんなに黒かったんかいと言わんばかりなネタが多い（「安心」はその前の宇喜多家中の内紛もあるかもしれない）。だが、後年は秀吉の御伽衆を務めており、その際に兄を面白く語る為の単なるネタだったのかもしれない。そう思える程に、宇喜多直家と宇喜多忠家の仲は良かった。

と言うか宇喜多直家クラスの謀将の兄弟の末路として、毛利元就の弟の相合元綱や姉小路頼綱の弟の三木顕綱や伊達政宗の弟の伊達政道らの様に抹殺される事なく畳の上で死んだというのがどれだけ安心感を兄に与えていたかを語るものではないかとも考えられる。

※某侍戦隊の（水）の人によると侍とは主君を疑わない者との事です。

関連動画

▼兄・宇喜多直家が主役の歴戦ゲータイトル「謀略の直家」

▼history-reproduction 「直家謀反」　（別名「真っ黒動画（ββ）」）

▼iM@S架空戦記「美希の天下創世」支援動画「直家の野望」

補足

「信長の野望」（PC）シリーズにおける宇喜多忠家の能力一覧。

	軍事能力						内政能力
戦国群雄伝(S1)	戦闘			42			政治	62	魅力	85	野望	62
武将風雲録(S1)	戦闘			67			政治	52	魅力	68	野望	60	教養	64
覇王伝	采配	78	戦闘	73	智謀	44	政治	58			野望	60
天翔記	戦才	146(B)			智才	96(B)	政才	124(B)	魅力	73	野望	62
将星録	戦闘			67	智謀	58	政治	63
烈風伝	采配	71	戦闘	58	智謀	53	政治	61
嵐世紀	采配	56			智謀	44	政治	49			野望	53
蒼天録	統率	51			知略	48	政治	57
天下創世	統率	51			知略	47	政治	58					教養	58
革新	統率	70	武勇	57	知略	53	政治	70

関連商品

関連コミュニティ

関連項目

• 苦労症の弟
• 宇喜多直家
• 宇喜多秀家
• 宇喜多三老（岡利勝、戸川秀安、長船貞親）
• 花房正幸
• 明石景親
• 小西行長
• 宇喜多詮家（坂崎直盛）
• 戦国時代の人物の一覧
• ニコニコ歴史戦略ゲー
• iM@S架空戦記シリーズ